アルコール度数が高いお酒ランキング|スピリタス96%から強い酒30選

アルコール度数が高いお酒を探すと、九十六パーセントという数字にたどり着く。では、上がりきったところで、それはまだ「酒」なのか。答えは度数の側にはなく、二つの法律が同じ要件で受け渡しをしている境目にあった。この記事では酒税法とアルコール事業法の条文を並べ、強い酒がどこで別の制度に移るのかを確かめる。あわせて度数順の三十銘柄と、飲み方の注意点をまとめた。

アルコール度数が高いお酒とは|度数は温度十五度で測ると決まっている

アルコール度数が高いお酒とは|度数は温度十五度で測ると決まっている
度数の測り方は法律の条文が決めている。

強い酒を探すとき、最初に目に入るのはラベルの数字だ。この数字が何を指しているのかは、日本では法律の条文が決めている。酒税法(昭和二十八年法律第六号)第三条第一号は、アルコール分をこう定義する。

温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。

体積の割合であることと、測る温度が十五度であることの二つが書いてある。温度が指定されているのは、アルコールと水の体積が温度で変わるからだ。日本の「度」は十五度で測った体積百分率だと、この一文が固定している。

この記事で確かめる範囲

この記事が扱うのは、日本の法令が高い度数をどう扱っているかである。酒税法、アルコール事業法(平成十二年法律第三十六号)、同法施行規則の三つを原典から読む。銘柄ごとの度数と味の評価は比較表と後半の実用の章に置いた。保管本数と消防法の関係、飛行機への持ち込みの度数区分はウイスキーの保存方法の記事で条文から整理しているので、ここでは触れない。

二つの法律が、同じ定義を別々に書いている

アルコール分の定義を持っているのは酒税法だけではない。経済産業省が所管するアルコール事業法にも、同じ文言が入っている。

この法律において「アルコール」とは、アルコール分(温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。第三十五条において同じ。)が九十度以上のアルコールをいう。

アルコール事業法 第二条第一項

かっこの中身の前半は、酒税法第三条第一号と同じ言い回しだ。ただしアルコール事業法は、酒税法を引用せずに自分の条文の中で定義を書き直している。二つの法律は同じ物差しを使いながら、それぞれ独立した定義規定を持っている。そして後ろにが九十度以上のアルコールをいうという限定が付く。ここが、この記事の中心になる線である。

先に確かめておくと、酒税法には酒類の度数の上限を定めた規定が無い。上限が出るのは品目ごとの定義のほうで、単式蒸留焼酎は四十五度以下、連続式蒸留焼酎は三十六度未満、清酒は二十二度未満といった線がある。これらは「その名前を名乗れる範囲」を決めるもので、超えた酒を禁じてはいない。超えた分は別の品目に振り分けられる。

度数の線は思わぬところにも隠れている。連続式蒸留焼酎の定義(第三条第九号)は、除外されるものの一つとしてハでこう書く。

含糖質物(政令で定める砂糖を除く。)を原料の全部又は一部としたもので、そのアルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のもの

糖蜜などを原料にした酒は、蒸留して出てくる時点の度数が九十五度未満なら焼酎の側から外れる。瓶詰めの度数ではなく留出時のアルコール分で切るのが特徴だ。九十五度、九十度、四十五度と、条文には性質の違う線が何本も走っている。

度数が上がると、どこで酒でなくなるのか

度数が上がると、どこで酒でなくなるのか
九十度という線は、二つの法律の境目にある。

度数を上げていけば、いつか飲み物ではなくなる。では法律はどこに線を引いているのか。答えを先に書くと、度数だけでは分かれない。九十度という数字は確かに条文に出てくるが、それが働く場所は思っているところではない。

酒税法の定義の中に、九十度が一度だけ出てくる

出発点は酒類の定義である。

この法律において「酒類」とは、アルコール分一度以上の飲料(薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるもの(アルコール分が九十度以上のアルコールのうち、第七条第一項の規定による酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料として当該製造免許を受けた製造場において製造するもの以外のものを除く。)又は溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む。)をいう。

酒税法 第二条第一項

かっこが二重になっている。外側の拡張規定は二つを取り込んでいる。薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるものと、溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものだ。九十度のかっこ書きが付いているのは前者だけで、粉末のほうには係らない。内側はその前者から一部を差し引く控除の規定で、控除の対象がアルコール分が九十度以上のアルコールである。ただし全部を差し引くのではない。第七条第一項の規定による酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料として当該製造免許を受けた製造場において製造するもの以外のものを除く、と書いてある。二重否定だが、差し引かれるのは「免許者が製造場で酒の原料として造ったもの以外」であり、裏返せば、九十度以上のアルコールのうち酒類に残るのは免許者が製造場で造った原料用のものだけになる。

その線は、飲めるものには効かない

ここで一度立ち止まる必要がある。九十度のかっこ書きは、あくまで外側のかっこの内側にある。外側のかっこが取り込んでいるのは「そのままでは飲料ではないが、薄めれば飲料になるもの」だ。つまりこの控除が働く相手は、飲料ではない濃縮物のほうである。

九十六パーセントのスピリタスのように、そのまま飲むことが想定されている液体は、かっこの外の本体部分アルコール分一度以上の飲料に直接当てはまる。度数がいくら高くても、飲料である以上は本体で酒類になり、九十度のかっこ書きの出番はない。この条文は「高すぎる酒を酒でなくする」ためではなく、「飲料でない高濃度のアルコールを酒税法の外に置く」ためのものである。

アルコール事業法の適用除外は、鏡写しの一文

では、酒税法から外に置かれた高濃度のアルコールはどこへ行くのか。受け皿がアルコール事業法である。同法の適用除外の条文を読むと、酒税法のかっこ書きと同じ語が並んでいることが分かる。

この法律の規定は、酒税法第七条第一項の規定により酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料としてその免許を受けた製造場において製造するアルコールについては、適用しない。

アルコール事業法 第四十二条

酒税法が第七条第一項の規定による酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料として当該製造免許を受けた製造場において製造するものと書いた対象を、アルコール事業法はそっくり同じ要件で自分の適用範囲から外している。語の選び方は「による」と「により」、「当該製造免許」と「その免許」のように少しずつ違うが、要件は一致している。片方が拾うものを、もう片方がぴったり同じ要件で手放している。

したがって、そのままでは飲料でない九十度以上のアルコールは、酒類製造免許を持つ者がその製造場で酒の原料として造ったものなら酒税法の世界に、それ以外ならアルコール事業法の世界に入る。分けているのは度数だけではなく、誰が、どこで、何のために造ったかである。同じ九十六パーセントの液体でも、酒蔵の中で原料として造られたものと、工業用に造られたものとでは、適用される法律も監督する官庁も違う。

ただし、この鏡写しが成り立つのは拡張規定の内側、つまり飲料でないものについてだけだ。アルコール事業法の側で物の側を適用から外しているのは、第四十二条の一か所しかない。同法の全文で適用しないと書いてあるのはこの条だけで、「飲用」という語は一度も出てこない。飲むためのボトルがこの法律の側に落ちない理由は、除外規定ではなく二段だ。第一条がアルコールが広く工業用に使用されと射程を宣言し、第二十六条第一項も工業用に使用しようとする者を名宛人にする。そして酒税法第二条第一項の本体が、最初に「飲料」を掴んでいる。

もっとも、その「飲料」という語には、どちらの法律にも定義が無い。度数の定義は二本とも自前で書いているのに、境目を決める側の一語は条文の外にある。条文を積み上げていくと、最後は定義の無い一語の当てはめに行き着く。

対象 あてはまる条文 どちらの法律か
アルコール分一度以上の飲料 酒税法第二条第一項の本体部分 酒税法(度数の上限は書かれていない)
薄めれば一度以上の飲料になるもので、九十度未満のもの 同項の外側のかっこ書き 酒税法
九十度以上で、免許者が製造場で酒の原料として造ったもの 同項の外側のかっこ書き(内側の控除から外れる部分)+アルコール事業法第四十二条 酒税法(アルコール事業法は適用しない)
九十度以上で、そのままでは飲料でなく、免許者が製造場で酒の原料として造ったものでもないもの アルコール事業法第二条第一項 アルコール事業法

この表は上の行から順に当てはめる。飲料であれば一行目で決まるので、下の行を見る必要はない。

なお、酒税法第七条第一項は製造免許の根拠であると同時に、自家原料についての例外も持っている。ただし、酒類の製造免許を受けた者(以下「酒類製造者」という。)が、その製造免許を受けた製造場において当該酒類の原料とするため製造する酒類については、この限りでない。という書き方で、自分が免許を受けた酒類の原料にするために造る分を別の免許から外している。いっぽう原料用アルコールを品目として造るには免許が要り、同条第二項第十一号が見込数量を原料用アルコール六キロリットルと定める。

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アルコール度数が高いお酒30銘柄を度数順に比較

アルコール度数が高いお酒30銘柄を度数順に比較
度数順に並べると性格の違いが見えてくる。

度数の高い銘柄を三十本並べた比較表を置いている。九十パーセント台は素材として使う酒、五十パーセント台はそのまま味わう酒という性格の違いが、度数順に並べると見えてくる。価格欄は参考値で、最安値を案内する一覧ではない。並べ替えと価格帯の絞り込みが表の上に付いている。

アルコール度数が高いお酒30銘柄 比較表
世界最高度数のスピリタス96%から、バーボンやシングルモルトのカスクストレングス、中国の白酒、与那国島の花酒まで、アルコール度数の高いお酒30本を度数の高い順に並べました。価格は楽天・Amazonの実勢を参考値として掲載し、最安値を案内する一覧ではありません。リンクサス酒販の在庫品は各リンクから状態と価格を確認できます(2026年6月時点)。
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
Amazon 楽天 買取
スピリタス 500ml 96%1位 スピリタス 500ml 96%
実勢1,500〜2,500円前後

世界最高度数96%のポーランド産ウォッカ。果実酒づくりの定番でもある。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥2,178 楽天 査定 買取
2位 エバークリア 750ml 95%
並行輸入で実勢4,000〜7,000円前後

95%のグレーンアルコール。米国の一部州では販売が規制される。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
3位 ハプスブルク アブサン X.C 500ml 89.9%
実勢5,000〜9,000円前後

89.9%のエクストリームなアブサン。少量を加水して楽しむ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
4位 バルカン176 ウォッカ 700ml 88%
実勢3,000〜6,000円前後

176プルーフ=88%。三重蒸留のブルガリア産ウォッカ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
5位 デビルスプリングス ウォッカ 750ml 80%
国内流通僅少

「悪魔の泉」の名を持つ80%のアメリカンウォッカ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
6位 ストロー80 ラム 500ml 80%
実勢3,000〜5,000円前後

製菓にも使われるオーストリアの80%スパイスドラム。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ロンリコ151 700ml 75.5%7位 ロンリコ151 700ml 75.5%
実勢2,000〜3,500円前後

151プルーフのゴールドラム。ゾンビなど強いカクテルの定番。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥2,148 楽天 査定 買取
8位 レモンハート デメララ151 700ml 75.5%
実勢3,500〜5,500円前後

デメララ産151プルーフ。濃厚な甘香で漫画でも知られる。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
9位rare ジョージ・T・スタッグ 750ml 約72%
実勢50,000〜150,000円前後
💎 プロのおすすめ

バッファロートレースの樽出し原酒。BTACの最高峰格。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
10位 ヒルズ アブサン 700ml

チェコの「ボヘミアン式」。アニスをほぼ使わず、火をつける儀式で世界に広まった。

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11位入手困難 キング・オブ・スピリッツ ゴールド 500ml

ニガヨモギを瓶に封入したチェコの高ツヨン系。刺激の強い愛好家向け。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
グランド アブサン 700ml12位 グランド アブサン 700ml

度数69%の力強いフレンチヴェルト。ニガヨモギの苦みがしっかり感じられる。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥4,801 楽天 査定 買取
ペルノ アブサン 750ml13位 ペルノ アブサン 750ml

1805年創業ペルノが手がける歴史的アブサンの現代復刻。緑色の蒸留スタイルの基準。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
14位 衡水老白干 500ml 67%
実勢2,000〜4,000円前後

67%の老白干香型白酒。中国の宴席で振る舞われる強酒。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ブッカーズ 2023 750ml 63.3%15位limited ブッカーズ 2023 750ml 63.3%
実勢15,000〜25,000円前後

加水なし樽出しのスモールバッチバーボン代表格。

¥22,000リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
アベラワー アブーナ バッチ75 700ml 約61%16位limited アベラワー アブーナ バッチ75 700ml 約61%
実勢10,000〜18,000円前後

オロロソシェリー樽のカスクストレングス。バッチ毎に度数が変わる。

¥12,100リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
グレンファークラス 105 700ml 60%17位 グレンファークラス 105 700ml 60%
実勢7,000〜12,000円前後

105英国プルーフ=60%。カスクストレングスの先駆け的1本。

¥9,900リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
18位limited どなん 花酒 600ml 60%
実勢3,000〜5,000円前後

国泉泡盛の60%花酒。日本最西端・与那国島の島酒。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
19位limited 与那国 花酒 600ml 60%
実勢3,000〜5,500円前後

崎元酒造所の60%花酒。クバの葉巻きボトルでも知られる。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ラムネイション ブリティッシュガイアナ 7年 700ml 59%20位 ラムネイション ブリティッシュガイアナ 7年 700ml 59%

度数59%の力強いガイアナラム。高度数ゆえチェイサー必須級。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon ¥7,865 楽天 査定 買取
ワイルドターキー レアブリード 700ml 58.4%21位 ワイルドターキー レアブリード 700ml 58.4%
実勢7,000〜12,000円前後

6・8・12年原酒をブレンドした樽出しバレルプルーフ。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
プリマス ジン ネイビーストレングス 700ml 57%22位 プリマス ジン ネイビーストレングス 700ml 57%
実勢4,500〜7,000円前後

英海軍納入規格の57%ジン。ジンの度数上限級。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥7,788 楽天 査定 買取
WATT ベネズエララム 2005-2022 16年 700ml 57%23位 WATT ベネズエララム 2005-2022 16年 700ml 57%

度数57%の長熟シングルカスクラム。水分補給を徹底して。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
カバラン ソリスト ブランデーカスク 700ml 56.3%24位limited カバラン ソリスト ブランデーカスク 700ml 56.3%
実勢15,000〜25,000円前後

ブランデー樽熟成のカスクストレングス台湾モルト。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon ¥29,480 楽天 査定 買取
スプリングバンク 12年 カスクストレングス 700ml 56.2%25位rare スプリングバンク 12年 カスクストレングス 700ml 56.2%
実勢30,000〜55,000円前後

入手難で知られるキャンベルタウンの樽出し12年。

在庫切れリンクサス入荷通知 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
26位 紅星二鍋頭 500ml 56%
実勢1,000〜2,000円前後

北京の大衆白酒。青ラベルの56度が定番。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
27位 シャルトリューズ ヴェール 700ml 55%
実勢8,000〜13,000円前後

130種のハーブを使う修道院リキュール。緑色の55%。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
アードベッグ ウーガダール 700ml 54.2%28位 アードベッグ ウーガダール 700ml 54.2%
実勢11,000〜16,000円前後

強烈なピートとシェリー甘味が同居する54.2%。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥8,790 楽天 査定 買取
貴州茅台酒 500ml 53%29位rare 貴州茅台酒 500ml 53%
実勢60,000〜120,000円前後

中国の国酒と呼ばれる醤香型白酒の頂点。

¥66,000リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
ニッカ フロム・ザ・バレル 500ml 51.4%30位人気 ニッカ フロム・ザ・バレル 500ml 51.4%
500ml実勢6,000〜9,000円前後(2026年6月時点)

モルトとグレーンをマリッジ。51度の濃密なブレンデッド。

¥6,600リンクサス最安 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取

価格は各モールの実勢(2026年6月時点)で、高度数スピリッツの多くはオープン価格のためメーカー定価は掲載していません。楽天/Amazon価格は同一品が見つからない場合は空欄になります。在庫・価格は変動するため、最新情報は各リンク先でご確認ください。最安値を保証する一覧ではありません。

蒸留酒類の酒税は一度ごとに一万円ずつ増え、三十七万円の底がある

蒸留酒類の酒税は一度ごとに一万円ずつ増え、三十七万円の底がある
税率は種類ごとに条文で決まっている。

度数が高い酒は、税金の面でも高い。酒税法第二十三条は税率を種類ごとに定め、蒸留酒類は度数に連動する。

蒸留酒類の税率は度数の一次式になっている

酒税の税率は、酒類の種類に応じ、一キロリットルにつき、次に定める金額とする。一 発泡性酒類 十五万五千円 二 醸造酒類 十万円 三 蒸留酒類 二十万円(アルコール分が二十一度以上のものにあつては、二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額)四 混成酒類 二十万円(アルコール分が二十一度以上のものにあつては、二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額)

酒税法 第二十三条第一項

蒸留酒類は二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額である。二十度で二十万円、そこから一度上がるごとに一万円ずつ増える。二十度以下は一律で二十万円なので、増え始めるのは二十一度からだ。式にすると、二十一度以上では一キロリットルあたり一万円に度数を掛けた金額になる。二十一度なら二十一万円、四十度なら四十万円、九十六度なら九十六万円。「度数×一万円」という直線の上に、ちょうど乗っている。混成酒類の第四号も同じ式だが、第四項が合成清酒・みりん・甘味果実酒・リキュール・粉末酒を個別に定めているので、第四号がそのまま効くのは雑酒に限られる。

蒸留酒類に何が入るかは第三条第五号が列挙している。イ 連続式蒸留焼酎 ロ 単式蒸留焼酎 ハ ウイスキー ニ ブランデー ホ 原料用アルコール ヘ スピリッツの六品目である。ウォッカもラムもジンも、条文上の品目としてはスピリッツに入る。

三十七度未満は三十七万円で下げ止まる

ただし直線が続くのは上の方向だけで、下には別の規定が待っている。

蒸留酒類のうちウイスキー、ブランデー及びスピリッツであつてアルコール分が三十七度未満のものに係る酒税の税率は、第一項の規定にかかわらず、一キロリットルにつき三十七万円とする。

酒税法 第二十三条第三項

三十六度のスピリッツを第一項の式で計算すると三十六万円だが、第三項があるため三十七万円になる。度数を下げても税額は三十七万円より下がらない。ウイスキー・ブランデー・スピリッツの一リットルあたりの酒税は三百七十円が底で、そこから三十七度を超えた分だけ一度につき十円ずつ増える。この第三項が名指ししているのは三品目だけで、連続式蒸留焼酎・単式蒸留焼酎・原料用アルコールは入っていない。原料用アルコールは第三条第十七号がアルコール分が四十五度を超えるものと定義しているので、そもそも三十七度未満になりようがない。焼酎のほうは第三項の名指しから外れているだけなので、二十五度の芋焼酎は第一項の式どおり一キロリットル二十五万円である。同じ度数のスピリッツより安い。

九十六度の一本にいくらの酒税が乗るか

第一項第三号の式を九十六度に当てはめると、二十万円+(九十六-二十)×一万円=九十六万円が一キロリットルあたりの酒税額になる。一リットルなら九百六十円、五百ミリリットルの瓶なら四百八十円、七百ミリリットルなら六百七十二円である。四十度のウイスキーは一キロリットル四十万円、七百ミリリットルで二百八十円。度数が二・四倍になれば、瓶一本の酒税も二・四倍になる。

アルコール分 一キロリットルあたりの酒税額 七百ミリリットル換算 根拠
二十度(焼酎) 二十万円 百四十円 第二十三条第一項第三号の本文
三十六度(スピリッツ) 三十七万円 二百五十九円 第二十三条第三項
四十度 四十万円 二百八十円 第二十三条第一項第三号のかっこ書き
六十度 六十万円 四百二十円 同上
九十六度 九十六万円 六百七十二円 同上

経済産業省の「加算額」は、酒税と一円まで同じ式

経済産業省の「加算額」は、酒税と一円まで同じ式
二つの制度の金額表を並べると一致が見える。

ここまでは酒税法の話だった。では、酒税法の外に置かれた工業用のアルコールには何もかからないのか。かかる。名前は税ではなく「加算額」という。

特定アルコールという仕組み

この法律において「特定アルコール」とは、アルコールが酒類の原料に不正に使用されることを防止するために必要な額として経済産業省令で定めるところにより計算した額(以下「加算額」という。)を含む価格で次条第一項又は第十六条第一項の許可を受けた者が譲渡するアルコールをいう。

アルコール事業法 第二条第四項

目的が条文の中に書いてある。アルコールが酒類の原料に不正に使用されることを防止するために必要な額である。工業用のアルコールが安いまま出回れば、薄めて酒に仕立てる者が出る。だからあらかじめ価格に上乗せしておく。

製造事業者又は輸入事業者は、特定アルコールとしてアルコールを譲渡したときは、当該譲渡した特定アルコールの数量に当該特定アルコールに係る加算額を乗じて得た額を国庫に納付しなければならない。と第三十一条第一項が定めている。事業者の輪の外へ出た譲渡と、許可の枠の外での使用にも受け皿がある。第三十六条第一項は経済産業大臣が次の各号に掲げる者に対し、それぞれ当該各号に掲げるアルコールの数量にそのアルコールに係る加算額を乗じて得た額に相当する額の納付金を国庫に納付することを命じなければならないと定める。八つの号のうち前半四つが譲渡、後半四つが使用の場面だ。命じることができる、ではなく命じなければならない、と書いてある。

二つの式を並べる

では加算額はいくらか。金額を書いているのは法律ではなく省令のほうである。

法第二条第四項の経済産業省令で定める額は、次に掲げる区分に応じ、アルコール一キロリットルにつき、次に掲げる金額とする。一 アルコール分が九十一度未満のもの 九十万円 二 アルコール分が九十一度以上のもの 九十万円にアルコール分が九十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額

アルコール事業法施行規則 第三十八条

形が酒税法第二十三条第一項第三号とそっくりだ。基準の度数から一度上がるごとに一万円を加える。基準の金額も揃っている。九十度で九十万円、九十六度なら九十万円+六万円=九十六万円。酒税法の式で九十六度を計算した金額と、一円まで同じである。

偶然ではない。整数の度数で並べると、第二十三条第一項第三号の式と施行規則第三十八条第二号の式は、どちらも一キロリットルあたり「度数×一万円」になる。酒税は二十万円と二十度、加算額は九十万円と九十度を出発点にしているが、傾きも切片も同じ直線の上にある。言い換えれば、この二つの式が効いている範囲では、どちらも純アルコール一キロリットルあたり一〇〇万円である。加算額は九十度以上の全域が式の範囲だが、酒税は第三項の底が働かない三十七度以上に限られる。

ここまで還元すると、薄めても得にならないことが分かる。九十六度のアルコール一キロリットルの加算額は九十六万円だ。これを四十度まで薄めれば二・四キロリットルになるが、その酒税は四十万円×二・四=九十六万円で同額になる。しかも三十七度未満まで薄めると第三項の三十七万円が下から支えるので、かえって高くつく。下げても得は無く、下げすぎれば損になる。アルコール事業法第一条が掲げるアルコールの酒類の原料への不正な使用の防止という目的が、そのまま数式として実装されている。

アルコール分 酒税法第二十三条第一項第三号 アルコール事業法施行規則第三十八条
九十度 九十万円 九十万円
九十一度 九十一万円 九十一万円
九十五度 九十五万円 九十五万円
九十六度 九十六万円 九十六万円

「薄めて九十度未満にしてはならない」という条文

「薄めて九十度未満にしてはならない」という条文
薄めることを禁じる規定が置かれている。

アルコール事業法には、条文の見出しからして意外な規定がある。「アルコールの希釈の制限」である。

製造事業者、輸入事業者、販売事業者及び許可使用者は、許可使用者がその使用の過程において薄める場合その他経済産業省令で定める場合のほか、アルコール(特定アルコールを除く。)を薄めてアルコール分を九十度未満にしてはならない。

アルコール事業法 第三十五条

薄めてはならない、と書いてある。強い酒の規制といえば度数を下げさせるものを想像するが、この条文は逆を向く。理由は定義に戻ると分かる。この法律の「アルコール」は九十度以上のものだけを指す。九十度未満に薄めてしまえば、その液体はもう同法の言う「アルコール」ではなく、第三十五条も許可も届かない。条文は液体を追うのをやめて、薄める行為の側を止めにいった。

禁止の名宛人は製造事業者、輸入事業者、販売事業者及び許可使用者の四者だ。ただし対象から特定アルコールは外れている。加算額を含んだ価格で世に出た分は、酒に化けても取りはぐれが無いからである。

例外は許可使用者がその使用の過程において薄める場合その他経済産業省令で定める場合で、法律が自分で開けているのは前半だけだ。後半の委任先は施行規則第四十条で、挙がっているのは三つ。

法第三十五条の経済産業省令で定める場合は、次のとおりとする。一 製造事業者がアルコールの製造の過程において薄める場合 二 製造事業者、輸入事業者、販売事業者又は許可使用者がアルコールの品質を検査するために薄める場合 三 製造事業者、輸入事業者、販売事業者又は許可使用者がアルコールを廃棄するために薄める場合

アルコール事業法施行規則 第四十条

製造の途中、品質の検査、廃棄の三つ。いずれもアルコールとして使い切る途中か、捨てる場面だ。酒に化ける余地のある薄め方は開いていない。

酒税法のほうを思い出すと、対比がはっきりする。酒税法第二条第一項は薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるものを酒類に取り込んだ。薄めれば酒になるものを先回りして捕まえる規定である。同じ「薄める」という行為を、一方は捕まえる根拠にし、もう一方は禁じる対象にしている。二つの法律は九十度という同じ線を、逆向きに使っている。

工業用のアルコールは四つの許可で囲われている

工業用のアルコールは四つの許可で囲われている
製造から使用まで段階ごとに許可がいる。

酒税法の外へ出た九十度以上のアルコールが、規制の緩い場所に置かれるわけではない。同法は流通の各段階に許可を置く。

製造・輸入・販売・使用の四段階

製造については第三条第一項がアルコールの製造(精製(アルコールの利用価値を高めるため蒸留その他の方法によりアルコールの不純物を除去することをいう。以下同じ。)を含む。第十五条を除き、以下同じ。)を業として行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。と定める。精製もかっこ書きで製造に含めてあるので、既存のアルコールを蒸留して純度を上げる行為も許可の対象になる。

輸入は第十六条第一項がアルコールの輸入を業として行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。と置く。販売は第二十一条第一項で、こちらには例外が付く。アルコール(特定アルコールを除く。以下この条及び次条において同じ。)の販売を業として行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。ただし、製造事業者又は輸入事業者が、その製造し、又は輸入したアルコールを販売する場合は、この限りでない。という書き方で、加算額を含んだ価格で売られる特定アルコールは許可の対象から外れている。上乗せを済ませたものは自由に流通させる、という組み立てだ。

そして使用にも許可がいる。第二十六条第一項はアルコール(特定アルコールを除く。以下この条及び次条において同じ。)を工業用に使用しようとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。と定める。仕入れて使う側にまで許可を求める法律は多くない。

製造と輸入には、入口を塞ぐ禁止規定とただし書がある。第四条は製造事業者でなければ製造してはならないとしたうえで特定アルコールを使用する者がその使用の過程においてその特定アルコールを精製するときなどを除き、第十七条は輸入事業者でなければ輸入してはならないとしたうえで試験、研究又は分析のために使用する目的でアルコールを輸入しようとする場合に承認による例外を置く。

裾野も塞いである。第十五条は製造事業者は、アルコールの製造に係る酒母又はもろみを譲渡し、アルコールの製造以外の用途に使用し、又は経済産業大臣の承認を受けないで製造場から移出してはならない。とし、第三十八条は何人も、法令に基づく場合のほか、第四条の規定に違反して製造されたアルコール又は第十七条の規定に違反して輸入されたアルコールを所持し、譲り渡し、又は譲り受けてはならない。と定める。名宛人が「何人も」なのは、この法律でここだけだ。

罰則も軽くない。第四十六条第一項第一号は無許可製造と無許可輸入を掲げ、同項柱書が三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。と定める。同条第二項は前項第一号の未遂罪は、罰する。と未遂まで拾う。

ただしここまでは工業用に回る側の話だ。第二十六条第一項の使用許可は工業用に使用しようとする者に係るので、店頭の九十六パーセントのボトルを買って飲むのに経済産業大臣の許可はいらない。第三十八条の所持禁止も、第四条違反の製造品と第十七条違反の輸入品に限られる。

行為 許可の条文 除外・例外
製造(精製を含む) 第三条第一項 特定アルコールを使う者が使用の過程で精製する場合など、第四条ただし書の三つ
輸入 第十六条第一項 試験・研究・分析の目的は第十七条ただし書で承認により可
販売 第二十一条第一項 特定アルコールは対象外
工業用の使用 第二十六条第一項 特定アルコールは対象外

二〇〇一年まで、アルコールは専売だった

ここまでの厳しさには来歴がある。アルコール事業法の附則第九条は、施行にあたって廃止する法律を三つ挙げている。

次に掲げる法律は、廃止する。一 アルコール専売法(昭和十二年法律第三十二号)二 アルコール専売事業特別会計法(昭和二十二年法律第三十九号)三 アルコール専売事業特別会計から一般会計への納付の特例に関する法律(昭和二十五年法律第三十号)

高濃度のアルコールは、かつて国が専売していた品目だった。専売が終わったのは、附則第一条本文がこの法律は、平成十三年四月一日から施行する。と定める日、すなわち二〇〇一年四月一日である(同条ただし書が別の日を定める条に、附則第九条は入っていない)。許可と加算額は、専売をやめたあとも酒への流用だけは防ぐために残された仕組みということになる。第一条は目的をこう書く。

この法律は、アルコールが広く工業用に使用され、国民生活及び産業活動に不可欠であり、かつ、酒類(酒税法(昭和二十八年法律第六号)第二条第一項に規定する酒類をいう。以下同じ。)と同一の特性を有していることにかんがみ、アルコールの酒類の原料への不正な使用の防止に配慮しつつ、アルコールの製造、輸入及び販売の事業の運営等を適正なものとすることにより、我が国のアルコール事業の健全な発展及びアルコールの安定的かつ円滑な供給の確保を図り、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

アルコール事業法 第一条

注目したいのは酒類…と同一の特性を有していることにかんがみという一節だ。工業用のアルコールと飲む酒は、法律から見れば同じ性質の液体だと目的規定が最初に認めている。だからこそ、二つを分ける仕事を条文が引き受けなければならない。九十度のかっこ書きも、鏡写しの適用除外も、四つの許可も、金額の一致も、すべてこの一文からの帰結だ。

度数帯別の早見表|九十パーセント超から五十パーセント台まで

度数帯別の早見表|九十パーセント超から五十パーセント台まで
度数帯ごとに飲まれ方が変わってくる。

ここからは実際の商品の話に移る。

度数帯 主な中身 向いている扱い方
九十パーセント台 スピリタスなどの高濃度の蒸留酒 果実酒や薬草酒のベースとして少量を使う
六十パーセント台 カスクストレングス、与那国の花酒 加水しながら香りの開き方を見る
五十パーセント台 バレルプルーフ、ネイビーストレングス そのまま、または少量の加水で味わう

九十パーセント台は素材として使う

九十パーセントを超える製品は、そのまま飲むためのものではない。果実酒や薬草酒のベースとして少量を使うのが中心になる。度数の上限は蒸留の物理に支配され、水とエタノールの混合物は蒸留を繰り返しても純エタノールには届かない。スピリッツの記事のとおり、九十六パーセント前後はこの限界に近づいた結果である。

六十パーセント台はカスクストレングスと花酒

樽出しの度数のまま瓶詰めしたウイスキーがカスクストレングスで、六十パーセント前後が多い。日本では沖縄・与那国島の花酒がこの帯だ。ここで酒税法の品目が効いてくる。単式蒸留焼酎は第三条第十号がアルコール分が四十五度以下のものをいうと上限を切っているので、六十度の花酒は焼酎の品目には収まらない。行き先は第三条第十七号の原料用アルコールだ。同号は第九号又は第十号の規定(アルコール分に関する規定を除く。)に該当する酒類(水以外の物品を加えたものを除く。)でアルコール分が四十五度を超えるものをいうと定めている。最初のかっこは引用先の第九号・第十号にかかり、そちらの度数要件を外して当てはめよ、という意味だ。第十号の度数以外の要件を満たしていれば、四十五度を超えた時点でこちらへ渡る。第十号が「四十五度以下」で切り、第十七号が「四十五度を超える」で受ける。同じ線の裏表で品目の名前が入れ替わる。

スピリッツには渡らない。第三条第二十号は第七号から前号までに掲げる酒類以外の酒類でエキス分が二度未満のものをいうと書いており、第十七号に当たる酒類は「前号まで」に含まれるので先に外れる。

五十パーセント台からはそのまま味わえる

五十パーセント台は、加水しなくても向き合える範囲に入る。バーボンのバレルプルーフやネイビーストレングスのジンがこの帯だ。加水の量を変えて比べる飲み方はトワイスアップの記事で扱っている。

なお海外のボトルには「151 PROOF」のようなプルーフ表記が併記されることがある。アメリカ式のプルーフは度数の二倍で、百五十一プルーフなら七十五・五パーセント。ラベルに二つの数字が並んでいても、日本の制度が読むのは度数のほうである。

高度数のお酒の飲み方と、火気を含む注意点

高度数のお酒の飲み方と、火気を含む注意点
扱い方を決めてから栓を開けたい。

加水と割り方

五十から六十パーセント台なら、常温の水を少しずつ加えて香りの変化を見る飲み方が向く。九十パーセント台はストレートで飲むものではなく、果実酒のベースやカクテルの補強として少量を使う。チェイサーは必ず用意する。

火気と保管

高濃度のアルコールは引火する。コンロやストーブの近くで扱わない、こぼした分を放置しない。保管は直射日光と高温を避ける。未開栓なら長く品質を保つが、揮発と酸化は進むので栓は確実に閉める。

日本で買える場所と、査定に出すときのこと

日本で買える場所と、査定に出すときのこと
入手経路と手放すときの選択肢をまとめた。

九十パーセント台は取り扱う店が限られ、輸入酒に強い専門店や通販が主な入手経路になる。ウイスキーの一覧やその他スピリッツの一覧で在庫を確認できる。

価格は度数だけでは決まらない。酒税は度数に比例して増えるが、瓶一本の差は数百円の範囲で、実売価格の開きはむしろ原料と熟成年数、流通量から出る。高級ウイスキーの記事が参考になる。

よくある質問

よくある質問
条文の読み方に関する質問をまとめた。
アルコール度数が高いお酒の世界一は何度ですか。

市販されている製品では九十六パーセント前後が上限です。これは蒸留の物理的な限界に近い数値で、法律が上限を定めているわけではありません。酒税法にも、酒類の度数の上限を定めた規定はありません。

度数が九十度を超えると酒ではなくなるのですか。

飲料であれば、なくなりません。酒税法第二条第一項の九十度のかっこ書きは、外側のかっこ「薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるもの」の内側に置かれた控除です。そのまま飲むためのボトルは、かっこの外の本体部分「アルコール分一度以上の飲料」に当たるので、度数がいくら高くても酒類のままです。

工業用のアルコールと飲む酒は、何で分かれるのですか。

そのままでは飲料でないものについては、度数ではなく、誰がどこで何のために造ったかで分かれます。九十度以上のアルコールのうち、酒類の製造免許を受けた者がその製造場で酒類の原料として造ったものは酒税法の側に残り、アルコール事業法第四十二条によって同法の適用から外れます。それ以外はアルコール事業法の「アルコール」です。飲料であれば、酒税法第二条第一項の本体が先に酒類として捕まえるので、この振り分けの手前で決まります。

度数が高いほど酒税は高くなりますか。

蒸留酒類では高くなります。酒税法第二十三条第一項第三号が、二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えると定めています。二十一度以上では、一キロリットルあたり度数に一万円を掛けた金額です。二十度以下は一律二十万円で、ウイスキー・ブランデー・スピリッツで三十七度未満のものは同条第三項により一キロリットル三十七万円になります。

工業用アルコールを買って薄めれば安く酒が作れますか。

金額の面では成り立ちません。アルコール事業法施行規則第三十八条の加算額は、九十度で九十万円、九十一度以上は一度ごとに一万円を加える定めで、式の効く範囲では純アルコール一キロリットルあたり一〇〇万円という点で酒税と同じです。四十度まで薄めても総額は変わらず、三十七度未満まで薄めると酒税法第二十三条第三項の三十七万円が下支えするのでかえって高くつきます。加えて無許可の製造や、無許可で造られたアルコールの所持・譲受けには罰則があります。

アルコールを薄めてはいけないという規定があるのはなぜですか。

アルコール事業法の「アルコール」が九十度以上のものと定義されているためです。九十度未満に薄めると定義から外れて条文が届かなくなるので、第三十五条が製造・輸入・販売の各事業者と許可使用者に対し、薄めて九十度未満にすることを禁じています。加算額を含む価格で出た特定アルコールは対象外で、ほかに許可使用者が使用の過程で薄める場合と、施行規則第四十条が挙げる製造の過程・品質検査・廃棄の三つが例外です。

六十度の花酒はなぜ焼酎ではないのですか。

酒税法第三条第十号が単式蒸留焼酎を「アルコール分が四十五度以下のもの」と定義しているためです。四十五度を超えると焼酎の品目には収まらず、水以外の物品を加えていなければ同条第十七号の原料用アルコールになります。同号は、第十号のうち度数に関する部分を外して見たときにそれに当てはまる酒類で、アルコール分が四十五度を超えるものと定めており、第十号の「四十五度以下」と裏表になっています。

この記事が参照した原典

  • 酒税法(昭和二十八年法律第六号)第二条、第三条、第七条、第二十三条(e-Gov法令検索)
  • アルコール事業法(平成十二年法律第三十六号)第一条、第二条、第三条、第四条、第十五条、第十六条、第十七条、第二十一条、第二十六条、第三十一条、第三十五条、第三十六条、第三十八条、第四十二条、第四十六条、附則第一条、附則第九条(e-Gov法令検索)
  • アルコール事業法施行規則(平成十二年通商産業省令第二百九号)第三十八条、第四十条(e-Gov法令検索)

最終更新:(リンクサス酒販 鑑定士チーム監修)

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