ネッビオーロとは|品種名と生産規定が決める中身
ネッビオーロは、バローロとバルバレスコを生むイタリア北西部の黒ぶどうとして知られている。ただし「ネッビオーロとは何か」を決めているのは、味わいの印象ではなく書かれた規則のほうだ。品種名そのものはイタリアの品種登録簿に登録番号つきで載り、その名前をラベルに書いてよいかはEU規則が条件を定める。バローロという名乗りの中身は、収量・熟成月数・出荷時の分析値まで数字で書かれた生産規定が決めている。
この記事は味わいの形容ではなく、一次資料の条文に書かれた数字と語だけを追う。ラベルの「Barolo」「Nebbiolo」「Riserva」という三つの語は、それぞれ別の条項に支えられている。
ネッビオーロという名前を決めているのは登録簿

イタリアには、ワイン用ぶどうの品種を国が管理する登録簿がある。ぶどう品種全国登録簿(Registro Nazionale delle Varietà di Vite)といい、農業省の管轄で公開されている。ネッビオーロはこの登録簿にコード160番、品種名 NEBBIOLO N. として載っている。末尾の N. は黒ぶどうを示す記号とされる(凡例そのものは今回の取得範囲では確認できなかった)。
登録された日と官報の番号
登録簿のネッビオーロの欄には、登録日として1970年5月25日、根拠となる官報としてG.U. 149 - 17/06/1970が記録されている。提案者は CRA-VIT Conegliano。「ネッビオーロ」は自然に呼ばれてきただけの名ではなく、日付と官報番号を伴って公式の一覧に加えられた登録名である。
ただし登録簿自身は Il presente Catalogo è un semplice strumento di documentazione. Fanno fede gli atti ufficiali.
=「このカタログは単なる文書化の道具であって、正文は公式行為のほうである」と断っている。
登録簿が示す名乗り先の広さ
同じページには、ネッビオーロの使用が認められている原産地呼称の一覧も載っている。実測するとDOCGが7件、DOCが22件、IGTが36件である。DOCGの7件は Barbaresco、Barolo、Gattinara、Ghemme、Roero、Sforzato di Valtellina o Sfursat di Valtellina、Valtellina Superiore で、内訳はピエモンテ州が5件、ロンバルディア州のヴァルテッリーナ関連が2件。ネッビオーロを名乗れる枠はピエモンテの外にも開いている。
公式シノニムは三つだけで一つには県の縛りがある

登録簿には「公式シノニム」という欄がある。同じ品種を指す別名として国が認めた呼び名の欄で、ネッビオーロのこの欄は一行しかない。
Sinonimi ufficiali : SPANNA, CHIAVENNASCA, PRUNENT*
つまり公式に認められた別名は3つだけである。しかも三つ目の PRUNENT には星印が付いていて、同じページの注記が範囲を絞っている。
* Ai soli fini della designazione dei vini per la D.O.C. Valli Ossolane, provenienti da uve raccolte nella provincia di Verbano Cusio Ossola
PRUNENT はDOC Valli Ossolane の表示のためだけに、しかも Verbano Cusio Ossola 県で収穫されたぶどうに限って使える名前だということだ。公式シノニムでありながら使える場面が県の単位まで絞られている。SPANNA と CHIAVENNASCA にこの種の制限注記は付いていない。
クローン名はシノニムではない
ネッビオーロの話でよく並べられる Picotener、Michet、Lampia は、シノニム欄ではなくクローン名の括弧書きとして現れる。I - RAUSCEDO 3 (Michet) のような形で、承認年月日と官報番号を伴う別の行に載っている。呼び名としての別名と登録された栄養系は、登録簿の中で欄が分かれている。
| 名乗り | 登録簿での扱い | 使える範囲 |
|---|---|---|
| Nebbiolo | 登録品種名(コード160) | 制限の注記なし |
| Spanna | 公式シノニム | 制限の注記なし |
| Chiavennasca | 公式シノニム | 制限の注記なし |
| Prunent | 公式シノニム(星印つき) | DOC Valli Ossolane の表示のためだけ/Verbano Cusio Ossola県産のぶどうに限る |
| Picotener | クローン名の括弧書き | シノニム欄には無い |
| Michet | クローン名の括弧書き | シノニム欄には無い |
| Lampia | クローン名の括弧書き | シノニム欄には無い |
ひとつ補足すると、CHIAVENNASCA だけは公式シノニム欄とクローン名の括弧書きの両方に現れる。表1の区分は「どちらか一方にしか出ない」という意味ではない。
ラベルに品種名を書けるかはEU規則が決める

登録簿に載っていることと、ラベルにその名を書いてよいことは別の話だ。EUで流通するワインのラベルに品種名を出せるかは、委員会委任規則 (EU) 2019/33 第50条が定める。以下は統合版(2025年1月18日時点)による。
単一品種なら85パーセント、複数なら合計100パーセント
第50条第1項はまず割合の条件を置く。ひとつだけ書くなら if only one wine grape variety or its synonym is named, at least 85 % of the product must have been made from that variety
=その品種から85パーセント以上、二つ以上を並べるなら挙げた品種で合計100パーセントである。並べる場合には書き方の指定も付く。
The wine grape varieties must appear on the label in descending order of the proportion used and in characters of the same size.
出典:委員会委任規則 (EU) 2019/33 統合版(2025年1月18日時点)
使用割合の多い順に、同じ大きさの文字で書けという規定だ。
ネッビオーロは附属書IVのPart Bに載っている
第50条にはもうひとつ、リストによる特別扱いがある。附属書IVの Part A と Part B は条文上の意味が逆を向いており、ネッビオーロが載っているのは Part B のほうだ。33番に Nebbiolo d'Alba (IT)
という保護原産地呼称と組で記載され、使える国としてイタリア、オーストラリア、アメリカ合衆国、クロアチアが並んでいる。
| 附属書IVの区分 | 根拠条項 | 載ることの意味 | ネッビオーロ |
|---|---|---|---|
| Part A | 第50条第3項 | 呼称そのものから成る、または呼称を含む品種名を、呼称つきワインに書いてよい | 載っていない |
| Part B | 第50条第4項 | 呼称の一部を含み地理的要素を直接指す品種名は、呼称つきワインにしか書けない | 33番に載っている |
Part B の効果を定める第50条第4項はこう書く。
that partially contain a protected designation of origin or geographical indication and directly refer to the geographical element of the protected designation of origin or geographical indication in question, may only appear on the label of a product bearing a protected designation of origin or geographical indication
出典:委員会委任規則 (EU) 2019/33 統合版(2025年1月18日時点)
読みどころは may only appear on the label の一句だ。Part B は「載れば書ける」許可のリストではなく、載ると書ける場所が狭まるリストである。呼称も地理的表示も名乗らないワインのラベルに「Nebbiolo」と書くことは、この条文の下ではできない。
公式シノニムの SPANNA・CHIAVENNASCA・PRUNENT は Part A にも Part B にも記載が見当たらない。この三つは第3項・第4項の特別扱いを受けず、第1項の一般則を満たせばよい立場にある。
なお第50条第2項は、附属書IVに載っていない品種名についての一般則として、呼称を持たないワインが品種名を表示する場合には実施規則 (EU) 2018/274 第12条に基づく証明を条件にしている。
関連商品ラインナップ
下に並ぶカードは、リンクサス酒販のワインコレクションから引いている。公開ページで383点を掲載しており、先頭はオーパスワンやペンフォールズ グランジで、シャトー・マルゴーのセカンドなど長期熟成型の赤が中心だ。
並ぶのはカリフォルニアやオーストラリア、ボルドーの銘柄で、同じ品種のワインではない。それでも見比べる価値はある。この記事で追う「呼称が中身を数字で縛る」仕組みは、畑の範囲・品種の構成・単位面積収量・最低アルコール度数という同じ骨格が、ボルドーをはじめ他の産地の呼称でも組み立てられているからだ。続く比較表のネッビオーロと、この棚の銘柄を並べて見てほしい。
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ここではワインの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
ネッビオーロの代表ワイン30銘柄を相場と特徴で比較

流通しているネッビオーロのワインを並べておく。下の比較表は、ランゲ・ネッビオーロから二大DOCGのバローロ・バルバレスコ、北部のガッティナーラやゲンメ、長期熟成型のリゼルヴァまで30銘柄を集めたものだ。産地の内訳は銘柄名から数えるとバローロ14本、バルバレスコ5本、ランゲ3本などで、ピエモンテ州以外はアル・ペ・ペ ヴァルテッリーナ・スペリオーレの1本だけだ。この1本はロンバルディア州ヴァルテッリーナの産で、この産地の呼び名が公式シノニムの CHIAVENNASCA として登録簿に載っている。
表の列は画像・銘柄とスコア・定価と市場相場・特徴・リンクサス酒販・Amazon・楽天・買取の8つ、並べ替えはおすすめ順、価格順、希少度順の3種類である。ただし今回の30銘柄はいずれも定価が登録されていないため、価格帯を指定する四つのボタンではどれを押しても一行も残らず、価格順に並べ替えても順序は動かない。価格の手がかりは市場相場の欄にある実勢の幅で、度数や産地の列は無い。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
Amazon | 楽天 | 買取 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ピオ・チェーザレ ネッビオーロ ランゲ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約2,500〜3,500円(750ml) |
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名門が造る入門ネッビオーロ。日常使いに最適。 |
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| 2位 | G.D.ヴァイラ ランゲ・ネッビオーロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約2,800〜3,800円(750ml) |
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清らかで現代的。コスパに優れる人気銘柄。 |
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| 3位 | プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ ランゲ・ネッビオーロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約2,500〜3,500円(750ml) |
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本格バルバレスコの入口となる協同組合の名品。 |
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| 4位 | ヴィエッティ ネッビオーロ ペルバッコ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約2,800〜3,800円(750ml) |
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バローロ畑の実力派。骨格がしっかりした一本。 |
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| 5位 | フォンタナフレッダ ネッビオーロ・ダルバ 750ml ★★★☆☆3/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約2,000〜3,000円(750ml) |
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果実味豊かで親しみやすい入門ダルバ。 |
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| 6位 | マッテオ・コレッジア ロエロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約3,000〜4,500円(750ml) |
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砂質土壌が生む繊細でエレガントなロエロ。 |
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| 7位 | アル・ペ・ペ ヴァルテッリーナ・スペリオーレ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約3,500〜5,500円(750ml) |
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アルプス山麓の冷涼ネッビオーロ。酸が美しい。 |
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| 8位 | トラヴァリーニ ガッティナーラ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約4,000〜6,000円(750ml) |
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火山性土壌の北部ネッビオーロ。力強くミネラリー。 |
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| 9位 | アンティーキ・ヴィニェーティ・ディ・カンタルーポ ゲンメ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約4,000〜6,000円(750ml) |
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北ピエモンテの実力派DOCG。引き締まった構造。 |
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| 10位 | プロドゥットーリ・ネッビオーロ・ディ・カレーマ カレーマ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約4,500〜6,500円(750ml) |
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急斜面の段々畑が生む希少で繊細なカレーマ。 |
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| 11位 | マルケージ・ディ・バローロ バローロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約6,000〜9,000円(750ml) |
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老舗が造る古典派バローロ。入門に好適。 |
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| 12位 | プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ バルバレスコ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約4,500〜6,500円(750ml) |
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本格バルバレスコの基準。圧倒的コスパ。 |
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| 13位 | フォンタナフレッダ バローロ・セッラルンガ・ダルバ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約4,500〜6,500円(750ml) |
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セッラルンガの力強さを映す安定派バローロ。 |
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| 14位 | マッソリーノ バローロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約7,000〜11,000円(750ml) |
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伝統と現代の中庸。完成度の高い実力派。 |
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| 15位 | マルケージ・ディ・グレイ マルティネンガ バルバレスコ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約7,000〜10,000円(750ml) |
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単一畑が生む優美でシルキーなバルバレスコ。 |
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| 16位 | ピオ・チェーザレ バルバレスコ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約7,000〜10,000円(750ml) |
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名門の古典派バルバレスコ。長熟も楽しめる。 |
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| 17位 | G.D.ヴァイラ バローロ・アルベ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約5,500〜8,000円(750ml) |
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ピュアで華やか。現代派バローロの代表格。 |
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| 18位 | ヴィエッティ バローロ・カスティリオーネ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約9,000〜14,000円(750ml) |
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名村ブレンドの洗練。現代バローロの象徴。 |
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| 19位 | パオロ・スカヴィーノ バローロ 750ml ★★★★☆4/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約9,000〜13,000円(750ml) |
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モダンクラシックの旗手。滑らかで親しみやすい。 |
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| 20位 | エリオ・グラッソ バローロ・ガヴァリーニ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約10,000〜15,000円(750ml) |
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単一畑の端正な構造美。長熟向きの実力派。 |
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| 21位 | マッソリーノ バローロ・ヴィーニャ・リオンダ・リゼルヴァ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約18,000〜28,000円(750ml) |
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伝説の単一畑リゼルヴァ。圧巻の長熟ポテンシャル。 |
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| 22位 | ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ・ラ・セッラ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約25,000〜40,000円(750ml) |
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低収量が生む濃密な果実。モダンバローロの頂点。 |
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| 23位 | ヴィエッティ バローロ・ブルナーテ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約25,000〜40,000円(750ml) |
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名クリュ・ブルナーテ。華やかさと繊細さの極み。 |
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| 24位 | ブルーノ・ジャコーザ バルバレスコ・アジリ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約30,000〜55,000円(750ml) |
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巨匠ジャコーザの名畑。伝統派バルバレスコ最高峰。 |
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| 25位 | ブルーノ・ジャコーザ バローロ・ファレット 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約35,000〜60,000円(750ml) |
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名畑ファレット。ネッビオーロの偉大さの象徴。 |
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| 26位 | ガヤ バルバレスコ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約55,000〜90,000円(750ml) |
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イタリアの至宝ガヤ。バルバレスコの代名詞。 |
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| 27位 | ガヤ スペルス 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約45,000〜75,000円(750ml) |
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ガヤのバローロ系最高峰。壮大で官能的。 |
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| 28位 | ジャコモ・コンテルノ バローロ・カッシーナ・フランチャ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約45,000〜80,000円(750ml) |
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伝統派の絶対的名門。骨太で崇高な長熟バローロ。 |
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| 29位 | ジャコモ・コンテルノ バローロ・モンフォルティーノ・リゼルヴァ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約180,000〜350,000円(750ml) |
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ネッビオーロの最高到達点。伝説の長熟リゼルヴァ。 |
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| 30位 | ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ・ブルナーテ 750ml ★★★★★5/ J.S.A.認定ソムリエスコア |
約40,000〜70,000円(750ml) |
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モダン派の到達点。圧倒的な濃密さと凝縮。 |
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ネッビオーロワインはオープン価格・実勢価格が中心のためメーカー定価は掲載していない。価格は各モールやインポーターの実勢(2026年6月時点)を参考にした目安で、ヴィンテージ・造り手・流通状況で大きく変動する。最安値を保証する一覧ではない。表はおすすめ順・価格順・希少度順で並び替えられるが、定価の登録が無いため価格帯の絞り込みでは絞り込めない。
バローロの生産規定は100%とは書いていない

ここからはバローロの名乗りの中身を決める文書を読む。イタリア農業省が配布する生産規定(disciplinare di produzione)で、表題は DISCIPLINARE DI PRODUZIONE DEI VINI A DENOMINAZIONE DI ORIGINE CONTROLLATA E GARANTITA “BAROLO”
である。冒頭の改正履歴には、DOCとしての承認が DPR 23.04.1966、DOCGへの格上げが DPR 01.07.1980(GU 21 - 22.01.1981)、直近の改正が D.M. 17.04.2015(GU 97 - 28.04.2015)と記録されている。
第2条が書いているのは畑の構成
ネッビオーロの記事でほぼ必ず「バローロはネッビオーロ100パーセント」と書かれる。ところが生産規定の本文を全文検索しても、バローロ・バルバレスコのどちらにも「100」という数字は一度も出てこない。第2条(Base ampelografica)はこう書くだけだ。
devono essere ottenuti da uve provenienti dai vigneti composti esclusivamente dal vitigno Nebbiolo
出典:イタリア農業・食料主権・森林省 DOP/IGPワイン生産規定一覧
直訳すると「もっぱらネッビオーロ品種で構成されたぶどう畑から得られたぶどうから造られなければならない」となる。条文が要求しているのはワインに占める品種の割合ではなく、ぶどうを採る畑の構成のほうだ。バルバレスコの第2条も呼称名を除いて同じ文言である。「ネッビオーロだけで造る」という理解そのものは誤りではないが、根拠を「規定に100パーセントと書いてある」と説明すると条文に無いものを引くことになる。
同じ規定の中に何が並んでいるか
生産規定は呼称の定義と品種構成に始まり、産地の範囲、栽培、醸造と熟成、出荷時の分析値、表示、容器の順で条が並ぶ。バローロでは第7条が Barolo chinato という別の飲料の条文で、表示のルールは第8条にある。追加地理的表示(menzioni geografiche aggiuntive)もバローロは第8条、バルバレスコは第7条に列挙されており、実測するとバローロが180件、バルバレスコが66件だった。ラベルで見かける畑名の多くはこの一覧に載った名前である。
| 項目 | バローロ | バルバレスコ |
|---|---|---|
| 品種構成の条文 | esclusivamente dal vitigno Nebbiolo | 同じ文言 |
| 収量の上限 | 8トン/ヘクタール | 8トン/ヘクタール |
| vigna を名乗る場合の収量 | 7,2トン/ヘクタール | 7,2トン/ヘクタール |
| ぶどうの最低自然アルコール | 12,50%vol | 12,00%vol |
| 搾汁段階の歩留まり | 70%(56ヘクトリットル/ヘクタール) | 70%(56ヘクトリットル/ヘクタール) |
| 熟成義務の終了時点の歩留まり | 68%(54,4ヘクトリットル/ヘクタール) | 68%(54,4ヘクトリットル/ヘクタール) |
| 熟成義務 | 38か月(うち木製容器18か月) | 26か月(うち木製容器9か月) |
| リゼルヴァの熟成義務 | 62か月(うち木製容器18か月) | 50か月(うち木製容器9か月) |
| 出荷時の最低総アルコール | 13,00%vol | 12,50%vol |
| 最低総酸 | 4,5グラム/リットル | 4,5グラム/リットル |
| 最低無糖エキス | 22,0グラム/リットル | 22,0グラム/リットル |
| 標高 | 170メートル以上540メートル以下 | 550メートル以下(下限の定めなし) |
| 追加地理的表示の数 | 180件 | 66件 |
収量と歩留まりに置かれた上限

生産規定でいちばん数字が多いのは、畑からどれだけ採ってよいかという部分だ。バローロの第4条は単位面積あたりの収量の上限を8トン/ヘクタールと定める。追加地理的表示を付ける場合も同じ数字だが、さらに畑名を示す vigna を名乗ると7,2トン/ヘクタールへ下がり、同時にぶどうの最低自然アルコール度数が 12,50%vol から 13,00%vol へ上がる。名乗りを細かくするほど条件が厳しくなる。
歩留まりの関門は二つある
第5条はぶどうからワインへの歩留まりの上限を定める。まず搾汁の段階で70パーセント(56ヘクトリットル/ヘクタール)という上限が置かれる。超えた場合の扱いも条文にある。
Qualora tale resa superi la percentuale sopraindicata, ma non oltre il 75%, l’eccedenza non ha diritto alla denominazione di origine controllata e garantita; oltre detto limite percentuale, decade il diritto alla denominazione di origine per tutto il prodotto.
出典:イタリア農業・食料主権・森林省 DOP/IGPワイン生産規定一覧
70パーセントを超えても75パーセントまでなら超過分だけが呼称を失い、75パーセントを超えるとその生産物すべてが呼称を失うという二段の制裁だ。そのうえで第5条第4項が、La resa massima dell'uva in vino finito al termine del periodo obbligatorio di invecchiamento
=熟成義務の期間が終わった時点での歩留まりに68パーセント(54,4ヘクトリットル/ヘクタール)という第二の上限を置く。熟成中の目減りを見込んだうえで、出口の側にもう一度関門を設けている。
| 段階 | 上限 | 超えたとき |
|---|---|---|
| 畑からのぶどうの収量 | 8トン/ヘクタール | 豊作年でも全体の超過が20%以内なら限度内に戻せる |
| ぶどうからワインへの歩留まり | 70% | 75%以下なら超過分だけが呼称を失う |
| 同上(75%超) | — | その生産物すべてが呼称を失う |
| 熟成義務の終了時点の歩留まり | 68% | 第二の関門として別に定められている |
畑そのものへの条件
第4条は畑の条件も書く。地勢は丘陵地に限られ、谷底・湿地・平坦地・日照不足の土地は明確に除外される。土壌は粘土質・石灰質とその組み合わせ。標高は170メートル以上540メートル以下、植栽密度は新規登録または改植の畑について1ヘクタールあたり3500本以上、仕立てはコントロスパッリエラ、剪定はギヨが指定され、促成栽培の一切が禁じられている。バルバレスコ側は標高の上限が550メートルで下限の定めがなく、地勢の語も「丘陵」とだけ書かれている。
熟成義務の月数と起算日と出荷解禁日

熟成の義務は、生産規定のなかでもっとも関心が集まる部分だろう。バローロは38か月、うち木製容器で18か月。リゼルヴァは62か月で、木製容器の月数は18か月と通常のバローロと同じである。リゼルヴァで延びるのは総月数のほうだけで、木の中にいる時間の下限は変わらない。
バルバレスコは26か月(うち木製容器9か月)、リゼルヴァが50か月(うち木製容器9か月)。「バローロのほうが長く待つ」は、月数では総月数で12か月、木製容器で9か月の差として書かれている。
起算日は収穫年の11月1日
月数を数え始める日も条文が指定する。バローロもバルバレスコも 1° novembre dell’anno di raccolta delle uve
=ぶどうを収穫した年の11月1日が起算日だ。醸造を始めた日でも瓶詰めした日でもない。収穫年で一律に揃えることで、造り手ごとの作業の早い遅いが熟成期間の長短に化けないようにしている。
出荷が解禁される日も併記されている。バローロは収穫の4年目の1月1日、リゼルヴァは6年目の1月1日。バルバレスコはそれぞれ3年目と5年目の1月1日である。
リゼルヴァは自動では名乗れない
所定の月数を置けば自動的にリゼルヴァになる、というわけでもない。
All’atto della certificazione, trascorso il tempo di invecchiamento come stabilito al paragrafo precedente, il produttore può fare esplicita richiesta della tipologia «riserva».
出典:イタリア農業・食料主権・森林省 DOP/IGPワイン生産規定一覧
「認証の時点で、前項に定められた熟成期間が経過したのち、生産者はリゼルヴァという類型を明示的に請求することができる」。リゼルヴァは生産者の申し出があって初めて成立する名乗りであって、時間の経過だけで付く称号ではない。
出荷時に測られる三つの数値

熟成を終えたワインは出荷の時点で分析値の下限を満たさなければならない。バローロの第6条が定めるのは三つの数値だ。最低総アルコール度数が13,00%vol、最低総酸が4,5グラム/リットル、最低無糖エキスが22,0グラム/リットルである。リゼルヴァも同じ三つの数値で、色・香り・味わいの記述まで同一の文言になっている。リゼルヴァを分けているのは熟成月数であって、出荷時に測る数値ではない。
無糖エキスという指標
三つのうち日本の解説であまり見かけないのが無糖エキス(estratto non riduttore)だ。ワインを蒸発させたあとに残る不揮発性成分の総量から還元糖の分を差し引いた値で、骨格の厚みの目安になる。バローロの規定は estratto non riduttore minimo: 22,0 g/l.
と定め、バルバレスコも同じ22,0グラム/リットルである。出荷時の三つの数値で差が付くのはアルコール度数だけで、13,00%vol と 12,50%vol の0,50ポイントである。
下限は固定値ではない
この三つのうち後ろの二つには但し書きが付く。
E' in facoltà del Ministero delle politiche agricole alimentari e forestali di intesa con il Consorzio di tutela modificare con proprio decreto, i limiti minimi sopra indicati per l'acidità totale e l'estratto non riduttore.
出典:イタリア農業・食料主権・森林省 DOP/IGPワイン生産規定一覧
「省は保護組合と合意のうえ、自らの省令によって、上記の総酸および無糖エキスの最低限度を変更することができる」という規定だ。総酸と無糖エキスの下限は、生産規定を全面改正しなくても省令で動かせる数値として設計されている。アルコール度数はこの但し書きの対象に入っていない。
原産地呼称の品種要件はPGIと揃えられた

DOCGやDOCというイタリアの区分は、EUの制度では保護原産地呼称(PDO)として扱われる。定義は欧州議会・理事会規則 (EU) 1308/2013 第93条にあり、統合版(2024年5月13日時点)の PDO の要件は五つの号に分かれる。ぶどうの産地についてはこう書く。
produced from grapes which originate exclusively from that geographical area;
出典:欧州議会・理事会規則 (EU) 1308/2013 統合版(2024年5月13日時点)
「もっぱらその地理的区域を原産とするぶどうから生産されたもの」である。ここで exclusively がかかっているのはぶどうの産地であって品種ではない。地理的表示(PGI)のほうは同じ位置が85パーセント以上と書かれており、この点も二つの区分の差になっている。
品種の条件は改正で揃えられた
制定当初の1308/2013は、品種についても PDO と PGI を書き分けていた。原始版の PDO の要件は the product is obtained from vine varieties belonging to Vitis vinifera;
=ヴィニフェラ種であること、PGI は「ヴィニフェラ種、またはヴィニフェラ種と Vitis 属の他の種との交雑種」で、PDOのほうが品種の範囲が狭かった。ところが現行の統合版では、PDO の号も次の文言に置き換わっている。
which is obtained from vine varieties belonging to Vitis vinifera or a cross between the Vitis vinifera species and other species of the genus Vitis.
出典:欧州議会・理事会規則 (EU) 1308/2013 統合版(2024年5月13日時点)
PGI と同じ文言だ。規則 (EU) 2021/2117 による改正で、PDOとPGIの品種要件の差は消えている。現在の条文で二つを分けているのは、品質のとらえ方と、ぶどうの産地の割合(もっぱら/85パーセント以上)である。PDOは「地理的環境に本質的または専ら由来する品質・特性」、PGIは「地理的原産に帰せられる特定の品質・評判その他の特性」と書き分けられている。
「PDOはヴィニフェラ種に限られる」という説明は制定当初の条文としては正しかったが、現行の条文の要約としては当たらない。
日本の85パーセントは国内製造ワインの話
日本側にも品種名の表示についての85パーセントという数字がある。国税庁の果実酒等の製法品質表示基準(平成27年10月30日国税庁告示第18号、改正 平成29年3月国税庁告示第5号・令和元年6月国税庁告示第5号)の第6項だ。根拠は酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第86条の6第1項で、平成30年10月30日以後の移出・引取り・搬出に適用される。
国内製造ワインの原料として使用したぶどうの品種名については、次の各号に掲げるものであって、表示するぶどうの品種の使用量の合計が85パーセント以上を占める場合に限り、当該ぶどうの品種名をその容器又は包装に表示できるものとする。
出典:国税庁 果実酒等の製法品質表示基準を定める件(平成27年国税庁告示第18号)
数字はEU規則と同じ85パーセントだが、主語が違う。この項が縛るのは「国内製造ワイン」であって輸入ワインではない。第1項第3号は「日本ワイン」を、国内製造ワインのうち酒税法第3条第13号の果実酒(水を使ったものを除く)で、国内で収穫されたぶどうのみを使ったものと定義し、第6項の後段は別記様式による一括の表示以外への品種名の表示を日本ワインに限っている。
85パーセントが三か所に出てくる
同じ告示の全文で「85パーセント」は三回現れ、いずれも別の項にある。地名(第5項)、ぶどうの品種名(第6項)、ぶどうの収穫年(第7項)である。
| 条項 | 対象 | 基準 | 対象となるワイン |
|---|---|---|---|
| 第5項 | 地名 | 同一の収穫地のぶどうを85%以上 | 日本ワインに限る |
| 第6項 | ぶどうの品種名 | 表示する品種の使用量の合計が85%以上 | 国内製造ワイン(別記様式以外への表示は日本ワインに限る) |
| 第7項 | ぶどうの収穫年 | その年に収穫したぶどうが85%以上 | 日本ワインに限る |
地名と収穫年は日本ワインに限られ、品種名だけが国内製造ワイン全体を対象にしたうえで、別記様式以外への表示を日本ワインに限るという二段の構えになっている。
同じ85でも複数品種の扱いが違う
単一品種名の条件は日欧とも85パーセントだが、複数の品種名を並べるときの扱いは一致しない。EU規則が合計100パーセントを要求するのに対し、告示第6項は上位2品種または上位3品種以上という号を立て、合計85パーセント以上という枠のなかで並べ方を定めている。上位3品種以上を並べる場合は、それぞれに使用量の割合を併記する。
したがって日本で流通するバローロのラベルは、EUの規則に従って作られたものとして読むのが正確だ。告示第18号が輸入ワインに求めているのは、第2項第4号の原産国名の表示という別の形になる。
飲まないワインの査定・買取はリンクサスへ

バローロやバルバレスコは、出荷が解禁される時点ですでに収穫から2年以上、リゼルヴァなら4年以上が経っている酒だ。手元に置いてからさらに時間が動くことを前提に造られているぶん、保管の条件が状態の差になって現れやすい。
ラベルも査定の手がかりになる。呼称名、畑名、リゼルヴァの表記、収穫年はどれも規則に裏づけられた表示なので、熟成義務の月数や出荷解禁の年が逆算できる。
査定は写真送付による事前見積、宅配買取、出張買取の三つの方法を用意している。窓口は リンクサス ワイン・洋酒買取 から利用できる。販売側の在庫は リンクサス酒販トップ で確認できる。ウイスキーは リンクサス ウイスキー買取、日本酒は リンクサス 日本酒買取、焼酎は リンクサス 焼酎買取 がそれぞれの窓口になる。酒類の表示に関する制度そのものは 国税庁 お酒に関する情報 にまとまっている。
よくある質問
この記事で扱った条文について、よく問われる点をまとめておく。
バローロの生産規定にはネッビオーロ100パーセントと書かれていますか。
書かれていません。第2条は esclusivamente dal vitigno Nebbiolo=「もっぱらネッビオーロ品種で構成されたぶどう畑から得られたぶどう」と定めるだけで、パーセントの数値は使われていません。要求されているのは配合比ではなく畑の構成です。
ネッビオーロの公式な別名はいくつありますか。
イタリアのぶどう品種全国登録簿では SPANNA・CHIAVENNASCA・PRUNENT の三つです。ただし PRUNENT には星印が付き、DOC Valli Ossolane の表示のためだけに Verbano Cusio Ossola 県産のぶどうに限るという注記があります。Picotener や Michet はシノニム欄ではなくクローン名の括弧書きです。
呼称を持たないワインのラベルにネッビオーロと書けますか。
できません。EU規則2019/33 の附属書IV Part B の33番に Nebbiolo が載っており、第50条第4項は Part B の名前を「呼称または地理的表示を名乗る産品のラベルにしか表示できない」と定めているためです。
バローロとバルバレスコの熟成義務は何か月ですか。
バローロが38か月(うち木製容器18か月)、リゼルヴァが62か月(うち木製容器18か月)。バルバレスコが26か月(同9か月)、リゼルヴァが50か月(同9か月)です。起算日はいずれも収穫年の11月1日です。
リゼルヴァは長く寝かせれば自動的に名乗れますか。
名乗れません。バローロの生産規定第5条第7項は、認証の時点で所定の熟成期間の経過を経たうえで、生産者がリゼルヴァという類型を明示的に請求することができると定めています。時間の経過だけで付く称号ではなく、生産者の申し出があって初めて成立する名乗りです。
日本の85パーセントの品種名ルールは輸入ワインにも適用されますか。
第6項は「国内製造ワインの原料として使用したぶどうの品種名」を対象にしており、輸入ワインの品種名表示を直接に規律するものではありません。輸入ワインについては同告示の第2項第4号が原産国名の表示を求めています。
本記事は一次資料の条文にもとづき、リンクサス酒販の鑑定士チームが監修した。








