アルザスのリースリングとは|瓶の形を法令が決める産地と選び方
アルザスのリースリングには、味わいとはまったく別の場所に、他の産地ではめったに見ない決まりがあります。瓶の形が法令で名指しされているという決まりで、しかもそれは2026年7月に公表された仕様書の変更で動きました。品種としてのリースリングの話はリースリングとはに譲り、ここではEUの規則とフランスの仕様書、日本の告示を並べて、このワインがどういう枠の中にあるのかを確かめます。
「アルザスのリースリング」をEUの登録簿で確かめる

まず名前の側から確かめます。EUの地理的表示登録簿 eAmbrosia を「alsace」で引くと、2026年8月時点で64件が返ります。
| 区分 | 件数 | 登録されている名称 |
|---|---|---|
| ぶどう酒(PDO) | 53 | Alsace/Vin d'Alsace、Crémant d'Alsace、Alsace grand cru 51件 |
| 食品(PGI) | 5 | Volailles d'Alsace、Miel d'Alsace、Choucroute d'Alsace ほか |
| 蒸留酒(GI) | 6 | Marc d'Alsace Gewurztraminer、Whisky alsacien/Whisky d'Alsace、Kirsch d'Alsace ほか |
ぶどう酒の53件のうち、産地全体をおおうスティルワインの呼称は「Alsace/Vin d’Alsace」(登録番号PDO-FR-A1101)ひとつだけです。EUでの保護は1973年9月18日に始まっています。発泡性の「Crémant d’Alsace」(PDO-FR-A0917)は1982年12月31日から。残りの51件がすべて「Alsace grand cru + 畑の名前」という形の呼称です。
「Alsace Grand Cru」という名前の登録は存在しない
ここが最初のねじれです。グランクリュはよく「一つの呼称の下に51の畑がある」と説明されますが、登録簿を引くと「Alsace Grand Cru」という名前だけの登録は1件もありません。あるのは Schlossberg、Rangen、Kaefferkopf のように畑名まで含んだ51件の個別の呼称で、それぞれ PDO-FR-A0415、PDO-FR-A0386、PDO-FR-A0914 と別の登録番号が振られています。
保護が始まった日もそろっていません。48件は1999年2月19日ですが、Zinnkoepflé は2004年4月14日、Steinert は2011年12月7日、Kaefferkopf は2011年12月16日です。
瓶の形を名指しで予約するEUの規則

EUには、特定の産地のワインのために瓶の形そのものを取っておく規定があります。委任規則(EU)2019/33の附属書VII、統合版02019R0033-20250118での表題はこうです。
Restrictions on the use of specific types of bottle, as referred to in Article 56
日本語にすれば「第56条にいう、特定の型の瓶の使用に関する制限」。ここに載る瓶は現在4種類しかありません。
| 瓶の型 | 形の定め方 | 容量の定め | 予約されている国 |
|---|---|---|---|
| Flûte d'Alsace | 総高/底径=5対1、円筒部の高さ=総高の3分の1 | 定めなし | フランス |
| Bocksbeutel(Cantil) | 楕円断面の長軸/短軸=2対1、胴/首=2.5対1 | 定めなし | ドイツ・イタリア・ギリシャ・ポルトガル |
| Clavelin | 総高/底径=2.75、円筒部の高さ=総高の2分の1 | 0.62リットル | フランス |
| Tokaj | 円筒部/総高=1対2.7、総高/底径=1対3.6 | 500ミリリットル(375・250・100・187.5は第三国輸出の場合) | ハンガリー・スロバキア |
容量まで決めているのは Clavelin と Tokaj の2つだけで、Flûte d’Alsace と Bocksbeutel は比率しか定めていません。Clavelin はa short-necked glass bottle containing 0,62 litres
と書かれ、0.62リットルという半端な容量そのものが要件です。
リストに載るには25年と「消費者の連想」が要る
第56条は、この一覧に瓶の型が入るための条件を2つ挙げています。1つ目は
it shall have been exclusively, genuinely and traditionally used for the last 25 years for a grapevine product bearing a particular protected designation of origin or geographical indication
特定の原産地呼称または地理的表示のワインに、直近25年間、排他的かつ真正に、そして伝統的に使われてきたこと。2つ目は
its use shall evoke for consumers a grapevine product bearing a particular protected designation of origin or geographical indication
その瓶を見た消費者が、その呼称のワインを思い浮かべること。形の美しさや機能ではなく、時間と連想だけが条件になっています。
フルート・ダルザスに予約された八つの箇条

では Flûte d’Alsace はどう定義されているか。附属書VII第1項(a)は形をこう書きます。
a glass bottle consisting of a straight cylindrical body with a long neck
「まっすぐな円筒形の胴と長い首からなるガラス瓶」。数値はおおよその比率が2つだけで、総高と底径の比が5対1、円筒部の高さが総高の3分の1。ガラスであること以外、色も重さも肩の角度も決めていません。
問題は(b)、この瓶が誰のために取ってあるかのほうです。
| 番号 | 呼称 | 産地 | 色の限定 |
|---|---|---|---|
| 1 | Alsace/vin d'Alsace、Alsace Grand Cru | アルザス | 指定なし |
| 2 | Crépy | サヴォワ | 指定なし |
| 3 | Château-Grillet | 北ローヌ | 指定なし |
| 4 | Côtes de Provence | プロヴァンス | 赤とロゼ |
| 5 | Cassis | プロヴァンス | 指定なし |
| 6 | Jurançon、Jurançon sec | 南西部 | 指定なし |
| 7 | Béarn、Béarn-Bellocq | 南西部 | ロゼ |
| 8 | Tavel | 南ローヌ | ロゼ |
名前は「アルザスのフルート」なのに、アルザスは8つの箇条のうち1つにすぎません。残りはサヴォワ、北ローヌ、プロヴァンス、南西部、南ローヌで、しかも Côtes de Provence は赤とロゼ、Béarn と Tavel はロゼだけと色を限定して入っています。この瓶を「アルザスの白ワインの瓶」と覚えていると、ロゼ3件と赤1件は説明がつきません。
フランスで収穫したぶどうにしか効かない
もう一つ、この項には効き方を限る一文が付いています。
However, the restriction on the use of bottles of this type shall apply only to wines produced from grapes harvested on French territory.
制限がかかるのは、フランス領で収穫されたぶどうから造られたワインだけ。ドイツやオーストラリアのリースリングが同じ瓶を使っても、この規定には触れません。予約されているのは「形」ではなく「フランス産のワインがその形を使うこと」です。
なお、同じ規則の附属書IV PART B は、名前がPDOやPGIを部分的に含みその地理的な要素を直接指すために使える国を限定された品種名の一覧です。38行目から49行目の12行がドイツのPDO「Rheingau」「Rheinhessen」に紐づき、Rheinriesling や Rhine Riesling など綴りに riesling を含むものが4つ入っていますが、その12行の「使用できる国」の欄にフランスは一度も現れません。
「アルザスのリースリングとは|瓶の形を法令が決める産地と選び方」に関連するおすすめ商品
ここではワインの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
アルザスのリースリング代表30本を比較

制度の話の手触りを確かめるために、アルザスのリースリングを中心にした代表30本を並べた比較表を置いています。公開ページに描画されるのは「画像」「銘柄・スコア」「定価/市場相場」「特徴」「リンクサス酒販」「Amazon」「楽天」「買取」の8列です。
表の使い方について3点だけ断っておきます。第一に、銘柄名に「リースリング」を含まない行が1本あります。マンブールのグランクリュで、複数の品種を同じ畑に混植して一緒に醸すため単一品種の名前を掲げていません。第二に、30本のうち3本はアルザス以外の産地で、比較のために置いたものです。第三に、定価の列に値が入っている行は0件で、価格の欄は30行すべてが市場相場です。楽天の価格が入っているのは10件です。公開ページには並べ替えのボタンが3個と、価格で絞り込むボタンが6個(すべて/〜30,000円/30,001〜50,000円/50,001〜100,000円/100,001円〜/価格不明)描画されていますが、価格の欄が帯であることを踏まえて目安としてお使いください。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
Amazon | 楽天 | 買取 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | トリンバック リースリング 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢3,000円前後 |
💎 プロのおすすめ
アルザス辛口の世界基準。柑橘と石灰のミネラルが続く入門の定番。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
2位
|
トリンバック リースリング レゼルヴ 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,000円台 |
💎 プロのおすすめ
スタンダードより選果を厳しくした中核キュヴェ。和食との相性も良い。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥4,840 楽天 | 査定 買取 |
| 3位 | トリンバック キュヴェ フレデリック エミール リースリング 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢12,000〜18,000円 |
💎 プロのおすすめ
グランクリュ2区画をブレンドする名作。10年熟成に耐える辛口の頂点格。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 4位 | トリンバック クロ サント ユンヌ リースリング 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢45,000〜70,000円 |
💎 プロのおすすめ
ロザッケル グランクリュ内の単独所有畑。アルザス白の最高峰と呼ばれる。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
5位
|
ヒューゲル クラシック リースリング 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢2,500〜3,500円 |
💎 プロのおすすめ
1639年創業ヒューゲルの看板。軽快な酸とミネラルで食卓に合わせやすい。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥3,223 楽天 | 査定 買取 |
6位
|
ヒューゲル エステート リースリング 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,000〜6,000円 |
💎 プロのおすすめ
リクヴィール周辺の自社畑限定。クラシックより凝縮した中級ライン。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥5,500 楽天 | 査定 買取 |
| 7位 | ヒューゲル グロシ ロイ リースリング 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
💎 プロのおすすめ
グランクリュ級の自社最上区画から。蜜とミネラルが重なる熟成型。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
8位
|
ツィント フンブレヒト リースリング テュルクハイム 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,000〜6,000円 |
💎 プロのおすすめ
ビオディナミの旗手が造る村名格。緻密な果実と土地の透明感。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥4,345 楽天 | 査定 買取 |
| 9位 | ツィント フンブレヒト リースリング ブランド グランクリュ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢12,000〜18,000円 |
💎 プロのおすすめ
花崗岩の急斜面ブランドから。火打石と熟した果実の力強い一本。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 10位 | ツィント フンブレヒト リースリング クロ ヴィンズビュール 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢10,000〜15,000円 |
💎 プロのおすすめ
石灰岩土壌の単独所有畑。塩味を帯びた繊細なミネラルが個性。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
11位
|
ドメーヌ ヴァインバック リースリング キュヴェ テオ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢6,000〜9,000円 |
💎 プロのおすすめ
修道院由来のクロ デ カプサン産。華やかさと気品を併せ持つ。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥7,920 楽天 | 査定 買取 |
12位
|
ドメーヌ ヴァインバック リースリング シュロスベルグ グランクリュ サント カトリーヌ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢10,000〜15,000円 |
💎 プロのおすすめ
花崗岩の名畑シュロスベルグ産。緊張感のある酸と長い余韻。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥20,680 楽天 | 査定 買取 |
13位
|
マルセル ダイス アルザス リースリング 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,000〜6,000円 |
💎 プロのおすすめ
テロワール主義者ダイスのスタンダード。澄んだ酸と旨味の調和。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥6,512 楽天 | 査定 買取 |
14位
|
マルセル ダイス マンブール グランクリュ 2017 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢15,000円前後 |
💎 プロのおすすめ
リースリングを含む全品種混植のグランクリュ。ダイス哲学の到達点。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 15位 | ドメーヌ オステルタグ リースリング ミュエンシュベルグ グランクリュ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
💎 プロのおすすめ
火山性砂岩の畑から。張りつめた酸と冷涼感のある芸術派の一本。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 16位 | ジョスメイヤー リースリング ル コタブ 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢3,500〜5,000円 |
💎 プロのおすすめ
「食卓のためのワイン」を掲げる造り手。軽やかで和食に寄り添う。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 17位 | レオン ベイエ リースリング 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢3,000〜4,500円 |
💎 プロのおすすめ
三つ星レストラン御用達の超辛口。料理を引き立てる引き算の美学。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 18位 | アルベール ボクスレ リースリング ソメルベルグ グランクリュ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢7,000〜10,000円 |
💎 プロのおすすめ
花崗岩の急斜面ソメルベルグ産。小規模蔵の手仕事が光る凝縮感。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
19位
|
ポール ブランク リースリング シュロスベルグ グランクリュ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢6,000〜9,000円 |
💎 プロのおすすめ
名畑シュロスベルグを比較的手頃に。花崗岩らしい鋼のミネラル。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥7,471 楽天 | 査定 買取 |
20位
|
ボット ゲイル リースリング シュロスベルグ グランクリュ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢6,000〜9,000円 |
💎 プロのおすすめ
ベブレンハイムのビオディナミ蔵。果実の厚みと塩味のバランス。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥11,220 楽天 | 査定 買取 |
| 21位 | ドメーヌ シュルンバジェ リースリング ゼスレ グランクリュ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢5,000〜7,000円 |
💎 プロのおすすめ
アルザス最大のドメーヌ。砂岩土壌ゼスレの繊細で香り高い辛口。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 22位 | ドメーヌ シュルンバジェ リースリング キッタレ グランクリュ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
💎 プロのおすすめ
急勾配の火山性土壌キッタレ産。スモーキーで力強い長熟型。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 23位 | ルネ ミューレ リースリング クロ サン ランドラン 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢6,000〜9,000円 |
💎 プロのおすすめ
フォルブール グランクリュ内の単独畑。石灰質の丸みあるミネラル。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 24位 | ピエール スパー リースリング 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢2,500〜3,500円 |
💎 プロのおすすめ
ベルグハイムの協同組合系名門。クリーンな果実で日常使いに。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 25位 | ウルフベルジェ リースリング 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢2,000〜3,000円 |
💎 プロのおすすめ
エギスハイムの大手協同組合。流通量が多く入手しやすい定番。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 26位 | カーヴ ド テュルクハイム リースリング レゼルヴ 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢2,000〜3,000円 |
💎 プロのおすすめ
品質に定評ある協同組合。価格を超えるミネラルでコスパ重視派に。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 27位 | トリンバック リースリング ヴァンダンジュ タルディヴ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢10,000〜15,000円 |
💎 プロのおすすめ
遅摘みブドウの貴重な甘口。蜂蜜と杏の香りにリースリングの酸。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
28位
|
エゴン ミュラー シャルツホーフベルガー リースリング カビネット 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢30,000〜60,000円 |
💎 プロのおすすめ
独リースリングの帝王。アルザスと対極の低アルコール繊細スタイル。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥54,780 楽天 | 査定 買取 |
| 29位 | ヨーハン ヨゼフ プリュム ヴェレナー ゾンネンウーア リースリング シュペトレーゼ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
💎 プロのおすすめ
モーゼルの銘家プリュム。甘さと酸が拮抗する独スタイルの教科書。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
| 30位 | グロセット ポリッシュ ヒル リースリング 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
💎 プロのおすすめ
南半球辛口リースリングの最高峰。ライムと火打石の鮮烈な酸。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
関連商品ラインナップ
リンクサス酒販のワインの棚は「ワイン」のコレクションにまとまっていて、2026年8月時点で383点が並んでいます。カードの先頭に出るのはOpus One オーパスワン 2017、Penfolds ペンフォールズ グランジ 2016、オーバーチュアといった顔ぶれで、アルザス専門の棚ではなくワイン全体を横断する棚です。
2026年に緩んだアルザスの瓶の規定

ここからが本題です。2026年7月16日、欧州連合官報のC/2026/3755として、AOC「Alsace/Vin d’Alsace」の仕様書の標準変更が公表されました(EU参照番号PDO-FR-A1101-AM04)。動いた項目のひとつが瓶の規定で、第I章 第IX節(3)(a) は次の文に置き換えられました。
Wines with the “Alsace” or “Vin d’Alsace” protected designation of origin must be packaged in “Vin du Rhin” bottles in accordance with EU legislation and Decree No 55-673 of 20 May 1955, the Order of 13 May 1959 and the Decree of 19 March 1963, or in bottles with the following characteristics:
読みどころは末尾の or in bottles with the following characteristics。従来はフルート型に限られていたところへ「または次の特徴を持つ瓶」という受け皿が足されました。その「次の特徴」が、容量ごとに7区分で並ぶ比率です。
| 容量 | 総高/底径 | 総高/円筒部の高さ | 素材の指定 |
|---|---|---|---|
| 300 cl | 4.3〜5.0 | 2.4〜3.1 | ガラス |
| 150 cl | 4.8〜5.2 | 2.1〜3.1 | ガラス |
| 100 cl | 3.6〜5.0 | 2.1〜3.1 | ガラス |
| 75 cl | 3.8〜5.1 | 2.8〜5.0 | ガラス |
| 50 cl | 4.3〜5.1 | 2.5〜4.2 | ガラス |
| 37.5 cl | 4.3〜5.1 | 2.5〜5.2 | ガラス |
| 37.5 cl 未満 | 3.3〜4.4 | 2.6〜3.0 | 記載なし |
EUの附属書VIIが Flûte d’Alsace に与えていた数字は、総高/底径が5対1、総高/円筒部の高さが3という2つだけでした。仕様書の7区分はそれを容量ごとの幅に置き換えており、750ミリリットルなら総高/底径は3.8から5.1まで許されます。37.5 cl 未満を除く6区分ではフルート型の5対1が範囲に収まりますが、範囲はそれよりずっと広い。37.5 cl 未満だけは3.3から4.4で、5を含みません。
「required」が「traditionally used」に置き換わった
同じ標準変更の一覧には、地理的環境との結びつきを述べる第X節についてこう書かれています。
the words ‘is required for’ have been replaced by ‘is traditionally used for’ in order to reflect changes concerning the packaging (types of bottles permitted).
「is required for(〜に必要である)」が「is traditionally used for(〜に伝統的に用いられている)」へ、しかも理由として包装(許される瓶の種類)に関する変更を反映するためと明記されています。フルート型はアルザスにとって義務ではなく、伝統の記述になりました。
グランクリュ側は今も他の瓶を認めない

では、グランクリュの側はどうか。51の呼称のうち単一文書がいちばん新しい Alsace grand cru Vorbourg(官報C/2024/7444、2024年12月16日)を開くと、包装の欄はこうです。
The wines are packaged in ‘Vin du Rhin’ bottles, in accordance with Decree No 55-673 of 20 May 1955, the Order of 13 May 1959 and the Decree of 19 March 1963. No other type of bottle is permitted.
最後の一文、No other type of bottle is permitted.。他の型の瓶は一切認められない。アルザス全体の仕様書が「または次の特徴を持つ瓶」で受け皿を作ったのに対し、ヴォルブールの側は逃げ道を一つも置いていません。上位に位置づけられる呼称のほうが、瓶については縛りが強いままです。ただし、これを51の呼称すべてに広げるのは早計です。残る50の呼称の単一文書は2022年9月から10月にかけて公表されたもので、ヴォルブールの2024年12月版よりさらに古い。つまり「グランクリュが緩和を拒んでいる」のではなく、2026年の緩和がまだグランクリュ側の文書に届いていないと読むほうが実測には合います。
産地の外では瓶詰めできない
瓶詰めの場所についても、両方の仕様書が同じ法律を引きます。アルザス側の「産地内での包装」欄は
In accordance with the Law of 5 July 1972, wines with the ‘Alsace’ or ‘Vin d’Alsace’ protected designation of origin must be bottled in the departments of Bas-Rhin and Haut-Rhin.
ヴォルブール側はもう少し具体的です。
Since the Law of 5 July 1972, the wines must be bottled in the departments of Bas-Rhin and Haut-Rhin in tall, thin ‘Vin du Rhin’ bottles, as laid down in the Decree of 1955.
1972年7月5日の法律により、バ=ラン県とオ=ラン県の中で瓶詰めしなければならない。樽で運び出して他の国で詰めることが制度として封じられているということです。
| 項目 | Alsace/Vin d’Alsace | Alsace grand cru Vorbourg |
|---|---|---|
| 瓶の種類 | 「Vin du Rhin」型、または容量区分ごとの比率を満たす瓶 | 「Vin du Rhin」型のみ |
| 最低植栽密度 | 1ヘクタール4,000本 | 白1ヘクタール4,500本、赤5,500本 |
| 畝間の上限 | 2.50メートル | 2メートル |
| 1株の芽の上限 | 24(地名付き・補足地理的呼称付きは22、遅摘み・貴腐は20) | 白18、赤14 |
| 収穫 | 地名付きのピノ グリとピノ ノワール、遅摘み・貴腐だけ手摘み | すべて手摘み |
| 熟成の下限 | 遅摘み・貴腐は収穫翌々年の6月1日まで | 白と赤は収穫翌年の11月1日、遅摘み・貴腐は翌々年の6月1日まで |
| ラベルに書ける通称の数 | 11(ピノ ノワールは赤とロゼに限る。別条の Edelzwicker を含めると12) | 6 |
認可品種23とラベルに書けない品種

瓶の次は中身です。2026年の単一文書が挙げるAOCアルザスの認可品種は23。次のとおりです。
Auxerrois B、Chasselas B、Chasselas Rose Rs、Chenin B、Coliris、Gewürztraminer Rs、Johanniter B、Muscat Ottonel B、Muscat à petits grains blancs B、Muscat à petits grains roses Rs、Nebbiolo N、Opalor、Pinot Blanc B、Pinot Gris G、Pinot Noir N、Riesling B、Savagnin Rose Rs、Selenor、Souvignier Gris B、Sylvaner B、Syrah N、Vermentino B、Voltis B。
リースリングは Riesling B としてこの中の1つです。目を引くのは、Nebbiolo N や Syrah N、Vermentino B のようにアルザスのイメージと結びつかない名前が混じっていることでしょう。
植えてよいが、名前は書けない
ただし、それらの名前がラベルに出ることはありません。同じ標準変更で、表示について定める第XII節に次の一文が追加されたからです。
The names of varieties of interest for adaptation purposes may not appear on the labelling.
「適応目的で関心のある品種の名称はラベルに表示してはならない」。ここでいう適応目的の品種は、白がVoltis B、Opalor、Selenor、Souvignier Gris B、Johanniter B、Chenin B、Vermentino Bの7、赤とロゼがColiris、Nebbiolo N、Syrah Nの3で、あわせて10品種です。気候の変化に対応するために足された品種を、瓶の中には入れられるが、名前は出せないという形で扱っています。
量にも上限があります。同じ標準変更は、作付けの比率について
The proportion of varieties of interest for adaptation purposes must not exceed 5 % of the holding’s grape varieties.
と経営体のぶどう品種の5%まで、ブレンドの比率について
for white wines, the proportion of varieties of interest for adaptation purposes must not exceed 10 % of the blend
と10%までを白・ロゼ・赤それぞれに定めました。使用には国立原産地品質研究所(INAO)と保護管理団体、事業者による協定への署名も前提です。認可品種23という数字は、適応目的以外の13品種と、条件付きの10品種の合計だと読むのが正確です。
通称を名乗る条件は、アルザス側とグランクリュ側で同じ形です。アルザス側の単一文書は、通称を添えてよいのは
may be supplemented by one of the following common names, on condition that the wines are made exclusively from grape varieties that may be referred to using the names in question
つまりその名前で呼べる品種だけから造られている場合に限ると書きます。ヴォルブール側は「one of the common names of the grape varieties」という言い方に変わりますが条件は同じで、両方が同じ一文で
Use of two or more common names on the same label is prohibited.
と、1枚のラベルに2つ以上の通称を並べることを禁じています。混植して一緒に醸したワインが品種名を掲げられないのは、併記の禁止ではなく「その品種だけから造られている」という前者の条件に引っかかるためです。
違うのは通称の数です。アルザス側はAuxerrois、Chasselas or Gutedel、Gewürztraminer、Muscat、Muscat Ottonel、Pinot Blanc、Pinot or Klevner、Pinot Gris、Riesling、Sylvaner、Pinot Noirの11(ピノ ノワールは赤とロゼに限る)で、これとは別条で混醸に与えられる Edelzwicker を数えると12。ヴォルブールは品種7に対し通称がGewürztraminer、Muscat、Muscat Ottonel、Pinot Gris、Pinot Noir、Rieslingの6です(ミュスカ3種が2つの通称にまとまります)。赤ワイン用の Pinot Noir が入っているので、「グランクリュは白の4品種だけ」という説明は、少なくともこの呼称については当たりません。
通称ごとに度数の下限が三段ある
単一文書は、ラベルに書ける通称ごとに、補糖前の自然アルコール度数の下限と、補糖後の総アルコール度数の上限を定めています。
| 通称 | 自然アルコール度数の下限(%) | 補糖後の総アルコール度数の上限(%) |
|---|---|---|
| シャスラ(Gutedel)、ミュスカ、ミュスカ オトネル、シルヴァネール | 9.5 | 12.5 |
| オーセロワ、ピノ ブラン、ピノ(Klevner)、リースリング | 10 | 13 |
| ゲヴュルツトラミネール、ピノ グリ | 11.5 | 14.5 |
リースリングは真ん中の段で、下限10%、上限13%。ゲヴュルツトラミネールとピノ グリの段より1.5ポイント低く、シャスラやシルヴァネールの段より0.5ポイント高い。「アルザスのリースリングは度数が高い」という印象は、仕様書の上ではこの三段の真ん中に対応しています。なお三段が効くのは通称を付けた白ワインの場合で、補足地理的呼称が付くと下限は10.5%(ゲヴュルツトラミネールとピノ グリは12%)という別の段に移ります。
遅摘みと貴腐を分けるのは糖度ではなく度数

甘口の表記についても、アルザスの仕様書は独特の決め方をしています。Vendanges Tardives(遅摘み)と Sélection de Grains Nobles(貴腐)は、残糖のグラム数でも果汁の糖度でもなく、自然アルコール度数で線を引きます。
| 表記 | ゲヴュルツトラミネールとピノ グリ(%) | その他の品種(%) | 収量の上限(hL/ha) |
|---|---|---|---|
| Vendanges Tardives(遅摘み) | 16 | 14.5 | 66 |
| Sélection de Grains Nobles(貴腐) | 18.2 | 16.4 | 48 |
リースリングは「その他の品種」に入るので、遅摘みで14.5%、貴腐で16.4%です。ゲヴュルツトラミネールとピノ グリはそれぞれ16%と18.2%で、同じ表記でも品種によって1.5ポイントから1.8ポイント高い水準が求められます。「遅摘み」と書いてあれば同じ甘さ、ではないということです。
この2つの表記には、手摘み、1株あたりの芽を20まで、補糖の禁止、収穫の翌々年6月1日までの熟成という条件が重なります。収量の上限も、通常の白ワインの96 hL/ha に対して遅摘みは66、貴腐は48まで絞られます。
| 区分 | 収量の上限(hL/ha) |
|---|---|
| 白 | 96 |
| 補足地理的呼称付きの白 | 79 |
| 地名付きの白 | 75 |
| ロゼ | 90 |
| 赤と遅摘み | 66 |
| 貴腐 | 48 |
もう一点、アルザスの白ワインには糖分の表示義務があります。単一文書の「糖分の表示」欄は、この呼称を名乗る白ワインについてEU法にいう糖分を明確に示さねばならず、広告・リーフレット・ラベル・請求書・容器に表示しない限り販売できないとします。ただし遅摘みと貴腐にはこの義務が適用されません。甘さを名乗る表記のほうが、糖分の表示から外れているわけです。
日本の制度は瓶の形を縛らない

最後に日本の制度と並べます。日本でワインの表示を定めるのは果実酒等の製法品質表示基準を定める件(平成27年10月30日国税庁告示第18号)。この告示に「容器」という語は15回出てきます。内訳は「容器又は包装に表示する」という表示面としての用法が7回、活字の大きさを切り替える基準としての容量(「容量200ミリリットル以下の容器にあっては」)が2回、附則が3回、別表で容器内発酵の器を指すものが3回。どの用法も容器の形には触れていません。全文を走査しても「びん」「瓶」「形状」「ボトル」はいずれも0件です。
法令の側も同じです。e-Gov法令検索から取得した現行の条文を、タグ名などの英数字と記号を除いた字数とあわせて示します。
| 法令 | 版(law_revision_id) | 英数字と記号を除いた字数 | 「びん」 | 「瓶」 | 「形状」 |
|---|---|---|---|---|---|
| 酒税法 | 328AC0000000006_20260525_506AC0000000052 | 106,070 | 0 | 0 | 0 |
| 酒税法施行令 | 337CO0000000097_20250401_507CO0000000006 | 45,143 | 1 | 0 | 0 |
| 酒税法施行規則 | 337M50000040026_20250401_507M60000040034 | 15,322 | 0 | 0 | 0 |
酒税法施行令に1件だけ現れる「びん」は、粉末酒の数量計算の承認申請書に記載する事項を並べた条文の中の「比重計、温度計、天びんその他の測定器具」で、容器の瓶ではありません。酒税法の本文に7回出てくる「容器」も、酒類の容器に封を施す場面が4回、犯則に関わる場面(没収と、罪を犯す目的で容器を準備した者)が3回で、形には触れていません。つまり今回走査した4本の範囲では、産地のために瓶の形を取っておくという規定は1件も見当たりません。
容量で切り替わるのは、アルザスでは瓶の形、日本では活字の大きさ
もっとも、どちらも「容量で場合分けする」という発想は持っています。切り替わる対象が違うだけです。
| 文書 | 容量で切り替わるもの | 区分 |
|---|---|---|
| AOCアルザスの仕様書(改正を公表した官報C/2026/3755) | 瓶の総高と底径、総高と円筒部の比 | 300cl/150cl/100cl/75cl/50cl/37.5cl/37.5cl未満の7区分 |
| 日本・告示第18号 第8項 | 表示(酒類の品目の表示を除く)に使用する文字の大きさ | 8ポイント以上。容量200ミリリットル以下は6ポイント以上 |
| 日本・告示第18号 第9項 | 第3項の表示に使う活字の大きさ | 10.5ポイント以上。容量360ミリリットル以下は7.5ポイント以上 |
片方は瓶の姿を、もう片方は文字の読みやすさを規律しているわけです。
品種名の扱いも対照的です。告示第18号 第6項は、国内製造ワインについて表示するぶどうの品種の使用量の合計が85パーセント以上を占める場合に限り品種名を表示できるとし、第7項は収穫年、第5項第1号はぶどうの収穫地を含む地名に同じ85パーセントの線を引きます(第5項第2号の醸造地を含む地名には割合の要件がありません)。一方アルザスの仕様書は、認可品種の一覧に載っていても適応目的の品種は名前を出せないという形で、割合ではなく品種そのものの資格で表示を切っています。
飲まないワインの査定と買取はリンクサスへ

リンクサス酒販では、アルザスのグランクリュや遅摘み、貴腐のボトルを含め、ワイン・洋酒の査定と買取を承っています。査定では畑名の有無、通称の品種名、遅摘みや貴腐の表記の3点をまず確認し、液面の高さ、コルクやキャップシールの状態、ラベルの傷み、保管場所の温度を見ます。
▶ お酒を探す:リンクサス酒販トップ
▶ ワインの棚:ワインのコレクション
▶ お酒の査定・買取:ワイン・洋酒買取|ウイスキー買取|日本酒買取|焼酎買取
よくある質問
アルザスのリースリングは必ず細長い瓶に入っていますか。
現在のAOCアルザスの仕様書は、「Vin du Rhin」型に加えて、容量ごとの比率の範囲に収まる瓶も認めています。一方でグランクリュ側は、直近に公表されたヴォルブールの単一文書が「他の型の瓶は認められない」と書いています(ただし残る50件の単一文書は2022年公表で、2026年の緩和が反映されていない可能性があります)。
フルート・ダルザスという瓶はアルザス専用ですか。
いいえ。EU委任規則2019/33の附属書VII第1項(b)は、この瓶を予約する呼称を8つの箇条で挙げていて、アルザスはそのうちの1つです。ほかにCrépy、Château-Grillet、Côtes de Provenceの赤とロゼ、Cassis、Jurançon、Béarnのロゼ、Tavelのロゼが並びます。しかもこの制限が効くのは、フランス領で収穫されたぶどうから造られたワインだけです。
アルザスのグランクリュは51面ですか。
EUの地理的表示登録簿には「Alsace grand cru + 畑名」という形の呼称が51件登録されています。ただしそれらは一つの呼称の中の区画ではなく、それぞれ別の登録番号を持つ独立した原産地呼称です。「Alsace Grand Cru」という名前だけの登録は存在しません。
アルザスのワインは産地の外で瓶詰めできますか。
できません。AOCアルザスの単一文書は、1972年7月5日の法律により、バ=ラン県とオ=ラン県の中で瓶詰めしなければならないと定めています。アルザス グランクリュ ヴォルブールの単一文書も同じ法律を引いています。
遅摘みや貴腐の表記は糖度で決まるのですか。
AOCアルザスの仕様書は糖度ではなく自然アルコール度数で線を引きます。Vendanges Tardivesはゲヴュルツトラミネールとピノ グリが16%、その他の品種が14.5%。Sélection de Grains Nobles はそれぞれ18.2%と16.4%です。リースリングは「その他の品種」に入り、いずれも補糖は禁止されています。
日本の法律にも瓶の形の決まりはありますか。
今回走査した4本の範囲では見当たりません。果実酒等の製法品質表示基準を定める件(国税庁告示第18号)に「びん」「瓶」「形状」「ボトル」は0件で、15回登場する「容器」も、表示面としての用法が7回、活字の大きさを切り替える容量の基準が2回、附則が3回、別表の容器内発酵が3回にとどまります。酒税法・酒税法施行令・酒税法施行規則の現行条文にも瓶の形の規定はありません。
参照した一次資料
- 委任規則(EU)2019/33(統合版 02019R0033-20250118)附属書VII・第56条:https://eur-lex.europa.eu/eli/reg_del/2019/33/oj
- 欧州連合官報 C/2026/3755(2026年7月16日)AOC「Alsace/Vin d'Alsace」の標準変更と単一文書:http://data.europa.eu/eli/C/2026/3755/oj
- 欧州連合官報 C/2024/7444(2024年12月16日)AOC「Alsace grand cru Vorbourg」の標準変更と単一文書:http://data.europa.eu/eli/C/2024/7444/oj
- 欧州委員会 eAmbrosia 地理的表示登録簿:https://ec.europa.eu/agriculture/eambrosia/geographical-indications-register/
- 国税庁 果実酒等の製法品質表示基準を定める件(国税庁告示第18号):https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/kajitsushu/kokuji151030/index.htm
- e-Gov法令検索 酒税法:https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000006
- フランス農業省 BO-AGRI に掲載されたAOCアルザスの仕様書:https://info.agriculture.gouv.fr/boagri/document_administratif-6fe90f2b-ac49-4fec-a13f-309ce19ef3e7
最終更新:2026年8月9日。EUの規則の引用は法的効力を持たない統合版02019R0033-20250118、アルザスの記述は官報C/2026/3755、グランクリュの記述は官報C/2024/7444に基づきます。



















