ランソンの種類と値段|ブラックラベルの今と現行10銘柄
フランス・ランスのシャンパーニュメゾン、ランソン(Lanson)。1937年から続いた看板のノンヴィンテージは2023年に「ル・ブラック・クリエイション」へ切り替わり、英国王室御用達の認証も2022年に区切りを迎えています。以前の呼び名や説明のまま売られているボトルも多いので、今の姿を公式サイトで確かめておくと選びやすくなります。
このページでは、公式サイト(2026年9月25日閲覧)に載っている10の銘柄の造りと現地価格、当店に在庫がある旧ラベルのブラックラベルの裏ラベルの読み方、同じ価格帯の他メゾンとの販売価格の比較をまとめました。当店で在庫のあるシャンパン191商品のうち、ランソン ブラックラベル(5,500円)より安い750mlは1商品だけでした。
ランソンとは|1760年創業、ランスのメゾン

ランソンは1760年にランスで創業したメゾンです。公式サイトの沿革によると、1798年に十字の紋章(マルタ十字)を掲げ、1937年にヴィクトル・ランソンが「ブラックラベル」を生み出しました(輸入元のアサヒビールは、ノンヴィンテージのブリュットに英語で名付けたと説明しています)。2013年からはエルヴェ・ダンタンが醸造責任者(シェフ・ド・カーヴ)を務めています。
ブドウは公式サイトの説明で約400haの畑から集め、そのうち60haが自社畑、16haで有機・ビオディナミの栽培をしています(アサヒビールの紹介ページでは460ha・自社畑57haとされ、数字が少し違います)。日本ではアサヒビールが輸入しており、当店の在庫ボトルの裏ラベルにも輸入者として同社の名前が入っています。
英国王室御用達は2022年まで
ランソンの紹介でよく見る「英国王室御用達」は、今は過去の話です。公式サイトの沿革では、1900年12月4日にヴィクトリア女王から王室御用達の認証(ロイヤル・ワラント)を受け、エリザベス2世の逝去(2022年)まで122年間保ったと書かれています。当店の在庫ボトルの肩(表ラベルの上)には、エリザベス2世の御用達を示す英語の表記が残っています。
なお、日本の輸入元のアサヒビールのランソン紹介ページは「1860年のヴィクトリア女王時代より、150年以上」と書いており、公式サイトの1900年とは年が違います。このページでは、メゾン自身の説明である1900年を採っています。
ウィンブルドンとの関係
テニスのウィンブルドン選手権とのつながりも長く、公式サイトのパートナー紹介では、1977年から大会にシャンパンを納め、2001年に公式シャンパン・パートナーになったとしています。大会では毎年15万杯が注がれるそうです。2026年4月からは、テニスのロレックス・モンテカルロ・マスターズでもシャンパンの供給を始めています。
ランソンの味の特徴|マロラクティック発酵をほとんど行わない

ランソンの味を語るときに必ず出てくるのが、マロラクティック発酵(乳酸発酵)です。多くのメゾンはこの工程でリンゴ酸を穏やかな乳酸に変え、まろやかさを出します。ランソンはこれをほとんど行わないため、レモンや青リンゴを思わせるきりっとした酸が残ります。
「行わない」ではなく「ほとんど行わない」
以前は「この発酵を行わない」と言い切る紹介もありましたが、公式の説明はもう少し幅があります。輸入元のアサヒビールは「ほとんどの場合マロラティック発酵を行いません」、公式サイトのル・ブラック・クリエイションのページは「主に行わない」うえで、発酵を経たワインを少しだけ加えると説明しています。
銘柄ごとの割合も公式サイトに載っています。発酵を経ないワインの割合は、ブラン・ド・ブラン、レゼルヴ エクストラ・ブリュット、ホワイトラベル セックが75%、グリーン(オーガニック)、ヴィンテージ 2014、クロ・ランソンが100%です。
熟成期間の目安
酸の鋭さを長い熟成でならすのもランソンの流儀です。公式サイトの表示では、ル・ブラック・クリエイションがセラーで4年、ブラン・ド・ブランとレゼルヴ エクストラ・ブリュットが5年以上、ヴィンテージ 2014が10年以上、クロ・ランソン 2011が板の上で12年です。
鑑定チームの見方
リンクサス酒販 鑑定チーム
酸がはっきりしたシャンパンなので、冷やしすぎると硬く感じることがあります。ノンヴィンテージは公式の目安どおり6〜8度で注ぎ、グラスの中で少し温度が上がってからの香りの開きも確かめてみてください。
「ランソンの種類と値段|ブラックラベルの今と現行10銘柄」に関連するおすすめ商品
ここではシャンパンの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
同じ価格帯のシャンパンと比べる|当店の在庫20本

当店で在庫のあるシャンパンのうち、ランソン ブラックラベルに近い価格帯のノンヴィンテージを中心に20本を並べました。表の金額は当店の販売価格です(2026年9月25日0時21分時点)。
表の金額は当店の販売価格です。シャンパンの多くは国内で決まった定価がないため、定価の欄は空欄です。価格の値を持たない行があるため、価格での並べ替えは目安です。在庫は2026年9月25日0時21分時点の当店の数で、表の上部に表示される日付はページを表示した日です。
当店の在庫で見るランソンの位置
当店で商品種別をシャンパンとして公開している453商品のうち、在庫があるのは191商品でした(同時点)。このうち販売価格がランソン ブラックラベルの5,500円より安いのは4商品で、3商品はハーフボトル(375ml)、750mlはマム グラン・コルドン(4,400円)の1商品だけです。同じ5,500円にはモエ・エ・シャンドン アンペリアルとマム グラン・コルドン ロゼが並びました。在庫のある191商品の販売価格の中央値は66,000円です。
ランソンは、当店の在庫の中では手に取りやすい価格の1本です。ただしブラックラベルの在庫は同時点で1本だけです。
ランソンの種類と値段|公式サイトの現行10銘柄

ランソンの公式サイト(フランスの通販ページ)に載っている銘柄と、750mlの現地価格をまとめました。価格は2026年9月25日に閲覧したユーロ建ての税込価格(ページ上の表示価格)で、日本での販売価格とは違います。
| 銘柄 | 特徴(公式サイトの表示) | 現地価格(750ml) |
|---|---|---|
| ル・ブラック・クリエイション | 旧ブラックラベル。セラーで4年熟成 | 36ユーロ |
| ル・ロゼ・クリエイション | 旧ロゼラベル。ロゼ用のリザーブワインを使用 | 54ユーロ |
| ル・ブラン・ド・ブラン | シャルドネ100%。5年以上熟成、7g/L以下 | 58ユーロ |
| ル・レゼルヴ エクストラ・ブリュット | ピノ・ノワール50%ほか。5年以上熟成、5g/L | 47ユーロ |
| ル・グリーン(オーガニック) | 自社畑マルメゾンの2018年収穫。4年以上熟成 | 47ユーロ |
| ル・ホワイトラベル セック | やや甘口。3年以上熟成、28g/L | 40ユーロ |
| ル・ヴィンテージ 2014 | ピノ・ノワール54%、シャルドネ46%。10年以上熟成 | 64ユーロ |
| ノーブル・シャンパーニュ 2013 | シャルドネ70%、ピノ・ノワール30% | 200ユーロ |
| ノーブル・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン | 白ブドウだけで造る最上位ライン | 220ユーロ |
| ル・クロ・ランソン 2011 | ランス市内の約1haの単一畑。8,080本 | 250ユーロ |
g/Lは1リットルあたりの糖分(ドザージュ)の量です。ブリュットとエクストラ・ブリュットは辛口、28g/Lのホワイトラベル セックはやや甘口にあたります。
ブラックラベルはブラック・クリエイションへ
公式サイトの沿革によると、1937年から続いた「ブラックラベル」は2023年に「ル・ブラック・クリエイション」として造り直されました。ボトルには創業の1760年から数えた番号が入り、公式サイトでは257〜259の番号が見られます。ロゼも2024年に「ル・ロゼ・クリエイション」になり、最上位の「ノーブル・キュヴェ」は2022年に「ノーブル・シャンパーニュ」へ名前を変えています。
日本の販売店では、後で触れるエノテカの商品ページのように、旧名のブラック・ラベルやロゼ・ラベルのまま載っている例があります。名前が違っても同じ系統の銘柄だと知っておくと迷いません。
マグナムやハーフなど容量の違い
公式サイトでは、いくつかの銘柄で750ml以外の容量も選べます。価格はいずれも2026年9月25日に閲覧した現地価格です。
- ル・ブラック・クリエイション:マグナム(1,500ml・木箱)86ユーロ、ジェロボアム(3,000ml・木箱)192ユーロ、ハーフボトル(375ml)12本228ユーロ
- ル・ロゼ・クリエイション:マグナム(木箱)131ユーロ
- ル・ブラン・ド・ブラン:マグナム(木箱)137ユーロ
- ル・レゼルヴ エクストラ・ブリュット:マグナム(木箱)115ユーロ、ジェロボアム(木箱)248ユーロ
古いヴィンテージについては、輸入元のアサヒビールが、ランソンのセラーのヴィンテージは1904年までさかのぼり、1976年以降の大部分はマグナムで販売されていると紹介しています。エノテカでは「ヴィンテージ・コレクション 1976年」のマグナム(箱付き)が192,500円で載っていました(同日時点で在庫なし)。
公式サイトに見当たらない銘柄
以前このページで紹介していた「ブラック・レゼルヴ」「ゴールドラベル ヴィンテージ」「エクストラ・エイジ」は、2026年9月25日時点の公式サイトの現行銘柄一覧には載っていませんでした。レゼルヴ エクストラ・ブリュットのページの画像にはブラック・レゼルヴの名前が残っていますが、後継にあたるかどうかは明記されていません。販売店に残っている場合もあるので、見かけたら年号や状態を確かめて選んでください。
日本の販売価格の例として、エノテカのランソンのページでは、旧名のブラック・ラベル ブリュット(箱付き)が8,250円、ブラン・ド・ブランが15,400円で載っていました(同日時点で在庫なし)。
当店のブラックラベルの裏ラベルを読む

当店に在庫のあるランソン ブラックラベル ブリュットは、クリエイションへ切り替わる前の旧ラベルです。裏ラベルには、ボトルごとの造りを示す情報が英語で書かれていました。
| ラベルの表記 | このボトルの値 | 意味 |
|---|---|---|
| Harvest base | 2016 | ブレンドの中心になった収穫年 |
| Disgorgement date | 02/2022 | 澱(おり)を抜いた年月 |
| Reserve wines | 40% | 過去の年のワイン(リザーブワイン)の割合 |
| vol. | 12.5% | アルコール分 |
2016年の収穫を中心にブレンドし、2022年2月に澱を抜いたボトルということになります。収穫からデゴルジュマンまで5年あまりで、ノンヴィンテージに求められる最低15か月の熟成を大きく上回ります。日本語の表示では、品目は果実酒(発泡性)、輸入者はアサヒビール株式会社で、リーファー(定温)コンテナで輸入し定温倉庫で保管していると書かれています。
ランソンの選び方と飲み方・保存

予算と場面で選ぶ
- 最初の1本:ル・ブラック・クリエイション(旧ブラックラベル)。当店の旧ラベルは5,500円です。
- 乾杯や食事と合わせる:ル・ロゼ・クリエイション。公式サイトの現地価格は54ユーロです。
- 甘口が好き:ル・ホワイトラベル セック(28g/L)。
- 贈り物や記念日:ヴィンテージ 2014、ノーブル・シャンパーニュ、クロ・ランソン。
温度とグラス
公式サイトの目安は、ノンヴィンテージが6〜8度、ヴィンテージ 2014・ノーブル・シャンパーニュ 2013・クロ・ランソンが8〜10度です。ル・ブラック・クリエイションのページでは、白ワイン用のグラスを勧めています。公式サイトのペアリング例は、ル・ブラック・クリエイションがホタテのソテー、レゼルヴ エクストラ・ブリュットが本マグロのタルタルなど、魚介の料理が中心です。
保存のしかた
開ける前は、ル・ブラック・クリエイションのページにある10〜15度の保管が目安です。光と温度の変化の少ない場所に置いてください。当店のボトルの裏ラベルには「開栓後は冷蔵庫に保存し、なるべく早くお飲みください」とあります。
鑑定チームの見方
リンクサス酒販 鑑定チーム
旧ラベルのブラックラベルを選ぶときは、裏ラベルの収穫ベース年とデゴルジュマンの年月を見ると、ボトルごとの違いがわかります。同じ名前でも、澱を抜いた時期が違えば香りの出方も変わります。
ランソンに関するよくある質問

ランソンのシャンパンの特徴は?
マロラクティック発酵をほとんど行わないことによる、はっきりした酸です。公式サイトでは、発酵を経ないワインの割合がブラン・ド・ブランなどで75%、ヴィンテージ 2014やクロ・ランソンで100%と示されています。
ランソンのアルコール度数は?
当店に在庫のあるブラックラベル ブリュットの裏ラベルでは12.5%です。度数は銘柄やボトルで違うことがあるので、ラベルの表示を確かめてください。
ランソンの熟成期間は?
公式サイトの表示では、ル・ブラック・クリエイションが4年、ブラン・ド・ブランとレゼルヴ エクストラ・ブリュットが5年以上、ヴィンテージ 2014が10年以上、クロ・ランソン 2011が12年です。
ブラックラベルは終売になったのですか?
公式サイトによると、ブラックラベルは2023年に「ル・ブラック・クリエイション」として造り直されました。販売店には旧ラベルの在庫がまだ残っています。
ランソンのマグナムはありますか?
公式サイトでは、ル・ブラック・クリエイションのマグナム(1,500ml・木箱)が86ユーロ、ル・ロゼ・クリエイションが131ユーロなどで販売されています(2026年9月25日閲覧)。日本での取り扱いは販売店ごとに確かめてください。
ランソンは今も英国王室御用達ですか?
公式サイトの沿革では、1900年にヴィクトリア女王から受けた認証を、2022年のエリザベス2世の逝去まで122年間保ったとしています。今も御用達とは書かれていません。
ほかのメゾンとの違いは、マムのシャンパン、ボランジェの種類と価格、ルイ・ロデレールの種類と価格、ポメリーの種類と値段で比べられます。シャンパンの基本はシャンパンとは、度数はシャンパンの度数、ロゼはロゼシャンパンとはで詳しく扱っています。




























