日本酒の度数は何度?15度前後の理由とビール・ワイン比較
清酒として売られる日本酒は、酒税法でアルコール分が22度未満と決まっています。店に並ぶものの多くは15度前後で、水を加えずに瓶に詰める原酒は18〜20度、軽く仕上げた銘柄には10度前後のものもあります。ラベルの数字ひとつで、飲み口も、同じ1合に入っているアルコールの量も変わります。
このページでは、法令と日本酒造組合中央会・厚生労働省の資料をもとに、度数が決まるしくみ、ビールやワイン・焼酎との違い、1合あたりの純アルコール量の求め方をまとめました。あわせて、当店がオンラインストアで公開している在庫の日本酒74商品について、商品ページに載せている度数を数えています(2026年9月25日時点)。中央値は15%で、13%以下の16商品はすべて新政酒造の銘柄でした。
日本酒のアルコール度数は15度前後|上限は22度未満

日本酒造組合中央会は、低アルコール日本酒の解説ページで「日本酒の平均のアルコール度数は13〜16%」としています。同じページでは、ビールを約4〜6%、ワインを約12〜15%と並べています。日本酒は、ビールやワインと同じ醸造酒の仲間のなかでは度数が高いほうです。
法律で決まっている「22度未満」
酒税法の第3条第7号は、清酒を「米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの」などのうち、アルコール分が22度未満のものと定めています。22度以上に仕上げたものは、米から造っていても酒税法上の清酒には当たりません。なお、同じ法律で「酒類」はアルコール分1度以上の飲料とされています。
「度」と「%」は同じ数字
酒税法の第3条第1号は、アルコール分を「温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量」と定めています。つまり、15度のお酒は、体積の15%がアルコールということです。ラベルの書き方は蔵によって違い、当店在庫の新政 陽乃鳥スパーク 2024 735ml(オンラインストアでは未公開)の裏ラベルは「アルコール分:10度」、而今 名張の裏ラベルは「アルコール分:15.5%」と書かれていました。
原酒は加水しないぶん高い
搾ったばかりの日本酒は度数が高く、市販の多くは水を加えて度数と味を整えています。国税庁の清酒の製法品質表示基準の概要では、原酒を「製成後、水を加えてアルコール分などを調整しない清酒」とし、アルコール分1%未満の範囲で水を加えることは差し支えないとしています。日本酒造組合中央会の日本酒の分類のページによると、原酒は18〜20度もあり、風味が濃いお酒です。
アルコール分は、清酒のラベルに必ず書く項目のひとつです(同じく国税庁の概要ページ)。度数の強い日本酒を探すときは、アルコール度数が高いお酒ランキングも参考になります。
ビール・ワイン・焼酎とアルコール度数を比較

公的な資料が示す一般的な度数と、当店で在庫のある商品の登録度数の中央値を並べました。当店の値は、商品種別ごとに在庫があり、オンラインストアで公開している商品の商品ページの度数(2026年9月25日時点)です。ビールは当店で扱っていないため空欄にしています。
| お酒 | 分類 | 一般的な度数(資料) | 当店在庫の中央値(度数登録のある商品数) |
|---|---|---|---|
| ビール | 醸造酒 | 約4〜6%(日本酒造組合中央会) | — |
| ワイン | 醸造酒 | 約12〜15%(同上) | 13.5%(328商品) |
| シャンパン | 醸造酒(発泡性) | — | 12.5%(189商品) |
| 日本酒 | 醸造酒 | 13〜16%(同上) | 15%(74商品) |
| 焼酎 | 蒸留酒 | 清酒と同じ法律で種類ごとに上限あり | 25%(13商品) |
| ブランデー | 蒸留酒 | — | 40%(119商品) |
| ウイスキー | 蒸留酒 | — | 43%(1098商品) |
日本酒の15%はビールのおよそ3倍、ワインよりやや高い数字です。一方で、蒸留して度数を上げる焼酎やウイスキーと比べると低く、当店在庫の中央値ではウイスキーの43%の3分の1ほどです。蒸留酒の度数の決まり方は、焼酎のアルコール度数とウイスキーの度数ガイドで扱っています。ワインはワインのアルコール度数の平均、シャンパンはシャンパンの度数にまとめました。
醸造酒と蒸留酒で度数の幅が違う
酒税法の第2条第2項は、酒類を発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類の4つに分けています。日本酒やワインのような醸造酒は、発酵で生まれたアルコールをそのまま飲むため、度数は発酵の強さで決まり、多くは20度を超えません。焼酎やウイスキーのような蒸留酒は、発酵したお酒を加熱してアルコールを集めるので、度数を大きく上げられます。表の数字が醸造酒と蒸留酒で分かれるのはこのためです。
同じ醸造酒でも、ビールは麦の糖を、ワインはブドウの糖を発酵させます。米のでんぷんを糖に変えながら発酵させる日本酒は、この3つのなかで度数がもっとも高くなります。しくみは後の見出しで詳しく扱います。
鑑定チームの見方
リンクサス酒販 鑑定チーム
度数の数字だけで比べると、日本酒はワインと大きく変わらないように見えます。違いが出るのは1回に飲む量です。ワインをグラスで飲む量と、日本酒を徳利で1合飲む量とでは、口に入るアルコールがかなり違ってきます。
「日本酒の度数は何度?15度前後の理由とビール・ワイン比較」に関連するおすすめ商品
ここでは日本酒の在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
当店在庫の日本酒74商品の度数を数えた

当店で商品種別を日本酒として公開している商品のうち、在庫があり、オンラインストアで見られるのは74商品でした(2026年9月25日時点)。商品ページに載せている度数の内訳は次のとおりです。
| 表示度数 | 商品数 |
|---|---|
| 12% | 6商品 |
| 13% | 10商品 |
| 14% | 1商品 |
| 15% | 42商品 |
| 15.5% | 10商品 |
| 16% | 4商品 |
| 16.5% | 1商品 |
中央値は15%、15〜16.5%の商品が57商品で全体の77%を占めます。いちばん高いのは飛露喜 特別純米の16.5%で、17%以上の商品は0商品でした。当店の在庫には、原酒として18〜20度で出ている日本酒は今のところありません。
低いほうでは、12%と13%の16商品がすべて新政酒造の銘柄でした。在庫のある新政28商品のうち16商品が13%以下です。亜麻猫 スパーク 2025は12%、天鵞絨 ヴィリジアン 2025は13%で登録しています。
下の比較表は、在庫のある日本酒から12〜16.5%の度数帯にわたる20商品を選び、度数の低い順に並べたものです。各商品ページで販売価格と裏ラベルの写真を確かめられます。度数は商品ページの登録値で、ロットによって変わることがあります。
度数は当店が商品ページに登録した値で、ロットや年によって変わることがあります。購入前に各商品ページの裏ラベルの写真もご確認ください。在庫と販売価格は各商品ページの表示が最新です。
日本酒の度数が高くなる理由と酔いやすさ

並行複発酵で糖化と発酵が同時に進む
日本酒造組合中央会の造り方のページは、日本酒のもろみではアルコール発酵と同時に、米のでんぷんを糖に分ける糖化が進むと説明しています。これが並行複発酵で、同会は他のアルコール飲料には見られない醸造技術としています。もろみの中では、糖ができるそばから酵母がそれをアルコールに変えていきます。
搾った直後の度数は、原酒の18〜20度が目安です。多くの蔵はそこへ水を加え、15度前後に整えてから出荷します。
割らずに飲むから酔いやすく感じる
焼酎やウイスキーは水や炭酸で割って飲むことが多いのに対し、日本酒はたいてい15度前後のまま飲みます。口に入る液体の度数は、水割りの焼酎や炭酸割りのウイスキーより高くなることもあります。さらに冷やや燗で飲み口がやわらかくなると、量が進みやすくなります。
燗にすると度数は下がるのか
燗にしても度数はほとんど変わらない、と説明する蔵元があります。ただし、鍋で直火にかけるとアルコール分が飛んで風味が変わるおそれがあるという蔵元の説明や、沸騰直前の湯で2〜3分温めればアルコール分や香りが飛ばないとする酒造組合の説明もあります。温め方しだいで少し飛ぶことはあっても、燗を酔わないための手段とは考えないほうが安全です。燗の付け方は熱燗の作り方で詳しく扱っています。
度数と味わいの関係|日本酒度とは別の数字

度数が高いと、口に含んだときの熱さや刺激を強く感じ、味も濃く感じやすくなります。低いと軽く、甘みや酸味を感じやすくなります。ただし、甘口か辛口かを度数だけで決めることはできません。
日本酒度は甘辛の目安
ラベルでよく見る「日本酒度」は、アルコール分とは別の数字です。比重をもとにした値で、一般にプラスが辛口寄り、マイナスが甘口寄りの目安とされますが、酸の量によって感じ方は変わります。「辛口は何度から」という決まりはなく、度数が高いから辛口とも限りません。読み方は日本酒度とはにまとめています。
低アルコールの日本酒の造り方
度数を下げる方法は、水を多めに加えるだけではありません。当店在庫の新政 陽乃鳥スパーク 2024 735ml(オンラインストアでは未公開)の裏ラベルには、特殊製法「貴醸酒」、アルコール分10度、原材料に米・米こうじとあわせて日本酒と書かれていました。仕込み水の一部を日本酒に置き換える造りで、この瓶は10度です。瓶の中で二次発酵させた発泡タイプで、「常時要冷蔵」の表示もあります。
日本酒造組合中央会は、10%以下の日本酒の特集を設けており、5%を切る日本酒もあるとしています。度数の低い日本酒は、ワイングラスで冷やして飲むと香りを感じやすくなります。
鑑定チームの見方
リンクサス酒販 鑑定チーム
新政の低い度数の銘柄は、軽さよりも酸と香りの輪郭で印象に残るものが多いです。15度前後の日本酒と同じ量を飲むつもりで選ぶと、12〜13%なら、アルコールの量は1〜2割ほど少なくなります。
1合の純アルコール量と飲む量の目安

厚生労働省が2024年2月19日に公表した健康に配慮した飲酒に関するガイドラインは、純アルコール量を「摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)」で求める式を示しています。同ガイドラインの例では、ビール500ml(5%)が20gです。
| 量 | 度数 | 純アルコール量 |
|---|---|---|
| 1合(180ml) | 15% | 21.6g |
| 1合(180ml) | 16.5% | 23.76g |
| 1合(180ml) | 12% | 17.28g |
| 四合瓶(720ml) | 15% | 86.4g |
| ビール(500ml) | 5% | 20g |
15%の日本酒1合は21.6gで、500mlのビールより少し多くなります。当店在庫でいちばん高い16.5%なら23.76g、12%なら17.28gです。四合瓶を1本空けると86.4gになります。
「20g程度」と「男性40g・女性20g」の違い
よく引かれる「1日20g程度」は、厚生労働省のe-ヘルスネットによると、健康日本21(第一次)で示した「節度ある適度な飲酒」の目安です。同じページは、20gが日本酒1合やビール中瓶1本にあたるとし、女性や65歳以上はより少ない量が適当としています。
2024年のガイドラインは、健康日本21の指標として、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上を「生活習慣病のリスクを高める量」として挙げ、これが個々人の許容量ではないと注記しています。15%の日本酒で計算すると、40gは約333ml(約1.9合)、20gは約167ml(約0.9合)です。
和らぎ水を用意する
日本酒の席では、合間に飲む水を「和らぎ水」と呼びます。飲むペースが落ち、口の中もさっぱりします。水をいつでも飲めるように横に置いておくと、飲みすぎの歯止めになります。飲み方の工夫は日本酒の飲み方ガイドでも紹介しています。
日本酒のアルコール度数に関するよくある質問

日本酒のアルコール度数は平均で何度ですか?
日本酒造組合中央会は、平均を13〜16%としています。当店で在庫のある日本酒74商品の登録度数も、中央値は15%でした(2026年9月25日時点)。
日本酒で一番度数が高いのは何度ですか?
清酒は酒税法でアルコール分22度未満と決まっているため、21度台が上限です。水を加えない原酒は18〜20度のものが多くあります。当店の在庫では飛露喜 特別純米の16.5%がもっとも高い値でした。
日本酒はなぜ酔いやすいのですか?
度数が15%前後と醸造酒のなかで高いうえ、焼酎やウイスキーのように割らずに飲むことが多いためです。15%の日本酒1合には純アルコールが約21.6g含まれ、500mlのビール(5%)の20gより多くなります。
日本酒の辛口は何度からですか?
アルコール度数で辛口・甘口を分ける決まりはありません。甘辛の目安には日本酒度が使われ、一般にプラスが辛口寄りとされますが、酸の量でも感じ方が変わります。
熱燗にすると度数は下がりますか?
ほとんど変わらないと説明する蔵元があります。鍋で直火にかけるとアルコール分が飛ぶおそれがあるという説明もあり、温め方によって変わります。
日本酒1合に純アルコールは何gありますか?
厚生労働省のガイドラインの式(量×度数/100×0.8)で、15%の日本酒1合(180ml)は21.6gです。16%なら約23g、12%なら約17gです。
日本酒そのものの定義は日本酒とは、純米や吟醸の違いは特別純米と純米吟醸の違いで扱っています。在庫のある日本酒は日本酒の一覧からご覧いただけます。




























