サングリアの作り方と漬け込み時間|EU規則と酒税法から見た正しい楽しみ方

サングリアの作り方と漬け込み時間|レシピと白・赤ワイン市販のおすすめボトル

ワインを開けたものの、そのまま一本を飲み切るには重いという夜があります。そこで果物とかんきつ類を足して軽くしたのがサングリアです。ただ、この飲み物は「好きに作ってよい飲み物」ではなく、名前も中身も度数もEUの規則が数字で決めています。日本で家庭で作るときには、酒税法のみなし製造の条文がそのまま関わってきます。

このページでは、EUの規則(EU)251/2014の条文と、日本の酒税法・施行令・施行規則・基本通達の逐語だけを土台にして、「サングリアとは何か」「度数はどこまでか」「漬け込みはどこまで許されるのか」を順に確かめていきます。作り方やベースワインの選び方も、その枠の中で組み立てます。

サングリアとは何か
赤ワインと果実で作るサングリア

サングリアとは何か|EU規則が置いている8つの条件

サングリアとは何か|EU規則が置いている8つの条件
サングリアの一例

定義は「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」の一種

サングリアの中身を決めているのは、EUの規則(EU)251/2014です。この規則は香りを付けたワイン製品を3つのカテゴリーに分け、サングリアはそのうち「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」に属します。サングリア固有の条件は附属書ⅡB(3)にあり、その第1インデントはwhich is obtained from wineとだけ書いています。

カテゴリー全体の条件は第3条第3項が定めています。(a)は原料をobtained from one or more of the grapevine products defined in points 1, 2 and 4 to 9 of Part II of Annex VII to Regulation (EU) No 1308/2013, with the exception of wines produced with the addition of alcohol and ‘Retsina’ wineとし、アルコールを添加したワインとレツィーナを除いています。(b)はin which the grapevine products referred to in point (a) represent at least 50 % of the total volume、つまりぶどう由来の製品が全容量の50%以上を占めることを求めます。さらに(c)はto which no alcohol has been added, except where Annex II provides otherwiseと、附属書Ⅱが別段の定めを置く場合を除いてアルコールの添加を禁じています。サングリアの項にその例外はありません。

そのうえで附属書ⅡB(3)がサングリアの具体的な条件を並べています。香りの付け方はwhich is aromatised with the addition of natural citrus-fruit extracts or essences, with or without the juice of such fruitと書かれており、かんきつ類の天然の抽出物かエッセンスを使うことが前提です。色についてはwhich has not been colouredと短く定め、さらにwhich may contain solid particles of citrus-fruit pulp or peel and its colour must come exclusively from the raw materials used.と、果肉や果皮が入っていてもよいこと、色は原料由来でなければならないことを重ねています。

表1|規則(EU)251/2014がサングリアに置いている条件
項目 条文が定めていること 根拠
原料(サングリア固有) ワインから造ること 附属書ⅡB(3)
原料(カテゴリー共通) ぶどう由来の製品(アルコールを添加したワインとレツィーナを除く)が全容量の50%以上 第3条第3項(a)(b)
アルコールの添加 附属書Ⅱが別段の定めを置く場合を除き、アルコールを添加していないこと 第3条第3項(c)
香り付け かんきつ類の天然の抽出物またはエッセンスを加えて香りを付けること。その果汁を加えても加えなくてもよい 附属書ⅡB(3)
加えてよいもの 香辛料、炭酸ガス、かんきつ類の果肉や果皮の固形分 附属書ⅡB(3)
着色 着色していないこと。色は使用した原料のみに由来しなければならない 附属書ⅡB(3)
アルコール分 4.5%以上12%未満 附属書ⅡB(3)
名称を使える国 スペインまたはポルトガルで製造された製品に限る 附属書ⅡB(3)

名前を使えるのはスペインとポルトガルだけ

もっとも効いているのは名称の条件です。附属書ⅡB(3)は‘Sangría’ or ‘Sangria’ may be used as a sales denomination only when the product is produced in Spain or Portugal.と書きます。つまり「サングリア」を商品名として単独で名乗れるのは、スペインかポルトガルで造られた製品だけです。

EUのほかの加盟国で造った場合は、販売名称「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」を補う形でしか使えません。しかもその際は「produced in …」に続けて製造加盟国名、またはより限定された地域名を添えることが条件になります。条文が名指ししているのは加盟国なので、EU域外で造られた製品の扱いはこの一文からは直接には出てきません。日本のスーパーで見かける輸入品の多くがスペイン産なのは、この条件が輸入元の商品設計に効いているからです。

白から造るクラレア、ブランデーを足すスーラ

同じ附属書ⅡB には、サングリアの兄弟が2つ載っています。B(4)のクラレア(Clarea)はAromatised wine-based drink, which is obtained from white wine under the same conditions as for Sangría/Sangria.と定義されています。単独の販売名称として使えるのはスペインで造られた製品だけで、ほかの加盟国で造った場合はサングリアと同じく「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」を補う形になります。白のサングリアを別の名前で呼び分ける発想が、規則の側にあるわけです。

B(5)のスーラ(Zurra)はAromatised wine-based drink obtained by adding brandy or wine spirit as defined in Regulation (EC) No 110/2008 to Sangría/Sangria and Clarea, possibly with the addition of pieces of fruit.と定義され、アルコール分は9.0%以上14.0%未満と定められています。ここでいうブランデーとワインスピリッツは規則(EC)110/2008に定義されたものを指します。なお110/2008自体は規則(EU)2019/787に置き換わっており、251/2014の側は旧い参照のまま残っています。家庭でサングリアにブランデーをひと垂らしする作り方は、規則の分類でいえばスーラの側です。

サングリアのアルコール度数と、割ったときの実際の数字

サングリアのアルコール度数と、割ったときの実際の数字
赤と白のサングリアをグラスで比べる

規則が置く帯は4.5%以上12%未満

度数については附属書ⅡB(3)がwhich have an actual alcoholic strength by volume of not less than 4,5 % vol., and less than 12 % vol.と定めています。日本語にすると、実際のアルコール分が4.5%以上、12.0%未満です。下限があるので、限りなく薄めたものはサングリアとは呼べません。上限もあるので、ワインをそのまま瓶詰めしただけのものもサングリアにはなりません。

この帯は、ワインの度数帯とわずかにずれています。一般的な赤ワインは13%前後、白ワインは11%台から13%台に散らばります。つまり「ワインそのもの」は上限側にはみ出すことが多く、果汁や炭酸水で割って初めて帯の中に入ってくる、という関係です。

割り方別の度数を式で出す

割ったときの度数は、材料の量と度数が分かれば計算できます。混ぜたあとの度数は、各材料の純アルコールの体積を足して全体量で割った値です。純アルコール量(g)は「量(mL)×度数(%)÷100×0.8」で求めます。以下は、その式に当てはめた計算値です。実測値ではありません。

表2|割り方別のアルコール分(計算値)
割り方 内訳 できあがり量 度数 純アルコール量 規則の帯(4.5〜12%未満)
赤ワインだけ 割らない 500mL 13.0% 52.0g 帯外
赤ワイン+オレンジ果汁 果汁200mL 700mL 9.3% 52.0g 帯内
赤ワイン+果汁+炭酸水 果汁200mL+炭酸100mL 800mL 8.1% 52.0g 帯内
白ワイン+果汁+炭酸水 果汁200mL+炭酸100mL 800mL 7.2% 46.0g 帯内
赤ワイン+オレンジリキュール リキュール30mL 530mL 14.5% 61.6g 帯外
市販サングリアそのまま 割らない 500mL 7.0% 28.0g 帯内

赤ワイン500mLを13%として、果汁200mLと炭酸水100mLで割ると、できあがりは800mLで度数は8.1%になります。白ワイン11.5%で同じように割ると7.2%です。どちらも規則の帯の中に収まります。

純アルコール量で見ると飲みやすさの落とし穴が見える

度数だけを見ると、割ったサングリアは軽く見えます。ところが表2の純アルコール量の列を横に見ると、赤ワイン500mLをそのまま飲んでも、同じ500mLを果汁と炭酸水で800mLに増やしても、入っている純アルコールは52.0gで変わりません。薄まったのは濃度であって、総量ではないからです。

甘みと果汁で飲み口が軽くなるぶん、同じ時間で飲む量は増えがちです。「度数が低いから」と考えて杯を重ねると、結果として摂る純アルコールはワインをそのまま飲むより多くなります。ピッチャーで作って取り分ける飲み方では、自分が何杯注いだかを数えておくのが確実です。

目安を作っておくと管理しやすくなります。表2の配合でできあがる800mLを4等分すると、1杯あたり200mLで純アルコールは13.0gです。同じ200mLを赤ワインのまま飲むと20.8gなので、1杯単位では確かに軽くなっています。ただし薄めた倍率は1.6倍なので、杯数が1.6倍になった時点で摂る量は元に戻り、2倍飲めば26.0gとワインをそのまま200mL飲んだ場合を上回ります。

家で作ると酒税法上どうなるか|3つの経路を条文で分ける

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大きな器で作るサングリア

出発点は第43条第1項のみなし製造

日本の酒税法は、酒に何かを混ぜる行為そのものを製造として扱います。第43条第1項は酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、新たに酒類を製造したものとみなす。と定めています。ワインに果物と砂糖を入れれば、混ぜたあとのものも酒です。したがって原則としては、その時点で「新たに酒類を製造した」ことになります。

この第1項自体にもただし書があり、ただし、次に掲げる場合については、この限りでない。として第1号から第6号までが並びます。ただしそこに挙がっているのは、清酒の製造免許を受けた者によるアルコールの添加や、ウイスキーとブランデーの混和といった、酒類製造者を名宛人とする場面です。家庭での混和に関わるのは、条の末尾に置かれた第10項と第11項の2つになります。表3が3つの経路の関係です。

表3|ワインに果物を混ぜる行為と酒税法の3つの経路
どういう混ぜ方か 根拠条文 扱い 条文が置いている条件
飲む直前に混ぜて、その場で飲む 第43条第10項+施行令第50条第13項 みなし製造の規定を適用しない 度数の下限も、混ぜてよい物品の限定もない
自分で飲むために漬け込む 第43条第11項+施行令第50条第14項 3つの要件を全て満たせば適用しない 混和前の酒類が20度以上でかつ酒税が課税済み/混ぜる物品が財務省令の除外に当たらない/混和後1度以上の発酵がない
どちらにも当たらない混和 第43条第1項 新たに酒類を製造したものとみなす 製造免許がなければ第54条の無免許製造の罪の問題になる

経路1|飲む直前に混ぜる

第43条第10項は前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない。と定めます。「政令で定めるとき」の中身は施行令第50条第13項にあり、酒場、料理店その他酒類を専ら自己の営業場において飲用に供することを業とする者がその営業場において消費者の求めに応じ、又は酒類の消費者が自ら消費するため、当該混和をするときとする。と書かれています。

ここには度数の下限がありません。混ぜてよい物品の限定もありません。飲食店が客の求めに応じてその場で作る場合と、消費者が自分で飲むために作る場合の2つが並んでいるだけです。つまり「グラスに赤ワインを注ぎ、切ったオレンジとレモンを入れ、炭酸水を足して、そのまま飲む」という作り方は、この条文がまっすぐ拾ってくれます。

ただし範囲は狭く取られています。基本通達の第43条第10項関係1は酒場、料理店その他の酒類を専ら自己の営業場において飲用に供することを業とする者が当該営業場以外の場所において消費されることを予知して混和した場合又は酒類の消費者が他に販売する目的で混和した場合は、消費の直前において混和したこととはならないので、法第54条《無免許製造の罪》の規定に該当し、無免許製造となるものであるから留意する。と注意しています。また同関係2は令第50条《みなし製造の規定の適用除外等》第13項に規定する「自ら消費するため」には同居の親族が消費するためのものを含むものとし、他人の委託を受けて混和するものは含まないものとする。とし、注記で「自ら」には、法人は含まないものであるから留意する。と付け加えています。同居の親族の分まではよく、他人に頼まれて作るのは違う、という線引きです。

経路2|自分で飲むために漬け込む

もうひとつの経路が第43条第11項です。条文は前各項の規定は、政令で定めるところにより、酒類の消費者が自ら消費するため酒類と他の物品(酒類を除く。)との混和をする場合(前項の規定に該当する場合を除く。)については、適用しない。と定めています。梅酒がこの枠で作られていることはよく知られていますが、条件は施行令第50条第14項に3つ並んでいます。

表4|施行令第50条第14項の3要件と、ワインベースのサングリアの当てはまり
号 条文が求めていること ワインで作る場合に起きること 判定
第1号 混和前の酒類のアルコール分が20度以上で、かつ酒税が課税済みであること ワインは20度未満(酒税法第3条第13号の果実酒は20度未満と定義) 満たさない
第2号 混和する物品が糖類、梅その他財務省令で定めるもの 施行規則第13条第3項はぶどう(やまぶどうを含む。)を除外物品に挙げている ぶどうを使うと満たさない
第3号 混和後に新たにアルコール分1度以上の発酵がないこと 果実と糖分を常温で長く置くと再発酵が起こり得る 置き方しだいで満たさない

決め手は第1号です。条文は当該混和前の酒類は、アルコール分が二十度以上のもの(酒類の製造場から移出されたことにより酒税が納付された、若しくは納付されるべき又は保税地域から引き取られたことにより酒税が納付された、若しくは納付されるべき若しくは徴収された、若しくは徴収されるべきものに限る。)であること。と書いており、国税庁のQ&Aも消費者が自分で飲むために酒類(アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限ります。)に次の物品以外のものを混和する場合には、例外的に製造行為としないこととしています。と同じ数字を示しています。ワインは酒税法第3条第13号で「アルコール分が二十度未満のもの」と定義された果実酒ですから、この20度の線に届きません。梅酒に35度のホワイトリカーを使うのは、この第1号があるためです。

第2号は、混ぜる側の物品を財務省令で絞る規定です。酒税法施行規則第13条第3項が「次に掲げる物品以外の物品とする」として除外リストを置いており、その第2号がぶどう(やまぶどうを含む。)です。除外されているのは混和する物品としてのぶどうなので、オレンジやレモン、りんごを漬けるぶんにはこの号には当たりませんが、生のぶどうを房ごと漬ける作り方はこの枠から外れます。同じ項には米や麦などの穀類とそのこうじ、アミノ酸類・ビタミン類・色素・香料なども並びます。

第2号と第3号も条文で確かめておきます。第2号は酒類と混和をする物品は、糖類、梅その他財務省令で定めるものであること。と書き、第3号は混和後新たにアルコール分が一度以上の発酵がないものであること。と書いています。前者は財務省令の除外リストを通して「ぶどうは使えない」につながり、後者は果実と糖分を置いたときの再発酵を想定した条件です。

第43条第1項に戻ると、次に問題になるのは品目です。ワインに糖類その他の物品を加えたものは、酒税法第3条第21号のリキュール酒類と糖類その他の物品(酒類を含む。)を原料とした酒類でエキス分が二度以上のものや、第14号の甘味果実酒の定義に触れてきます。いずれにせよ、製造免許を持たない者が造ってよい酒ではありません。第54条第1項は、免許を受けずに酒類を製造した者を十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。と定めています。

作ったものを売ることはできない

仮に20度以上の酒を使って第43条第11項の枠に収めた場合でも、出口はふさがれています。第43条第12項が前項の規定の適用を受けた酒類は、販売してはならない。と定めているためです。自家用の混和はあくまで自分が飲むための例外であって、商品を作る手段ではありません。

飲食店が店で出す場合は、第43条第10項と施行令第50条第13項の「その営業場において消費者の求めに応じ」の枠に入ります。逆に、店で仕込んで持ち帰らせる、瓶に詰めて売る、といった形は同じ枠から外れます。基本通達が「当該営業場以外の場所において消費されることを予知して混和した場合」を名指しで挙げているのは、そのためです。

「漬け込み時間」をどう考えるか

「漬け込み時間」をどう考えるか
かんきつとハーブを合わせた赤ワイン

法令に漬け込み時間の定めはない

「何時間漬ければいいのか」という問いに、法令は答えを持っていません。酒税法・酒税法施行令・酒税法施行規則の3法令の全文を通して見ても、家庭での混和について漬け込み時間を数字で定めた規定はありません。EUの規則(EU)251/2014の附属書ⅡB(3)にも、製法の時間に関する記述はありません。

ただし「時間を切る条文が一つも無い」わけではありません。同じみなし製造の枠でも、酒税法施行規則第13条第2項は焼酎に混和する原料用アルコールについて木製の容器に一年以上貯蔵したものと、貯蔵の期間を年単位で切っています。時間要件を置く条文自体は存在していて、漬け込み時間だけが数字で切られていない、という関係です。

代わりに日本側にあるのは、酒税法第43条第10項の「消費の直前」という言い方だけです。施行令第50条第13項はその場面(誰が、どこで混和するか)を定めているだけで、時間には触れていません。この言葉は時間を数字で切っていないので、何分までが直前かは条文からは出てきません。ただ、時間を延ばせば延ばすほど「直前」から離れていく、という方向だけははっきりしています。

時間を延ばす代わりにできること

香りを強くしたいときは、時間ではなく材料の側で調整するほうが確実です。かんきつ類の香りの主役は果皮に含まれる精油なので、果皮を薄くそぎ、果肉と一緒にグラスに落とすだけで香りは十分に立ちます。規則がwhich is aromatised with the addition of natural citrus-fruit extracts or essences, with or without the juice of such fruitと、抽出物やエッセンスを主語にしているのも、香りが果汁ではなく皮の側から来ることを踏まえた書き方です。

甘みは砂糖よりも、はちみつや果汁の量で調整するほうが後味が重くなりません。冷たさが足りないときは、氷を足すのではなく、あらかじめワインと炭酸水を冷やしておきます。氷で冷やすと、溶けた分だけ度数と味が薄まっていくためです。

基本の作り方|直前に混ぜて仕上げる手順

基本の作り方|直前に混ぜて仕上げる手順
ドリンクサーバーに入れたサングリア

材料の組み立て方

材料は4つの役割に分けて考えると迷いません。土台になるワイン、香りを決めるかんきつ類、量と甘みを足す果汁、そして口当たりを軽くする炭酸水です。規則が求めているのは「ワインが半分以上」なので、この比率だけは崩さないほうが飲み物としての形が保てます。

表2で使った配合は、赤ワイン500mLに果汁200mL、炭酸水100mLです。ワインの比率は62%強で、規則の50%以上という線を余裕をもって満たします。この配合でできあがりは800mL、度数は計算上8.1%です。

手順とグラスの決め方

手順は単純です。オレンジとレモンを薄く輪切りにし、皮ごとグラスか耐熱でない大ぶりの器に入れます。冷やした赤ワインを注ぎ、果汁を加えて軽く混ぜ、最後に炭酸水を静かに落とします。炭酸を最後にするのは、混ぜる回数を減らして泡を残すためです。

グラスは口径の広いものを選びます。かんきつの香りは立ち上がりが早いので、狭い口のグラスだと香りが抜ける前に飲み終わってしまいます。氷は入れても入れなくても構いませんが、入れるなら大きめの塊を1つにして、溶けるまでの時間を稼ぎます。

スパイスを使うときは、シナモンスティックを1本立てるか、クローブを2〜3粒落とす程度で十分です。規則も香辛料の追加を認めていますが、量が増えると果実の香りを覆ってしまいます。温めて飲みたい場合は、同じワインベースでもグリューワインという別の飲み物になります。

作る量を決めるときは、飲む人数から逆算します。1人あたり200mLを2杯と見込むなら400mL、4人なら1600mLです。表2の配合はワイン500mLに対してできあがりが800mLなので、1600mLにはワイン1000mL、果汁400mL、炭酸水200mLが要ります。750mLのボトル1本では1200mL=6杯にしかならないので、4人で2杯ずつ飲むなら2本目を開ける前提で組み立てます。足りなくなったら継ぎ足すのではなく、その都度作り直すほうが味も枠組みも保てます。

残った場合の扱いにも注意が要ります。果実を入れたまま置いておくと、果皮から苦みが出るうえに、施行令第50条第14項第3号が想定している再発酵の条件にも近づきます。飲みきれなかったときは果実を取り出し、液体だけを冷蔵して翌日までに飲み切るのが無難です。

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ベースワインの選び方|赤・白・ロゼ・カバ

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棚に並ぶワインのボトル

赤は果実味とタンニンで骨格を作る

赤をベースにすると、果汁で薄めても味の芯が残ります。スペインのテンプラニーリョは果実味がはっきりしていて渋みが穏やかなので、果物を足したときに角が立ちません。比較表に載せたリオハやリベラ・デル・ドゥエロの赤は、いずれも13%から14%の帯にあります。

渋みの強い高級赤は向きません。タンニンが果汁の酸と合わさると、口の中で乾いた印象だけが残るためです。サングリアに回すなら、若くて果実味が前に出るものを選ぶほうが結果が良くなります。

白とカバは酸と泡で軽く仕上げる

白をベースにすると、かんきつ類との相性がまっすぐ出ます。ルエダのベルデホやリアス・バイシャスのアルバリーニョは酸がしっかりしているので、果汁を足しても輪郭が保たれます。

カバを使うと炭酸水を足す必要がなくなります。比較表のカバはいずれも11.5%で、規則の帯の中に最初から入っています。ただし泡は混ぜるたびに減るので、果物を先に入れてから静かに注ぐ順番にします。

ロゼは両者の中間で扱いやすい

ロゼは赤の果実味と白の軽さを両方持っているので、どの果物を合わせても大きく外しません。色も果汁と混ざったときに濁って見えにくいという実用的な利点があります。ロゼそのものの成り立ちはロゼワインとは|特徴・作り方・度数・選び方を初心者向けに解説で扱っています。

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価格帯の考え方も単純です。果汁とスパイスを足す前提なら、ワインの個性のうち残るのは果実味と酸だけです。比較表では新世界の手頃な赤も同じ表に並べていますが、これは大人数で作るときに1本の単価を下げる選択肢として置いています。少人数で香りを楽しむならスペインの土着品種、大人数でピッチャーごと作るなら手頃な新世界、という使い分けが実際的です。

合わせるフルーツとスパイス

合わせるフルーツとスパイス
かごに盛った各種フルーツ

かんきつ類は規則が名指ししている素材

フルーツは自由に選べますが、かんきつ類だけは扱いが違います。附属書ⅡB(3)がサングリアの香り付けとして名指ししているのは、かんきつ類の天然の抽出物またはエッセンスだからです。オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツのいずれかは必ず入れる、と考えて構いません。

そのほかの果物は量と食感で選びます。りんごや桃は薄切りにすると香りが移りやすく、いちごやベリー類は色と甘みを足します。バナナのように崩れやすいものは、飲み終わりに濁りが出るので向きません。

スパイスは規則でも認められている

附属書ⅡB(3)は香辛料を加えてもよいと明記しています。シナモン、クローブ、スターアニスあたりが定番で、いずれも1杯に対して1つか2つで足ります。砕かずに丸のまま使うと、香りの出方が緩やかになって調整しやすくなります。

量の目安は、できあがり800mLに対して果物を合計150gから200g程度です。これ以上入れると液体より果物が多くなり、注ぎにくくなります。規則が果肉や果皮の固形分が入っていてもよいと書いているのは、あくまで飲み物として成立する範囲を前提にした書き方です。

ハーブを使う場合は、ミントやローズマリーのように香りが強いものを1枝だけにします。かんきつの香りと競合させないことが、味をまとめるうえでの要点です。

市販サングリアの選び方とラベルの読み方

市販サングリアの選び方とラベルの読み方
赤と白のワイングラスが並ぶカウンター

ラベルで確かめる3か所

完成品を買うときにラベルで見る場所は3つです。原産国、アルコール分、そして品目表示です。原産国がスペインかポルトガルであれば、EUの規則のもとで「サングリア」を名乗れる製品です。アルコール分は4.5%以上12.0%未満の帯に入っているはずです。

日本国内で流通する輸入酒は、日本の酒税法の品目で表示されます。ワインに糖類や香味料を加えたものは甘味果実酒やリキュールに区分されることがあり、ラベルの品目が「果実酒」ではない場合があります。これは製品の問題ではなく、日本の分類がEUの販売名称と別の体系で作られているためです。

EU域内で売られる製品については、表示のルールが2023年に増えています。規則(EU)2021/2117が251/2014に第6a条を挿入し、栄養成分表示と原材料リストの表示を義務づけました。この規定は2023年12月8日から適用されています。輸入品のラベルにカロリーや原材料の一覧が載っているのは、この改正の反映です。

表5|比較表30銘柄を規則の度数帯で仕分けた結果
区分 件数 度数 規則の帯(4.5〜12%未満)との関係 備考
完成品として売られているサングリア 4件 7% 4件とも4.5%以上12%未満に収まる 4件ともスペイン産
ノンアルコールのサングリア 1件 0.0% 4.5%未満なので帯の外 EUの販売名称の要件は満たさない
ベースや香り付けに使う酒 25件 11%〜40% そのままでは7件だけが帯内 割って初めて帯に入るものが多い

比較表に載せた完成品4銘柄を並べて見る

比較表に入れた完成品は4銘柄です。いずれもアルコール分は7%で、規則の帯(4.5%以上12.0%未満)のちょうど下寄りに位置します。原産国は4銘柄ともスペインなので、EUの規則のもとで「サングリア」を単独の販売名称として使える製品です。

表6|比較表に収録した完成品サングリア4銘柄
銘柄 アルコール分 原産国・造り手 市場相場の目安
ヴィニャ・アルバリ サングリア 赤 7% スペイン/フェリックス・ソリス社 市場相場700〜1,200円前後
ヴィニャ・アルバリ サングリア 白 7% スペイン/フェリックス・ソリス社 市場相場700〜1,200円前後
ロラ・モラ ラ・サングリア・エスパニョーラ 赤 7% スペイン/カタルーニャ 市場相場900〜1,500円前後
ドン・シモン サングリア 赤 7% スペイン/J.ガルシア・カリオン社 市場相場700〜1,300円前後

この帯にそろっているのは偶然ではありません。完成品として瓶詰めするには、規則の下限4.5%を確実に上回りつつ、上限12.0%にも触れない値に落とす必要があります。ベースのワインを果汁で割って7%前後に着地させるのが、製造側から見ていちばん扱いやすい設計になります。

味の方向は造り手によって差があります。フェリックス・ソリス社やJ.ガルシア・カリオン社のような大手の製品は甘みをはっきり出し、氷を入れてそのまま飲む前提で設計されています。カタルーニャの製品はかんきつの酸を残す傾向があり、炭酸水で割ると輪郭が出ます。最初の1本は甘口から入り、物足りなければベースワインから自分で作る側へ移るのが分かりやすい順番です。

ノンアルコール表示のものは規則上の「サングリア」ではない

近年は0.00%をうたうサングリア風の飲料も増えています。ただし規則の度数帯は下限が4.5%なので、アルコール分が0.00%の製品はEUの販売名称としての「サングリア」の要件を満たしません。比較表に入れた1件も、この理由で帯の外に置いています。

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ここではワインの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。

リキュールやブランデーを少量足す作り方に興味がある場合は、リキュールとは 酒税法が決めるエキス分二度の境目で品目の考え方を確かめてから選ぶと、ラベルの読み方が変わります。

サングリア向けワインと市販サングリアの比較表

サングリア向けワインと市販サングリアの比較表
赤と白のワインを注いだグラス

完成品のサングリア、ベースに向くスペインの赤・白・ロゼ・カバ、たっぷり作るときの手頃な新世界ワイン、香りを足すリキュールとブランデーまで、30種を横並びにしました。表5と表6で仕分けた30銘柄が、そのまま並びます。

サングリアのベースに向くワインと市販サングリア30種
完成品として売られているサングリア、ベースに向くスペインの赤・白・ロゼ・カバ、たっぷり作るときの手頃な新世界ワイン、香りを足すオレンジリキュールとブランデー・デ・ヘレスまで30種を横並びにしました。規則(EU)251/2014が「サングリア」に定めるアルコール分は4.5%以上12%未満です。完成品として収録した4銘柄はいずれも7%でスペイン産、ノンアルコールの1件は0.00%で帯の外にあります。本文の表5と表6が、この30銘柄を度数と原産地で仕分けたものです。
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
Amazon 楽天 買取
1位定番・入門 ヴィニャ・アルバリ サングリア 赤
市場相場700〜1,200円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

日本でも入手しやすい定番の市販サングリア。

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2位定番・白 ヴィニャ・アルバリ サングリア 白
市場相場700〜1,200円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

白ワインベースの爽やかな市販サングリア。

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3位本格・人気 ロラ・モラ ラ・サングリア・エスパニョーラ 赤
市場相場900〜1,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

テンプラニーリョ主体の本格派サングリア。

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ドン・シモン サングリア 赤4位定番・手頃 ドン・シモン サングリア 赤
市場相場700〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点)

スペインで広く飲まれる定番ブランドのサングリア。

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トーレス サングレ・デ・トロ 赤5位定番・ベース向き トーレス サングレ・デ・トロ 赤
市場相場1,200〜2,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

雄牛のマスコットで知られる、サングリア向きの定番赤。

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6位リオハ・実力派 マルケス・デ・カセレス リオハ クリアンサ 赤
市場相場1,500〜2,800円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

リオハの実力派、サングリアにもそのままにも。

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カンポ・ビエホ テンプラニーリョ 赤7位コスパ・ベース向き カンポ・ビエホ テンプラニーリョ 赤
市場相場1,000〜1,800円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

コスパ抜群、サングリアの土台に使いやすい定番。

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ファウスティーノ VII 赤8位老舗・入門 ファウスティーノ VII 赤
市場相場1,200〜2,200円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

リオハの老舗が造る、軽快な普段使いの赤。

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マルケス・デ・リスカル リオハ 赤9位名門・上質 マルケス・デ・リスカル リオハ 赤
市場相場1,800〜3,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

歴史あるリオハの名門、少し贅沢なベースに。

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10位名門・本格 ボデガス・ムガ リオハ レゼルバ 赤
市場相場3,500〜5,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

リオハの至宝、単体で味わいたい本格派。

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プロトス クリアンサ 赤11位銘醸・力強い プロトス クリアンサ 赤
市場相場2,200〜3,800円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

ドゥエロ河岸の実力派、濃厚なベースに。

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12位白・王道 マルケス・デ・リスカル ルエダ ベルデホ 白
市場相場1,300〜2,300円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

白サングリアの王道ベース、爽やかなベルデホ。

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13位定番・白 トーレス ビーニャ・ソル 白
市場相場1,200〜2,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

トーレスの定番白、軽やかな白サングリア向き。

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トーレス ヴィーニャ・エスメラルダ 白14位アロマ・華やか トーレス ヴィーニャ・エスメラルダ 白
市場相場1,500〜2,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

香り華やか、フルーツと好相性の白。

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15位名産・白 マルティン・コダックス アルバリーニョ 白
市場相場1,800〜2,800円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

海辺の名産、魚介と合う爽やかな白。

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フレシネ コルドン・ネグロ カバ16位定番・カバ フレシネ コルドン・ネグロ カバ
市場相場1,200〜2,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

黒ボトルの定番カバ、スパークリングサングリアに。

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コドーニュ クラシコ ブリュット カバ17位老舗・カバ コドーニュ クラシコ ブリュット カバ
市場相場1,300〜2,200円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

カバの老舗、華やぐスパークリングの土台。

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18位コスパ・カバ セグラ・ヴューダス ブルット カバ
市場相場1,000〜1,800円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

コスパに優れたカバ、気軽な泡サングリアに。

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19位ロゼ・華やか マルケス・デ・カセレス リオハ ロサード ロゼ
市場相場1,300〜2,300円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

華やかな色合い、ロゼサングリアのベースに。

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20位名門・ロゼ ボデガス・ムガ リオハ ロサード ロゼ
市場相場1,800〜3,000円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

名門ムガの上質ロゼ、贅沢なロゼサングリアに。

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サンタ・ヘレナ アルパカ カベルネ・メルロー 赤21位コスパ・たっぷり向き サンタ・ヘレナ アルパカ カベルネ・メルロー 赤
市場相場600〜1,100円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

コスパの代名詞、たっぷり作るサングリアの味方。

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フロンテラ カベルネ・ソーヴィニヨン 赤22位コスパ・大容量 フロンテラ カベルネ・ソーヴィニヨン 赤
市場相場700〜1,300円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

大容量も選べる、気軽な赤サングリアの土台。

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カルロ・ロッシ レッド 赤23位大容量・甘め カルロ・ロッシ レッド 赤
市場相場1,000〜1,800円前後(実勢・2026年6月時点)

大容量で人気、甘めの赤サングリアに。

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メルシャン ボン・ルージュ 赤24位国産・定番 メルシャン ボン・ルージュ 赤
市場相場600〜1,000円前後(実勢・2026年6月時点)

国産ブランドの定番、扱いやすい毎日の赤。

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コアントロー(オレンジリキュール)25位定番・香りづけ コアントロー(オレンジリキュール)
市場相場2,500〜4,000円前後(700ml・実勢・2026年6月時点)

サングリアに少量。香りと深みを足す名脇役。

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グラン・マルニエ コルドン・ルージュ26位高級・香りづけ グラン・マルニエ コルドン・ルージュ
市場相場3,500〜5,500円前後(700ml・実勢・2026年6月時点)

コニャックベースの贅沢なオレンジリキュール。

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27位本場・香りづけ カルロス1世 ブランデー・デ・ヘレス
市場相場3,000〜5,500円前後(700ml・実勢・2026年6月時点)

本場スペインのブランデー、香りに厚みを。

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28位名門・隠し味 カルデナル・メンドーサ ブランデー・デ・ヘレス
市場相場5,000〜8,000円前後(700ml・実勢・2026年6月時点)

ヘレスの至宝、贅沢なサングリアの隠し味。

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ペドロ・ヒメネス シェリー(甘口)29位甘口・甘みづけ ペドロ・ヒメネス シェリー(甘口)
市場相場1,800〜3,500円前後(750ml・実勢・2026年6月時点)

天然の甘みづけに。砂糖の代わりの濃密シェリー。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥3,520 楽天 査定 買取
30位ノンアル・気軽 ノンアルコール サングリア(0.00%タイプ)
市場相場700〜1,500円前後(実勢・2026年6月時点)

運転やお酒を控える人も楽しめるサングリア。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取

この表には度数と原産地の列がありません。その2つの項目は本文の表5と表6にまとめています。ワインと市販サングリアは希望小売価格を公表しない銘柄ばかりで、30銘柄すべてに定価のデータがありません。そのため「定価/市場相場」の欄には定価ではなく、実勢の相場の帯(2026年6月時点)が表示されます。当店の在庫と結び付いている銘柄も無いため、当店の欄は各行ともコレクションへのご案内になります。ヴィンテージや流通状況で相場は動き、楽天やAmazonで同一商品が見つからない場合は該当欄が検索リンクになります。飲む直前に混ぜて楽しむ前提で、ベースを1本選ぶための手がかりとしてご覧ください。

ワインの飲み方全般をこれから覚えたい方は、ワイン初心者必見!飲み方・種類・ペアリングの基本とおすすめ銘柄を紹介から入ると、サングリアの位置づけがつかみやすくなります。

サングリアに関するよくある質問

サングリアに関するよくある質問
サングリアのグラス
サングリアとは何ですか。

ワインにかんきつ類の天然の抽出物やエッセンスで香りを付けた飲み物です。EUの規則(EU)251/2014の附属書ⅡB(3)は、これを「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」の一種として定義し、アルコール分を4.5%以上12%未満と定めています。第3条第3項はこのカテゴリーについて、ぶどう由来の製品が全容量の50%以上であること、そしてアルコールを添加していないことも求めています。

「サングリア」という名前は誰でも使えますか。

EUの規則では使えません。附属書ⅡB(3)は「‘Sangría’ or ‘Sangria’ may be used as a sales denomination only when the product is produced in Spain or Portugal.」と定めています。EUのほかの加盟国で造った製品は、販売名称「アロマタイズド・ワインベース・ドリンク」を補う形でしか使えず、「produced in …」に続けて製造加盟国名を添えることが条件です。

サングリアのアルコール度数はどれくらいですか。

EUの規則が定める範囲は4.5%以上12%未満です。市販の完成品には7%前後のものが多く、当ページの比較表に載せた完成品4銘柄はいずれも7%でした。自分で割る場合は、ベースのワインを果汁や炭酸水でどれだけ薄めるかで変わります。

家でワインに果物を漬け込んでも大丈夫ですか。

酒税法第43条第11項の自家用の混和は、施行令第50条第14項第1号で「当該混和前の酒類は、アルコール分が二十度以上のもの」と要件が置かれています。ワインは20度未満なので、この枠には入りません。飲む直前に混ぜてその場で飲む形(第43条第10項・施行令第50条第13項)で楽しむのが、条文の上でははっきりしています。

なぜぶどうを漬けてはいけないのですか。

酒税法施行規則第13条第3項が、自家用の混和で使えない物品として「ぶどう(やまぶどうを含む。)」を挙げているためです。同じ項には米・麦などの穀類やそのこうじ、アミノ酸類・ビタミン類・色素・香料なども並んでいます。

作ったサングリアを人に売ってもよいですか。

酒税法第43条第12項は「前項の規定の適用を受けた酒類は、販売してはならない。」と定めています。また基本通達の第43条第10項関係1は、消費者が他に販売する目的で混和した場合は「消費の直前において混和したこととはならない」として、第54条の無免許製造の罪に当たると注意しています。

友人や家族の分を作るのは問題ありませんか。

基本通達の第43条第10項関係2は、「自ら消費するため」には同居の親族が消費するためのものを含むとし、他人の委託を受けて混和するものは含まないとしています。注記では「自ら」に法人は含まないことにも触れています。

漬け込み時間は何時間が正解ですか。

酒税法・酒税法施行令・酒税法施行規則の全文を通して見ても、家庭での混和について漬け込み時間を数字で定めた規定はありません。時間を長く取るほど香りは出ますが、日本の酒税法では第43条第10項の「消費の直前」かどうかが分かれ目になるため、時間を延ばすほど条文の枠から離れていきます。香りを強くしたいときは、時間ではなく果皮の量やスパイスで調整するほうが筋が通ります。

赤と白ではどちらが向いていますか。

どちらでも造れます。EUの規則の附属書ⅡB(4)は、白ワインからサングリアと同じ条件で造ったものを「Clarea」という別の名称で定めています。単独の販売名称として使えるのはスペイン産の製品だけで、ほかの加盟国で造った場合はサングリアと同じく販売名称を補う形になります。赤はタンニンと果実味で厚みが出やすく、白やカバは酸と泡で軽く仕上がります。

ブランデーを足したものにも名前がありますか。

あります。EUの規則の附属書ⅡB(5)は、サングリアやクラレアに規則(EC)110/2008に定義されたブランデーまたはワインスピリッツを加えたものを「Zurra」と定め、アルコール分を9%以上14%未満としています。なおサングリア自体は第3条第3項(c)によってアルコールの添加が禁じられているため、ブランデーを足した時点で規則上はサングリアではなくなります。

まとめ|条文と規則から見たサングリア

まとめ|条文と規則から見たサングリア
お酒の買取と販売のご案内

サングリアは「ワインに果物を入れた飲み物」という説明だけでは足りません。EUの規則(EU)251/2014は、ぶどう由来の製品が全容量の50%以上であること、かんきつ類の天然の抽出物やエッセンスで香りを付けること、着色しないこと、アルコール分が4.5%以上12.0%未満であること、そして名称を使えるのはスペインとポルトガルの製品に限ることを定めています。

日本で家庭で作る場合は、酒税法第43条第1項のみなし製造が出発点になります。飲む直前に混ぜてその場で飲む形は第43条第10項と施行令第50条第13項が拾いますが、何日も漬け込む形は第43条第11項の枠に入れません。施行令第50条第14項第1号が混和前の酒類に20度以上を求めており、ワインはその線に届かないためです。

作った酒を売ることは第43条第12項が禁じています。飲食店が店内で客の求めに応じて作るのは第10項の枠ですが、店外で飲まれることを見込んで作る場合は基本通達が第54条の無免許製造の罪に触れると注意しています。飲む直前に作る、というひとつの習慣で、条文の枠も味のピークも両方が満たされます。

参照した一次資料

  • Regulation (EU) No 251/2014 of the European Parliament and of the Council(官報 OJ L 84, 20.3.2014, p.14–34)第3条、附属書ⅡB(3)(4)(5)
  • Regulation (EU) 2021/2117 第3条(官報 OJ L 435, 6.12.2021, p.262–314)による同規則の改正
  • legislation.gov.uk による規則(EU)251/2014の英国引き継ぎ版(附属書ⅡB)
  • 酒税法(昭和28年法律第6号)第3条第13号・第14号・第21号、第43条、第54条
  • 酒税法施行令(昭和37年政令第97号)第50条第13項・第14項
  • 酒税法施行規則(昭和37年大蔵省令第26号)第13条第3項
  • 国税庁 酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達 第43条(みなし製造)第10項関係・第11項関係
  • 国税庁 お酒に関するQ&A【自家醸造】

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