ウイスキーのダブルとは 60mlの根拠を法令とメーカー公式で確かめる
バーで「ダブルで」と頼むとき、その一杯に入っているのはどれだけの量なのか。この記事は、まずメーカー3社が公式Q&Aで何と書いているかを逐語で並べ、そのうえで日本の法令が何を決めていて何を決めていないのかを条文で確かめる。英国のように一杯の量そのものを法令で縛っている国と比べると、日本の「60ml」がどういう性質の数字なのかがはっきりする。
ウイスキーのダブルは60ml メーカー3社の公式回答

ウイスキーのダブルは60mlである。これはサントリー・アサヒビール・キリンの3社が、それぞれの公式Q&Aで公表している。ただし3社の書き方は同じではない。同じ60mlという数字でも、そこにたどり着くまでの説明が違う。
| 公表元 | シングル | ダブル | ジガー |
|---|---|---|---|
| サントリー | 1オンス(約30ml) | 2オンス(約60ml) | 通常1.5オンス(約45ml) |
| アサヒビール | 1オンス(28.4ml)。日本では通常30mlとして扱います。 | 2オンス(56.8ml)。日本では通常60mlとして扱います。 | 1.5オンス(42.6ml)で、日本では通常45mlとして扱い、「セミダブル」と呼びます。 |
| キリン | 30ml | 60ml | 記載なし |
3社の逐語をそのまま並べる
サントリーのお客様センターは、ウイスキーでよくいわれる「シングル」「ダブル」「ジガー」の量は、それぞれシングルは1オンス(約30ml)。ダブルは2オンス(約60ml)。ジガーは通常1.5オンス(約45ml)の量です。
と書いている。
アサヒビールのお客様相談室は、■シングル=1オンス(28.4ml)。日本では通常30mlとして扱います。■ダブル=2オンス(56.8ml)。日本では通常60mlとして扱います。
と、オンスの値と日本での扱いを分けて書いている。
キリンのお客様相談室の回答は2文で、シングルは30ml、ダブルは60ml。グラスの横に指をそえて、底から指1本分(ワンフィンガー)がシングル、指2本分(ツーフィンガー)がダブルの目安です。
である。ミリリットルと指の目安だけを書き、オンスという語は1度も使っていない。
一致しているのは30と60の2つの数字だけ
3社が同じことを言っているのは「シングルは30ml」「ダブルは60ml」の2点である。積極的に食い違うのは1オンスをいくつとみなすかの1点だけで、あとは記載があるかないかの差だ。指で量る方法はサントリーとキリンの2社が書いてアサヒビールが書いておらず、ジガーはサントリーとアサヒビールの2社が書いてキリンが書いていない。この記事はまず、その一致している2点と、割れている部分を分けて扱う。
ボトルの容量から杯数を出すときも、この60mlが基準になる。700mlならダブルで11杯、180mlのベビーボトルなら3杯だ。ウイスキーのグラスの種類を選ぶときも、注ぐ量が30mlなのか60mlなのかで向いている形が変わる。
「1オンス」の換算値は3社で割れる

3社の説明で唯一はっきり食い違うのが、1オンスをいくつとみなすかである。サントリーは「1オンス(約30ml)」と一続きで書き、アサヒビールは「1オンス(28.4ml)」と書いたうえで「日本では通常30mlとして扱います」と付け加えている。キリンはオンスという語を使っていない。
28.4mlという値は英国のヤード・ポンド法の数字と一致する
アサヒビールの28.4mlという値は、思いつきの丸め方ではない。英国の1985年度量衡法 附則1 第4部はPint = 0.568 261 25 cubic decimetre.
と定めている。同じ附則の第6部にはFluid ounce = 1/20 pint.
があり、計算すると1液量オンスは28.4mlになって、アサヒビールの書いた値とそろう。
ただし第6部の見出しはDefinitions of certain units which may not be used for trade except as supplementary indications
で、そこに置かれているのは補助的な併記を除いて取引に使ってはならない単位である。パイントが載っている第4部とは条項が違う。液量オンスの定義は1994年の改正命令によって2000年1月1日に第4部から第6部へ移された。つまり28.4mlは、英国でいまも取引に使える単位の値ではなく、定義だけが残っている単位の値である。
アサヒビールの2オンス56.8ml、1.5オンス42.6mlは、この値を2倍・1.5倍したものと一致する。ただし3社とも、自社がどの国のオンスを採ったかは書いていない。ここでの一致は数値の照合であって、各社が公表している説明ではない。
ジガーとセミダブル
アサヒビールはジガー(jigger)=1.5オンス(42.6ml)で、日本では通常45mlとして扱い、「セミダブル」と呼びます。
と書いている。サントリーも45mlとしている。シングルとダブルの間に45mlという段があることは2社が公表しているが、キリンのQ&Aには出てこない。
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強いピート香に潜む甘み。クラシックモルトの代表格で重厚感がある。 |
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日本の法令に「シングル」「ダブル」の定義はない

60mlという数字がメーカーの公式Q&Aに載っていることと、それが法令で決まっていることは別である。実際に条文を検索すると、この語はどこにも出てこない。
条文を機械で数えた結果
酒税法の全条文を検索すると、「ウイスキー」は29回出てくる。ただしこのうち本則にあるのは5か所だけで、残る24か所はすべて附則である。これに対し「シングル」「ダブル」「三十ミリリットル」「六十ミリリットル」はいずれも0件で、そもそも「ミリリットル」という語が1度も出てこない。計量法の本体も同じく0件である。厚生労働省の健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(全17ページ・本文は7ページまで)でも、「ウイスキー」「シングル」「ダブル」はいずれも0件だった。
酒税法のウイスキーの定義には量の規定がない
酒税法第3条第15号は、ウイスキーをこう定めている。
発芽させた穀類及び水を原料として糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの(当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のものに限る。)
ここにあるのは原料と蒸留時の度数の上限だけで、熟成年数も樽の指定も、最低のアルコール分も、まして一杯の量も書かれていない。同じ号のロは発芽させた穀類及び水によつて穀類を糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの(当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のものに限る。)
で、こちらも量には触れていない。日本の法律が「ウイスキーとは何か」を決めているのは、この範囲までである。
同じ号のハは、イまたはロの酒類にアルコール・スピリッツ・香味料・色素・水を加えたものもウイスキーに含めている。ただし括弧書きで、イまたはロの酒類のアルコール分の総量が、アルコール・スピリッツまたは香味料を加えたあとの酒類のアルコール分の総量の百分の十以上であることという条件が付く。分母は「全体の量」ではなく「アルコール分の総量」である点に注意がいる。ここでも量の単位として出てくるのは度数と割合だけで、提供する一杯の体積には一言も触れていない。
度数そのものの話はアルコール度数の高いお酒の記事に分けている。
計量法が決めているのは瓶の表記と誤差の幅

ただし、酒の量に法令がまったく触れていないわけではない。計量法の下にある特定商品の販売に係る計量に関する政令は、別表第一の第23号で飲料(医薬用のものを除く。)
を特定商品に挙げ、その(二) アルコールを含むもの
について、特定物象量を体積、量目公差を別表第二の表(三)、上限を五リットルとしている。
瓶に容量が印字されている理由
同じ政令の第5条第1号は、密封したときに特定物象量を表記しなければならない特定商品として第22号から第28号までを挙げており、第23号の飲料はこの範囲に入る。ウイスキーの瓶に700mlや180mlと印字されているのは、この規定に対応するものである。
許されるのは不足側だけ
誤差を定める同政令第3条の柱書は、対象を表示量(当該特定商品の特定物象量として法定計量単位により示されたものをいう。以下同じ。)が当該特定商品の真実の特定物象量を超える場合
と書いている。つまり表示より中身が少ない側だけが規制されていて、多く注ぐ側には制限がない。両側に同じ幅が認められているわけではない。
その不足側の許容量が表示量の区分ごとに決まっている。
| 表示量 | 誤差 |
|---|---|
| 五ミリリットル以上五十ミリリットル以下 | 四パーセント |
| 五十ミリリットルを超え百ミリリットル以下 | 二ミリリットル |
| 百ミリリットルを超え五百ミリリットル以下 | 二パーセント |
| 五百ミリリットルを超え一リットル以下 | 十ミリリットル |
| 一リットルを超え二十五リットル以下 | 一パーセント |
この表に当てはめると、30mlという表示に対して許される不足は4パーセント、計算すると1.2mlまでである。60mlという表示に対しては2ミリリットルまでとなる。守る義務そのものは政令ではなく計量法第12条第1項が定めており、密封したときの表記義務は同法第13条第1項にある。
英国は一杯の量を法令で25mlか35mlに決めている

日本と対照的なのが英国である。1988年の度量衡(酒類)令第3条第1項は、店内で飲むために売るスピリッツの量を法令で限っている。現行の条文はこうだ。
Subject to paragraphs (2) and (3) below, unless pre-packed in a securely closed container, intoxicating liquor of any of the following descriptions, that is to say, gin, rum, vodka and whisky, shall be sold by retail for consumption on the premises at which it is sold only— (a) in, or in a multiple of, one of the following quantities, which shall be the same for those parts of any licensed premises or licensed canteen within the meaning of the Licensing Act 1964 or the Licensing (Scotland) Act 1976 of which any person is the licensee and for all those liquors, that is to say, ¼ gill, ⅕ gill , ⅙ gill, 25 ml or 35 ml
名指しされているのはジン・ラム・ウォッカ・ウイスキーの4種だけで、スピリッツ全般ではない。ブランデーもテキーラもリキュールもこの条文の対象に入っていない。もう1つ重要なのがwhich shall be the same for those parts of any licensed premises …
の部分で、店は25mlか35mlのどちらか一方を選んで、その店のすべての対象酒類に同じ量を使わなければならない。同じ店で銘柄ごとに量を変えることはできない。
英国のダブルは50mlか70ml
同じ条文にはProvided that the quantities of 1/4 gill, 1/5 gill and 1/6 gill referred to in subparagraph (a) of this paragraph shall not be permitted after 31st December 1994.
という但書が付いている。1994年12月31日を最後にギルは使えなくなったので、いま残っているのは25mlと35mlだけである。
ここから先は条文の文言ではなく計算になる。条文にある語はin, or in a multiple of
であって、doubleという語も50や70という数字も条文には1度も出てこない。ただし店が25mlを採っていればその2倍は50ml、35mlを採っていれば70mlになり、しかも店内で量を統一する義務があるので、1つの店で「一杯の2倍」に当たる量は50mlか70mlのどちらか一方に決まる。60mlは25の倍数でも35の倍数でもないので、英国の店でそのまま出てくることはない。
使えなくなったギルの値を計算する
ギルの定義は1985年度量衡法 附則1の第6部にGill = ¼ pint.
として残っている。第6部は取引に使ってはならない単位を集めた部で、ギルの定義は1995年10月1日に第4部から移された。1パイントが0.56826125立方デシメートルなので、計算すると次の値になる。
| 旧単位 | ミリリットル換算 | 2倍した量 |
|---|---|---|
| 四分の一ギル | 35.5 ml | 71.0 ml |
| 五分の一ギル | 28.4 ml | 56.8 ml |
| 六分の一ギル | 23.7 ml | 47.4 ml |
五分の一ギルの28.4mlは、同じ第6部にある1液量オンス(1/20パイント)とぴったり同じ値になる。五分の一ギルは四分の一パイントの五分の一で、これは二十分の一パイントに等しいので、丸めの偶然ではなく定義から導かれる一致である。アサヒビールが公表している「1オンス(28.4ml)」も同じ値だが、同社がどの国のオンスを採ったかは書かれていない。
混ぜたものと客の求めによる例外
同令第3条第2項はAny such liquor shall be exempted from the requirements of this article when it forms a constituent of a mixture of three or more liquids.
としており、3種類以上の液体を混ぜたものは量の縛りから外れる。続く第3項はNothing in this article shall make unlawful the sale at the express request of the buyer of any mixture of liquids containing any of those liquors in a quantity not otherwise permitted by this article.
で、買い手がはっきり求めた場合の混合物も違法にはならないとしている。量を縛っているのは、あくまでその酒をそのまま一杯として出す場合である。ハイボールのような割り方の話はハイボールの種類とハイボールに合うウイスキーに分けてある。
ダブル1杯の純アルコール量を厚生労働省の式で出す

量が決まれば、含まれるアルコールの量は計算できる。厚生労働省の健康に配慮した飲酒に関するガイドラインは、算出式をこう書いている。
純アルコール量(g)=摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)
ガイドラインが挙げている例は1つだけ
ガイドラインが式のあとに置いている例は例: ビール 500ml(5%)の場合の純アルコール量
500(ml) × 0.05 × 0.8 = 20(g)
の1件だけである。ウイスキーの例は本文に1つも出てこない。以下はこの式にダブル60mlとシングル30mlを入れて計算した値である。
| アルコール分 | シングル30ml | ダブル60ml |
|---|---|---|
| 40.0% | 9.6 g | 19.2 g |
| 43.0% | 10.32 g | 20.64 g |
| 45.0% | 10.8 g | 21.6 g |
| 46.0% | 11.04 g | 22.08 g |
| 50.0% | 12.0 g | 24.0 g |
| 52.0% | 12.48 g | 24.96 g |
この数字を何と比べるか
ガイドラインの表1は、疾病ごとに発症リスクが上がる飲酒量を挙げている。大腸がんは男女とも150g/週で、括弧内の参考値は20g/日である。ただし同じ表の注は「参考」の欄にある数値については、研究結果の数値を元に、仮に7で除した場合の参考値(概数)。
としており、150を7で割った実際の値は21.43である。アルコール分43%のウイスキーをダブルで1杯飲むと20.64gなので、丸めた20は超えるが、割り算の値21.43は下回る。40%なら19.2gでどちらも下回る。週あたり150gという研究結果の数値のほうが、比べる相手としては素直である。
度数の高い銘柄の飲み方はトゥワイスアップの記事にまとめている。
ウイスキー100gあたりの成分値と「1杯何kcal」の限界

カロリーの話になると、多くの記事が一杯あたりの熱量を具体的な数字で書く。しかし公的な成分値からその数字を出すことはできない。
成分表の値
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の食品番号16016「ウイスキー」の値は次のとおりである。
| 成分名 | 値 | 単位 |
|---|---|---|
| エネルギー | 234 | kcal |
| 水分 | 66.6 | g |
| アルコール | 33.4 | g |
| たんぱく質 | 0 | g |
| 脂質 | 0 | g |
| 炭水化物 | 0 | g |
| 食塩相当量 | 0 | g |
水分66.6gとアルコール33.4gを足すとちょうど100.0gになり、たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量はいずれも0である。エネルギーはすべてアルコール由来ということになる。
100gは100mlではない
この表の見出しは「可食部100g当たり」であって100mlではない。そして成分表には、ウイスキーのmlをgに直すための比重が載っていない。60mlが何gにあたるかを決められない以上、「ダブル1杯は何kcal」を成分表から導くことはできない。この記事ではその数字を出さない。
誤解を避けるために書いておくと、これは「ウイスキーのカロリーが分からない」という意味ではない。100gあたり234kcalという値そのものは公表されている。分からないのは、店やグラスで量る60mlという体積が、その表の言う何グラムに当たるのかという一点である。体積と質量をつなぐ数値が成分表の側に用意されていないので、掛け算の途中で出所のない係数を持ち込まないかぎり計算が成立しない。他社の記事で一杯あたりの熱量が銘柄によらず同じ数字で書かれているとき、その裏では何らかの比重が仮定されている。
ダブル1杯にかかる酒税を計算する

酒税は容量とアルコール分で決まるので、一杯あたりの額も計算できる。酒税法第23条第1項第3号は蒸留酒類について二十万円(アルコール分が二十一度以上のものにあつては、二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額)
と定めている。単位は1キロリットルあたりである。
37度未満には別の定めがある
同条第3項は蒸留酒類のうちウイスキー、ブランデー及びスピリッツであつてアルコール分が三十七度未満のものに係る酒税の税率は、第一項の規定にかかわらず、一キロリットルにつき三十七万円とする。
としている。条文としては定額を定めているだけだが、第1項の計算では37度でちょうど37万円になるため、結果として37度未満の帯では必ず第1項より高い額になる。下限のようにはたらく、というのは条文の文言ではなくこの記事の説明である。
| アルコール分 | 1キロリットルあたりの税率 | シングル30ml | ダブル60ml |
|---|---|---|---|
| 36度 | 370,000円(第3項の37万円) | 11.1円 | 22.2円 |
| 37度 | 370,000円 | 11.1円 | 22.2円 |
| 40度 | 400,000円 | 12.0円 | 24.0円 |
| 43度 | 430,000円 | 12.9円 | 25.8円 |
| 45度 | 450,000円 | 13.5円 | 27.0円 |
| 50度 | 500,000円 | 15.0円 | 30.0円 |
アルコール分40度のウイスキーなら1リットルあたり400円で、ダブル60mlに対応する酒税は24.0円、シングル30mlなら12.0円である。バーの一杯の値段のうち、酒税そのものが占める額はこの程度だということになる。
メジャーカップとフィンガーで量る

実際に60mlを量る方法は2つある。器具で量るか、グラスに指を当てて目分量で見るかである。
メジャーカップで量る
両端の容量が違う砂時計形の計量器具を使えば、注いだ量がそのまま分かる。ダブルなら大きい側で1杯、あるいは小さい側で2杯という数え方になる。前の節で見たとおり、表示した量には計量法の量目公差があり、60mlなら2ミリリットルである。器具で量ればこの幅に収めやすい。
指で量る簡便法
サントリーは計測の方法は、グラスに指を当てて(指は横にして)はかる簡便法もよく使われます。
としたうえで、普通のタンブラー(240mlくらいのグラス)でおおよそ、底から指1本分(ワンフィンガー)でシングル、指2本分(ツーフィンガー)でダブルの量になります。
と書いている。指を横にする、という当て方まで指定しているのはこの1社だけである。キリンはグラスの横に指をそえて、底から指1本分(ワンフィンガー)がシングル、指2本分(ツーフィンガー)がダブルの目安です。
としている。
2社の違いは、サントリーがグラスの大きさを「240mlくらい」と明示しているのに対し、キリンは条件を付けていないところである。指1本分という長さが同じでも、グラスの直径が違えば入る量は変わる。細いテイスティンググラスと太いロックグラスでは、同じ指2本分でも中身が一致しない。
グレーンや原酒の違いによる香りの出方はグレーンウイスキー、カクテルにしたときの度数はカクテルのアルコール度数で扱っている。
よくある質問

ウイスキーのダブルは何mlですか
サントリー・アサヒビール・キリンの3社の公式Q&Aがそろって60mlと書いています。サントリーは「2オンス(約60ml)」、アサヒビールは「2オンス(56.8ml)。日本では通常60mlとして扱います。」、キリンは「ダブルは60ml」です。3社の書き方は違いますが、日本で通用する数字としては60mlで一致しています。
シングルとダブルの量は法律で決まっているのですか
決まっていません。酒税法の条文を機械で検索しても「シングル」「ダブル」「六十ミリリットル」はいずれも0件です。厚生労働省の健康に配慮した飲酒に関するガイドラインの本文にも「ウイスキー」「シングル」「ダブル」は1回も出てきません。60mlという数字はメーカーが公式Q&Aで案内している慣行の値です。
外国でもダブルは60mlですか
英国は違います。1988年の度量衡(酒類)令第3条が、ジン・ラム・ウォッカ・ウイスキーを店内で飲むために売るときの量を25mlか35mlまたはその倍数に限り、しかも1つの店では同じ量を使うよう求めています。条文にdoubleという語はありませんが、この2つを合わせると1つの店で一杯の2倍に当たる量は50mlか70mlのどちらかになります。60mlは25の倍数でも35の倍数でもないので、そのままでは出てきません。
ダブル1杯の純アルコール量はどのくらいですか
厚生労働省の式は「純アルコール量(g)=摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)」です。この式にダブル60mlを入れると、アルコール分40%で19.2g、43%で20.64g、45%で21.6gになります。ガイドラインが挙げている唯一の例はビール500ml(5%)の20gなので、43%以上のウイスキーをダブルで1杯飲むと、その例より多くなります。
ジガーとセミダブルは同じ量ですか
アサヒビールの公式Q&Aは「ジガー(jigger)=1.5オンス(42.6ml)で、日本では通常45mlとして扱い、「セミダブル」と呼びます。」と書いており、同じものとして扱っています。サントリーも「ジガーは通常1.5オンス(約45ml)」としています。キリンのQ&Aはジガーに触れていません。
ワンフィンガーとツーフィンガーはどのくらいですか
サントリーは「普通のタンブラー(240mlくらいのグラス)でおおよそ、底から指1本分(ワンフィンガー)でシングル、指2本分(ツーフィンガー)でダブルの量になります。」と、グラスの大きさを条件に付けて説明しています。キリンも指1本と指2本の目安を挙げていますが、グラスの大きさは書いていません。グラスが太いか細いかで同じ指1本分でも入る量は変わります。
ダブル1杯は何kcalですか
日本食品標準成分表のウイスキーの値は可食部100gあたり234kcalで、これはmlではなくgあたりの数値です。成分表にはmlをgに直すための換算値が載っていないので、60mlが何gにあたるかを成分表だけからは決められません。したがって「ダブル1杯は何kcal」を成分表から断定することはできません。
ダブルで頼むと酒税はいくら分ですか
酒税法第23条第1項第3号は蒸留酒類の税率を1キロリットルあたり20万円とし、21度以上のものは20度を超える1度ごとに1万円を加えると定めています。アルコール分40度なら40万円、つまり1リットルあたり400円です。ダブル60mlに対応する酒税は24.0円、シングル30mlなら12.0円になります。
店が「60ml」と書いて出す場合、量の誤差に決まりはありますか
計量法の特定商品の販売に係る計量に関する政令は、別表第一第23号でアルコールを含む飲料を特定商品とし、その特定物象量を体積、量目公差を別表第二の表(三)としています。表(三)では50mlを超え100ml以下の表示量に対して2ミリリットルです。ただし同政令第3条が対象にしているのは表示量が真実の量を超える場合、つまり不足側だけで、多く注ぐ側に制限はありません。遵守義務そのものは計量法第12条第1項が定めています。なおこの政令のどこにも「ダブル」という語は出てきません。






































