ワインのフルボディとは|ライトとの違いと、ラベルの度数の読み方
フルボディは、口に含んだときの重みが強いワインを指す言葉です。ただしこの言葉には法令上の定義がありません。e-Gov法令検索で現行法令を横断して引いても「フルボディ」は一件も返らず、「ライトボディ」も同じです。一方で、同じ瓶に必ず印字されている度数のほうには、定義も刻み方も許される幅も決まっています。この記事は、味の言葉と数字の言葉を分けたうえで、ラベルの度数がどこまで信用できるのかを条文と通達から追いました。
「フルボディ」という言葉は、どの法令にも置かれていない

法令を横断して引くと、この語は一件も返ってこない
e-Gov法令検索の横断検索に「フルボディ」を入れると、該当する法令は零件です。「ライトボディ」も「残糖」も「渋味」「渋み」も零件でした(2026年8月14日実測)。ワインの味を言い表す語は、法令の世界に住所を持っていません。
ただし、制度が味をまったく見ていないわけではありません。酒税法の本則を数えると「香味」は九回、「色沢」は二回あり、十一回すべてが第三条の定義規定の中です。ただし「香味」の九回のうち七回は「香味料」、つまり加えてよい原材料の名前で、果実酒を定める第三条第十三号ニにも糖類、香味料若しくは水を加えたもの
という形で出てきます。味が似ているかどうかで品目を決めている箇所は、合成清酒のその香味、色沢その他の性状が清酒に類似するもの
と、発泡酒の香味、色沢その他の性状がビールに類似するものとして政令で定めるもの
の二か所だけです。
そしてこの二か所には、定義も測り方も置かれていません。「清酒に類似する」と書くだけで、何をどう測れば類似なのかは決めていません。しかも味は、瓶に書かせる対象には入っていません。制度は味を二か所で品目の判定に使うが、定義せず、測らず、ラベルには書かせない。これが正確な線です。
「ボディ」も「タンニン」も、法令では別の物を指している
「ボディ」「タンニン」「ミディアム」の三語には居場所があります。ただし出てきた場所は、いずれも飲み物の話ではありませんでした。
| 語 | 横断検索の該当法令数 | 実際に置かれている文脈 |
|---|---|---|
| フルボディ/ライトボディ/残糖/渋味/渋み | いずれも0本 | 該当なし |
| ボディ | 11本 | 最も多いのは地方税法施行規則などの「ボディビル」。関税定率法別表では植物名の一部 |
| タンニン | 8本 | 関税定率法別表の第三二類「なめしエキス、染色エキス、タンニン及びその誘導体」など |
| ミディアム | 1本 | 関税定率法別表の「ミディアムデンシティファイバーボード(MDF)」 |
関税定率法の別表で「タンニン」は七回出てきます。内訳は第三二類の類名が二回、同類の注1(b)が一回、第三二・〇一項の品目行が二回、第二八・五二項の細分が二回です。第三二・〇一項は植物性なめしエキス並びにタンニン及びその塩、エーテル、エステルその他の誘導体
で、第二八・五二項は水銀化合物の項ですが細分の品名は同じくなめしエキスとタンニン。この法律の中に、ワインの渋みを指す用例は一つもありません。
「ミディアム」の一回は第四四・一一項の木質繊維板です。ミディアムデンシティファイバーボードの三号は厚さで切られ、その中を密度が一立方センチメートルにつき〇・八グラムを超えるもの
かどうかで税率が五・二%と三・五%に分かれます。さらに同じ項の「その他のもの」は、四四一一・九二から九四まで密度そのもので号が切られています。板の密度には法定の目盛りがあり、ワインの密度には無い、という並び方です。
ラベル表示の細目を決める国税庁告示第十八号「果実酒等の製法品質表示基準を定める件」も同じで、本文の「ボディ」「辛口」「甘口」「タンニン」はいずれも零回です。この告示が定める別記様式に並ぶのは、日本ワイン、品目、原材料名(原材料の原産地名)、製造者、内容量、アルコール分、原産国名の七つです。このうち「日本ワイン」は該当する場合だけ、品目と内容量は主たる商標を表示する側に書けば省略できます。いずれにせよ、味に関する欄は用意されていません。
ワインの瓶に必ず載る表示|命じているのは酒税法ではない

酒税法の本則に「表示」という語は一度も出てこない
ラベルの話は酒税法に書いてあると思われがちですが、そうではありません。e-Gov法令検索から酒税法の全文を取り出し、本則と附則を分けて数えると、「表示」という二文字は本則に零回、附則にも零回でした。酒税法がしているのは、酒類を定義し、種類と品目に分け、税率と納税義務を決めることだけです。
瓶に文字を書かせているのは隣の法律です。
第八十六条の五 酒類製造業者又は酒類販売業者は、政令で定めるところにより、酒類の品目その他の政令で定める事項を、容易に識別することができる方法で、その製造場から移出し、若しくは保税地域(中略)から引き取る酒類(中略)又はその販売場から搬出する酒類の容器又は包装の見やすい所に表示しなければならない。
酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律 第八十六条の五
違反した者は同法第九十八条第一号の二により五十万円以下の罰金に処せられます。ただしこの条は「何を書くか」を自分で決めず、政令で定める事項
として政令へ投げています。
施行令第八条の三が並べる事項に、味の項目はない
その政令が同法施行令第八条の三です。第一項は本文でその氏名又は名称、その製造場(中略)の所在地及び次に掲げる事項
を表示させ、そのうえで五つの号を並べます。
一 内容量(粉末酒にあつては、当該粉末酒の重量)
酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律施行令 第八条の三第一項
二 当該酒類の品目
三 当該酒類(粉末酒を除く。)のアルコール分
四 雑酒にあつては、税率の適用区分を表す事項
五 その他の発泡性酒類(酒税法第三条第三号ハに規定するその他の発泡性酒類をいう。)にあつては、発泡性を有する旨を表す事項
五つの号のうち第四号は雑酒、第五号はその他の発泡性酒類が名宛人なので、スティルワインには掛かりません。国産のスティルワインの瓶に載るのは、本文が名指しする二つ(製造業者の氏名又は名称、製造場の所在地)と、第一号から第三号までの内容量・品目・アルコール分です。輸入ワインは同条第二項が名宛人を替え、その住所及び氏名又は名称、その引取先又は詰替の場所の所在地
と第一項各号を書かせるので、住所が一つ増えます。味も色も香りも、どちらにも入っていません。ワインを「フルボディ」と書くかどうかは、誰にも命じられていない任意の記載です。
これで瓶の表示がすべてではありません。同じ通達の注が別途、食品表示基準第3条第1項《横断的義務表示》の規定に基づき、添加物としての表示義務があることに留意する
と書くとおり、酸化防止剤のような添加物は食品表示法の側が書かせます。そちらも書かせるのは物の名前で、味の言葉ではありません。
味に届く可能性がある入口はあります。同じ施行令の第八条の四が、財務大臣が表示の基準を定められる事項として一 酒類の製法、品質その他これらに類する事項
と二 酒類の特性と地理的な産地との関係に関する事項
を挙げているところです。第八条の四は同法第八十六条の六第一項の委任を受けた規定です。この第一号を受けて出されたのが国税庁告示第十八号ですが、中身は「日本ワイン」「国内製造ワイン」といった産地と原料の話で、味の言葉には触れていません。制度は味を書かせる権限を持ちながら、使っていないことになります。
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厚みのある赤を中心に、当店で扱っているワインをまとめて並べます。産地と価格帯の幅を見ながら選んでみてください。
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フルボディの代表30本|度数・品種・産地で比較

ボルドーやナパの濃厚な赤に、樽で仕上げた白を加えた三十本を並べました。ここに出てくる度数の数字は、次の章から見ていくとおり、いずれも幅を持った表示です。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位
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オーパスワン 2017 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
7万円台〜 |
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ナパとボルドーの融合。凝縮した黒系果実と緻密なタンニンが厚みを生む王道フルボディ。 |
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2位
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ケンゾーエステート 紫鈴 rindo 2019 750ml 15.2% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
4万円台〜 |
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アルコール15.2%の豊かな果実味。日本人が手がけるナパの実力派フルボディ。 |
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3位
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シャトー・オーブリオン 2016 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
11万円台〜 |
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5大シャトー唯一のグラーヴ。スモーキーで奥深い重厚なフルボディ。 |
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4位
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シャトー・ムートン・ロートシルト 2000 750ml 12.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
30万円台〜 |
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アート・ラベルで名高い1級。果実の凝縮と骨格が際立つフルボディの極み。 |
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5位
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シャトー・ラフィット・ロートシルト 2019 750ml 13.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
12万円台〜 |
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気品と長期熟成力を誇る1級。緻密なタンニンが上品な重みを描く。 |
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6位
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シャトー・マルゴー 2007 750ml 13% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
9万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
エレガンスの代名詞。しなやかさと厚みを併せ持つフルボディ。 |
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7位
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シャトー・ラトゥール 1981 750ml 12.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
7万円台〜 |
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重厚で長命な1級。熟成を経てなお力強いフルボディの象徴。 |
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8位
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パヴィヨン・ルージュ デュ シャトー・マルゴー 2014 750ml 13.5% ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2万円台〜 |
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シャトー・マルゴーのセカンド。1級の片鱗を手に取りやすく味わえる。 |
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9位
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サッシカイア 2017 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
4万円台〜 |
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イタリアを変えたスーパータスカン。地中海的な厚みのフルボディ。 |
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10位
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ペンフォールズ・グランジ 2016 750ml 14.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
9万円台〜 |
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豪州最高峰のシラーズ。濃密な果実とオークが厚みを支えるフルボディ。 |
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11位
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バローロ ブルロット カンヌビ 2019 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
6万円台〜 |
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「ワインの王」バローロ。高いタンニンと酸が骨太な厚みを生む。 |
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12位
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バローロ ブルーノ・ジャコーザ 1986 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
18万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
伝説の造り手による熟成バローロ。枯れた芳香と厚みの調和。 |
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13位
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ブルネッロ ポッジョ・ディ・ソット 2015 750ml 13.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
3万円台〜 |
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サンジョヴェーゼの名門。鮮やかな酸と厚みが共存するフルボディ。 |
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14位
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ドメーヌ・デュ・ペゴー シャトーヌフ・デュ・パプ ダ・カーポ 2007 750ml 15.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
7万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
度数15.5%の南ローヌ。熟した果実と熱量が厚みを押し上げる。 |
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15位
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ルイ・ラトゥール ムルソー シャトー・ド・ブラニー 2018 750ml 13.5% ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
1万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
白でもフルボディ。樽香と厚みを備えたムルソーの実力派。 |
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16位
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ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラッシェ 1er レ・コンベット 2019 750ml 13.5% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
8万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
ビオの白の名門。ミネラルと厚みが高次元で同居するフルボディ白。 |
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17位
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ブシャール シュヴァリエ・モンラッシェ 2013 750ml 14% ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
7万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
世界最高峰の白の一角。度数14%の堂々たるフルボディ白。 |
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18位
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オーバーチュア(オーパスワン セカンド)750ml 14.5% ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
2万円台〜 |
💎 プロのおすすめ
オーパスワンのセカンド。ナパの濃密な果実を手頃に楽しめる。 |
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| 19位 | アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:8千〜2万円台 |
💎 プロのおすすめ
陰干しブドウの濃厚な甘苦み。アルコール15%超の濃密フルボディ。 |
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| 20位 | リオハ グラン・レセルバ ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:4千〜1万円台 |
💎 プロのおすすめ
長期樽熟成由来のなめし革香。まろやかな厚みのフルボディ。 |
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| 21位 | カテナ・サパータ マルベック ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:3千〜1万円台 |
💎 プロのおすすめ
高地が育む濃い色と果実味。豊満で親しみやすいフルボディ。 |
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| 22位 | ジンファンデル(カリフォルニア) ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:2千〜8千円台 |
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ジャミーで度数高め。陽気で力強いアメリカンフルボディ。 |
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| 23位 | バルバレスコ ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:4千〜2万円台 |
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バローロと並ぶネッビオーロ。優美さの中に確かな厚み。 |
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| 24位 | エルミタージュ ルージュ ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:6千〜3万円台 |
💎 プロのおすすめ
北ローヌの最高峰シラー。スパイシーで凝縮した厚み。 |
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| 25位 | プリオラート ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:4千〜2万円台 |
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スレート土壌の濃密な赤。ミネラルと高い度数の厚み。 |
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| 26位 | バロッサ・ヴァレー シラーズ ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:2千〜1万円台 |
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温暖産地の濃厚シラーズ。甘やかでパワフルなフルボディ。 |
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| 27位 | ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニヨン ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:4千〜3万円台 |
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ナパを代表する濃厚カベルネ。果実と樽の厚みが豊か。 |
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| 28位 | コルトン・シャルルマーニュ ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:2万〜10万円台 |
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白の特級畑。ミネラルと厚みを兼ね備えたフルボディ白。 |
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| 29位 | カリフォルニア 樽熟成シャルドネ ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:1千〜5千円台 |
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樽香とコクのある新世界の白。手頃なフルボディ白の代表。 |
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| 30位 | コンドリュー(ヴィオニエ) ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
参考:5千〜2万円台 |
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華やかな香りと厚み。アロマティックなフルボディ白。 |
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価格は各モールの実勢(2026年6月時点)の参考値で、メーカー希望小売価格が定まらない銘柄は定価非掲載です。ヴィンテージや容量で価格は大きく動くため、最新情報は各リンク先でご確認ください。最安値を保証する一覧ではありません。
濃さについて定義がある数字は二つ|アルコール分とエキス分

どちらも温度十五度を基準にした量の定義
酒税法が自分で定義している「濃さ」に関わる数字は、第三条の第一号と第二号の二つだけです。
一 アルコール分 温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。
酒税法 第三条第一号・第二号
二 エキス分 温度十五度の時において原容量百立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数をいう。
どちらも「どう感じるか」ではなく「どれだけ入っているか」の定義で、温度十五度という測定条件まで条文にあります。先に見た「香味」「色沢」には測り方が無く、この二つにはある。同じ第三条の中で扱いが分かれています。
エキス分は、果実酒と甘味果実酒の定義に一度も出てこない
エキス分はワインの濃さを表す数字として紹介されることがありますが、酒税法がこの語を使う場所を全部数えると、ワインは対象に入っていません。本則での出現は九回で、第三条に八回、第四十三条に一回です。
| 条・号 | 品目 | エキス分の使われ方 |
|---|---|---|
| 第三条第二号 | ― | 語そのものの定義 |
| 第三条第八号 | 合成清酒 |
アルコール分が十六度未満でエキス分が五度以上であることを要件の一つにする |
| 第三条第九号 | 連続式蒸留焼酎 | 砂糖等を加えた場合にエキス分が二度未満のものに限る |
| 第三条第十号ヘ | 単式蒸留焼酎 | 同じくエキス分が二度未満のものに限る |
| 第三条第十一号 | みりん |
エキス分が四十度以上であることを要件の一つにする |
| 第三条第十九号 | その他の醸造酒 | エキス分が二度以上のものに限る |
| 第三条第二十号 | スピリッツ | エキス分が二度未満のもの |
| 第三条第二十一号 | リキュール | エキス分が二度以上のもの |
| 第四十三条第八項 | ― | リキュールを水や炭酸水で割ってエキス分二度未満になったらスピリッツを製造したとみなす |
果実酒の第三条第十三号にも、甘味果実酒の第十四号にも、エキス分は一度も現れません。この二つの号が数字で切っているのはアルコール分だけで、第十三号は次に掲げる酒類でアルコール分が二十度未満のもの(ロからニまでに掲げるものについては、アルコール分が十五度以上のものその他政令で定めるものを除く。)をいう。
と書きます。エキス分は、醸造酒・蒸留酒・混成酒の境目を決めるための物差しで、ワインの厚みを測るために置かれた数字ではありません。
ラベルの「13度」は点ではなく幅|刻みと許容の決まり方

原則は「◯◯度以上◯◯度未満」
アルコール分をどう書くかは、法令ではなく国税庁の法令解釈通達が定めています。原則はこうです。
アルコール分は、法に定める税率適用区分を同じくする1度の範囲内で「○○度以上○○度未満」と表示する。
酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律関係 法令解釈通達 第86条の5関係 3(2)
本来の形は幅の表示です。そのうえで、ただし書がイ・ロ・ハの三つの方法を認めています。イは例示として、十五度以上十六度未満のものを「アルコール分15.0度以上15.9度以下」又は「アルコール分15度」
と書く形を挙げます。ロが次に見る±一度の形で、ハは輸入酒類のための道です。
そして同じ通達の注が、書ける数字の刻みまで決めています。
アルコール分の度数表示は、1度単位又は0.5度刻みにより表示するものであるから留意する。
同通達 第86条の5関係 3(2) 注1
国内で表示する場合に「13.2度」が見当たらないのは、この一行のためです。書けるのは「13度」か「13.5度」だけ。ただし輸入酒類には、この刻みの外に出る道が一本あります。
果実酒には±一度の幅が認められている
ビール、発泡酒、清酒、果実酒又はその他の醸造酒について、アルコール分±1度の範囲内で、例えば、アルコール分12度以上14度未満のものについて、「アルコール分13度」、アルコール分4.5度以上6.5度未満のものについて、「アルコール分5.5度」と表示すること。
同通達 第86条の5関係 3(2)ロ
ワインは酒税法の品目でいえば果実酒なので、この行の名宛人に入ります。ロに拠るなら、ラベルに「13度」とある一本の中身は十二度以上十四度未満のどこか。幅は最大で二度分です。イに拠るなら十三度以上十四度未満なので、同じ「13度」でも、どちらで書かれたかで指す範囲が変わります。
| ラベルの表示 | 制度が許している中身の範囲 | 根拠 |
|---|---|---|
| アルコール分15.0度以上15.9度以下 | 十五度以上十六度未満 | 通達3(2)イ |
| アルコール分15度 | 十五度以上十六度未満 | 通達3(2)イ |
| アルコール分13度 | 十二度以上十四度未満 | 通達3(2)ロ |
| アルコール分5.5度 | 四・五度以上六・五度未満 | 通達3(2)ロ |
「フルボディの目安は13.5度以上」という言い方をよく見かけますが、±一度の表示を使えば「13.5度」は十二・五度以上十四・五度未満を指しえます。逆に「13度」と書かれた一本の中身が十三・九度であることもありえます。両側から見て、ラベルの数字だけで〇・五度単位の線を引くことはできません。
輸入酒類には、輸出国の表示をそのまま載せる道がある
輸入酒類について、容器のラベルに輸出国で表示されたアルコール分の表示があるものについては、「アルコール分はラベル(表ラベル又は裏ラベル)に記載」の旨の表示をすること。
同通達 第86条の5関係 3(2)ハ
輸入ワインの日本語ラベルに「アルコール分はラベルに記載」とだけ書かれているのは、この取扱いによります。このとき瓶の数字は輸出国の基準で書かれたものなので、「13.2% vol」のような刻みが現れます。ただしこの道には二つの要件が付いています。一つはアルコール分の適用範囲が、上記(2)の本文又はロに該当する場合
、つまり中身が日本側の幅にも収まっていること。もう一つは輸出国で表示されたアルコール分の表示方法が「アルコール分」の表示と容易に認識できる場合
であることです。
果実酒で「15度」と書けない場合がある|幅は品目の線を跨げない

通達が名指しで禁じている一例
±一度の幅には制限が付いています。同じ通達の注が、果実酒を例に挙げています。
表示方法は、法に定める品目又は税率適用区分を同じくする範囲内の取扱いであり、例えば、法第3条《その他の用語の定義》第13号ロ、ハ又はニに規定する果実酒の場合、アルコール分14度以上16度未満のものについて、「アルコール分15度」と表示することは認められないことに留意する。
同通達 第86条の5関係 3(2) 注2
十四度以上十六度未満は幅としては±一度に収まっていますが、それでも「15度」とは書けません。
理由は第三条第十三号のかっこ書きにある
理由は味ではありません。第三条第十三号のかっこ書きがロからニまでに掲げるものについては、アルコール分が十五度以上のものその他政令で定めるものを除く。
と書いているため、糖類を加えて発酵させたものやブランデー等を加えたものは、十五度に達した時点で果実酒ではなくなります。十五度は味の変わり目ではなく品目の変わり目です。
「14度以上16度未満」という幅は、この線をまたいでいます。片側は果実酒、もう片側は果実酒ではない。それを一つの数字で覆えば、ラベルの数字が品目の判定を曖昧にします。だから禁じられています。
ここから言えることは二段になります。まず、丸め方そのもの(一度単位・〇・五度刻み・±一度)は味とまったく関係なく決まっています。そのうえで、品目の線がある場所では、その線が幅を切ります。同じ「13度」という表示でも、造り手が意図した厚みの話は、この数字のどこにも入っていません。
EUは半パーセント刻みで±〇・五%|規則二〇一九/三三第四十四条

数字は半パーセント単位でしか書けない
輸入ワインの「13.5% vol」という刻みは、委員会委任規則(EU)2019/33の第四十四条が決めています。
The actual alcoholic strength by volume referred to in Article 119(1)(c) of Regulation (EU) No 1308/2013 shall be indicated in percentage units or half units.
Commission Delegated Regulation (EU) 2019/33, Article 44
「percentage units or half units」ですから、書けるのは13%か13.5%で、13.4%は存在しません。日本の刻みと考え方は同じです。
Without prejudice to the tolerances set for the reference analysis method used, the strength shown may not differ by more than 0,5 % vol from that given by analysis. However, the alcoholic strength of grapevine products with protected designations of origin or geographical indications stored in bottles for more than three years, sparkling wines, quality sparkling wines, aerated sparkling wines, semi-sparkling wines, aerated semi-sparkling wines, liqueur wines and wines of overripe grapes, without prejudice to the tolerances set for the reference analysis method used, may not differ by more than 0,8 % vol from that given by analysis.
Commission Delegated Regulation (EU) 2019/33, Article 44
原則は±〇・五%、原産地呼称または地理的表示を持つもので瓶詰めのまま三年を超えたもの、スパークリング各種、リキュールワイン、過熟ぶどうのワインは±〇・八%です。幅だけを並べればEUの一・〇に対して日本は二・〇ですが、二つは同じものを測っていません。EUの±〇・五%はfrom that given by analysis
=分析値と表示値の差で、しかもWithout prejudice to the tolerances set for the reference analysis method used
として分析法自体の許容差が別に乗ります。日本の±一度は分析値との差ではなく、書いてよい丸め幅です。
甘辛には目盛りがあるのに、濃さには無い
同じ規則の附属書Ⅲは、スパークリングワインに「brut」「demi-sec」などと書くための条件を糖分のグラム毎リットルで決めています。brut nature
はIf its sugar content is less than 3 grams per litre
、brut
はless than 12 grams per litre
、doux
はgreater than 50 grams per litre
です。
甘さと辛さには名乗るための数値の条件があるのに、同じ附属書Ⅲに濃さや厚みの欄はありません。甘辛は数字で引き受け、濃さは引き受けなかった。同じ非対称がEUの側にもあります。
米国は十四%が線|「table wine」と「light wine」

十四%以下なら「light wine」と名乗れる
「ライト」を法定の呼称として持っているのは米国です。連邦規則集27編4.21条が、ぶどう酒の種別をこう定めています。
Table wine is grape wine having an alcoholic content not in excess of 14 percent by volume. Such wine may also be designated as “light wine,” “red table wine,” “light white wine,” “sweet table wine,” etc., as the case may be.
27 CFR § 4.21(a)(5)
続く(a)(6)がDessert wine is grape wine having an alcoholic content in excess of 14 percent but not in excess of 24 percent by volume.
と書きます。十四%を境に、下が table wine、上が dessert wine です。「light wine」は、この十四%以下の側に付けられる別名として条文に載っています。
ただし「light」が常に十四%以下を指すわけではありません。同じ(a)(6)は、十四%を超えるデザートワインのうちシェリーなら十七%未満、そのほかは十八%未満のものについてmay be designated as “light sherry,” “light angelica,” “light madeira,” “light muscatel” or “light port,” respectively
としています。「light」はその区分の中で度数が低い側を指す語で、線の位置は区分ごとに動きます。日本語の「ライトボディ」が味の印象を指すのに対し、米国の「light」は度数の語です。
4.36条(a)は、十四%超のワインに度数表示を義務づけたうえで、十四%以下には省略の道を開いています。In the case of wine containing 14 percent or less of alcohol by volume, the alcohol content may be stated, but need not be stated if the type designation “table” wine (or “light” wine) appears on the brand label as prescribed in § 4.32(a)(2).
つまり§4.32(a)(2)の定めるとおり表ラベルに種別として「light wine」と書けば、数字を書かなくてよい。名前が数字の代わりになる仕組みです。十四%という線は、名乗り、表示義務、許容差の三つを同時に切っています。
許容差は帯で二段、ただし線は跨げない
許容差は十四%を境に二段です。
a tolerance of 1 percent, in the case of wines containing more than 14 percent of alcohol by volume, and of 1.5 percent, in the case of wines containing 14 percent or less of alcohol by volume, will be permitted either above or below the stated percentage.
27 CFR § 4.36(b)(1)
十四%以下は±一・五%、十四%超は±一%です。日本の±一度と並べると、緩い側でも一・五倍、十四%超では同じ幅です。範囲表示なら同条(b)(2)が幅を十四%超で二%以内、十四%以下で三%以内に抑えます。そのうえで(c)が、日本の通達注2とほぼ同じことを書きます。
… nothing in this section shall be construed as authorizing the appearance upon the labels of any wine of an alcoholic content statement in terms of maximum and minimum percentages which overlaps a prescribed limitation on the alcoholic content of any class, type, or taxable grade of wine …
27 CFR § 4.36(c)
範囲表示だけでなく、a direct statement of alcoholic content
=「アルコール分◯%」という単独の数字についても、class, type, or taxable grade
の線の外に中身があるのに内側だと読める表示は認められません。日本の通達が果実酒の十五度を跨ぐ「15度」を禁じたのは、まさにこの単独の数字の側の話です。二つの制度は互いを参照していませんが、同じ結論に行き着いています。ラベルの度数は、味を伝えるための数字である前に、その一本がどの課税区分にいるかを崩さないための数字だからです。
フルボディを選ぶときに見るもの|度数・品種・産地

度数はラベルで確認できる唯一の手がかり
ラベルの度数は幅を持った数字ですが、瓶の外から確認できる「濃さに関係する数字」は制度上これだけです。一本の絶対値で判断せず、棚に並ぶ複数本の相対で読む。「13度」と「14.5度」なら後者のほうが厚みが出やすい、という程度の比較には十分使えます。
度数が高いほど重みが出るのは、エタノールが粘性と甘みに近い感覚を伴うためです。ただし酸が高ければ軽く、タンニンが多ければ重く感じます。度数は必要条件に近く、十分条件ではありません。
厚みが出やすい品種と産地
厚みが出やすい赤の品種は、果皮が厚く種の比率が高いものです。カベルネ・ソーヴィニヨンは骨格が太く、シラーは温暖な産地で度数が上がり、マルベックは高地で凝縮します。
| 品種 | 代表的な産地 | ラベルで見かける度数帯 | 厚みの出方 |
|---|---|---|---|
| カベルネ・ソーヴィニヨン | ボルドー左岸、ナパ・ヴァレー | 13〜15度 | タンニンが骨格を作る |
| シラー/シラーズ | 北ローヌ、バロッサ・ヴァレー | 13.5〜15度 | 香りの濃さと度数が同時に上がる |
| マルベック | メンドーサ、カオール | 13.5〜15度 | 色素とタンニンが濃い |
| ネッビオーロ | バローロ、バルバレスコ | 13.5〜15度 | タンニンと酸が同時に高い |
産地の側では、日照が強く寒暖差のある土地ほど糖度が上がり、度数が伸びます。ボルドー、ナパ、南ローヌ、メンドーサが代表です。同じ品種でも産地で度数帯が一度以上動くので、品種名より先に度数を見るほうが早い場合もあります。
実務としては、当店のワインの商品一覧で度数と産地を見比べるのが手早い方法です。度数の高い酒類全般の線引きはアルコール度数が高いお酒|度数の上限と制度の線引き、ワインそのものの分類はワインとは|種類と造り方の基本、度数の帯ごとの整理はワインのアルコール度数、ボトルの容量の決まり方はワインボトルが750mlである理由でそれぞれ扱っています。
白のフルボディと、温度・グラス・抜栓
フルボディは赤だけではありません。樽で発酵・熟成させたシャルドネは、ムルソーやカリフォルニアの樽熟成タイプのように厚みのある白になります。白の厚みを作るのはタンニンではなく、澱との接触や樽由来の成分と度数です。
温度は赤のフルボディで十六〜十八度が目安。冷やしすぎるとタンニンが硬く出て香りも閉じ、高すぎるとアルコールだけが立ちます。白のフルボディは十〜十三度と、軽い白より少し高めが向きます。
グラスはボウルの大きいものを選び、注ぐ量は膨らみの広いところまで。若くタンニンの強い一本は一〜二時間前の抜栓かデキャンタで角が取れ、熟成した古酒は立てて澱を沈めてから静かに注ぎます。料理は脂とうまみのある肉が基本で、牛のステーキ、赤身の煮込み、ジビエ、ラムがよく合います。白のフルボディならバターやクリームの魚介です。
飲まないワインの査定・買取はリンクサスへ

贈答で受け取ったまま開けていない一本は、未開栓であれば買取の対象になります。査定で見るのは、銘柄、ヴィンテージ、液面、コルクとキャップシールの状態、ラベルの傷み、外箱の有無、保管場所の温度です。
宅配、出張、店頭で受け付けています。品揃えはワインの商品一覧から確認でき、当日14:00までのご注文で当日発送に対応しています。
よくある質問

フルボディに法律上の定義はありますか。
ありません。e-Gov法令検索で現行法令を横断して引いても「フルボディ」は該当なしで、「ライトボディ」も同じです。果実酒等の製法品質表示基準(国税庁告示第十八号)にも「ボディ」は出てきません。造り手や輸入元が任意で付けた説明です。
ラベルの「アルコール分13度」は、本当に13.0度という意味ですか。
幅があります。国税庁の法令解釈通達第86条の5関係3(2)ロが、果実酒を含む五品目についてアルコール分±1度の範囲内で
の表示を認め、アルコール分12度以上14度未満のものについて、「アルコール分13度」
と例示しています。ロに拠って書かれていれば、幅は最大で二度分です。
国産ワインに「13.2度」という表示を見かけないのはなぜですか。
同じ通達の注1がアルコール分の度数表示は、1度単位又は0.5度刻みにより表示するものであるから留意する。
としているためです。国内では書けるのは13度か13.5度で、その間の刻みはありません。ただし輸入酒類は同3(2)ハにより輸出国の表示をそのまま載せられるので、13.2% volのような数字が現れます。EUの規則2019/33第44条もshall be indicated in percentage units or half units
と定めており、刻み方の考え方は揃っています。
エキス分が高いワインほどフルボディということですか。
エキス分は酒税法第三条第二号が定義する語ですが、果実酒を定義する第十三号にも甘味果実酒の第十四号にも出てきません。本則の九回は、第三条第二号の定義が一回、合成清酒・焼酎二種・みりん・その他の醸造酒・スピリッツ・リキュールで七回、第四十三条第八項の混和で一回です。ワインの濃さを測るための数字ではありません。
果実酒で「15度」と表示できない場合があるのはなぜですか。
通達の注2が例として挙げています。酒税法第3条第13号のロ、ハ、ニに当たる果実酒について、アルコール分14度以上16度未満のものについて、「アルコール分15度」と表示することは認められない
としています。第十三号のかっこ書きがロからニまでに掲げるものについては、アルコール分が十五度以上のものその他政令で定めるものを除く。
とし、十五度に品目の境界があるためです。
米国のラベルにある「table wine」はどういう意味ですか。
度数の区分です。27 CFR 4.21(a)(5)がTable wine is grape wine having an alcoholic content not in excess of 14 percent by volume.
と定め、同じ号がlight wine
という別名も認めています。14%超24%以下は(a)(6)の dessert wine です。なお「light」は14%以下だけを指すわけではなく、(a)(6)は14%超のデザートワインにも「light sherry」「light port」等を認めています。共通するのは、味の印象ではなく度数を指す語だという点です。
ワインの瓶に書かれている項目は誰が決めているのですか。
酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第八十六条の五が表示を命じ、中身は同法施行令第八条の三が定めています。国産のスティルワインでは、製造業者の氏名又は名称、製造場の所在地、内容量、品目、アルコール分の五項目、輸入ワインは同条第二項により住所が加わります。酒税法の本則に「表示」という語は一度も出てきません。違反は同法第九十八条第一号の二により五十万円以下の罰金の対象です。


























