酸化防止剤とは|亜硫酸塩6品目と果実酒0.35g/kgの根拠
ワインの裏ラベルでよく目にするのが「酸化防止剤(亜硫酸塩)」という表記だ。これは造り手が選んだ言い回しではなく、内閣府令と告示が形まで決めている書き方である。前半の「酸化防止剤」は食品表示基準の別表第六に載る用途名で、後半の「亜硫酸塩」は消費者庁の通知が認めた簡略名にあたる。
この記事は、味わいや造り手の思想ではなく、条文と告示の側から酸化防止剤を読み直す。どの法令がどの言葉を定義し、果実酒の0.35g/kgという数字が何の上限で、どこに位置しているのか。有機ワインで亜硫酸がどう扱われているのか。摂取量はどの調査で測られているのか。いずれも一次資料に当たって確かめた。
ナチュールやビオといった造りの分類、無添加ワインの選び方や味の傾向については、当店のナチュールワインの記事とオレンジワインの記事で扱っている。ここでは制度の話に絞る。
酸化防止剤は、食品表示基準が用途名を書かせる8区分の一つ

「酸化防止剤」という言葉は、日常語であると同時に法令用語でもある。根拠は食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)の別表第六だ。この表は第三条に関係し、上欄に用途の区分を、下欄にラベルへ書くべき用途名を並べている。
別表第六に載る区分は次の8個で、酸化防止剤はその一つである。
| 番号 | 上欄(区分) | 下欄(表示する用途名) |
|---|---|---|
| 1 | 甘味料 | 甘味料 |
| 2 | 着色料 | 着色料 |
| 3 | 保存料 | 保存料 |
| 4 | 増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料 | 主として増粘の目的で使用される場合にあっては、増粘剤又は糊料/主として安定の目的で使用される場合にあっては、安定剤又は糊料/主としてゲル化の目的で使用される場合にあっては、ゲル化剤又は糊料 |
| 5 | 酸化防止剤 | 酸化防止剤 |
| 6 | 発色剤 | 発色剤 |
| 7 | 漂白剤 | 漂白剤 |
| 8 | 防かび剤又は防ばい剤 | 防かび剤又は防ばい剤 |
第3条第1項の「添加物」の項は、別表第六の上欄に掲げるものとして使用される添加物を含む食品にあっては当該添加物の物質名及び同表の下欄に掲げる用途の表示を、それ以外の添加物を含む食品にあっては当該添加物の物質名を表示する。と定めている。つまり別表第六に載る用途で使われた添加物だけが、物質名に加えて用途名の併記を求められる。裏を返せば、ラベルに「酸化防止剤」と書いてあるのは、造り手が親切に説明しているからではなく、書かないと基準を満たさないからだ。
一括名の別表第七には酸化防止剤が入っていない
同じ第三条に関係する別表第七は、物質名の代わりに用途をまとめた名前で書いてよい「一括名」の区分を14個定めている。上欄に並ぶのはイーストフード、ガムベース、かんすい、酵素、光沢剤、香料、酸味料、チューインガム軟化剤、調味料、豆腐用凝固剤、苦味料、乳化剤、水素イオン濃度調整剤、膨張剤の14区分だ。ただし下欄に書かれた表示は上欄と同じとは限らず、5区分は上欄と下欄がずれている。チューインガム軟化剤は「軟化剤」、豆腐用凝固剤は「豆腐用凝固剤又は凝固剤」、水素イオン濃度調整剤は「水素イオン濃度調整剤又はpH調整剤」、膨張剤は「膨張剤、膨脹剤、ベーキングパウダー又はふくらし粉」。ずれが最も大きいのは調味料で、上欄は「調味料(甘味料及び酸味料に該当するものを除く。)」、下欄は構成成分に応じて「調味料(アミノ酸)」「調味料(アミノ酸等)」「調味料(核酸)」「調味料(核酸等)」「調味料(有機酸)」「調味料(有機酸等)」「調味料(無機塩)」「調味料(無機塩等)」の8通りに書き分けさせている。
この14区分に酸化防止剤は含まれていない。香料が「香料」の二文字で済むのに対し、酸化防止剤は用途名だけでは足りず、必ず物質名とセットで書かなければならない。加工食品のラベルで「香料」とだけ書かれた表示は見かけても、「酸化防止剤」の一語だけで終わる表示を見かけないのはこのためである。
用途表示を省略できる場合も第3条第1項の添加物の項の4に置かれているが、そこに挙がっているのは2号だけで、表示中に「色」の文字を含む場合の着色料と、「増粘」の文字を含む場合の増粘剤又は糊料に限られる。酸化防止剤を省略する規定は無い。
亜硫酸塩等の三つの働きと、三つの用途名

消費者庁の食品衛生基準審議会 添加物部会に令和7年11月18日付で出された資料2-1「亜硫酸塩等の規格基準改正について」は、この一群の用途を「酸化防止剤、保存料、漂白剤」の三つとして整理している。同じ資料は有効性を三点に分けて説明する。
一点目の酸化防止について、資料は亜硫酸塩等は過酸化水素の生成を防止する働きはないが、酸化物が生成した際にそれが更に深刻な酸化反応を引き起こさないよう作用すると書く。酸素を消し去るのではなく、酸化の連鎖が広がるのを止める役回りだという説明である。
二点目は微生物の抑制で、ワインの醸造に有用な Saccharomyces 属酵母は亜硫酸塩等に対して耐性が強いが、他の野生酵母、細菌、カビ類は亜硫酸塩等に対して耐性が弱いと述べる。醸造を担う酵母だけが生き残りやすい環境をつくれるという、ワインづくりに固有の事情がここに書かれている。三点目は漂白で、カルボニル化合物と結合する性質を使った変色の抑制が挙げられている。
三つの用途すべてに名前が出るのは、この一群だけ
消費者庁の通知「食品表示基準について」の別添 添加物1-3は、用途名の併記を要するものを用途ごとに例示している。8用途に延べ110件が並ぶ。件数は次のとおりだ。
| 用途 | 例示された件数 | 亜硫酸塩等5品目の掲載 |
|---|---|---|
| 甘味料 | 9件 | なし |
| 着色料 | 25件 | なし |
| 保存料 | 21件 | あり |
| 増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料 | 19件 | なし |
| 酸化防止剤 | 18件 | あり |
| 発色剤 | 3件 | なし |
| 漂白剤 | 5件 | あり |
| 防かび剤又は防ばい剤 | 10件 | なし |
この110件を突き合わせると、8用途のうち2つ以上に名前が出る添加物は一群しかない。亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムの5品目で、いずれも保存料・酸化防止剤・漂白剤の三つすべてに載る。漂白剤の欄に至っては5件がこの5品目だけで埋まっている。
ラベルに「酸化防止剤」と書かれていても、同じ物質が別の食品では保存料や漂白剤の名で表示されうる。用途名は物質の性質そのものではなく、その食品で何を狙って入れたかを示す欄だ、ということがこの一覧から読み取れる。
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ここではワインの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
酸化防止剤との付き合い方で選ぶワイン30本を比較

下の比較表には、酸化防止剤との距離の取り方が異なる30本を並べてある。分類欄の値を機械で数えると、自然派9本、ビオディナミ6本、無添加6本、オーガニック4本、残りが熟成ブルゴーニュ赤2本・プレミア白2本・熟成ボルドー赤1本という内訳だった。産地はフランス15本、日本6本、イタリア4本、チリ3本、アメリカとアルゼンチンが各1本である。
ここで注意しておきたいのは、この分類が造り手の姿勢を表すもので、亜硫酸の使用量を測った値ではないという点だ。国産の無添加ワインは製法として亜硫酸を加えないが、ビオディナミやオーガニックは栽培と製造工程の考え方を示す呼び名であり、亜硫酸を使わないという意味ではない。後述のとおり、有機の日本農林規格は有機酒類に二酸化硫黄とピロ亜硫酸カリウムの使用を認めている。
表の価格欄について。30本のうちリンクサス酒販の在庫と結び付いているのは10本、楽天の参考価格が入っているのは11本で、定価の欄は30本すべてが空である。価格順の並べ替えを使う場合は、値の入っていない行が混じることを前提に見てほしい。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
Amazon | 楽天 | 買取 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | サントネージュ 酸化防止剤無添加ワイン 赤 720ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢600円前後 |
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国産無添加ワインの定番。加熱処理と無菌充填で亜硫酸塩を使わずに造る毎日向けの一本。 |
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| 2位 | メルシャン おいしい酸化防止剤無添加ワイン 赤 720ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢600円前後 |
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国内シェア上位の無添加シリーズ。ふくらみのある果実味で食事に合わせやすい。 |
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| 3位 | メルシャン おいしい酸化防止剤無添加ワイン 白 720ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢600円前後 |
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無添加白の売れ筋。冷やしてすっきり飲めるやや甘口タイプ。 |
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| 4位 | サントリー 酸化防止剤無添加のおいしいワイン。濃い赤 720ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢700円前後 |
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「濃い赤」の名のとおり色も果実味も濃いめ。無添加でも飲みごたえ重視の設計。 |
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| 5位 | マンズワイン 酸化防止剤無添加 完熟ぶどうのおいしいワイン 赤 ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢600円前後 |
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キッコーマン系マンズワインの無添加。完熟ぶどうの甘みを生かした柔らかな赤。 |
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| 6位 | アルプス 無添加ワイン 信州コンコード 720ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢900円前後 |
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長野県産コンコード種を使う地ワイン系無添加。ぶどうジュースを思わせる香り。 |
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7位
|
マルセル・ラピエール モルゴン 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,000〜6,000円 |
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自然派ワインの父ラピエールの代表作。SO2を極限まで抑えたガメイの金字塔。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥8,580 楽天 | 査定 買取 |
8位
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フィリップ・パカレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢7,000〜10,000円 |
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ラピエールの甥が手がける自然派ブルゴーニュ。SO2は瓶詰め時に最小限のみ。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥14,300 楽天 | 査定 買取 |
| 9位 | ラディコン リボッラ・ジャッラ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢8,000〜12,000円 |
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オレンジワインの象徴的造り手。長期スキンコンタクトとSO2無添加瓶詰め。 |
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10位
|
グラヴネル リボッラ アンフォラ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢12,000〜18,000円 |
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ジョージア式アンフォラ醸造の巨匠。SO2に頼らない酸化的熟成の極致。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥25,000 楽天 | 査定 買取 |
11位
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フランク・コーネリッセン ムンジェベル ロッソ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢6,000〜9,000円 |
💎 プロのおすすめ
エトナ火山の無添加カルト。培養酵母もSO2も使わない過激な自然派。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥14,850 楽天 | 査定 買取 |
12位
|
ラ・ビアンカーラ サッサイア 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢3,000〜4,500円 |
💎 プロのおすすめ
イタリア自然派の入門定番。SO2無添加ロットも流通する飲み飽きない白。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥3,960 楽天 | 査定 買取 |
| 13位 | ピエール・フリック ゲヴュルツトラミネール サン・スフル 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢5,000〜7,000円 |
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「サン・スフル=硫黄無添加」を明記するアルザスのビオディナミ生産者。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
14位
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ダール・エ・リボ クローズ・エルミタージュ ルージュ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢5,000〜7,000円 |
💎 プロのおすすめ
北ローヌ自然派の雄。SO2ゼロ〜極少量のシラーはスパイシーで軽快。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥10,780 楽天 | 査定 買取 |
15位
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ドメーヌ・レオン・バラル フォジェール 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢4,500〜6,500円 |
💎 プロのおすすめ
耕作も醸造も徹底自然主義。無濾過・SO2最小限の濃密な南仏赤。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥13,090 楽天 | 査定 買取 |
16位rare
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DRC ロマネ・コンティ 2015 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
世界最高峰DRCは全畑でビオディナミを実践。2015年は近年屈指の作柄。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
17位rare
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DRC ラ・ターシュ 2019 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
DRC単独所有の特級畑。ビオディナミ転換後の評価がさらに高まる一本。 |
¥1,180,000リンクサス最安 | 価格を見るAmazon | ¥1,980,000 楽天 | 査定 買取 | |
18位rare
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ルロワ ロマネ・サン・ヴィヴァン 1999 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
1988年からビオディナミを貫くルロワ。特級サン・ヴィヴァンの熟成古酒。 |
¥858,000リンクサス最安 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
19位rare
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ルロワ ヴォーヌ・ロマネ レ・ジュヌヴィエール 2001 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
村名格でも特級級と称されるルロワのヴォーヌ・ロマネ。ビオディナミ栽培。 |
¥632,500リンクサス最安 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
20位limited
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ルロワ ボーヌ・ペリエール 1983 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
メゾン・ルロワの目利きが光るボーヌ1級の40年熟成古酒。 |
¥143,000リンクサス最安 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
21位limited
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メゾン・ルロワ ブルゴーニュ 1998 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
ルロワ入門に最適な広域ブルゴーニュ。ネゴシアン物でも別格の選果眼。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
22位rare
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ルフレーヴ シュヴァリエ・モンラッシェ 1986 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
ビオディナミ白の最高峰ルフレーヴ。特級シュヴァリエの稀少な熟成古酒。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
23位limited
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ルフレーヴ ピュリニー・モンラッシェ クラヴォワイヨン 2005 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
ビオディナミ転換後のルフレーヴを味わえる1級クラヴォワイヨン。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | ¥151,800 楽天 | 査定 買取 | |
24位limited
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シャトー・パルメ 2010 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
3級ながら1級に迫る評価。2010年代にビオディナミへ全面転換した名門。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
25位
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シャトー・ポンテ・カネ 1993 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
💎 プロのおすすめ
メドック格付シャトーで初めてビオディナミ認証を得た造り手の熟成古酒。 |
在庫切れリンクサス入荷通知 | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 | |
| 26位 | コノスル オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン カルメネール シラー 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢1,000〜1,300円 |
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自転車ラベルで知られるコノスルの有機栽培ライン。1,000円台の定番。 |
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| 27位 | サンタ・ヘレナ アルパカ オーガニック レッド 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢800〜1,000円 |
💎 プロのおすすめ
ワンコイン人気のアルパカに有機版。気軽に試せるオーガニック入門。 |
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28位
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エミリアーナ コヤム 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢3,000〜4,000円 |
💎 プロのおすすめ
チリ最大級のオーガニックワイナリーの旗艦。ビオディナミ認証畑のブレンド。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥4,675 楽天 | 査定 買取 |
29位
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ボンテッラ カベルネ・ソーヴィニヨン 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢2,000〜2,500円 |
💎 プロのおすすめ
カリフォルニア有機栽培のパイオニア。果実味豊かなオーガニックカベルネ。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | ¥2,970 楽天 | 査定 買取 |
| 30位 | ドメーヌ・ジャン・ブスケ マルベック 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
実勢1,500〜2,000円 |
💎 プロのおすすめ
アンデス山麓の有機認証マルベック。標高1,200mの畑から濃厚な果実味。 |
LINXASで探すコレクション | 価格を見るAmazon | 楽天で探す 商品名検索 | 査定 買取 |
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下のカードは、当店が扱うワインのうち関連の深い銘柄を並べたものだ。ブルゴーニュやボルドーの名門ドメーヌ、数十年を経た熟成古酒が中心になる。各カードから商品ページへ進むと、ヴィンテージ、液面の状態、価格、在庫状況を確認できる。
長期熟成に耐えてきた古酒も、表示の上では新しいヴィンテージと同じ「酸化防止剤(亜硫酸塩)」の一行で並ぶ。使用基準は使用のしかたを定めるもので、ラベルの表示も何を使ったかを示す欄だ。いま瓶の中にどれだけ残っているかを表示が示しているわけではない、という点は押さえておきたい。
指定添加物476品目のうち、「亜硫酸塩」と書ける6品目

ラベルの「亜硫酸塩」は、特定の一物質を指す名前ではない。消費者庁の通知「食品表示基準について」別添 添加物1-1 の簡略名又は類別名一覧表を引くと、「亜硫酸塩」を簡略名として使ってよい物質が6品目ある。
この6品目はいずれも、食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号)の別表第一に載る指定添加物だ。別表第一は第十二条に関係し、号を数えると476品目ある。番号と別名を並べると次のようになる。
| 別表第一の号 | 物質名 | 施行規則 別表第一の別名 | 認められた簡略名 |
|---|---|---|---|
| 33 | 亜硫酸水素アンモニウム水 | なし | 亜硫酸塩/亜硫酸アンモニウム |
| 34 | 亜硫酸ナトリウム | 亜硫酸ソーダ | 亜硫酸塩/亜硫酸Na |
| 180 | 次亜硫酸ナトリウム | ハイドロサルファイト | 次亜硫酸Na/亜硫酸塩 |
| 291 | 二酸化硫黄 | 無水亜硫酸 | 二酸化イオウ/亜硫酸塩 |
| 338 | ピロ亜硫酸カリウム | 亜硫酸水素カリウム、メタ重亜硫酸カリウム | 亜硫酸塩/亜硫酸カリウム/亜硫酸K/重亜硫酸カリウム/重亜硫酸K |
| 339 | ピロ亜硫酸ナトリウム | 亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸ソーダ | 亜硫酸塩/亜硫酸ナトリウム/亜硫酸Na/重亜硫酸ナトリウム/重亜硫酸Na/亜硫酸ソーダ |
指定添加物は日本で使える添加物の一区分にすぎない
消費者庁の資料「食品添加物に関する規制の概要」は、日本で使用可能な食品添加物を四つに分けている。令和8年2月末時点で、指定添加物476品目、既存添加物327品目(平成7年当時は489品目)、天然香料約600品目、一般飲食物添加物約100品目である。既存添加物は平成7年の法改正時に長い食経験があるとして例外的に扱われたもので、安全性に問題があるものや使用実態のないものは名簿から消除されてきた。
亜硫酸系の6品目はすべて指定添加物、つまり内閣総理大臣が食品衛生法第12条に基づいて指定したものの側にある。ラベルに「亜硫酸塩」と書いてあっても、6品目のどれが使われたのかは表示からは分からない。
果実酒0.35g/kgは、13段ある残存量上限の6段目

使用量の側を定めているのは、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の第2 添加物 F 使用基準だ。この告示は「亜硫酸塩等」という語を自分で定義している。添加物一般の表の第1欄に、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム及びピロ亜硫酸ナトリウム(以下「亜硫酸塩等」という。)と書かれている。
定義に入るのは5品目で、簡略名に「亜硫酸塩」を使える6品目とは一つずれる。外れるのは亜硫酸水素アンモニウム水だ。
果実酒の0.35g/kgは、13段ある上限の6段目
5品目の条文は、二酸化硫黄に換算した残存量の上限を食品ごとに定める。段は13段あり、果実酒はその6段目に置かれている。
| 段 | 上限 | 対象となる食品 |
|---|---|---|
| 1 | 5.0 | かんぴょう |
| 2 | 2.0 | 乾燥果実(干しぶどうを除く。) |
| 3 | 1.5 | 干しぶどう |
| 4 | 0.90 | コンニャク粉 |
| 5 | 0.50 | 乾燥じゃがいも、ゼラチン、ディジョンマスタード |
| 6 | 0.35 | 果実酒、雑酒、清涼飲料水(ぶどう酒からアルコールを除去したもの等)、清涼飲料水に加えるぶどう果汁 |
| 7 | 0.30 | キャンデッドチェリー、糖蜜 |
| 8 | 0.25 | 糖化用タピオカでんぷん |
| 9 | 0.20 | 水あめ |
| 10 | 0.15 | 5倍以上に希釈して飲用に供する天然果汁 |
| 11 | 0.10 | 甘納豆、煮豆 |
| 12 | 0.10 | えび、冷凍生かに(むき身) |
| 13 | 0.030 | その他の食品 |
条文は最上段を「かんぴょうにあってはその1kgにつき5.0g以上」と書く。果実酒の約14倍にあたる。乾燥果実や干しぶどうも果実酒より上に来る。ワインは、亜硫酸の残存量が多い食品の側ではなく、真ん中あたりの帯にいる。
「0.35g以下」ではなく「0.35g以上残存しないように」
条文の書き方には注意がいる。この段は「その1kgにつき0.35g以上」と置いたうえで、最後に「以上残存しないように使用しなければならない。」と結ぶ。つまり0.35g/kgちょうどは許されず、上限は0.35g/kg未満である。「0.35g/kg以下」と書き換えると、境界の扱いが逆になってしまう。
同じ条は、使ってはならない食品も先に挙げる。二酸化硫黄は、ごま、豆類及び野菜に使用してはならない。という一文だ。主語が入れ替わるだけの同趣旨の一文が、5品目すべてに置かれている。
「亜硫酸塩等」に入らない1品目は、ぶどう酒専用に書かれている
亜硫酸水素アンモニウム水の条は独立して置かれ、書き方も違う。まずぶどう酒の製造に用いるぶどう果汁及びぶどう酒以外の食品に使用してはならない。と使える食品を絞り、次に使用量を「亜硫酸水素アンモニウムとして、ぶどう酒1Lにつき、0.2g以下でなければならない。」と定める。残存量については、他の5品目と同じく二酸化硫黄として0.35g/kg以上残存しないように、と書かれている。
ここで「以下」が使われているのが目を引く。5品目が量については残存量だけを縛るのに対し、この1品目は加える量そのものにも上限が置かれ、しかも境界を含む書き方になっている。換算の基準も違い、使用量は亜硫酸水素アンモニウムとして、残存量は二酸化硫黄として測る。
告示は「ぶどう酒」と「果実酒」を書き分けている
もう一つ、この告示には語の使い分けがある。F 使用基準の品目見出しは334本あり、条文にぶどう酒が出てくるのが18品目、果実酒が出てくるのが11品目で、両方に出てくるのは6品目である。
両方に出てくる6品目のうち、二炭酸ジメチル以外の5品目は亜硫酸塩等だ。5品目が「ぶどう酒」を含むようになったのは、次の節で扱う改正で「ぶどう酒からアルコールを除去した清涼飲料水」が条文に入ったためで、改正前は13品目対11品目、両方に出てくるのは二炭酸ジメチルの1品目だけだった。
その二炭酸ジメチルの条は、使用量を「果実酒(ぶどう酒を除く。)及び清涼飲料水にあってはその1kgにつき0.25g以下、ぶどう酒にあってはその1kgにつき0.20g以下」と定める。ぶどう酒を果実酒の一部として扱ったうえで、そこだけ別の値を置いた書き方だ。同じ告示の中でぶどう酒が果実酒の一部として書かれている以上、亜硫酸塩等5品目の0.35g/kgはぶどう酒にもそのまま効く。
2026年4月の改正で、ノンアルコールワインが同じ帯に入った

亜硫酸塩等の使用基準は、令和8年4月7日の内閣府告示第33号で改正され、告示の日から施行された。この告示は成分規格の側も一部直しているが、亜硫酸塩等に関して改正されたのは、添加物一般の表の第2欄と、5品目それぞれの条である。
第2欄は、その食品を別の食品の製造や加工に使うと、含まれている添加物を後の食品に使ったものとみなす、という仕組みの入口にあたる。ここに並ぶ食品が改正前は17品目だったのが、改正後は19品目になった。加わったのは「清涼飲料水(ぶどう酒からアルコールを除去したもの及びこれにぶどう果汁を加えたものに限る。)」と「清涼飲料水に加えるぶどう果汁」の二つである。
合わせて5品目の条にも同じ二つが書き加えられ、いずれも果実酒・雑酒と同じ0.35g/kgの段に入った。清涼飲料水側には、複数の亜硫酸塩等を併用する場合は二酸化硫黄としての合計量で0.35gを見る、という但し書きも付いている。
この改正のねらいは、添加物部会の資料に書かれている。改正前は、ぶどう酒からアルコールを抜いた飲料は「その他の食品」に落ち、上限が0.030g/kgだった。ワインと同じ造りをしながら、亜硫酸の残存量だけは10分の1以下に抑えなければならなかったわけである。事業者からの要請を受け、ぶどう酒と同程度まで使えるようにするための改正だと資料は説明する。
意見公募では、条文の「清涼飲料水」を「ノンアルコールワイン」に置き換えるべきだという提案が出された。消費者庁はこれに対し、食品衛生法上「ノンアルコールワイン」は定義されておらず、定義とするには調査と検討が足りないとして、原案のままとした。制度の側では、ノンアルコールワインという言葉はまだ独立した食品区分になっていない。
グループADI 0.71mg/kgと、実測された摂取量

上限の数字だけを見ても、体に入る量は分からない。摂取量の側は、食品安全委員会の評価と国の調査で測られている。添加物部会の資料2-1がその結果をまとめている。
まず毒性の評価から。ブタの48週間経口投与試験で軽度の胃と食道の所見が認められたことから、無毒性量(NOAEL)は二酸化硫黄として71 mg/kg体重/日と判断された。ここから安全係数100で除した0.71 mg/kg体重/日が、亜硫酸塩等5品目と亜硫酸水素アンモニウム水を合わせたグループの一日摂取許容量(ADI)として設定されている。
遺伝毒性については、食品添加物として通常摂取する場合に生体にとって特段問題となるものはないと判断された。発がん性も、マウスの2年間試験とラットの2年間試験で認められていない。アルビノラットで視神経毒性の所見が示唆されたが、ヒトへ外挿することが困難であるとして、これに基づく無毒性量の判断は適切でないとされた。
実測された摂取量はADIの数パーセント
実際に食べている量は、マーケットバスケット方式の調査で測られる。令和5年度の調査によると、二酸化硫黄としての一日摂取量は全年齢層(1歳以上)で0.87×10-2 mg/kg体重/日、20歳以上で飲酒習慣のある者では4.7×10-2 mg/kg体重/日だった。
グループADIの0.71 mg/kg体重/日と並べると、飲酒習慣のある層でもADIの1割に届いていない。今回の改正でノンアルコールワインに最大残存量の0.35g/kgが残存したと仮定した推計でも、20歳以上の合計は4.8〜5.3×10-2 mg/kg体重/日にとどまり、ADIを超えていないことが確認されたと資料は述べている。
ここまでの数字は集団の平均的な摂取量の話であって、特定の添加物を避けたい人にとっての目安ではない。避ける必要がある人に要るのは平均摂取量の議論ではなく、表示を見て判断する手がかりのほうだ。別表第六が用途名の併記を求めている以上、少なくとも用途と物質名はラベルに残る。体調に不安がある場合は医師に相談してほしい。
各国の扱いも資料に触れられている。米国は亜硫酸塩類6物質を一般に安全とみなされる(GRAS)物質のリストに収載し、欧州は8物質の使用を認め、オーストラリアとニュージーランドは7物質について、二酸化硫黄としての残存量の最大使用基準値をワイン、発泡ワイン、強化ワインに定めている。
有機ワインは無添加ではない|JASの表A.1と表B.1

「有機」や「オーガニック」と名乗るワインは、亜硫酸を使っていないのだろうか。答えは条文にはっきり書かれている。
有機加工食品の日本農林規格(JAS 1606:2024・財務省と農林水産省の共同告示)は、5.1 e)で使える添加物を限定する。有機酒類以外の有機加工食品にあっては表A.1,有機酒類にあっては表B.1の添加物という書き方だ。酒とそれ以外で参照する表が分かれている。
表A.1は61件、表B.1は39件。両方を突き合わせると、表B.1にだけ載っているのは4つだけである。
| 区分 | 件数 | 内訳 |
|---|---|---|
| 表A.1(有機酒類以外)に載る添加物 | 61件 | うち表B.1に無いものが26件 |
| 表B.1(有機酒類)に載る添加物 | 39件 | うち表A.1に無いものが4件 |
| 表B.1にだけ載る4件 | 4件 | アルゴン、酵母細胞壁、二酸化硫黄(INS 220)、ピロ亜硫酸カリウム(INS 224) |
| 表B.1で基準欄に条件が付くもの | 1件 | 香料(化学的に合成されたものでないこと。) |
| 表A.1で基準欄が「-」のもの | 5件 | トラガントガム、窒素、酸素、二酸化炭素、酵素 |
二酸化硫黄(INS 220)とピロ亜硫酸カリウム(INS 224、亜硫酸水素カリウム液を含む)は、表B.1にはあって表A.1には無い。つまり有機の規格は、亜硫酸系の添加物を有機酒類にだけ認めており、酒以外の有機加工食品には一切認めていない。有機ワインは亜硫酸無添加を意味しない、というのはここから直接読める。
JASは上限を書いていない
表B.1の基準欄も見ておきたい。39件のうち、基準欄に条件が書かれているのは香料の1件だけで(化学的に合成されたものでないこと。)、残る38件はすべて「-」である。表A.1では基準欄が「-」なのは5件しかなく、香料の1件を除く残り55件はすべて「農産物の加工品に使用する場合に限ること」のように使える場面が限定されている。有機酒類の側は、使える添加物の種類を39件に絞る代わりに、使える場面の条件をほとんど置いていない。
量の上限は、前の節で見た食品衛生法の使用基準が受け持つ。有機ワインだからといって果実酒の0.35g/kgより厳しい上限が国内で課されるわけではない。ただし規格には5.3.1に添加物を使用する場合は,必要最小限度としなければならない、という規定があり、必要を超えて使うことは認められていない。
酒類の有機表示は国税庁の基準から有機JASへ移った
ラベルに「有機」と名乗る手続き自体も変わった。国税庁の「酒のしおり」によると、酒類における有機の表示基準(平成12年国税庁告示第7号)は日本農林規格等に関する法律の改正に伴って令和4年10月1日に廃止された。令和7年9月30日までに酒類の製造場から移出し、または保税地域から引き取った酒類には従前の表示を続けられる経過措置が置かれたが、令和7年10月1日以降は有機JAS認証を取得し、有機JASマークを付すことが必要になっている。
「酒のしおり」の章立て自体もこの動きに合わせて変わった。令和7年7月版までは「20 酒類における有機の表示基準」という章が置かれていたが、令和8年7月版ではその章が消え、代わりに「23 日本農林規格等に関する法律(JAS法)に基づく酒類における有機の表示」が並んでいる。
したがって現在の店頭で「有機ワイン」「オーガニックワイン」と表示された国内流通品は、有機JASの枠組みに乗った商品ということになる。そしてその枠組みは、いま見たとおり亜硫酸の使用を排除していない。
酒のラベルに添加物だけが並ぶ理由

ワインの裏ラベルを他の加工食品と見比べると、書いてある項目が明らかに少ない。原材料名が無い、賞味期限が無い、栄養成分表示も無い。それでいて添加物だけは書いてある。この偏りにも根拠がある。
食品表示基準の第3条第1項は、一般用加工食品に表示すべき事項を9項目挙げる。酒類については、このうち4項目が外れる。
| 表示事項 | 酒類での扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 名称 | 義務 | 酒類を理由とする免除は無い |
| 保存の方法 | 省略可 | 第3条第3項の表に「7 酒類」 |
| 消費期限又は賞味期限 | 省略可 | 第3条第3項の表に「7 酒類」 |
| 原材料名 | 表示不要 | 第5条「酒類を販売する場合」(国内製造ワインは果実酒等の製法品質表示基準が別に義務づけ) |
| 添加物 | 義務 | 免除の規定なし |
| 内容量又は固形量及び内容総量 | 義務 | 酒類を理由とする免除は無い |
| 栄養成分の量及び熱量 | 省略可 | 第3条第3項の表に「二 酒類」 |
| 食品関連事業者の氏名又は名称及び住所 | 義務 | 酒類を理由とする免除は無い |
| 製造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称 | 義務 | 酒類を理由とする免除は無い |
外れる根拠は二か所に分かれている。原材料名は第5条(義務表示の特例)で、酒類を販売する場合にはアレルゲンと原産国名とあわせて表示を要しないとされる。保存の方法、消費期限又は賞味期限、栄養成分の量及び熱量は、第3条第3項の省略表にそれぞれ酒類が挙がっている。ただし栄養成分の量及び熱量の省略は、栄養表示をしようとする場合を除くという括りが付いており、酒類でも栄養表示をするなら省略できない。
これに対して添加物の項には、酒類を外す規定がどこにも無い。第3条第3項の省略表で添加物に挙がっているのは、容器包装の表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下のもの(特定保健用食品及び機能性表示食品を除く)だけである。名称、内容量、食品関連事業者、製造所の4項目は酒類でも義務のままなので、ラベルから消えるのは原材料名、保存の方法、期限表示、栄養成分表示の4つである。そのあとに添加物が残って見えるのは、免除の網から添加物が漏れているからである。
国内製造ワインの原材料名は、別の法律が書かせている
ただし原材料名については、食品表示基準の外にもう一本の道がある。酒類の表示は酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第86条の6にもとづく表示基準にも従う必要があり、そのうち果実酒等の製法品質表示基準(平成27年10月国税庁告示第18号)が、国内製造ワインについて一括表示欄への原材料名の表示を求めている。原材料名は果実、濃縮果汁、輸入ワイン、国内製造ワインの4区分で使用量の多い順に書くことになっている。
つまり「酒類だから原材料名が要らない」と言えるのは食品表示基準の側の話で、日本国内で造られたワインには別の法律から原材料名の表示義務がかかる。裏ラベルに原材料名が見当たらないボトルは、多くが輸入されたワインだ。
「使っていない」と「書かなくてよい」は別
もう一つ、表示から抜ける経路がある。第3条第1項の添加物の項の1は、加工助剤とキャリーオーバーを除くと定めている。キャリーオーバーは同じ項で、原材料の製造や加工の過程で使われ、その食品の製造や加工では使われないもののうち、当該食品中には当該添加物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないものと定義されている。
したがって、ラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」が書かれていないことは、亜硫酸が一切含まれていないことを意味しない。表示が無い状態には、そもそも使っていない場合と、キャリーオーバーに当たって書かなくてよい場合の両方が含まれる。国産の酸化防止剤無添加ワインのように、製法として加えていないことを商品名で打ち出している例はまた別で、この場合は表示の有無ではなく商品説明の側で判断できる。
飲まないワインの査定・買取はリンクサスへ

飲む予定のないワインが手元にあるなら、状態が落ちる前に手放すのも一つの選択だ。リンクサスグループではワイン・洋酒の買取を行っている。ウイスキーはウイスキー買取、日本酒は日本酒買取、焼酎は焼酎買取で受け付けている。
査定では、銘柄とヴィンテージのほか、液面の位置、ラベルの状態、キャップシールの状態、そして保管環境を確認する。亜硫酸の残存量そのものを測ることはできないが、高温にさらされた形跡があるかどうかは外観から推し量れる。液面の下がり方やコルクの押し上がりは、その代表的な手がかりだ。
酸化防止剤を抑えた自然派ワインは、一般に温度変化に弱いとされる。保管の履歴が分かる場合は査定時に伝えてもらえると、評価の精度が上がる。当店の在庫はリンクサス酒販で確認できる。
よくある質問

ラベルの「酸化防止剤(亜硫酸塩)」はどの物質を指していますか。
表示だけでは特定できません。「亜硫酸塩」を簡略名として使える指定添加物は6品目あり、亜硫酸水素アンモニウム水、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムのいずれかが使われています。どれを使ったかまでラベルに書く義務はありません。
ワインに使える酸化防止剤の上限はいくつですか。
食品、添加物等の規格基準のF 使用基準は、果実酒について二酸化硫黄として1kgにつき0.35g以上残存しないように使用しなければならないと定めています。条文が「0.35g以上残存しないように」と書いているため、上限は0.35g/kg未満であって、0.35g/kgちょうどは含まれません。
ワインは亜硫酸の残存量が多い食品なのですか。
上限で比べる限り、真ん中あたりの帯にあります。同じ告示が定める上限は13段あり、果実酒は上から6段目です。最上段のかんぴょうは1kgにつき5.0g、乾燥果実は2.0g、干しぶどうは1.5gと、果実酒より高い上限が置かれた食品がいくつもあります。
有機ワインやオーガニックワインには酸化防止剤が入っていないのですか。
入っていることがあります。有機加工食品の日本農林規格は、有機酒類に使える添加物を表B.1の39件に限っており、その中に二酸化硫黄とピロ亜硫酸カリウムが含まれています。逆に酒以外の有機加工食品が参照する表A.1にはこの2つが載っておらず、亜硫酸系が使えるのは有機酒類だけです。
ノンアルコールワインの扱いはどうなりましたか。
令和8年4月7日の内閣府告示第33号で、ぶどう酒からアルコールを除去した清涼飲料水などが果実酒と同じ0.35g/kgの段に加えられました。それまでは「その他の食品」として0.030g/kgが上限でした。なお「ノンアルコールワイン」という語は食品衛生法上まだ定義されておらず、条文では清涼飲料水として書かれています。
亜硫酸塩の摂取量は多すぎませんか。
国の調査では、二酸化硫黄としての一日摂取量は1歳以上の全年齢層で0.87×10のマイナス2乗 mg/kg体重/日、20歳以上で飲酒習慣のある者で4.7×10のマイナス2乗 mg/kg体重/日と測られています。グループADIの0.71 mg/kg体重/日と比べると、飲酒習慣のある層でも1割に届いていません。ただしこれは集団の平均の話で、亜硫酸に反応する体質の方には当てはまりません。
酸化防止剤の表示が無いワインは無添加ですか。
必ずしもそうとは限りません。食品表示基準は加工助剤とキャリーオーバーを表示の対象から外しており、原材料の段階で使われた添加物がこれに当たる場合は書かなくてよいことになっています。製法として加えていないことをはっきりさせたい場合は、商品名や商品説明に無添加とあるかどうかで確かめてください。
ワインのラベルに賞味期限や原材料名が無いのはなぜですか。
食品表示基準が酒類を外しているためです。第3条第1項が挙げる9項目のうち、原材料名は第5条で表示不要とされ、保存の方法、消費期限又は賞味期限、栄養成分の量及び熱量は第3条第3項の省略表に酒類が挙がっています。添加物にはこの免除が無いため表示に残ります。なお国内製造ワインについては、果実酒等の製法品質表示基準が食品表示基準とは別に原材料名の表示を義務づけています。
最終更新:(リンクサス酒販 鑑定士チーム監修)
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