マルベックとは|公式名はコット 品種名の決まり方と代表30本
マルベックという名前でアルゼンチンのワインを飲み、コットという名前でフランスのワインを飲む。ラベルの綴りは違っても、ぶどうは同じものだ。この記事は、その名前が誰の手でどう決まっているのかを、フランスのぶどう品種カタログ、原産地呼称カオールの仕様書、アルゼンチンの葡萄酒法と表示の決議、そして日本の国税庁告示の条文から確かめていく。
一つのぶどうに三つの名前があるということ

マルベックのボトルを二本並べると、片方には「Malbec」、もう片方には「Cot」と書いてある。中身のぶどうは同じものだ。名前が入れ替わるのは味や歴史の話ではなく、登録の手続きの話である。
先に結論を置く。フランスでラベルの品種名を割合で縛っているのは、原産地呼称の仕様書ではなく欧州連合の規則だ。一品種だけを書くなら85パーセント、二品種以上を並べるなら合計100パーセント。カオールの仕様書が縛るのは畑の植栽構成と瓶詰めのときの調合のほうである。アルゼンチンはラベルの品種名そのものを自国の決議で85パーセントに縛り、日本も同じ数字を使うが、輸入されたワインをその規定の外に置いている。
| フランス(原産地呼称カオール) | アルゼンチン | 日本(国税庁告示第18号) | |
|---|---|---|---|
| ラベルに一品種だけを書くとき | 八十五パーセント(欧州連合の規則) | 八十五パーセント | 八十五パーセント |
| ラベルに二品種以上を並べるとき | 合計百パーセント(同上) | 二・三品種のみ合計八十五パーセント | 合計八十五パーセント |
| その国の原産地呼称の決まりが縛る先 | 畑の植栽構成と、瓶に詰めるときの調合 | 産地の割合(原産地表示で八十パーセント、地理的表示と統制原産地呼称で全量) | この告示には無い |
| 輸入したワインへの適用 | 割合の条件は第三国産にも及ぶ | 義務記載は輸入品にも及ぶ | 適用しない(原産国名だけ) |
フランスの品種カタログの見出しはマルベックではなくコット

フランスで栽培できるぶどうの品種は「ぶどう品種カタログ」に登録されたものに限られる。その内容を公開している plantgrape のページを開くと、私たちがマルベックと呼んでいるぶどうはCot という見出しで載っている。表記は Cot N で、末尾の N は果皮が黒いことを示す記号だ。
En France, le Cot est officiellement inscrit au "Catalogue des variétés de vigne" sur la liste A et classé.
出典:plantgrape「Cot N」の記載
では Malbec という名前は無効なのかというと、そうではない。同じページの同義名の欄が、使える場面をきわめて限定的に書いている。
En France, cette variété peut officiellement être nommée "Malbec" pour ce qui concerne le matériel végétal de multiplication. Dans l'Union européenne, le Cot peut officiellement être désigné par d'autres noms : Malbec (Espagne, Rép. Tchèque), Malbech (Italie) et Malbek (Autriche).
出典:plantgrape「Cot N」の同義名の欄
フランス国内で Malbec と公式に名乗れるのは、ワインではなく増殖用の苗木についてだけである。欧州連合のほかの国では、スペインとチェコが Malbec、イタリアが Malbech、オーストリアが Malbek と綴りを変えて登録している。由来は同じページがCe cépage est originaire du Sud-Ouest.
と書いており、フランス南西部の在来種だ。
オーセロワは白ぶどうの別品種として登録されている
マルベックの解説では「コット、オーセロワとも呼ばれる」という書き方をよく見かける。ところが同じカタログには Auxerrois B という別の見出しがあり、果皮が白い品種として登録されている。
Aucun synonyme n'est officiellement reconnu en France, ni dans les autres pays de l'Union européenne pour cette variété.
出典:plantgrape「Auxerrois B」の同義名の欄
公認された別名を一つも持たない、と明記されている。フランスの登録簿では、コットとオーセロワは別々の見出しで、橋が架かっていない。
| コット | オーセロワ | |
|---|---|---|
| カタログ上の正式名 | Cot(表記は Cot N) | Auxerrois(表記は Auxerrois B) |
| 果皮の色 | 黒 | 白 |
| 公認された別名 | 増殖用の苗木についてのみ Malbec。ほかにスペイン・チェコ・イタリア・オーストリアで綴りを変えて登録 | フランスでも欧州連合のほかの国でも無い |
| 由来 | 南西部。マグドレーヌ・ノワールとプリュヌラールの交配 | ピノとグエ・ブランの交配。アルザスで広がった |
では「オーセロワはマルベックの別名」という言い方はどこから来たのか。国際的なぶどう品種の登録簿である VIVC を引くと、COT の同義名は194件あり、そこには AUXERROIS が含まれている。カオールやケルシーといった地名由来の呼び名も並ぶ。地方の呼び名を広く集める登録簿と、栽培と流通を管理する国の登録簿とでは守備範囲が違う。
同じ綴りが別の品種を指すこともある
VIVC の側にはもう一つ落とし穴がある。MALBEC という綴りそのもので出てくるのは、正式名が COT のもの(登録番号2889)と、正式名が GROLLEAU NOIR のもの(登録番号5073)の二つである。同じ綴りが二つの別の品種を指しうるということだ。
割合を決めているのは欧州連合の規則のほう
委任規則2019/33の第50条第1項は、割合を二段で定めている。
if only one wine grape variety or its synonym is named, at least 85 % of the product must have been made from that variety, not including: …
出典:欧州連合 委任規則2019/33 第50条第1項(a)(i)
if two or more wine grape varieties or their synonyms are named, 100 % of the product concerned must have been made from these varieties, not including: …
出典:同 (a)(ii)
並べ方まで指定があり、The wine grape varieties must appear on the label in descending order of the proportion used and in characters of the same size.
と続く。第1項の柱書きはunder the conditions laid down in points (a) and (b), if they are produced in the Union, or under the conditions laid down in points (a) and (c), if they are produced in third countries
と書き、割合を定める(a)は域内産にも第三国産にも共通で掛かる。同じ第50条はグルナッシュの品種名表示の記事で詳しく扱っている。
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フランス側の話がひと区切りついたところで、店頭の実物にも触れておく。以下は当店のワインの一覧から一部を並べたもので、在庫全体は384点、公開ページ側で表示されているのは382点ある。ここに出るカードは8枚で、実測したときはナパやボルドー、ブルゴーニュのものが並び、マルベックは1点も入っていなかった。マルベックの現物はこのあとの比較表のほうで見てほしい。
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カオールの仕様書が七割で縛るのは畑と調合の二か所

マルベックの故郷とされるのは、フランス南西部ロット県のカオールである。原産地呼称としてのカオールには仕様書があり、現行のものは2011年10月24日のデクレで承認された版だ。まず品種の指定を見る。
cépage principal : cot N (également appelé malbec) ;
出典:原産地呼称カオールの仕様書 V章 品種構成
主品種はコット一つで、括弧書きで malbec が添えられている。注意したいのは仕様書が使っている綴りで、この文書のなかで cot N は8回、malbec は2回出てくるが、アクサン付きの Côt と auxerrois は一度も出てこない。日本語の解説で見かける「コット(Côt)」という表記も「オーセロワとも呼ぶ」という説明も、この仕様書のなかには存在しない。
七割という数字は二か所にある
コットの割合として仕様書が挙げる70パーセントは、一つの規定ではなく二つの別々の規定として置かれている。一つ目は畑のほうだ。
La proportion du cépage cot N est supérieure ou égale à 70 % de l’encépagement.
出典:同 V章 経営体における比率の規則
これは瓶の中身ではなく、造り手の畑を見る規定である。二つ目は調合に掛かる。
Les vins rouges sont issus du seul cépage cot N ou d’un assemblage présentant une proportion minimale de 70 % pour le cépage cot N.
出典:同 IX章 醸造 1° b) 品種の調合
単一品種で造ってもよいし、調合するなら最低70パーセントをコットにせよ、と読める。畑と瓶の両方を同じ数字で押さえているので、「畑にはほとんど植えていないが、買ったぶどうで七割に届かせる」という組み方ができない。
| 項目 | 数値 | どこに掛かるか |
|---|---|---|
| コットの割合 | 70パーセント以上 | 畑の植栽構成と赤ワインの調合の二か所 |
| 付随品種 | メルローとタナの二つだけ | 畑と調合 |
| 収量 | 50ヘクトリットル毎ヘクタール | 収穫 |
| 上限の収量 | 60ヘクトリットル毎ヘクタール | 収穫 |
| 植栽密度 | 4000本毎ヘクタール以上 | 畑 |
| 畝の間隔 | 2.50メートル以下 | 畑 |
| アルコール度数 | ぶどうの自然の度数で11.5パーセント以上、補糖後の総量で13.5パーセント以下 | ぶどうとワイン |
ぶどうを穫れる区域はロット県の45のコミューンに限られる。仕様書自身がLa zone géographique est ainsi délimitée sur le territoire de 45 communes du département du Lot.
と書いている。醸造から熟成までは、近接区域の5コミューンでも認められる。対象はréservée aux vins rouges tranquilles
、つまり赤の非発泡ワインだけである。
マルベックの代表ワイン30本を市場相場で比較
ここまでの読み方を持って、実際に流通しているマルベックを並べてみる。この表は30本を扱い、産地の内訳はアルゼンチンが27本、フランスのカオールが3本である。列は画像・銘柄とスコア・市場相場・特徴・当店・Amazon・楽天・買取の8つで、産地や度数の列は持っていないので、上の内訳は銘柄名と生産者名から数えたものだ。
30本のうち3本は単一品種ではなく、複数の品種を調合したワインである。ラベルに Malbec と単独で出ているものと、調合の一員としてマルベックが入っているものが同じ表に並んでいるので、銘柄名の書き方まで見ておきたい。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
Amazon | 楽天 | 買取 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | サンタ・フリア レゼルバ マルベック ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,000〜1,500円前後 |
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メンドーサの入門マルベック。プラムの果実味とやわらかい渋みで毎日飲みやすい。 |
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| 2位 | トリヴェント リザーブ マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,200〜1,800円前後 |
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コンチャ・イ・トロ系の人気デイリー。凝縮した果実と程よい樽香のバランス型。 |
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| 3位 | トラピチェ オアク・カスク マルベック ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,300〜1,900円前後 |
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アルゼンチン最大手トラピチェの定番。樽熟由来のバニラ香が親しみやすい。 |
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| 4位 | アラモス マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,400〜2,000円前後 |
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名門カテナが手がけるデイリーライン。高地ブドウの凝縮感が価格以上。 |
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| 5位 | ノートン バレル セレクト マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,600〜2,300円前後 |
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メンドーサの老舗ノートン。樽熟による厚みと黒果実の甘みが魅力。 |
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| 6位 | ドニャ・パウラ エステート マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1,800〜2,600円前後 |
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ウコ・ヴァレーの高地畑由来。果実の純度とフレッシュな酸が際立つ。 |
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7位
|
アグアリベイ グラン レゼルヴァ 2016 ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
4,000〜6,000円前後 |
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メンドーサのグラン レゼルヴァ。長期樽熟による複雑な熟成香を持つ。 |
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8位
|
フレシャス デロス アンデス グラン コルト 2014 ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
5,000〜7,000円前後 |
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ロスチャイルド家とダッソー家が興すメンドーサの上級ブレンド。マルベック主体。 |
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| 9位 | ズッカルディ セリエ A マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,000〜2,800円前後 |
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ウコ・ヴァレーの実力派ズッカルディの定番。石灰質土壌由来の緊張感。 |
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| 10位 | ルイジ・ボスカ マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,400〜3,200円前後 |
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メンドーサの名門ボスカ。バランスのとれた王道スタイルのマルベック。 |
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| 11位 | カテナ マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,600〜3,600円前後 |
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アルゼンチン・マルベックの基準を作った名門カテナの代表作。 |
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| 12位 | テラザス・デ・ロス・アンデス レゼルヴァ マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,400〜3,400円前後 |
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モエ系列の高地専門ワイナリー。標高ごとの個性を映した果実味。 |
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| 13位 | クロ・デ・ロス・シエテ ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,800〜3,800円前後 |
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醸造家ミシェル・ロランが主導するウコ・ヴァレーのマルベック主体ブレンド。 |
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| 14位 | エル・エネミーゴ マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3,000〜4,200円前後 |
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カテナの醸造家アレハンドロ・ヴィヒルの個性派。フロールを用いた独自の複雑さ。 |
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| 15位 | アチャヴァル・フェレール マルベック メンドーサ ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3,000〜4,200円前後 |
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単一畑マルベックの先駆者。凝縮した果実と上質な樽使いが光る。 |
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| 16位 | スザーナ・バルボ シグネチャー マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3,200〜4,500円前後 |
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アルゼンチン初の女性醸造家による洗練されたマルベック。 |
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| 17位 | クロ・トリゲディナ カオール ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2,800〜3,800円前後 |
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マルベック原産地カオールの実力派。土の香りと引き締まった渋み。 |
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| 18位 | シャトー・デュ・セドル カオール ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3,200〜4,500円前後 |
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カオールを代表する造り手。濃密な黒い果実と力強い構造。 |
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| 19位 | シャトー・ラグレゼット カオール ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3,800〜5,500円前後 |
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カオールの名門。マルベックの密度と気品を両立した造り。 |
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| 20位 | カテナ・アルタ マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
5,000〜7,000円前後 |
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カテナの上級ライン。複数高地畑の選りすぐりによる凝縮と複雑さ。 |
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| 21位 | ルカ マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
5,500〜7,500円前後 |
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ラウラ・カテナが手がける高地畑のマルベック。エレガントで濃密。 |
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| 22位 | ポール・ホブス ブラマーレ マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
5,500〜8,000円前後 |
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カリフォルニアの名手ポール・ホブスによるメンドーサの濃密マルベック。 |
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| 23位 | テラザス グラン マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
5,000〜7,500円前後 |
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テラザスの上級キュヴェ。高地厳選ブドウの凝縮と長期熟成のポテンシャル。 |
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| 24位 | ズッカルディ アルマフエルテ ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
6,000〜9,000円前後 |
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ズッカルディの上級単一畑マルベック。石灰質土壌が生むミネラルと緊張感。 |
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| 25位 | シュヴァル・デ・アンデス ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
11,000〜16,000円前後 |
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シュヴァル・ブランとテラザスの共同。マルベックとカベルネの気高いブレンド。 |
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| 26位 | カテナ・サパタ ニカシア ヴィンヤード マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
13,000〜18,000円前後 |
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標高1,100mの単一畑マルベック。冷涼な高地が育む緊張感と複雑さ。 |
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| 27位 | カテナ・サパタ アドリアナ リバー ストーンズ マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
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南米屈指の銘醸畑アドリアナの単一区画。世界的評価を集めるアイコン。 |
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| 28位 | アチャヴァル・フェレール フィンカ ミラドール ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
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樹齢百年級の単一畑マルベック。凝縮の極みといえる希少キュヴェ。 |
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| 29位 | カテナ・サパタ アルジェンティーノ ヴィンヤード マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
18,000〜28,000円前後 |
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| 30位 | ヴィーニャ・コボス コボス マルベック ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
35,000〜55,000円前後 |
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アルゼンチンの三つの区分と品種名を産地名にできない決まり

マルベックの作付けで世界の中心になったのはアルゼンチンである。その国が産地の名前をどう管理しているかは、1999年に成立した Ley 25.163 が定めていて、産地の呼び名を原産地表示・地理的表示・統制原産地呼称の三つに分けた。一番下の原産地表示は、使えるワインの種類が限定されている。
El empleo de una indicación de procedencia queda reservado exclusivamente para los vinos de mesa o vinos regionales.
出典:Ley 25.163 第3条
テーブルワインと地方ワインに限る、という書き方である。そのうえで施行令にあたる Decreto 57/2004 が、産地の割合を数字で置いた。
Los vinos de mesa sólo podrán utilizar una IP cuando, como mínimo el OCHENTA POR CIENTO (80 %) de su contenido provenga de uvas producidas y elaboradas en el área de la que lleva el nombre.
出典:Decreto 57/2004 附属書I 第3条a)
最低80パーセントが、その名前の地域で穫れ、その地域で造られたぶどう由来であること。ただし2021年の決議はSolo los vinos regionales podrán ser identificados con una Indicación de Procedencia.
と書き、この受け皿を地方ワインだけに絞り直している。一つ上の地理的表示については、施行令の附属書IIが割合を直接定めている。
Los vinos de calidad y las bebidas espirituosas de calidad de origen vínico deben ser elaborados con uvas provenientes en su totalidad del área de producción de la IG utilizada.
出典:Decreto 57/2004 附属書II 2.b)
全量をその区域のぶどうにせよ、という規定である。最上位の統制原産地呼称については、法律そのものが同じ全量に加えて瓶詰めの場所と証明まで求めている。
… uvas provenientes de cepas de Vitis vinífera totalmente producidas en el área determinada, elaborado y embotellado en la misma, lo que debe ser expresamente certificado por la Autoridad Aplicación.
出典:Ley 25.163 第13条
数字が緩いのは一番下の原産地表示のほうで、上に行くほど産地の縛りは強くなる。
| 区分 | 使えるワイン | 産地の割合 | 数値を決める場所 |
|---|---|---|---|
| 原産地表示(IP) | 法律ではテーブルワインと地方ワイン。2021年の決議は地方ワインだけ | 80パーセント以上 | 施行令の附属書Iが直接定める |
| 地理的表示(IG) | 品質を備えたワインとワイン由来の蒸留酒 | 全量 | 施行令の附属書IIが直接定める |
| 統制原産地呼称(DOC) | 選抜品種による上級のワインとワイン由来の蒸留酒 | 全量(瓶詰めも同区域) | 法律の第13条と第14条 |
統制原産地呼称は二件しかない
国の機関が公表している一覧を数えると、地理的表示が105件あるのに対し、統制原産地呼称は2件しかない。ルハン・デ・クージョとサン・ラファエルで、どちらもメンドーサ州にある。同じ地名が地理的表示としても別の行で登録されており、二つの身分を持っている。
「ルハン・デ・クージョはマルベック百パーセントでなければならない」という説明を見かけるが、その種の数値は国の法令には書かれていない。Ley 25.163 の第20条が、区域や収量といった数値は各呼称の内部規約に置くと定めているためだ。公開されている決議に添付されているのは、区域の地図と座標に限られる。
品種の名前は産地の名前として登録できない
この法律には、マルベックという語そのものに直接かかわる条文がある。
No podrán registrarse como Indicaciones de Procedencia, Indicaciones Geográficas o Denominaciones de Origen Controladas: … b) El nombre de una variedad de uva. c) Las marcas registradas que identifiquen productos de origen vitivinícola.
出典:Ley 25.163 第32条
ぶどうの品種の名前は、三つのどの区分としても登録できない、という禁止である。一般名称になった語や、すでに登録された商標と同じ扱いで並べられている。アルゼンチンにとってマルベックは経済的に重要な語だが、だからこそ産地の名前として囲い込むことを法律が封じている。品種の名前は共有物として置き、産地の名前のほうを三段階で管理する。
ラベルに品種名を出す条件は八十五パーセント

では、アルゼンチンのラベルに Malbec と書くために何が必要なのか。現在の根拠は2021年の Resolución INV 26/2021 の附属書で、必ず書かなければならない事項が14項目、任意で書ける事項が10項目に整理されていて、品種名は任意の側にある。書くなら条件を満たせ、という構造で、条件は三つの場合に分かれている。
1. VARIEDAD ÚNICA: Deberá contener como mínimo OCHENTA Y CINCO POR CIENTO (85 %) del vino elaborado con uvas de la variedad citada.
出典:Resolución INV 26/2021 附属書 IV 任意記載事項 e) 品種の表示
2. DOS (2) O TRES (3) VARIEDADES: En este caso, la mezcla deberá estar constituida con un mínimo de OCHENTA Y CINCO POR CIENTO (85 %) con vinos elaborados con las variedades citadas, debiendo mencionárselas en orden decreciente según la proporción en que participan. En caso que alguna de la variedad participe en una proporción inferior al DIEZ POR CIENTO (10 %) deberá indicarse cuál es el porcentaje en que intervienen.
出典:同上
3. MÁS DE TRES (3) VARIEDADES: En el caso de que se quiera mencionar en un texto complementario las variedades que participan en la composición de un vino genérico, se deberá nombrar todas las variedades que conforman el corte e indicar el porcentaje en el que intervienen cada una de ellas.
出典:同上
| 書き方 | 必要な条件 | 追加で求められること |
|---|---|---|
| 一品種だけを書く | 85パーセント以上 | なし |
| 二品種または三品種を並べる | 85パーセント以上 | 多い順に並べ、10パーセント未満のものは割合を明記する |
| 四品種以上を書く | 品種名の表示としては認められない | ジェネリックワインの構成として補足のテキストに書く場合に限り、全品種と割合をすべて書く |
一品種でも二品種でも三品種でも、必要な割合は同じ85パーセントである。変わるのは書き方の義務で、複数を並べるときは多い順にし、10パーセント未満の品種があれば割合を書き添える。四品種以上になると、そもそも品種名の表示としては認められない。書けるのはジェネリックワインの構成を補足のテキストで説明する場合だけで、そのときは全品種と割合をすべて書く。閾値で許す道が閉じ、全量開示の道だけが残る。
同じ決議は年号の表示にも同じ数字を当てている。Podrá mencionarse el año de elaboración, siempre que el producto provenga como mínimo, en un OCHENTA Y CINCO POR CIENTO (85 %) de la vendimia citada.
。品種と収穫年の二つが同じ85パーセントで管理されている一方、産地には別の数字(原産地表示で80パーセント、地理的表示で全量)が当てられていて、三つが横並びになっているわけではない。
文字の大きさまで決まっている
この決議は、品種名をどれくらいの大きさで書いてよいかまで定めている。
El tamaño en el que se indique la variedad no deberá ser superior a las TRES CUARTAS (¾) partes del tamaño de la marca …
出典:同 附属書 IV e) 品種の表示
ブランド名の四分の三を超えてはならない。ブランド名を出さないなら三ミリメートル以下。同じ物差しは法定名称にも地理的表示にも当てられており、ブランド名を主役に置く設計が決議を貫いている。アルゼンチンのラベルでマルベックの文字が意外に控えめなことがあるのは、この決まりが効いている。
品種名を決める役所が二〇二五年に一度止まりかけた

ここまでの「当局」は Instituto Nacional de Vitivinicultura という国の機関で、1959年の Ley 14.878 が創設した。
Créase, sobre la base de la actual Dirección de Vinos y otras Bebidas, el Instituto Nacional de Vitivinicultura … como organismo competente para entender en la promoción y el control técnico de la producción, la industria y el comercio vitivinícolas.
出典:Ley 14.878 第2条
首都ではなくメンドーサ州に本部を置くことまで法律に書かれている。La sede oficial del instituto estará en la provincia de Mendoza.
という一文がそれだ。
二〇二五年に起きたこと
この機関の根拠法は2025年に一度、大統領令で大きく書き換えられた。7月の大統領令が Ley 14.878 の複数の条文を書き換え、あるいは削った。ところが8月に下院と上院がそれぞれ決議でこれを否決し、官報の注記はAbrogado conforme lo dispuesto por art. 24 de la Ley N° 26.122 B.O. 28/7/2006
と記録している。大統領令の効力を国会が失わせる仕組みを定めた別の法律の条文が引かれている。そして9月、別の政令が条文を元に戻した。現行のテキストでは、第2条から第38条までの15か所に同じ注記が繰り返し付いている。ただし本部をメンドーサに置くと定めた第6条には付いていない。そこは大統領令が触らなかった条である。
Texto Original restituido por art. 1° del Decreto N° 627/2025 B.O. 3/09/2025. Vigencia: a partir del día de su publicación en el Boletín Oficial
出典:Ley 14.878 現行テキストの注記
原文が復元された、公布の日から効力を持つ、という意味である。ラベルに Malbec と書くための85パーセントも、この機関が動いていることが前提の仕組みだ。
日本の表示基準は輸入ワインを品種名の規定から外している

日本にもワインの表示の基準がある。果実酒等の製法品質表示基準、いわゆる国税庁告示第18号だ。品種名を定めているのは第6項である。
国内製造ワインの原料として使用したぶどうの品種名については、次の各号に掲げるものであって、表示するぶどうの品種の使用量の合計が85パーセント以上を占める場合に限り、当該ぶどうの品種名をその容器又は包装に表示できるものとする。この場合において、第8項第1号に規定する別記様式以外への表示は、日本ワインに限り、表示できるものとする。
出典:果実酒等の製法品質表示基準 第6項
数字はアルゼンチンと同じ85パーセントである。ところが主語は「国内製造ワインの原料として使用したぶどうの品種名」で、輸入ワインが入っていない。これは書き落としではなく、第3項の柱書きが自分の射程を先に宣言している。
国内製造ワイン(原料の果実としてぶどう以外の果実を使用したものを除く。第5項から第7項までにおいて同じ。)
出典:同 第3項 柱書き
第5項から第7項まで、つまり地名・品種名・収穫年の三つはすべて国内製造ワインに限る、と条文自身が書いている。実際に語の出方を数えてみると、その通りになっている。
| 範囲 | 出現回数 |
|---|---|
| 告示の全文 | 10回 |
| 第5項(地名の表示) | 0回 |
| 第6項(ぶどうの品種名の表示) | 0回 |
| 第7項(収穫年の表示) | 0回 |
告示の全文には「輸入ワイン」が10回出てくるのに、地名・品種名・収穫年を扱う三つの項では一度も出てこない。輸入ワインに課されているのは原産国名だけである。
原産国名 輸入ワインには、当該輸入ワインの原産国名を表示する。
出典:同 第2項第4号
国内製造ワインの中にも段差がある
第6項にはもう一段の制限があり、一括表示欄の外に品種名を書けるのは日本ワインに限る。同じ国内製造ワインのなかに段差ができている。第6項の三つの号の読み方はグルナッシュの品種名表示の記事、日本ワインの定義はワインの基礎の記事で扱っている。
整理すると、店頭のマルベックの品種名を支えている決まりは、造られた国で変わる。アルゼンチン産なら現地の決議の85パーセント、カオール産なら欧州連合の規則の85パーセントで、そのうえに産地の名前が畑と調合の70パーセントを受け持つ。日本の告示は、そのどちらにも口を出していない。
表示から読み取るマルベックの選び方

ここまでの読み方を、実際に一本を選ぶ手順に落としてみる。ラベルの上で確かめられるのは産地の呼称・品種名・収穫年の三つで、それぞれがどの制度に支えられているかが分かれば情報の重みが違って見えてくる。
カオールと書いてあるものは、品種名がラベルに無くても中身の70パーセント以上がコットである。逆に「マルベック百パーセント」を求めるなら、仕様書は単一品種も調合も等しく認めているので、呼称ではなく造り手の説明を読むしかない。
アルゼンチン産で Malbec と単独で書いてあるものは、85パーセント以上がマルベックである。品種名が二つか三つ並んでいるなら、書かれた順が使用量の多い順で、合計で85パーセントに届いている。品種名が三つより多く並び、それぞれに割合が添えてあるものは、品種名の表示ではなくジェネリックワインの補足のテキストだと読める。
産地の呼称については、地理的表示と統制原産地呼称で重みが違う。後者は国全体で2件しかなく、法律の縛りも一段強い。
同じ考え方は他の品種にも当てはまる。ネッビオーロと生産規定の記事はイタリアの生産規定の側から、シャルドネの記事とピノ・ノワールの記事は品種そのものの側から書いている。
| 年 | 面積(ヘクタール) |
|---|---|
| 1958 | 10752 |
| 1968 | 9765 |
| 1979 | 4801 |
| 1988 | 5279 |
| 2000 | 6166 |
| 2008 | 6676 |
| 2018 | 7625 |
最後に、故郷の側の数字も置いておく。フランスにおけるコットの栽培面積は、1958年の10752ヘクタールから1979年の4801ヘクタールまで落ち込み、そこから四十年かけて2018年の7625ヘクタールまで戻した。アルゼンチンが世界の中心になる前に回復は始まっていて、面積の推移だけから二つを結びつけることはできない。
飲まないワインの査定・買取はリンクサスへ

開ける機会のないマルベックが手元にあるなら、状態を確かめたうえで査定に出す選択肢がある。当店では鑑定士が産地の呼称・収穫年・液面・ラベルの状態を見て価格を出している。ラベルの呼称と収穫年は制度に支えられた情報なので、そこが読み取れる瓶は説明がしやすい。
当日14:00までのご注文で当日発送に対応しており、品揃えはワインの一覧から確認できる。買取のご相談は下記の窓口から。
よくある質問

マルベックとコットは同じぶどうですか。
同じです。フランスのぶどう品種カタログが正式名として載せているのは Cot のほうで、Malbec は増殖用の苗木についてだけ公式に名乗れる別名という扱いです。登録簿では前者が本名になります。
オーセロワもマルベックの別名だと聞きました。
国際的な登録簿である VIVC は、AUXERROIS を COT の194件ある同義名のひとつとして収録しています。ただしフランスのぶどう品種カタログには Auxerrois B という白ぶどうが別品種として登録されていて、公認された別名を一つも持ちません。原産地呼称カオールの仕様書には auxerrois という語が一度も出てきません。
カオールのワインはマルベック百パーセントですか。
仕様書が求めているのは70パーセント以上です。しかもこの数字は二か所にあり、一つは畑の植栽構成、もう一つは赤ワインの調合に掛かります。単一品種で造ることも認められています。なお、ラベルに品種名を単独で書く場合は欧州連合の規則が別に85パーセントを求めます。
アルゼンチンのラベルにマルベックと書いてあれば全部マルベックですか。
決議が求めているのは85パーセント以上で、残りの15パーセントには別の品種が入っていることがあります。二品種や三品種を並べる場合も合計で同じ割合が必要です。欧州連合では二品種以上を並べると合計100パーセントが要るので、同じ書き方でも中身の条件が違います。
日本に輸入されたマルベックにも八十五パーセントの決まりは掛かりますか。
掛かりません。告示第18号の品種名の項は主語が国内製造ワインで、第3項の柱書きが第5項から第7項までを国内製造ワインに限ると自ら宣言しています。輸入ワインに課されている表示は原産国名だけです。
(本記事はリンクサス酒販 鑑定士チーム監修)
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