焼酎と日本酒の違い|品目・度数の上限・酒税の決まり方で比べる

焼酎と日本酒の違い|原料や度数、味わいと飲み方を比較

焼酎と日本酒の違い|品目・度数の上限・酒税の決まり方で比べる

焼酎と日本酒は、どちらも米を原料にできて、同じ棚に並ぶことも多い。それでも国の制度は、この二つを別のものとして扱っている。酒税法は酒類をまず四つの種類に分け、そのうえで十七の品目に分ける。清酒は醸造酒類の品目、焼酎は蒸留酒類の品目で、種類の段階からすでに別の枠に入っている。この記事は、味わいや飲み方ではなく、条文が実際に何を定めているかを軸に両者を並べる。度数の上限、酒税の決まり方、製造免許に必要な数量、自分で混ぜてよい範囲、地理的表示、そして課税数量まで、数字で確かめられるところだけを追いかける。

焼酎と日本酒の違い|酒税法が分けているのは種類と品目

焼酎と日本酒を分ける酒税法の種類と品目
焼酎と日本酒を分ける酒税法の種類と品目

同じ米から造っても行き先が変わる

米と米こうじと水を発酵させ、そのまま搾れば清酒になる。同じもろみを蒸留すれば米焼酎になる。原料は同じでも、工程を一つ足すかどうかで所属する枠が変わるのが、この二つの関係だ。酒税法第3条第7号は清酒の要件の一つを米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたものと書く。「こしたもの」までが清酒の条件で、こさなければ清酒にはならない。

焼酎の側には「こす」に相当する語がない。代わりにあるのが蒸留機の指定で、第3条第10号イは穀類又は芋類、これらのこうじ及び水を原料として発酵させたアルコール含有物を連続式蒸留機以外の蒸留機により蒸留したものと定める。どの蒸留機を通したかが、そのまま品目を決める。同じ蔵が同じ米を使っても、搾れば清酒、蒸留すれば焼酎という分岐は、条文の書き方そのものに現れている。

この記事で使う三つの物差し

両者を比べる物差しは三つある。一つめは分類で、どの種類のどの品目に入るか。二つめは数値の枠で、条文がアルコール分の上限をいくつに定めているか。三つめは金額で、1キロリットルあたりの酒税がどう決まるか。この三つは互いに連動していて、分類が決まると税率の決まり方が決まり、税率の決まり方が度数の設計に跳ね返る。

この三つが実務でどこに効くかも押さえておきたい。酒税法第7条第1項は、酒類を造ろうとする者は製造しようとする酒類の品目(第三条第七号から第二十三号までに掲げる酒類の区分をいう。以下同じ。)別に、製造場ごとに税務署長の免許を受けなければならないと定めている。品目とは何かを決めているのが、この括弧書きそのものだ。免許も税率も表示も、すべて品目を単位に組み立てられているため、清酒と焼酎が別の品目だという一点が、造る側にも売る側にも最後まで付いて回る。

味わいや香りの話は、この三つが決まったあとの世界にある。日本酒の温度による表情の変化や、焼酎の割り方については日本酒のアルコール度数の記事で扱っている。清酒という品目そのものの定義や、地理的表示「日本酒」の生産基準については清酒と日本酒の違いの記事が詳しい。ここでは、その二つの記事が踏み込んでいない「焼酎と並べたときに何が違って見えるか」だけを書く。

醸造酒類と蒸留酒類|清酒は1品目、焼酎は2品目

醸造酒類と蒸留酒類の品目の並び
醸造酒類と蒸留酒類の品目の並び

四つの種類と十七の品目

四つの種類を置いているのは第2条第2項で、酒類は、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類及び混成酒類の四種類に分類する。と一行だけ書いている。その中身を書き分けているのが第3条第3号から第6号までだ。清酒が入るのは醸造酒類で、条文は醸造酒類次に掲げる酒類(その他の発泡性酒類を除く。)をいう。イ清酒ロ果実酒ハその他の醸造酒と書く。醸造酒類に属する品目は清酒・果実酒・その他の醸造酒の三つだけで、清酒はそのうちの一つを占める。

焼酎が入る蒸留酒類は、これより顔ぶれが広い。蒸留酒類次に掲げる酒類(その他の発泡性酒類を除く。)をいう。イ連続式蒸留焼酎ロ単式蒸留焼酎ハウイスキーニブランデーホ原料用アルコールヘスピリッツの六つで、このうち二つが焼酎だ。清酒が一つの品目で完結するのに対し、焼酎は連続式蒸留焼酎単式蒸留焼酎という二つの品目に分かれて存在する。日常語の「焼酎」は、法令上は一つの名前ではない。

種類 属する品目 清酒・焼酎の位置
発泡性酒類 ビール/発泡酒 ほかの品目の酒も、発泡性を有し度数が低ければ品目を保ったまま種類だけここへ移る
醸造酒類 清酒/果実酒/その他の醸造酒 清酒は3品目のうちの1つ
蒸留酒類 連続式蒸留焼酎/単式蒸留焼酎/ウイスキー/ブランデー/原料用アルコール/スピリッツ 焼酎は6品目のうちの2つ
混成酒類 合成清酒/みりん/甘味果実酒/リキュール/粉末酒/雑酒 合成清酒は名前が似ているが別の種類

表の最後の行に注意したい。合成清酒は名前に「清酒」を含むのに、種類からして混成酒類であって醸造酒類ではない。名前の似ている酒が同じ枠にいるとは限らないのが、この分類のわかりにくいところだ。

表を数えるときにも一つ落とし穴がある。発泡性酒類の欄に「その他の発泡性酒類」を並べたくなるが、これは品目ではない。第3条第3号ハが定める、発泡性酒類という種類の内訳の一つだ。品目はあくまで第7号から第23号までの十七で、その他の発泡性酒類を品目として数えると十八になってしまう。種類の内訳と品目は別の階層にある

連続式と単式はどこで分かれるか

焼酎の二品目を分けているのは蒸留機の種類で、原料でも度数でもない。第3条第9号はアルコール含有物を連続式蒸留機により蒸留した酒類を対象にし、そこから四つの型を除く。発芽させた穀類や果実を使ったもの、しらかばの炭でこしたもの、含糖質物を使ったもの、蒸留の際に他の物品の成分を浸出させたものだ。除かれたものは、ウイスキーやブランデーという品目か、ウオッカ・ラム・ジンを含むスピリッツの側へ回る。第10号の単式蒸留焼酎は、この四つに当たらないことを条件に置いたうえで、原料と工程の型をイからヘまで六つ並べている。

清酒の第7号がイ・ロ・ハの三つで済んでいるのと比べると、焼酎側の書き込みの細かさが目につく。清酒は原料が米にほぼ固定されているので、除外の規定を置く必要がない。焼酎は原料が穀類・芋類・清酒かす・砂糖と広く、しかも蒸留という工程がウイスキーやスピリッツと共通しているため、隣の品目との境目を一つずつ潰していく書き方になる。条文の長さの差は、隣接する品目がいくつあるかの差だと考えると読みやすい。

焼酎と日本酒の代表銘柄30本を原料・度数・タイプで比較

焼酎と日本酒の代表銘柄30本の比較
焼酎と日本酒の代表銘柄30本の比較

制度の枠を押さえたところで、実際の銘柄に落として見ていく。日本酒15本と焼酎15本を横並びにした一覧を用意した。日本酒は度数15度前後に集まり、焼酎は25度が中心で、樽で長く寝かせたタイプは40度に届く。ここまで読んだ内容と照らすと、日本酒側の度数が22度未満に、焼酎側が45度以下に収まっているのが確かめられる。

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ここでは焼酎の在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。

表の並べ替えは、おすすめ順・価格順・希少度順で切り替えられる。価格の列は各モールの実勢を参考に載せたもので、最安値を案内する一覧ではない。日本酒も焼酎もオープン価格の銘柄が多く、メーカー定価が公表されていないものは空欄になる。在庫と価格は日々動くので、最新の状態は各リンク先で確かめてほしい。

焼酎と日本酒の代表銘柄30本|清酒15本と焼酎15本を並べる
清酒15本と焼酎15本を並べた一覧です。清酒は酒税法で22度未満と定められた品目で、ここに載せた15本も5度の発泡タイプを除けば15〜16度に収まります。焼酎は単式蒸留焼酎として45度以下の枠に入り、15本は25度が中心、樽で長く寝かせた百年の孤独と天使の誘惑が40度です。同じ米を原料にできる二つの酒が、発酵で止めるか蒸留まで進めるかで別の品目になることを、実際の銘柄で確かめられます。
価格は 2026/08/25 更新
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
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15 一ノ蔵 すず音 スパークリング 360ml
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薩摩3Mの一角。かめ壺仕込みのまろやかな芋焼酎で、入手困難な幻の銘柄。

¥17,600リンクサス最安 価格を見るAmazon ¥31,350 楽天 査定 買取
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薩摩3Mの一つ。フルーティーで軽やかな芋焼酎として全国で人気を集める。

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薩摩3Mの一角。杜氏一人が手がけるかめ壺仕込みの濃醇な芋焼酎。

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百年の孤独 麦焼酎 720ml19 百年の孤独 麦焼酎 720ml
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天使の誘惑 麦焼酎 720ml20 天使の誘惑 麦焼酎 720ml
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12年樽熟成のプレミアム麦焼酎。エンジェルズシェアに着想を得た豊かな樽香。

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20年貯蔵の希少な芋焼酎。長期熟成による円熟した旨味と深い香り。

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十四代 秘蔵 乙焼酎 720ml22入手困難 十四代 秘蔵 乙焼酎 720ml
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日本酒の名門が手がける米焼酎。米麹の旨味が光る蔵元自慢の乙類焼酎。

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23 黒霧島 芋焼酎 900ml
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全国区の定番芋焼酎。トロッとした甘みとキリッとした後味で晩酌に人気。

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24 いいちこ 麦焼酎 900ml
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下町のナポレオンの愛称で親しまれる麦焼酎の定番。クセが少なく飲みやすい。

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25 三岳 芋焼酎 900ml
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屋久島の名水で仕込む芋焼酎。やわらかくまろやかな口当たりが評判。

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26 富乃宝山 芋焼酎 720ml
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黄麹仕込みの芋焼酎。柑橘を思わせる華やかな香りで芋焼酎の概念を変えた一本。

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27 佐藤 黒 芋焼酎 720ml
★★★★☆4/ 唎酒師スコア
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黒麹仕込みの芋焼酎。芋の旨味とコクをしっかり感じる本格派として人気。

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28 中々 麦焼酎 900ml
★★★☆☆3/ 唎酒師スコア
💎 プロのおすすめ

百年の孤独の蔵が造る定番麦焼酎。香ばしく軽やかな飲み口が日常に寄り添う。

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29 雲海 そば焼酎 900ml
★★★☆☆3/ 唎酒師スコア
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そばを原料にした珍しい焼酎。香ばしく軽快で、和食にも合わせやすい。

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30 れんと 黒糖焼酎 720ml
★★★☆☆3/ 唎酒師スコア
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奄美の黒糖焼酎。音楽を聴かせて熟成させたまろやかで甘い香りが特徴。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取

価格は各モールの実勢(2026年6月時点)です。清酒・焼酎ともオープン価格の銘柄が多く、メーカー定価が公表されていないものは空欄になります。同一品が見つからない場合も空欄です。在庫と価格は変動しますので、最新の情報は各リンク先でご確認ください。最安値を保証する一覧ではありません。

関連商品ラインナップ
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リンクサス酒販の在庫から、焼酎のコレクションを表示している。並ぶのは百年の孤独や森伊蔵、村尾、魔王、十四代の乙焼酎といった、単式蒸留焼酎の中でも入手しにくい銘柄が中心だ。晩酌用の900mL紙パックとは価格帯も飲まれ方もまったく違う一群だが、酒税法の表の上では、百年の孤独も森伊蔵も村尾も、黒霧島やいいちこと同じ「単式蒸留焼酎」という一行に収まる。品目という物差しは、値段や希少性をいっさい見ない。

各カードから商品ページへ進むと、原料と産地、度数、容量、価格、在庫の状況を確認できる。芋・麦・米という原料の違いや、樽で長く寝かせたタイプの度数の高さは、商品説明から読み取れる。同じ25度でも黒麹と黄麹で香りの出方が変わるので、気になる銘柄が品切れのときは近いタイプをたどるとよい。

日本酒の銘柄を探している場合は、この上の比較表の前半に代表銘柄を載せている。焼酎そのものの成り立ちをもう少し広く知りたいときは焼酎とはの記事が入口になる。

度数の上限は条文が決めている|22度未満・36度未満・45度以下

条文が定めるアルコール分の上限
条文が定めるアルコール分の上限

上限はあるが下限はほぼ無い

「日本酒は15度前後、焼酎は25度前後」という言い方は市場の実態を写したものであって、法律が決めた数字ではない。条文が決めているのは上限だけだ。清酒は清酒次に掲げる酒類でアルコール分が二十二度未満のものをいう。、連続式蒸留焼酎はアルコール分が三十六度未満のものをいう。、単式蒸留焼酎は次に掲げる酒類(これらに水を加えたものを含み、前号イからニまでに掲げるものに該当するものを除く。)でアルコール分が四十五度以下のものをいう。と書かれている。

境界の書き方が三つとも違う点は見落としやすい。清酒と連続式蒸留焼酎は「未満」で、単式蒸留焼酎だけが「以下」だ。ちょうど45度の焼酎は単式蒸留焼酎に収まるが、ちょうど36度のものは連続式蒸留焼酎から外れる。1度の差ではなく、等号を含むかどうかで結論が変わる。

品目 条文が定める上限 境界の扱い
清酒 22度未満 22.0度は清酒に当たらない
連続式蒸留焼酎 36度未満 36.0度は当たらない
単式蒸留焼酎 45度以下 45.0度は当たる
原料用アルコール 45度を超えるもの 単式蒸留焼酎の枠を上に外れた分。連続式で36度以上45度以下でエキス分2度未満のものは第20号のスピリッツ

下限についてはどの品目にも定めがない。酒類そのものの入口として、第2条第1項がアルコール分1度以上の飲料を酒類とすると決めているだけだ。度数を下げていっても、1度を割らないかぎり品目は変わらない。

45度を超えると焼酎ではなくなる

単式蒸留焼酎の45度という上限を超えると、その酒は焼酎ではなく原料用アルコールになる。第3条第17号が、第9号または第10号の要件のうちアルコール分に関する部分を除いて当てはまり、45度を超えるものを原料用アルコールと定めているからだ。中身の造り方はまったく同じで、度数だけが枠を決めている。

ただし、上に外れた先が必ず原料用アルコールになるわけではない。連続式蒸留の側で36度の枠を超えたものは、45度を超えないかぎり原料用アルコールにも入らない。第9号にも第17号にも当たらないこの帯は、第3条第20号のスピリッツが受け止める。第20号は第七号から前号までに掲げる酒類以外の酒類でエキス分が二度未満のものをいう。と定めていて、どこにも属さない酒をエキス分だけで拾う仕組みになっている。36度以上45度以下の連続式蒸留品は、エキス分が2度未満であればスピリッツだ。施行規則第13条第4項も、連続式蒸留機で蒸留した原料用アルコールに炭酸ガスなどを混和した場合の品目としてアルコール分が四十五度以下三十六度以上のものスピリッツという一段を置いている。

逆に、水を加えて度数を下げれば焼酎の枠に戻る。第9号は「これに水を加えたもの」を、第10号は「これらに水を加えたもの」をそれぞれ含むと明記しているので、加水は品目を変えない。市販の焼酎が20度と25度に集まっているのは、この枠の中で味と価格の折り合いをつけた結果であって、法が20度や25度を指定しているわけではない。

酒税の決まり方が根本から違う|定額の清酒と度数比例の焼酎

清酒と焼酎で異なる酒税の決まり方
清酒と焼酎で異なる酒税の決まり方

ここが両者の差がいちばん大きく出るところだ。酒税法第23条第1項は種類ごとに1キロリットルあたりの税額を定めていて、醸造酒類は二醸造酒類十万円と一行で終わる。度数はいっさい出てこない。清酒は5度でも21度でも、発泡性を持たせないかぎり1キロリットルあたり10万円で変わらない。

蒸留酒類は書き方が違う。三蒸留酒類二十万円(アルコール分が二十一度以上のものにあつては、二十万円にアルコール分が二十度を超える一度ごとに一万円を加えた金額)と、度数に応じて増える仕組みになっている。21度未満は一律20万円、21度以上は20度を超えた分だけ1度ごとに1万円ずつ積み上がる。清酒は定額、焼酎は度数比例という、設計思想からして別の決め方だ。

同じ蒸留酒類の中でも、焼酎とそれ以外で扱いが割れる場面がある。第23条第3項は蒸留酒類のうちウイスキー、ブランデー及びスピリッツであつてアルコール分が三十七度未満のものに係る酒税の税率は、第一項の規定にかかわらず、一キロリットルにつき三十七万円とする。と定めている。名指しされているのは三品目で、焼酎はここに入らない。同じ25度でも、焼酎なら25万円、スピリッツなら37万円で、1.48倍の開きが生まれる。清酒と焼酎の差だけを見ていると気づきにくいが、蒸留酒類の内部にもこうした段差がある。

100mLあたりの酒税額が度数の数字と一致する

この式には、覚えておくと便利な性質がある。第23条第1項第3号がそのまま適用される焼酎では、100mLあたりの酒税額(円)が度数の数字とぴったり一致する。25度なら25円、40度なら40円だ。20度から45度まで1度刻みで計算しても崩れない。20度で20万円という起点と、1度ごとに1万円という刻みが、ちょうどこの一致を生んでいる。ただしウイスキー・ブランデー・スピリッツは、37度未満であれば第3項の37万円が定額で効くので、その帯ではこの一致が崩れる。37度以上になると第1項第3号に戻るため、そこからは焼酎と同じように一致する。

清酒の側は定額なので、度数がいくつであっても100mLあたり10円で動かない。720mLの瓶なら72円、1800mLなら180円だ。これに対して25度の焼酎は720mLで180円、1800mLで450円になる。同じ1800mLの瓶で並べると、15度の清酒180円に対し25度の焼酎450円で、酒税の額は2.5倍になる。

酒類 度数 1kLあたり 100mL 720mL 1800mL
清酒 5度 100,000円 10円 72円 180円
清酒 15度 100,000円 10円 72円 180円
清酒 21度 100,000円 10円 72円 180円
連続式蒸留焼酎 20度 200,000円 20円 144円 360円
単式蒸留焼酎 25度 250,000円 25円 180円 450円
単式蒸留焼酎 40度 400,000円 40円 288円 720円
単式蒸留焼酎 45度 450,000円 45円 324円 810円

純アルコール1キロリットルあたりで見ると差は縮む

瓶あたりで見れば焼酎のほうが高い。ところが、中身のアルコールの量でそろえると景色が変わる。純アルコール1キロリットルあたりに直すと、20度以上の焼酎はどの度数でもちょうど100万円で一定になる。20度でも25度でも45度でも変わらない。度数比例の式が、そのまま単価の一定を意味している。

清酒は定額なので、度数が上がるほど純アルコールあたりの単価が下がる。15度なら約66万7000円、21度なら約47万6000円、逆に5度の低アルコールタイプ(発泡性を有しないもの)なら200万円まで跳ね上がる。15度の清酒と25度の焼酎を純アルコールで比べると、焼酎のほうが約1.5倍という開きになる。瓶で見れば2.5倍、中身のアルコールで見れば1.5倍で、どちらの数字も正しい。何をそろえて比べたかで印象が変わる典型例だ。

低アルコール化と2026年10月1日|特例の対象に清酒は入らない

低アルコール帯と2026年10月1日の改正
低アルコール帯と2026年10月1日の改正

近年は度数を抑えた商品が増えているが、税の面でその流れを受け止める仕組みがあるのは焼酎の側だけだ。租税特別措置法第87条の2は対象を酒税法第三条第五号に規定する蒸留酒類(同号ホに掲げる酒類及び発泡性を有するものを除く。)及び同条第二十一号に規定するリキュール(発泡性を有するものを除く。)と定めている。第五号は蒸留酒類、ホは原料用アルコールを指す。ここに醸造酒類は一文字も出てこないので、清酒は度数を下げても第23条の10万円のままだ(発泡性を持たせた場合は後述のとおり別の枠に入る)。

特例の中身は、13度未満(リキュールは12度未満)の酒類について、本則より低い定額を適用するというものだ。本則は一アルコール分が十一度未満のもの十万円と、11度未満を10万円で切っている。ただしこの本則はまだ動いていない。平成29年法律第4号の附則第91条第2項が、2026年9月30日までの読み替えを三つ置いているためだ。第1号の「11度」を「9度」に、「10万円」を「8万円」に。第2号の「11度」を「9度」に、「10万円」を「8万円」に、そして「10度」を「8度」に。この三つ目まで含めて初めて、現在の9度未満8万円と、9度以上13度未満で8万円に8度超1度ごと1万円を足す形が出てくる。

2026年10月1日にこの読み替えが終わると、定額でよい帯が9度未満から11度未満へ広がり、金額は8万円から10万円へ上がる。広がるのは「定額でよい帯」であって、特例の対象そのもの(13度未満)は動かない。基準額に刻みを足して計算する帯のほうは、現在の9度以上13度未満から、改正後は11度以上13度未満へ縮む。

度数 〜2026年9月30日 2026年10月1日以降
5度・8度の焼酎 80,000円 100,000円 +20,000円
9度の焼酎 90,000円 100,000円 +10,000円
11度の焼酎 110,000円 110,000円 変わらない
13度以上の焼酎 第23条どおり 第23条どおり 変わらない
清酒(発泡性を有しないもの) 100,000円 100,000円 度数を問わず特例の対象外

同じ日に、発泡性の側でも一つ動きがある。発泡性を有する低度数の酒類をまとめる「その他の発泡性酒類」の枠は、第3条第3号ハがイ及びロに掲げる酒類以外の酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が十一度未満のものに限る。以下「その他の発泡性酒類」という。)と定めているが、平成29年法律第4号の附則第34条が同号ハ中「十一度」とあるのは、「十度」とする。と読み替えを置いている。この読み替えも2026年9月30日で終わる。措置法の特例を9度・8万円に読み替えているのも同じ平成29年法律第4号の附則なので、二つの読み替えは同じ日にそろって終わる。

清酒にとってこの枠は無縁ではない。醸造酒類の定義には「その他の発泡性酒類を除く」という括弧書きがあるので、発泡性を有して度数が枠内に収まる酒は、品目が清酒のままでも種類としては醸造酒類から外れる。その他の発泡性酒類の税率は、平成29年法律第4号の附則第36条第5項第3号により現在1キロリットルあたり8万円で、通常の清酒の10万円より低い。2026年10月1日にこの8万円が終わり、第23条第2項の本則である10万円が適用されると、差はなくなる

原料の条文|清酒に焼酎は加えられるが逆はない

条文が定める清酒と焼酎の原料
条文が定める清酒と焼酎の原料

原料の規定を並べると、両者の関係が一方通行であることが見えてくる。清酒の第3条第7号ロは、米・米こうじ・水・清酒かすのほかに「政令で定める物品」を使えるとしていて、その中身を書いているのが酒税法施行令第2条だ。列挙の末尾はぶどう糖その他財務省令で定める糖類、有機酸、アミノ酸塩又は清酒とする。となっていて、その手前にアルコールと焼酎が置かれている。

つまり清酒の原料として焼酎を加えることは、政令が正面から認めている。ただし第7号ロには、政令で定める物品の重量の合計が米の重量の50%を超えてはならないという枠がある。加えられる量には天井があるということだ。

反対向きの規定は置かれていない。第3条第9号と第10号のどこにも、清酒が原料として明文で挙げられている箇所はない。単式蒸留焼酎のハに清酒かすが出てくるが、これは搾ったあとの粕であって清酒そのものではない。粕取り焼酎が法令上きちんと位置づけられているのは、この一行があるからだ。

製造免許の最低数量|清酒60キロリットル、単式蒸留焼酎10キロリットル

製造免許に必要な最低製造数量
製造免許に必要な最低製造数量

造る側の入口にも差がある。酒税法第7条第2項は、製造免許を受けるために必要な1年間の製造見込数量を品目ごとに定めている。清酒は60キロリットル、連続式蒸留焼酎も60キロリットル。ところが単式蒸留焼酎は10キロリットルで、清酒の6分の1で済む。同じ10キロリットルの品目にはみりんもあるが、清酒・合成清酒・連続式蒸留焼酎・ビールが60キロリットルで並ぶ中では、単式蒸留焼酎の10キロリットルは目立って低い。

品目 最低製造見込数量
清酒 60kL
合成清酒 60kL
連続式蒸留焼酎 60kL
単式蒸留焼酎 10kL
みりん 10kL
ビール 60kL
果実酒・ウイスキー・ブランデーほか 6kL

さらに第7条第3項は、この数量の縛りがかからない場合を並べている。その第1号が清酒の製造免許を受けた者が、その製造免許を受けた製造場において、単式蒸留焼酎又はみりんを製造しようとする場合だ。日本酒の蔵が同じ製造場で米焼酎や粕取り焼酎を仕込むとき、最低数量は問われない。

この除外は片方向にしか働かない。同じ第3項の第2号は、焼酎の免許を持つ者について、みりんを造る場合を挙げるだけで清酒には触れていない。日本酒の蔵が焼酎へ手を伸ばす道は用意されているが、その逆は用意されていない。十四代の高木酒造のように、日本酒の名門が乙焼酎を出している例が珍しくないのは、この非対称と無関係ではない。ただし同じ第3項の第5号には「輸出するために清酒を製造しようとする場合」があり、こちらは元の免許を問わないので、輸出向けにかぎれば焼酎の蔵にも道が開いている。

混ぜてよい範囲|自家製梅酒に使えるのは20度以上

自分で混ぜてよい範囲を定めた規定
自分で混ぜてよい範囲を定めた規定

酒税法第43条第1項は酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、新たに酒類を製造したものとみなす。と定めている。要件は混ぜたあとのものが酒類であることで、品目が変わるかどうかは問われない。免許なしに酒を造ることは第54条で罰則付きに禁じられているから、この「みなし製造」に当たるかどうかは実務上の分かれ目になる。ただし同項にはただし書があり、第3号として連続式蒸留焼酎と単式蒸留焼酎との混和をしたとき。が除かれている。甲乙混和焼酎が市販されているのは、この一行があるためだ。

家庭で漬ける果実酒については、第43条第11項が消費者による混和を適用除外にしている。その条件を書いているのが施行令第50条第14項で、第1号が当該混和前の酒類は、アルコール分が二十度以上のものであること、そして酒税が納付済みであることを求める。第3号は混和後新たにアルコール分が一度以上の発酵がないものであること。だ。

ここで両者の立場が分かれる。25度の焼酎はこの20度以上という条件を余裕で満たす。清酒は22度未満と定められているので、条件に届く余地は20度以上22度未満というごく狭い帯しか残らない。実際に流通している日本酒は15度前後で、20度の線に届かない。日本酒に梅を漬ける行為がこの適用除外に乗れないのは、清酒だからではなく度数が足りないからだ。ホワイトリカーや35度の焼酎が梅酒に使われてきたのは、味の問題である以前に条件の問題だった。なお条文が求めているのは20度以上であって、35度でなければならないという定めではない。

混ぜてよい物品の側にも制限がある。施行規則第13条第3項は令第五十条第十四項第二号に規定する財務省令で定める酒類と混和できるものは、次に掲げる物品以外の物品とする。という書き方で、使ってはいけないものを並べる形をとっている。第1号は米、麦、あわ、とうもろこし、こうりやん、きび、ひえ若しくはでん粉又はこれらのこうじ、第2号はぶどう、第3号はアミノ酸や有機酸、色素、香料、酒類のかすだ。梅や砂糖は問題ないが、米や麹を足すことは認められていない。

地理的表示|「日本酒」は国、焼酎は五つの産地

産地を名乗る仕組みでも、両者の姿は対照的だ。国税庁長官が指定した酒類の地理的表示は2026年8月時点で34件あり、内訳は清酒23件、蒸留酒5件、ぶどう酒5件、その他の酒類1件になっている。

名称 産地の範囲 指定した日 酒類区分
壱岐 長崎県壱岐市 平成7年6月30日 蒸留酒
球磨 熊本県球磨郡及び人吉市 平成7年6月30日 蒸留酒
琉球 沖縄県 平成7年6月30日 蒸留酒
薩摩 鹿児島県(奄美市及び大島郡を除く。) 平成17年12月22日 蒸留酒
東京島酒 東京都大島町ほか伊豆諸島の8町村 令和6年3月13日 蒸留酒
日本酒 日本国 平成27年12月25日 清酒

蒸留酒の5件はすべて焼酎で、壱岐・球磨・琉球の3件は平成7年に同じ日付で指定されている。清酒の1件目である白山の指定は平成17年で、焼酎のほうが10年早く産地の看板を手に入れたことになる。2024年に加わった東京島酒は、伊豆諸島の8町村を範囲とする最も新しい焼酎の指定だ。

清酒側で異彩を放つのが「日本酒」で、産地の範囲が「日本国」と書かれているのは34件のうちこれだけだ。ほかはすべて都道府県か、その中の市区町村や郡を範囲としており、薩摩のように県から一部の市郡を除いたものもある。国そのものを産地とする指定は、焼酎の側には一つもない。地理的表示「日本酒」の生産基準や、清酒の製法品質表示基準については清酒と日本酒の違いの記事で詳しく扱っている。

課税数量で見ると焼酎のほうが多い

制度の話を離れて、実際に動いている量を見ておく。国税庁が公表している令和5年度の課税数量(国税局分と税関分の合計)では、清酒が387,164キロリットル、連続式蒸留焼酎が300,990キロリットル、単式蒸留焼酎が360,449キロリットルだった。

品目 令和5年度 対平成25年度比 対前年度比
清酒 387,164kL 65.9% 95.1%
連続式蒸留焼酎 300,990kL 68.5% 95.6%
単式蒸留焼酎 360,449kL 70.4% 91.8%
ウイスキー 205,408kL 187.5% 107.7%
全酒類の合計 8,065,124kL 89.2% 98.8%

焼酎は二品目に分かれているため一行ずつだと清酒より小さく見えるが、合計すると661,439キロリットルになり、清酒の約1.71倍だ。全酒類に占める割合でも、清酒の4.80%に対して焼酎二品目は8.20%を占める。日常語で「焼酎」とひとくくりにされるものは、量では清酒を上回っている。

10年間の推移では三品目とも減っている。平成25年度と比べると清酒が65.9%、連続式蒸留焼酎が68.5%、単式蒸留焼酎が70.4%で、減り幅は清酒がいちばん大きい。同じ期間にウイスキーが187.5%まで伸びているのと比べると、和酒の側の縮小がはっきり出る。ただし対前年度で見ると、単式蒸留焼酎の91.8%が三品目の中でいちばん落ち込みが大きく、順位は期間の取り方で入れ替わる。

名前の似た合成清酒を並べると、減り方の桁が違うことも分かる。令和5年度の合成清酒は18,747キロリットルで、清酒の20分の1ほどしかない。平成25年度と比べた数字は49.6%で、10年で半分を割り込んでいる。清酒の65.9%と比べても落ち込みが深く、混成酒類として別の枠に置かれた酒が、清酒とは違う速さで縮んでいることが読み取れる。

飲まない日本酒・焼酎の査定・買取はリンクサスへ

贈り物でもらったまま棚に眠っているボトルは、時間の経ち方が品目によって違う。森伊蔵・魔王・村尾のような芋焼酎や、百年の孤独のような長期樽熟成タイプは度数が高く、常温でも状態を保ちやすい。一方で十四代・而今・新政・獺祭といった日本酒は、製造年月と保管温度が評価を大きく動かす。飲む予定がないのであれば、品質が落ちる前に査定に出すという選択肢がある。

査定の窓口は 焼酎の買取日本酒の買取 から利用できる。販売側の在庫は リンクサス酒販トップ で確認できる。この記事で引いた条文や数値の原典は 国税庁の酒類に関する情報e-Gov法令検索の酒税法 で確かめられる。

よくある質問

焼酎と日本酒は酒税法でどう分かれていますか?

種類の段階から分かれています。清酒は醸造酒類に属する品目で、醸造酒類は清酒・果実酒・その他の醸造酒の三つです。焼酎は蒸留酒類に属し、連続式蒸留焼酎と単式蒸留焼酎という二つの品目に分かれています。蒸留酒類にはほかにウイスキー・ブランデー・原料用アルコール・スピリッツが入ります。日常語の「焼酎」は、法令上は一つの品目名ではありません。

日本酒は15度、焼酎は25度と法律で決まっているのですか?

決まっていません。条文が定めているのは上限だけで、清酒は22度未満、連続式蒸留焼酎は36度未満、単式蒸留焼酎は45度以下です。15度や25度という数字は市場で定着した水準であって、法令の要求ではありません。下限についてはどの品目にも定めがなく、酒類そのものの入口として第2条第1項がアルコール分1度以上の飲料と決めているだけです。

清酒と焼酎では酒税の額はどれくらい違いますか?

決まり方から違います。醸造酒類である清酒は度数に関係なく1キロリットルあたり10万円の定額です。蒸留酒類である焼酎は21度未満が20万円、21度以上は20度を超える1度ごとに1万円が加わります。1800mLの瓶で並べると、15度の清酒が180円、25度の焼酎が450円で2.5倍です。ただし純アルコールの量でそろえると、20度以上の焼酎は1キロリットルあたり100万円で一定、15度の清酒は約66万7000円となり、差は約1.5倍に縮みます。

2026年10月1日の改正は日本酒にも関係しますか?

清酒そのものの税率は変わりません。租税特別措置法第87条の2の低アルコール特例は蒸留酒類とリキュールだけを対象にしており、醸造酒類は含まれないためです。関係するのは、発泡性を有して度数の低い酒をまとめる「その他の発泡性酒類」の枠のほうで、この枠の税率が1キロリットルあたり附則第36条第5項第3号の8万円が終わり、第23条第2項の本則である10万円が適用されます。品目が清酒のままでもこの枠に入る酒類があるため、その範囲では影響します。

日本酒に梅を漬けて自家製梅酒を作ってもよいですか?

認められていません。消費者が自分で飲むために酒類と物品を混ぜる行為が例外として認められるには、施行令第50条第14項の条件を満たす必要があり、その第1号が混和前の酒類を「アルコール分が二十度以上のもの」と定めています。清酒は22度未満と定められていて、実際に流通している日本酒は15度前後ですから、20度の線に届きません。25度や35度の焼酎が使われてきたのは、この条件によるものです。なお条文は20度以上を求めており、35度でなければならないという定めではありません。

日本酒の蔵が焼酎を造っているのはなぜですか?

制度上の後押しがあります。製造免許には品目ごとに1年間の最低製造見込数量が定められていて、清酒は60キロリットル、単式蒸留焼酎は10キロリットルです。さらに第7条第3項第1号により、清酒の製造免許を受けた者が同じ製造場で単式蒸留焼酎やみりんを造る場合には、この数量が問われません。反対に、焼酎の免許を持つ者が清酒を造る場合の同様の除外はなく、片方向の関係になっています。

最終更新:(リンクサス酒販 鑑定士チーム監修)

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