スプリッツァーの割合と度数を公式の公表値だけで確かめる

白ワインを炭酸で割るだけの飲みものに、公式はどこまで数字を出しているのか。この記事では日本の大手2社が公開している分量と度数、国際バーテンダー協会の公式リスト、そして酒税法の条文を突き合わせて、確かめられるところと確かめられないところを分けて書いていく。

スプリッツァーとは何か。公式2社が書いている定義と語源

白ワインのグラスと炭酸水
白ワインを炭酸水で割る組み合わせ

スプリッツァーは、白ワインを炭酸水で割った飲みものを指す名前だ。日本の大手2社がどちらもこの名前でレシピや解説を公開しているので、まずその2つを並べて読むところから始めたい。

アサヒビールの「カクテルガイド」は、スプリッツァーの紹介文をこう書いている。白ワインを炭酸水で割ったシンプルで爽やかなロングカクテル。ドイツ語の“シュプリッツェン(はじける)”という言葉がアメリカでスプリッツァーに変わり、流行しました。軽くて飲みやすいため、アペリティフから食中酒としておすすめです。

サントリーの「カクテル入門」の記述はこうだ。19世紀はじめにはすでにポピュラーなドリンクだった。ドイツ語のシュプリッツェンが語源。"はじける"を言う。白ワインをソーダで割るので、5度くらいのアルコール度数。爽やかで極めて飲みやすい。故ダイアナがチャールズ皇太子と婚約したときに「スプリッツァーをよく飲む」と発言し、世界的なブームとなった。

語源の説明は2社で重なる部分と重ならない部分がある

両社が共通して書いているのは、語源がドイツ語の「シュプリッツェン」で、意味が「はじける」だという1点だけである。そこから先は分かれる。アサヒはアメリカでスプリッツァーに変わりと、名前が変化した場所をアメリカだと書く。サントリーはアメリカに触れず、代わりに19世紀はじめという時期と、故ダイアナ元皇太子妃の発言によるブームという2つの事実を挙げる。

どちらかが誤りだという話ではない。同じ飲みものについて、公表されている由来の説明が公式のあいだで重ならないという状態である。読者に伝えるべきは「どちらが正しいか」ではなく、「公式が書いているのはここまで」という範囲だ。ワインそのものの成り立ちについてはワインとは|赤・白・ロゼの違いと造り方、ブドウ品種・度数・選び方にまとめている。

日本語のカタカナ表記も公式のなかで揺れている

アサヒのレシピ集を「スプリッツァー」で検索すると4件、「スプリッツ」で検索すると6件が返る。差分の2件は「樽ハイ・スプリッツアー」と「パッソアスプリッツ」で、前者は小さい「ァ」ではなく大きい「ア」を使っている。同じサイトの中で表記が統一されていないので、検索語を1つに決めると取りこぼす。

ワインの品揃え
当店で取り扱う洋酒のラインナップ

ベースに使う白ワインと、あわせて飲みたい洋酒の在庫はこちらから見られる。当日14:00までのご注文で当日発送に対応している。

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ここではワインの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。

スプリッツァーの割合はアサヒの実レシピでは白ワイン60mlと炭酸水60ml

ぶどう畑と白ワイングラス
ベースになる辛口白ワイン

「スプリッツァーの割合」を調べたとき、いちばん確かなのは、分量をmlで公表しているレシピを1つ選んでそのまま読むことだ。アサヒのカクテルガイドのスプリッツァー(ID 2000000213)は次の2行だけで構成されている。

  • アルパカ・シャルドネ・セミヨン 60ml (6g)
  • フィーバーツリープレミアムソーダウォーター 60ml (0g)

作り方も2行である。氷を入れたグラスに白ワインを注ぐ。炭酸水で満たし、軽くステアする。

60mlと60mlなので、割合は1対1だ。ただしこれは「アサヒが公開している1つのレシピがそうなっている」という事実であって、世界共通の黄金比が決まっているという意味ではない。次の節以降で見るように、同じ「スプリッツァー」の名前を持つレシピはアサヒの中だけで6件あり、白ワインと炭酸の比率は45対75から80対80まで開いている。

サントリーは分量を1mlも書いていない

いっぽうサントリーのカクテル入門は、ワインベースの5品(バンブー・ベリーニ・キール・ミモザ・スプリッツァー)を紹介しているが、材料のmlをどれにも書いていない。スプリッツァーの項に数字として出てくるのは「5度くらい」という度数だけである。同じページで紹介されているキールについては、分量まで公表しているレシピをキールとは|度数13.25%と作り方・黄金比で扱っている。つまり「割合」を公式から知りたい場合、参照できるのはアサヒ側だけということになる。

氷を入れる指示はレシピによって違う

アサヒのスプリッツァーは氷を入れたグラスに白ワインを注ぐ。と、氷を先に入れる手順を明示する。いっぽう同じアサヒの「スプリッツァー with マスカットアイス」(ID 1010401041)は「良く冷やしたワイングラスに白ワインを注ぎ」と始まり、氷ではなくグラスを冷やす。作り方まで含めて読むと、同じ名前でも手順が固定されていないことがわかる。割り材をジンジャーエールに変えたオペレーターとはどんなお酒か|白ワインのジンジャーエール割りの作り方と割合と、赤ワインを使うキティ|赤ワインとジンジャーエールのカクテルの作り方と度数、アレンジも同じ形で分量が公表されている。

スプリッツァーのベースに選びたい白ワイン30銘柄を比較

ワインセラーに並ぶボトル
ベース候補の白ワインを横断比較

炭酸で割ると、香りも酸も1段階うすくなる。ベースには樽香が控えめで酸のはっきりした辛口が向く。品種の性格はシャルドネとは|特徴・産地・味わい・選び方をやさしく解説、おすすめ銘柄30種もにくわしい。以下の表では産地・スタイルの違う30銘柄を横に並べている。

スプリッツァーのベースに選べる辛口白ワインとブラン・ド・ブラン30銘柄
炭酸で割ると香りも酸も一段うすくなるので、ベースには樽香が控えめで酸のはっきりした辛口が向く。ここではブルゴーニュのシャブリやマコンから、カリフォルニア・オーストラリア・イタリア・チリ・日本、さらにシャルドネ100%のブラン・ド・ブランまで30銘柄を並べた。表に出ているのは銘柄名とスコア、相場の目安、特徴、そして当店・Amazon・楽天・買取の各リンクである。
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
Amazon 楽天 買取
ブシャール ペール エ フィス モンラッシェ 特級1位特級・最高峰 ブシャール ペール エ フィス モンラッシェ 特級
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白ワインの頂点モンラッシェ。シャルドネの究極形。

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ブシャール シュヴァリエ・モンラッシェ 特級2位特級・長命 ブシャール シュヴァリエ・モンラッシェ 特級
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モンラッシェの丘の上に広がる特級。緊張感ある気品。

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ポール・ペルノ バタール・モンラッシェ 特級3位特級・豊満 ポール・ペルノ バタール・モンラッシェ 特級
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ピュリニーの名手が造る、豊満な特級バタール。

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ルイ・ラトゥール コルトン・シャルルマーニュ 特級4位特級・力強い ルイ・ラトゥール コルトン・シャルルマーニュ 特級
市場相場は流通量が少なく、確認できる範囲でも売り手によって開きが大きい(750ml)。当店価格は各行のリンクサス酒販の欄を参照してほしい。

ブルゴーニュ白の雄、堂々たる特級コルトン。

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ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラッシェ1er レ・コンベット5位1級・名門 ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラッシェ1er レ・コンベット
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ピュリニーの女王ルフレーヴの、純度高い1級。

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コシュ・デュリ ムルソー1er ペリエール6位超希少・最高峰 コシュ・デュリ ムルソー1er ペリエール
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ムルソー最高峰の造り手、伝説的な1級ペリエール。

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コント・ラフォン ムルソー1er ペリエール 20067位1級・名門 コント・ラフォン ムルソー1er ペリエール 2006
市場相場120,000〜140,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ムルソーの名門ラフォンが手がける、深遠な1級。

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コント・ラフォン ムルソー・シャルム1er 20068位1級・優雅 コント・ラフォン ムルソー・シャルム1er 2006
市場相場65,000〜80,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ムルソーの優雅な1級シャルム。丸みと厚み。

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コント・ラフォン ムルソー 20119位村名・名門 コント・ラフォン ムルソー 2011
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名門ラフォンの村名ムルソー。入口に最適。

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マコン・ヴィラージュ レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォン 201910位入門・コスパ マコン・ヴィラージュ レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォン 2019
市場相場3,000〜4,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ラフォンが手がける、手頃で瑞々しいマコン。

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11位特級・ミネラル シャブリ グラン・クリュ(レ・クロ等)
市場相場8,000〜18,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

樽に頼らない、ミネラル全開のシャルドネの極み。

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シャブリ(村名)12位定番・爽快 シャブリ(村名)
市場相場3,000〜5,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

牡蠣に合う、シャープで爽快な定番シャブリ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥6,773 楽天 査定 買取
13位銘醸・コスパ プイィ・フュイッセ
市場相場3,500〜7,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

マコンの銘醸、厚みとコスパを兼ねる人気白。

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キスラー シャルドネ 201514位加州・名門 キスラー シャルドネ 2015
市場相場12,000〜26,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ソノマの名門、ブルゴーニュ流の高級加州シャルドネ。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon ¥43,340 楽天 査定 買取
ピーター・マイケル キュヴェ・アンディジェーヌ 201015位加州・凝縮 ピーター・マイケル キュヴェ・アンディジェーヌ 2010
市場相場33,000〜45,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

凝縮感あふれる、贅沢な加州プレミアム。

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マーカッシン シャルドネ 200616位超希少・カルト マーカッシン シャルドネ 2006
市場相場100,000〜120,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

入手困難なカルトシャルドネ、官能的な凝縮。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
17位加州・歴史的名門 シャトー・モンテレーナ シャルドネ(ナパ)
市場相場8,000〜14,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

“パリスの審判”の勝者、歴史を変えた加州の名門。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ドメーヌ・ミエ・イケノ シャルドネ 月香 201818位日本・トップ ドメーヌ・ミエ・イケノ シャルドネ 月香 2018
市場相場20,000〜26,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

日本ワインのトップ、繊細な国産シャルドネ。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
シャトー・メルシャン 北信シャルドネ アンウッデッド 201819位日本・入門 シャトー・メルシャン 北信シャルドネ アンウッデッド 2018
市場相場2,600〜3,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

樽なしで果実そのまま、日本の良心的シャルドネ。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
20位豪州・最高峰 リーウィン・エステート アートシリーズ シャルドネ
市場相場8,000〜15,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

豪州最高峰、世界が認めるマーガレットリバー。

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21位豪州・威信 ペンフォールズ ヤッタルナ シャルドネ
市場相場12,000〜20,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

“白いグランジ”、豪州が威信をかけた最高峰。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
オー・ボン・クリマ シャルドネ22位加州・バランス オー・ボン・クリマ シャルドネ
市場相場4,000〜7,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ブルゴーニュ流の良心、バランス型の加州。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥8,800 楽天 査定 買取
ロンバウアー シャルドネ23位加州・濃厚 ロンバウアー シャルドネ
市場相場6,000〜9,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

“バタリー”の代名詞、濃厚甘やかな加州。

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ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーブ シャルドネ24位定番・入門 ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーブ シャルドネ
市場相場2,500〜4,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

米国No.1級の定番、親しみやすい毎日のシャルドネ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥3,520 楽天 査定 買取
ガヤ ガイア&レイ シャルドネ25位伊・別格 ガヤ ガイア&レイ シャルドネ
市場相場25,000〜40,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

イタリアの帝王ガヤが手がける、別格のシャルドネ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥37,620 楽天 査定 買取
カテナ・サパータ アドリアナ・ヴィンヤード シャルドネ26位亜・高標高 カテナ・サパータ アドリアナ・ヴィンヤード シャルドネ
市場相場5,000〜9,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

アンデス高標高が生む、純度の高い新世界白。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥13,552 楽天 査定 買取
27位チリ・コスパ エラスリス アコンカグア・コスタ シャルドネ
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海風の冷涼産地、コスパ抜群のチリ白。

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サロン ブラン・ド・ブラン ル・メニル 201328位ブラン・ド・ブラン最高峰 サロン ブラン・ド・ブラン ル・メニル 2013
市場相場150,000〜180,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

幻のシャンパーニュ、シャルドネ100%の頂点。

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アルマン・ド・ブリニャック ブラン・ド・ブラン シルバー29位ブラン・ド・ブラン・豪華 アルマン・ド・ブリニャック ブラン・ド・ブラン シルバー
市場相場100,000〜130,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

メタルボトルの華、シャルドネ100%の贅沢な泡。

¥105,000リンクサス最安 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ペリエ・ジュエ ベル・エポック ブラン・ド・ブラン 201430位ブラン・ド・ブラン・名花 ペリエ・ジュエ ベル・エポック ブラン・ド・ブラン 2014
市場相場70,000〜90,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

アネモネボトルの名花、繊細なシャルドネの泡。

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ワインは銘柄ごとの希望小売価格を公表しないものが大半のため、定価の欄には数値を入れていない。相場の欄に書いているのは2026年6月時点の実勢の目安で、ヴィンテージや流通状況によって大きく動く。並べ替えと価格帯の絞り込みが読む値は、楽天の価格が入っている13行だけが実数で、残りの17行は0として扱われる。各行に表示される当店の販売価格とは別の値なので、価格順の並びは表示金額の順序と一致しない。「最安」のバッジは当店に在庫がある行へ一律に付くもので、他店との価格比較を示すものではない。各行の産地や度数は表の列としては描画されないため、必要なものは本文中に書いている。

公表度数6.25%は材料の分量だけで再現できる

レストランのテーブルとグラス
分量から度数を計算する

アサヒはスプリッツァーのアルコール度数を6.25%と公表している。この数字は、材料の分量とそれぞれの度数だけから計算で出せる。

使う式は2つある。1つめは同社が商品情報ページに明記している純アルコール量の式で、純アルコール量(g) = 内容量(ml) × アルコール分(%)/100 × 0.8である。2つめは完成品の度数で、材料ごとの純アルコール量を足し、材料のmlの合計で割ればよい。

スプリッツァーで実際に計算してみる

白ワイン60mlの度数を12.5%とすると、純アルコール量は60×12.5÷100×0.8=6.0gになる。カクテルガイドの表示は「(6g)」なので一致する。炭酸水は0gである。完成品の度数は、6.0÷0.8÷(60+60)×100=6.25となり、公表値と小数第2位までそろう。

ここから逆にわかることが1つある。分母が材料のmlの単純合計、つまり120mlで計算が合うということは、アサヒの公表度数は氷が溶けた水も炭酸の泡も勘定に入れていないということだ。グラスに氷を入れて作れば、実際に口に入る液体の度数はこれより下がる。

純アルコール量の表示も10個すべて再現できた

この記事で扱う6件のレシピには、括弧付きで純アルコール量が示された材料が10個ある。上の式に当てはめると、10個すべてが表示されている桁まで一致した。式そのものが公表されているので、読者も同じ計算を再現できる。他のカクテルの度数と並べて見たい場合はカクテルの度数一覧|弱い順に並べた30種と強いカクテルの見分け方が使える。

スプリッツァーを名乗る6レシピの度数は4.69%から12.67%まで開く

コルクとワインボトル
同じ名前でも中身が違う

アサヒのレシピ集で名前に「スプリッツ」を含むものを数えると6件ある。この6件について、公表度数と、材料の分量から計算した度数を並べたのが次の表である。

レシピ名 材料と分量 材料の合計 アサヒの公表度数 分量から計算した度数
ビネガー・スプリッツァー アルパカ・シャルドネ・セミヨン 45ml+りんご酢 10ml+ウィルキンソン タンサン 65ml(ほかにカットレモン 1/8ケ) 120ml 4.69% 4.69%
スプリッツァー アルパカ・シャルドネ・セミヨン 60ml+フィーバーツリープレミアムソーダウォーター 60ml 120ml 6.25% 6.25%
スプリッツァー with マスカットアイス アルパカ・シャルドネ・セミヨン 60ml+ウィルキンソン タンサン 40ml(ほかにマスカットアイス 適量) 100ml 7.50% 7.50%
ビアスプリッツァー アルパカ・シャルドネ・セミヨン 60ml+アサヒスーパードライ 60ml(ほかにレモンピール 一片) 120ml 8.75% 8.75%
樽ハイ・スプリッツアー アルパカ・シャルドネ・セミヨン 80ml+樽ハイ倶楽部ドライ 80ml(ほかにレモンピール 一振り) 160ml 10.25% 10.25%
パッソアスプリッツ パッソア 60ml+サンタ・ヘレナ・アルパカ・スパークリング・ブリュット 90ml+ウィルキンソン タンサン 30ml 180ml 12.67% 12.67%

右端の列は、表示されている丸めたグラム数ではなく、材料の度数そのものを使って計算している。この形にすると右の2列は6件すべてで一致する。丸めたグラム数から足し上げると樽ハイ・スプリッツアーが10.23%、パッソアスプリッツが12.64%となり、小数第2位でずれる。そして左端から右へ目を移すと、同じ「スプリッツァー」という名前でありながら、いちばん低いビネガー・スプリッツァーが4.69%、いちばん高いパッソアスプリッツが12.67%で、2.70倍の開きがある。

開く理由は割り材にアルコールが入るかどうか

下3件は割り材そのものが酒である。ビアスプリッツァーはビール、樽ハイ・スプリッツアーは焼酎ベースのチューハイ、パッソアスプリッツはリキュールをベースに据えている。上3件は炭酸水か酢なので、白ワインの量と全体量の比だけで度数が決まる。

だから「スプリッツァーの度数は何度か」という問いに単一の数字で答えることはできない。答えられるのは「アサヒが公表している素のスプリッツァーは6.25%」までである。赤ワインを炭酸で割る系統ではカリモーチョとは|赤ワインとコーラの黄金比・作り方と度数、サングリアとの違いが同じ論点を扱っている。

同じ非アルコール材料なのに表記が2通りある

細かい点だが、公式の表記が割れている箇所がある。素のスプリッツァーではフィーバーツリープレミアムソーダウォーターに「60ml (0g)」と0gが明示されるのに、ビネガー・スプリッツァーとスプリッツァー with マスカットアイスのウィルキンソン タンサンには括弧そのものが無い。どちらも純アルコール量は0のはずだが、書き方が統一されていない。

ベースの白ワインの度数はどこにも公表されていない

ワインの保管
度数が公表されない材料もある

前節の計算は、白ワインの度数を12.5%と置いて成り立っている。ではその12.5%はどこに書いてあるのか。調べたかぎりでは、メーカーはこの白ワインの度数を公表していない。

アサヒのアルパカのラインナップページを開くと、各銘柄について製造国・ラベル情報(格付け)・容量は書かれている。しかし「アルコール分」「度数」「%」「%」「成分表」「純アルコール」のいずれの語も出てこない。ページに表示される文字を取り出して数えたところ、この6語すべてが0件だった。

レシピページから飛べる個別の商品ページも同じで、「アルコール分」「度数」「成分表」はいずれも0件である。こちらには「純アルコール」の語が1度だけ出てくるが、健康日本21の1日あたりの目安を説明する定型文の中で使われているだけで、この商品の度数を示すものではない。

12.5%は逆算で求めた値である

では12.5%はどう出したか。カクテルガイドが公表している純アルコール量から解いている。素のスプリッツァーの白ワインは60mlで6gなので、6÷0.8÷60×100=12.5となる。

ただしこの解き方だけでは値が1つに定まらない。表示の6gは小数第1位で丸められた数字なので、真の値は5.95g以上6.05g未満の範囲にある。そこから逆算すると度数は12.40%から12.60%のあいだとしか言えない。

一意に決まるのは、完成品の公表度数のほうから解いたときだ。素のスプリッツァーの公表度数6.25%と材料合計120mlを使うと、60×x÷120=6.25からx=12.5がぴたりと出る。逆算値は「どの公表値から解いたか」で精度が変わるということである。

樽ハイ倶楽部ドライでは逆算値を答え合わせできる

樽ハイ・スプリッツアーに使われる樽ハイ倶楽部ドライは、飲食店向けの樽詰商品として商品ページに成分表があり、アルコール分8%と公表されている。ここでは逆算値を公表値と突き合わせられる。

純アルコール量5.1gと80mlから解くと7.97%、完成品の公表度数10.25%から解くと8.0%ちょうどになる。公表値と一致するのは後者だけで、白ワインの場合と同じ性質がそのまま出ている。逆算のやり方そのものを検証できる貴重な1件である。

なお同社は2022年2月17日のニュースリリースで、缶で売られるRTDの「樽ハイ倶楽部」についてアルコール分を8%から7%へ変更と告知している。こちらは缶チューハイの話で、レシピが指定している飲食店向けの樽詰商品とは別の商品である。

度数を公表していないのはワインだけだった

この記事で扱ったアルコール入りの材料5種のうち、メーカーが商品ページで度数を公表しているのは3件(アサヒスーパードライ5%、樽ハイ倶楽部ドライ8%、パッソア20%)で、残りの2件はアルパカの白ワインとスパークリングである。同じ会社の同じサイトで、ビールにもチューハイにもリキュールにも度数が載っているのに、ワインにだけ載っていない。

サントリーは5度くらいと書き、アサヒは6.25%と書く

シャンパングラス
同じカクテルで公表値が割れる

ここまでで、アサヒの公表値は6.25%だと確認した。いっぽうサントリーは、同じスプリッツァーについて白ワインをソーダで割るので、5度くらいのアルコール度数。と書いている。

1.25ポイントの差がある。1ポイントを超える差は、たとえば白ワインとスパークリングワインの度数差より大きい。同じ飲みものについて、日本の大手2社の公式が1ポイント以上違う数字を出していることになる。

差が生まれる余地はどこにあるか

サントリーは分量を書いていないので、どの比率を前提にしているかを外から確かめる手立てがない。仮にアサヒと同じ白ワイン12.5%を使うとすると、5度になるのは白ワインと炭酸水がおよそ2対3のときである。アサヒの1対1より炭酸が多い前提であれば5度に届く。ただしこれは筋道が通るというだけで、サントリーがその比率を採っていると公表しているわけではない。

読者として押さえておきたいのは、「スプリッツァーは何度か」に公式の統一見解が無いという事実のほうだ。数字を1つ引用するときは、どちらの社の値かを添えて書くのが安全である。

カロリーはどちらも公表していない

度数と違い、カロリーはアサヒのレシピページにもサントリーのカクテル入門にも数値が出てこない。ベースのアルパカの商品ページにも熱量の記載が無い。スプリッツァーのカロリーを1杯あたりの数字で断定している情報を見かけたら、その出所を確かめたほうがよい。

IBA公式102品にスプリッツァーは無く、あるのは1文字違いのスプリッツ

コルク栓を抜いたボトル
国際バーテンダー協会の公式リスト

国際バーテンダー協会(IBA)は、公式カクテルのリストを自社サイトで公開している。一覧を全ページたどって重複を除くと102品になる。

このリストに Spritzer は入っていない。iba-world.com/iba-cocktail/spritzer/ を直接開くと404が返る。いっぽう iba-world.com/iba-cocktail/spritz/ は200を返し、実在する。

アルファベット順で前後を見ると空きがわかる

リストのうちsで始まるものを並べると次のようになる。sazerac、sea-breeze、sex-on-the-beach、sherry-cobbler、sidecar、singapore-sling、south-side、spicy-fifty、spritz、stinger、suffering-bastard。Spritz と Stinger のあいだに Spritzer が入る余地があるが、そこには何も無い。一覧に載っていないだけでなく直URLも404なので、掲載漏れではなく不在だと言える。

実在するSpritzは別のカクテルである

紛らわしいのは、実在する Spritz のほうが白ワインの炭酸割りではないことだ。IBAの Spritz はプロセッコ90ml、アペロール60ml、ソーダ少量で作る。NOTE にはThere are other versions of the Spritz that use Campari, Cynar or Select instead of Aperol.とあり、アペロールの代わりにカンパリ・チナール・セレクトを使う版があると書かれている。

名前が1文字違うだけで、材料も色も別物である。アペロールスプリッツの黄金比が公式で3通りに割れる理由もあわせて読むと、この2つの区別がはっきりする。

酒税法は炭酸水を混ぜても酒の品目を変えないと定めている

ワイングラスの素材
法令の条文で確かめる

白ワインを炭酸水で割るという行為は、酒税法がはっきり名指しで扱っている数少ない混ぜ方の1つである。条文の該当箇所を順に見ていきたい。

出発点は第43条第1項だ。酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、新たに酒類を製造したものとみなす。ただし、次に掲げる場合については、この限りでない。とある(このあとに第1号から第6号までの除外事由が並ぶが、いずれも清酒や焼酎どうしの混和などで、白ワインと炭酸水の組み合わせは含まれない)。炭酸水は水そのものではないので、文言のうえではこの「水以外の物品」に当たる。

第2項が炭酸水を名指しで扱っている

続く第2項が、まさに炭酸水の話である。前項の場合において、酒類に炭酸ガス(炭酸水を含む。以下この項において同じ。)の混和をした酒類の品目は、この法律で別に定める場合を除き、当該混和前の酒類の品目とする。ただし、酒類に炭酸ガスを混和した酒類が発泡酒に該当する場合は、この限りでない。

括弧の中で「炭酸水を含む」と明記されている。つまり果実酒である白ワインに炭酸水を足しても、できあがったものの品目は果実酒のままだということだ。焼酎に炭酸水を足したものが焼酎のままなのと同じ扱いになる。

飲む直前に割るぶんには適用除外になる

第10項はこう定める。前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない。「政令で定めるとき」の中身は酒税法施行令第50条第13項にあり、法第四十三条第十項に規定する消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるときは、酒場、料理店その他酒類を専ら自己の営業場において飲用に供することを業とする者がその営業場において消費者の求めに応じ、又は酒類の消費者が自ら消費するため、当該混和をするときとする。と書かれている。

読み下すと、飲食店が営業場でお客の求めに応じて割る場合と、消費者が自分で飲むために割る場合の2つである。家でグラスに白ワインを注いで炭酸水で満たす行為は、後者にそのまま当てはまる。

条項 定めていること 白ワインの炭酸水割りとの関係
酒税法 第43条第1項 酒類に水以外の物品を混ぜて酒類になったら、新たに酒類を製造したものとみなす 炭酸水は水そのものではないので、原則としてこの条文の対象になる
酒税法 第43条第2項 炭酸ガス(炭酸水を含む)を混ぜても品目は混和前のまま 果実酒に炭酸水を足しても品目は果実酒のままになる
酒税法 第43条第10項 消費の直前に混ぜる場合は前各項を適用しない 飲む直前に割る行為はこの適用除外に入る
酒税法施行令 第50条第13項 適用除外の範囲を営業場での提供と消費者の自家消費の2場面に定める 店で出す1杯も自宅の1杯も、どちらもこの範囲に入る
酒税法 第3条第3号ハ その他の発泡性酒類はアルコール分11度未満で発泡性を有するもの 瓶詰めで売る場合の税区分に関わる。附則で当面は10度未満と読み替える

瓶詰めで売る話になると条文が変わる

ここまでは「その場で割って飲む」話だった。もし完成品を瓶やパックに詰めて販売するとなると、税の区分の話が出てくる。酒税法第3条第3号ハは、その他の発泡性酒類をイ及びロに掲げる酒類以外の酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が十一度未満のものに限る。以下「その他の発泡性酒類」という。)と定義している。

この「十一度」には経過措置がある。所得税法等の一部を改正する等の法律(平成29年法律第4号)の附則第34条が、令和二年十月一日から令和八年九月三十日までの間に酒類の製造場から移出され、又は保税地域(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二十九条に規定する保税地域をいう。以下同じ。)から引き取られるその他の発泡性酒類(第七条の規定による改正後の酒税法(以下「新酒税法」という。)第三条第三号ハに規定するその他の発泡性酒類をいう。)に係る同号の規定の適用については、同号ハ中「十一度」とあるのは、「十度」とする。と定めており、当面は10度で線が引かれる。国税庁の「酒のしおり(令和7年7月)」も同じ内容をその他の発泡性酒類(ビール及び発泡酒以外の酒類のうちアルコール分が11度未満(※)で発泡性を有するもの)と要約したうえで、(※)令和8年9月30日までは10度未満と注記している。

素のスプリッツァー6.25%はこの10度の線より下にある。

第11項と第12項はスプリッツァーには及ばない

混同しやすいのが、この先にある第11項と第12項である。第11項はこうだ。前各項の規定は、政令で定めるところにより、酒類の消費者が自ら消費するため酒類と他の物品(酒類を除く。)との混和をする場合(前項の規定に該当する場合を除く。)については、適用しない。

末尾の括弧が効いている。「前項」とは第10項のことなので、消費の直前に割る場合は第11項の対象から明文で外れる。そして第12項の前項の規定の適用を受けた酒類は、販売してはならない。が受けているのは、その第11項である。つまり飲む直前に作ったスプリッツァーは第11項にも第12項にも当たらない。

第11項の中身を定める酒税法施行令第50条第14項は、混和前の酒類について当該混和前の酒類は、アルコール分が二十度以上のものという条件をはじめ、混ぜる物品が糖類や梅などであること、混和後に1度以上の発酵がないことの3つを課している。梅酒のように仕込んで保存するタイプを想定した規定で、12.5%の白ワインを炭酸水で割る行為はどの条件にも当てはまらない。

では自分で割ったものを売れるかというと、売れない。根拠は第12項ではなく、第43条第1項のみなし製造規定と、第7条第1項の酒類を製造しようとする者は、政令で定める手続により、製造しようとする酒類の品目(第三条第七号から第二十三号までに掲げる酒類の区分をいう。以下同じ。)別に、製造場ごとに、その製造場の所在地の所轄税務署長の免許(以下「製造免許」という。)を受けなければならない。という免許制のほうにある。

白ワイン自体は果実酒に分類される

ベースの白ワインは、酒のしおりの分類表では果実酒に入る。定義は果実を原料として発酵させたもの(アルコール分が20度未満のもの)である。度数20度未満という条件は、一般的な辛口白ワインなら問題なく満たす。ワインのアルコール度数の平均は?赤・白・スパークリングの度数の違いも参考になる。

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よくある質問

白ワインとグラス
スプリッツァーについてよくある質問
スプリッツァーの割合は何対何ですか。

アサヒビールのカクテルガイドが公開しているレシピでは、白ワイン60mlと炭酸水60mlの1対1です。ただしこれは同社の1レシピの分量であって、世界共通の決まりではありません。サントリーのカクテル入門はスプリッツァーの材料をmlで書いていないため、分量を公式から確認できるのはアサヒ側だけです。

スプリッツァーのアルコール度数は何度ですか。

アサヒの公表値は6.25%、サントリーの記述は「5度くらい」で、1ポイント以上の差があります。単一の数字では答えられないので、引用するときはどちらの社の値かを添えるのが安全です。なおアサヒの6.25%は氷が溶けた水を勘定に入れていない値なので、氷を入れて作れば実際はこれより下がります。

同じ会社の中で度数が違うレシピがあるのはなぜですか。

アサヒのレシピ集で名前に「スプリッツ」を含むものは6件あり、公表度数は4.69%から12.67%まで2.70倍の開きがあります。割り材が炭酸水や酢のものは低く、ビール・チューハイ・リキュールを使うものは高くなります。名前は同じでも中身が違うためです。

ベースの白ワインの度数はどこで確認できますか。

アサヒのアルパカのラインナップページに表示される文字を数えると、「アルコール分」「度数」「%」「%」「成分表」「純アルコール」のいずれも0件です。この記事で使った12.5%は、カクテルガイドの公表度数6.25%と材料合計120mlから解いた逆算値です。純アルコール量6gだけから解くと12.40%から12.60%の幅までしか絞れません。

スプリッツァーはIBAの公式カクテルですか。

違います。IBAの公式リスト102品にSpritzerは入っておらず、直URLも404を返します。アルファベット順ではSpritzとStingerのあいだに空きがあります。実在するのはSpritzのほうで、こちらはプロセッコ90mlとアペロール60mlにソーダ少量を加える別のカクテルです。

家で白ワインを炭酸水で割るのは酒税法に触れませんか。

触れません。酒税法第43条第10項が消費の直前の混和を適用除外とし、その範囲を定める酒税法施行令第50条第13項が「酒類の消費者が自ら消費するため」を明記しています。飲食店が営業場でお客の求めに応じて割る場合も同じ条文の範囲に入ります。

炭酸水で割ると酒の品目は変わりますか。

変わりません。酒税法第43条第2項が、酒類に炭酸ガス(炭酸水を含む)を混ぜた場合の品目は混和前の品目のままだと定めています。白ワインは果実酒なので、炭酸水で割っても果実酒のままです。ただし混ぜたものが発泡酒に該当する場合は例外とされています。

自分で作ったスプリッツァーを人に売ることはできますか。

できません。ただし根拠は第43条第12項ではありません。第12項が受ける第11項には「前項の規定に該当する場合を除く」という括弧があり、消費の直前に割る場合は対象から外れるためです。売れない根拠は、第43条第1項のみなし製造規定と、第7条第1項が定める酒類の製造免許の制度のほうにあります。

スプリッツァーのカロリーは公表されていますか。

公表されていません。アサヒのレシピページにもサントリーのカクテル入門にも熱量の記載がなく、ベースのアルパカの商品ページにも出てきません。1杯あたりの数値を断定している情報を見かけたら、出所を確かめることをおすすめします。

炭酸水はどれを選べばよいですか。

アサヒのレシピでは素のスプリッツァーにフィーバーツリープレミアムソーダウォーター、ビネガー・スプリッツァーとマスカットアイス版にウィルキンソン タンサンが指定されています。銘柄の指定はレシピごとに違うので、公式が1つに決めているわけではありません。強めの炭酸のほうが白ワインの酸と輪郭が合いやすくなります。

この記事で参照した一次資料

  • アサヒビール カクテルガイド ビネガー・スプリッツァー(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=1010401080)
  • アサヒビール カクテルガイド スプリッツァー(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=2000000213)
  • アサヒビール カクテルガイド スプリッツァー with マスカットアイス(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=1010401041)
  • アサヒビール カクテルガイド ビアスプリッツァー(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=1010400457)
  • アサヒビール カクテルガイド 樽ハイ・スプリッツアー(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=1010400151)
  • アサヒビール カクテルガイド パッソアスプリッツ(https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/recipe/index.psp.html?ID=2000000162)
  • アサヒビール 商品情報(アサヒスーパードライ、パッソア、アルパカのラインナップ)
  • アサヒビール ニュースリリース 2022年2月17日
  • サントリー カクテル入門 3.知っておきたいスタンダードカクテル ベース別2
  • International Bartenders Association 公式カクテル一覧
  • e-Gov法令検索 酒税法(昭和二十八年法律第六号)および酒税法施行令(昭和三十七年政令第九十七号)
  • 国税庁 お酒に関する情報 酒のしおり(令和7年7月)

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