焼酎は、米・麦・芋・黒糖・そば等を原料に、蒸留により造られる日本の伝統的なアルコール飲料です。酒税法上「連続式蒸留焼酎(甲類)」と「単式蒸留焼酎(乙類/本格焼酎)」に大別され、アルコール度数は25〜45%。日本酒・清酒に並ぶ国酒であり、世界貿易機関(WTO)のTRIPS協定で「壱岐・球磨・琉球・薩摩」が地理的表示(GI)として保護されています。
焼酎の歴史は16世紀の琉球で蒸留技術が伝来し、九州を中心に発達したとされます。江戸時代から鹿児島・宮崎・熊本・大分などで地域ごとの原料・製法が確立し、20世紀後半の本格焼酎ブーム(2000年代の「3M」ブーム)を経て、現在は世界的にも注目を集める日本の蒸留酒となっています。
甲類焼酎と乙類焼酎(本格焼酎)の違い
- 甲類焼酎(連続式蒸留焼酎):明治期に英国から導入された連続式蒸留機で造られる。アルコール度数36%未満。クセが少なくクリアな味わいで、サワー・カクテルベース・チューハイのベースに最適。「ピュアな焼酎」と表現される
- 乙類焼酎(単式蒸留焼酎・本格焼酎):伝統的な単式蒸留で1回のみ蒸留。アルコール度数45%以下。原料の風味と個性を強く残すのが特徴。芋焼酎、麦焼酎、米焼酎などすべて乙類。2002年から「本格焼酎」表記が認められた
- 混和焼酎:甲類と乙類をブレンドしたもの
原料別の本格焼酎
本格焼酎は原料により味わいが大きく異なります。
- 芋焼酎:サツマイモが原料。鹿児島・宮崎が主産地。コガネセンガン・ベニサツマ等の品種使用。「黒霧島」「白霧島」(霧島酒造)、「森伊蔵」「魔王」「村尾」「佐藤」「中々」「赤兎馬」等。コクと甘い香りが特徴
- 麦焼酎:大麦が原料。長崎県壱岐が発祥(GI指定)。大分・宮崎も主産地。「二階堂」「いいちこ」(三和酒類)、「百年の孤独」(黒木本店)、「兼八」(四ツ谷酒造)等。すっきり軽快
- 米焼酎:米が原料。熊本県球磨地方が発祥(GI指定)。「鳥飼」(鳥飼酒造)、「白岳」「しろ」(高橋酒造)、「武者返し」等。日本酒に近いまろやかな風味
- 黒糖焼酎:奄美群島限定で製造。米麹を使用するため日本ではラム酒ではなく焼酎扱い。「れんと」「朝日」「龍宮」等。さわやかでミルキー
- 蕎麦焼酎:宮崎県発祥。「雲海」(雲海酒造)が有名。蕎麦の香ばしさ
- 泡盛:沖縄県(琉球GI指定)。タイ米と黒麹で醸造後、単式蒸留。3年以上熟成した「クース(古酒)」が珍重される
- その他:栗焼酎(高知)、しそ焼酎(鍛高譚)、ごま焼酎(紅乙女)等
GI(地理的表示)指定の焼酎産地
WTO・TRIPS協定により以下の4産地が世界的に保護されています。
- 壱岐焼酎(長崎県壱岐市):麦焼酎発祥の地。麦2/3・米麹1/3が伝統製法
- 球磨焼酎(熊本県球磨郡):米焼酎発祥の地。球磨川の水を使用
- 琉球泡盛(沖縄県):タイ米と黒麹菌の単式蒸留。3年以上の古酒(クース)が珍重
- 薩摩焼酎(鹿児島県):芋焼酎の代表産地。サツマイモ100%
プレミアム焼酎「3M」と希少銘柄
2000年代のプレミアム焼酎ブームを牽引した3つの銘柄が「3M」と呼ばれます。すべて鹿児島の芋焼酎です。
- 森伊蔵(森伊蔵酒造):「3Mの王様」。電話抽選・百貨店抽選でのみ正規購入可能。定価4,000円台が市場で5万円以上に。芋焼酎のロイヤルファミリー御用達としても有名
- 魔王(白玉醸造):黄麹仕込みの華やかな芋焼酎。流通量が極めて少なく、定価3,000円台が市場で1万円以上
- 村尾(村尾酒造):杜氏自ら原料処理から瓶詰めまで一貫で行う一人蔵元。生産量極小
他のプレミアム銘柄として:
- 百年の孤独(宮崎・黒木本店):麦焼酎の最高峰。樫樽3〜5年熟成。「焼酎の百年物」と称される
- 佐藤(佐藤酒造):「佐藤 黒」「佐藤 白」「佐藤 麦」シリーズ。芋・麦両方で展開
- 中々(黒木本店):百年の孤独の蔵元による麦焼酎
- 富乃宝山・吉兆宝山(西酒造):黄麹芋焼酎の革新者
- 赤兎馬(濱田酒造):女性にも人気の華やかな芋焼酎
焼酎のおすすめの飲み方
焼酎は飲み方の自由度が高いのが魅力です。
- ロック:氷を入れて。原酒の個性をストレートに楽しむ
- 水割り:焼酎6:水4が黄金比。芋焼酎・米焼酎に最適
- お湯割り:6:4または5:5。先にお湯を入れてから焼酎を注ぐのが本流(鹿児島流)。芋焼酎の香りが最大限に
- 前割り(黒ぢょか):水で割った焼酎を一晩寝かせてから燗にする鹿児島伝統の飲み方
- 炭酸割り(ハイボール風):麦焼酎・米焼酎ですっきりと
- ストレート:プレミアム銘柄や古酒(泡盛クース)の風味を堪能
焼酎の選び方
初心者には麦焼酎(いいちこ、二階堂)や米焼酎(白岳しろ、鳥飼)から。クセが少なく飲みやすい代表格です。本格派には芋焼酎(黒霧島、富乃宝山、佐藤黒)、プレゼント・特別な日には3M(森伊蔵、魔王、村尾)や百年の孤独を。古酒愛好家には泡盛クースを。アルコール度数が高めなので(25〜45%)、ペースは日本酒よりゆっくりが適切です。
リンクサスの焼酎
リンクサスでは、3Mの森伊蔵・魔王・村尾、百年の孤独、富乃宝山、佐藤、中々などのプレミアム本格焼酎を中心に厳選した最高峰銘柄を取り扱っています。希少な抽選銘柄や限定品も常時入荷。状態確認を実施したうえで全国配送いたします。