発泡酒とは|ビールとの違いと新ジャンル・定義に麦芽比率は書かれていない

ビール類の缶が並ぶ売り場の様子

発泡酒とは|ビールとの違いと新ジャンル・定義に麦芽比率は書かれていない

発泡酒は、酒税法が品目として名前をつけている酒だ。麦芽を減らしたビールという説明で通っているが、発泡酒を定義した条文に麦芽の割合は一つも書かれていない。書かれているのは、先に十一の品目を引くという順番と、泡と度数と、イ・ロ・ハという三つの枝だけである。この記事では、その定義の形をイ・ロ・ハの三つの枝までたどり、免許と税率の条文で「発泡酒」という三文字がどこにあるかを数える。そのうえで、同じ一本を実際に造る工場を律している労働安全衛生の法令を全文で引く。そこには「発泡酒」も「ビール」も「麦芽」も一度も出てこない。

発泡酒とは|造る現場の法令に「発泡酒」の三文字がない

発泡酒とは|造る現場の法令に「発泡酒」の三文字がない
棚に並ぶビール類の缶

発泡酒という言葉は、スーパーの棚でもニュースでも当たり前に使われている。酒税法第三条第十八号が品目として置いている名前なので、法律の裏づけもある。ここまでは説明のいらない話だ。

問題はその先である。発泡酒を造っているのは工場で、工場には人が働いている。働く人の安全を決めているのは労働安全衛生法とその下の政令・省令だ。ところがこの一群を全文で検索すると、「発泡酒」という三文字が一度も出てこない。「ビール」も出てこない。「麦芽」は四つを通じてゼロで、「酵母」は政令の別表に一度あるだけだ。

数えた四つの法令

数えたのは労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令、酸素欠乏症等防止規則、労働安全衛生規則の四つである。e-Govの法令データから本文を取り出し、空白を除いて数えた。

法令 全文の字数 本則の字数 本則の条数 「発泡酒」 「ビール」 「麦芽」
労働安全衛生法 119,357 72,212 210 0 0 0
労働安全衛生法施行令 52,125 20,954 36 0 0 0
酸素欠乏症等防止規則 12,225 9,191 33 0 0 0
労働安全衛生規則 430,220 269,449 1,134 0 0 0

四つ合わせて全文で六十一万字を超える。そのすべてに、この記事の主題である三文字は無い。なお労働安全衛生規則で「ホップ」の三文字が二回だけ引っかかるが、どちらもキザロホップエチルとシハロホップブチルという農薬の一般名の一部で、ビールの原料のホップではない。

四つの選び方には理由がある。労働安全衛生法が枠組みを定め、施行令が「どの作業に、どの義務がかかるか」を政令のレベルで決め、酸素欠乏症等防止規則がタンクの中の作業について具体を書き、労働安全衛生規則が現場一般の共通ルールを担う。醸造の工場で人が槽の中に入るとき、効いてくるのはこの四つだ。食品衛生や酒税とはまったく別の系統である。

現れるのは、政令の一行だけ

四つのうち、酒が一度だけ現れる場所がある。労働安全衛生法施行令の別表第六、その第八号だ。

しようゆ、酒類、もろみ、酵母その他発酵する物を入れてあり、又は入れたことのあるタンク、むろ又は醸造槽の内部

労働安全衛生法施行令 別表第六 第八号

この一行が、四つの法令のなかで「酒」という字が出てくる唯一の場所である。呼び方は「酒類」の二文字で、品目には一切触れない。しかも語の並びは、しようゆが先で、酒類はその次だ。なお同じ政令の別表第一には、引火性の物として「エタノール」が載っている。そこで呼ばれているのは成分であって、酒の品目ではない。

法律の本体には「酸素」も一度しかない

語の少なさは酒に限った話ではない。労働安全衛生法の本体――附則や別表を除いた本則七万二千二百十二字――を引くと、「酸素」という語すら一度しか出てこない。第二十二条第一号である。

原材料、ガス、蒸気、粉じん、酸素欠乏空気、病原体等による健康障害

労働安全衛生法 第二十二条第一号

事業者が防がなければならない健康障害を列挙した条の、その一号の中に「酸素欠乏空気」という語が埋まっているだけだ。全文で数えると十六回になるが、残りの十五回は技能講習の名前を並べた別表と、その講習に必要な設備や講師の条件を書いた別表にある。法律は枠だけを置き、中身は政令と省令に降りていく。酒のタンクが登場するのも、その降りた先である。

この記事で確かめること

順番に確かめていく。まず酒税法第三条第十八号が発泡酒をどう定義しているか。次に「発泡酒」という語が酒税法の本則のどこに何回あるか。そのうえで別表第六に移り、第八号がどの号と並べられ、どの号と分けられているかを読む。最後に、この場所で働く人に事業者が何をしなければならないかと、災害の統計が答えていないことを書く。

発泡酒と並べて選びたい一本の関連商品ラインナップ

発泡酒と並べて選びたい一本の関連商品ラインナップ
棚に並ぶ缶の一例

ここではリンクサス酒販が扱っている商品を並べている。発泡酒そのものではなく、食卓で発泡酒の隣に置かれることの多い蒸留酒が中心だ。品揃えの幅を見るところとして使ってほしい。

カードの見方

カードには銘柄名と価格が出る。気になった一本はウイスキーの一覧から同じ蒸留所のほかのボトルもたどれる。当日十四時までのご注文で当日発送となる。

RECOMMENDED

「発泡酒とは|ビールとの違いと新ジャンル・定義に麦芽比率は書かれていない」に関連するおすすめ商品

ここではウイスキーの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。

ビール・発泡酒・新ジャンル30銘柄を区分別に比較

ビール・発泡酒・新ジャンル30銘柄を区分別に比較
区分をまたいで並ぶ酒の棚

下の表は、ビール・発泡酒・新ジャンルと呼ばれる区分をまたいで代表的な三十銘柄を並べたものだ。缶の見た目からは区分が分かりにくいので、並べて見比べる用に置いている。

表の読み方と注意点

価格は変動するので、確定した金額としては読まないでほしい。区分の欄は酒税法の品目に対応しているが、後述するとおり、品目は原料と性状と度数の条件で決まるもので、味の格付けではない。新ジャンルという呼び名も法令の用語ではなく、酒税法上は発泡酒に含まれている。

ビール・発泡酒・新ジャンル 主要30銘柄 比較|酒税区分と価格の違いが分かる
スーパードライ・一番搾り・プレモルなどの「ビール」、淡麗・スタイルフリーなどの「発泡酒」、本麒麟・金麦・クリアアサヒなどの「新ジャンル(第三のビール)」を横断比較。酒税法上の区分(ビール/発泡酒/新ジャンル)と度数・メーカー・実勢価格をまとめ、価格と味わいの違いが一目で分かるようにしています(2026年6月時点)。
価格は 2026/09/01 更新
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
Amazon 楽天 買取
アサヒ スーパードライ 350ml1ビール・定番 アサヒ スーパードライ 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜240円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

辛口でキレのある日本を代表するビール。麦芽比率50%以上の本格ビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥450,000 楽天 査定 買取
キリン 一番搾り 生ビール 350ml2ビール・定番 キリン 一番搾り 生ビール 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜240円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

一番搾り麦汁だけを使う、雑味のない麦のうまみが特徴のビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥72,000 楽天 査定 買取
サッポロ生ビール黒ラベル 350ml3ビール・定番 サッポロ生ビール黒ラベル 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜240円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

麦のうまみと爽やかな後味の調和。完成されたバランスのビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥25,942 楽天 査定 買取
サントリー ザ・プレミアム・モルツ 350ml4ビール・プレミアム サントリー ザ・プレミアム・モルツ 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約240〜265円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

厳選素材と二段仕込みによる華やかな香りのプレミアムビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥294,000 楽天 査定 買取
ヱビスビール 350ml5ビール・プレミアム ヱビスビール 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約250〜275円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

麦芽100%・長期熟成による濃厚なコクと上品な苦味のプレミアムビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥55,500 楽天 査定 買取
キリン ラガービール 350ml6ビール・伝統 キリン ラガービール 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜240円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

熱処理を施した伝統製法。しっかりとした苦味とコクの定番ビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥120,000 楽天 査定 買取
アサヒ生ビール マルエフ 350ml7ビール・まろやか アサヒ生ビール マルエフ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜240円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

やわらかなうまみとコク。まろやかな口当たりの復活ビール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥213,000 楽天 査定 買取
8ビール・伝統 サッポロ ラガービール(赤星)334ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約250〜290円(334ml瓶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

熱処理のクラシックラガー。キレのある苦味と懐かしい味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
キリン ハートランド 500ml9ビール・定番 キリン ハートランド 500ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約340〜400円(500ml瓶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

麦芽とホップのみのシンプル設計。素朴で飲み飽きしない味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥17,000 楽天 査定 買取
オリオン ザ・ドラフト 350ml10ビール・地域 オリオン ザ・ドラフト 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約215〜245円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

沖縄生まれの軽快なビール。すっきりした南国らしい飲み口。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥276,000 楽天 査定 買取
キリン 淡麗グリーンラベル 350ml11発泡酒・糖質オフ キリン 淡麗グリーンラベル 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質70%オフの発泡酒。軽やかですっきりした飲み口。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥60,000 楽天 査定 買取
キリン 淡麗極上〈生〉350ml12発泡酒・定番 キリン 淡麗極上〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

発泡酒の定番。すっきりした後味とほどよい飲みごたえ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥32,000 楽天 査定 買取
アサヒ スタイルフリー〈生〉350ml13発泡酒・糖質ゼロ アサヒ スタイルフリー〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約160〜185円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質ゼロの発泡酒。軽快でクセのないすっきりした味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥16,040 楽天 査定 買取
サッポロ 北海道生搾り 350ml14発泡酒・コスパ サッポロ 北海道生搾り 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約150〜175円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

麦のうまみを引き出した発泡酒。手頃でコクのある味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥43,500 楽天 査定 買取
サッポロ 極ZERO 350ml15発泡酒・ゼロ系 サッポロ 極ZERO 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

プリン体・糖質・人工甘味料ゼロの発泡酒。健康志向の決定版。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥18,473 楽天 査定 買取
16発泡酒・糖質ゼロ キリン 濃い味〈糖質0〉350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約160〜185円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質ゼロながら濃いめのコク。飲みごたえ重視の発泡酒。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
キリン 淡麗プラチナダブル 350ml17発泡酒・ゼロ系 キリン 淡麗プラチナダブル 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質ゼロ・プリン体ゼロの発泡酒。すっきりしながら満足感のある味。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥42,000 楽天 査定 買取
本麒麟 350ml18新ジャンル・人気 本麒麟 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約140〜165円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

力強いコクと飲みごたえ。新ジャンルの人気No.1クラス。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥84,000 楽天 査定 買取
キリン のどごし〈生〉350ml19新ジャンル・爽快 キリン のどごし〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

爽快なのどごしが身上の新ジャンル。すっきりした飲み口。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥17,000 楽天 査定 買取
サントリー 金麦 350ml20新ジャンル・定番 サントリー 金麦 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

二条大麦のうまみを生かした新ジャンル。バランスのよい味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥380,000 楽天 査定 買取
サントリー 金麦〈糖質75%オフ〉350ml21新ジャンル・糖質オフ サントリー 金麦〈糖質75%オフ〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

金麦の糖質オフ版。軽やかさと麦のうまみを両立。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥17,452 楽天 査定 買取
クリアアサヒ 350ml22新ジャンル・定番 クリアアサヒ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

クリアな飲み口とほどよいコク。バランス型の新ジャンル。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥81,000 楽天 査定 買取
アサヒ ザ・リッチ 350ml23新ジャンル・コク アサヒ ザ・リッチ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約140〜165円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

贅沢な麦のコクを掲げる新ジャンル。度数6%の飲みごたえ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥174,000 楽天 査定 買取
サッポロ 麦とホップ 350ml24新ジャンル・本格 サッポロ 麦とホップ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

ビールに迫る麦の味わいを追求した新ジャンルの実力派。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥43,500 楽天 査定 買取
サッポロ GOLD STAR 350ml25新ジャンル・コスパ サッポロ GOLD STAR 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

上質な飲みごたえを掲げる新ジャンル。麦のうまみと後味のキレ。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥43,500 楽天 査定 買取
アサヒ オフ 350ml26新ジャンル・ゼロ系 アサヒ オフ 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質・プリン体・人工甘味料ゼロの新ジャンル。軽快な低アルコール。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥174,000 楽天 査定 買取
クリアアサヒ 贅沢ゼロ 350ml27新ジャンル・糖質ゼロ クリアアサヒ 贅沢ゼロ 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質ゼロながらコクのある新ジャンル。満足感重視の設計。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥29,000 楽天 査定 買取
サントリー ジョッキ生 350ml28新ジャンル・爽快 サントリー ジョッキ生 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約130〜155円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

ジョッキで飲むような泡と爽快感を狙った新ジャンル。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥17,996 楽天 査定 買取
キリン のどごし ZERO 350ml29新ジャンル・ゼロ系 キリン のどごし ZERO 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

糖質ゼロ・プリン体ゼロの新ジャンル。爽快なのどごしはそのまま。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥32,000 楽天 査定 買取
30新ジャンル・黒 サッポロ 麦とホップ〈黒〉350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
💎 プロのおすすめ

ローストの香ばしさを楽しむ黒の新ジャンル。コクのある味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取

イ・ロ・ハ|発泡酒の定義に麦芽の割合は書かれていない

イ・ロ・ハ|発泡酒の定義に麦芽の割合は書かれていない
麦芽の粒を比べたところ

発泡酒は麦芽比率で決まる、という説明が広く通っている。ところが酒税法第三条第十八号を読むと、割合の数字が一つも出てこない。柱書はこうだ。

発泡酒 次に掲げる酒類(第七号から前号までに掲げる酒類を除く。)で発泡性を有するもの(アルコール分が二十度未満のものに限る。)をいう。

酒税法 第三条第十八号 柱書

先頭に来ているのは引き算である。第七号から第十七号まで、つまり清酒・合成清酒・連続式蒸留焼酎・単式蒸留焼酎・みりん・ビール・果実酒・甘味果実酒・ウイスキー・ブランデー・原料用アルコールの十一の品目に当たらないこと。これが発泡酒の最初の条件だ。

引かれている十一の品目

柱書が除いている「第七号から前号まで」を実際に開くと、清酒、合成清酒、連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎、みりん、ビール、果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコールの十一が並ぶ。番号の順に読めば、発泡酒はこの十一が先に取り分けられた後に残ったものだ。ビールは第十二号なので、その中に含まれている。

この書き方には理由がある。発泡酒の枝のイは、本文だけ読めば「麦芽又は麦を原料の一部とした酒類」なので、そのままではビールも当てはまってしまう。先に十一を引いておくことで、残りだけが発泡酒になる。定義の重さが、条件そのものより順番のほうに乗っている形だ。

三つの枝

そのうえで、イ・ロ・ハの三つの枝のどれかに入る必要がある。

イ 麦芽又は麦を原料の一部とした酒類(麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものを原料の一部としたものを除く。)

ロ イに掲げる酒類以外の酒類で、ホップ又は財務省令で定める苦味料を原料の一部としたもの

ハ イ又はロに掲げる酒類以外の酒類で、香味、色沢その他の性状がビールに類似するものとして政令で定めるもの

酒税法 第三条第十八号 イ・ロ・ハ

イは麦芽か麦を使っているもの。ただし括弧書きがあり、麦芽や麦から造ったアルコール含有物を蒸留したものを足した酒類は、イから外れる。ロはそのイから外れた酒類で、ホップか苦味料を使っているものだ。麦芽を使っていても、麦由来の蒸留アルコールを加えたためにイから落ちたものは、ホップか苦味料を使っていればこちらに来る。ハはイでもロでもなく、性状がビールに似ていると政令が決めたものである。イとロは「量」ではなく「使ったかどうか」で、ハは性状で書かれている。

百分率が出てくるのはビールの側

では麦芽比率という数字はどこから来るのか。ひとつは同じ第三条の第十二号、ビールの定義である。ロとハにその原料中麦芽の重量がホップ及び水以外の原料の重量の合計の百分の五十以上のものという条件があり、さらに政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五を超えないことも求められる。五十パーセントの線はビールの側に引かれた線で、発泡酒の定義には無い。

もうひとつは税率の側だ。平成二十九年法律第四号の附則第三十六条第五項が、税率を分けるために原料中麦芽の重量が水以外の原料の重量の百分の二十五未満といった区切りを置いている。二十五パーセントという数字はここにある。つまり発泡酒の定義と、発泡酒の税額の区切りは、別の条文に書かれた別の話である。

新ジャンルは条文の言葉ではない

新ジャンルや第三のビールという呼び名も、酒税法には出てこない。もともとその他の醸造酒やリキュールに分類されていたものが、令和五年十月一日に発泡酒へ移された。第十八号のロとハが受け皿で、麦芽も麦も使わないタイプも、発泡酒に麦由来のスピリッツを加えたタイプも、ここに入る。売り場の呼び名は残っているが、品目としてはすでに発泡酒である。ビールの側の定義はビールとはで詳しく扱っている。

免許と税率|「発泡酒」の三文字は本則の四か所にしかない

免許と税率|「発泡酒」の三文字は本則の四か所にしかない
グラスに注がれたビール類

酒税法の本則は空白を除いて三万二千九百三十五字、六十一の条からできている。この中で「発泡酒」の三文字が現れるのは四回だけだ。内訳は第三条に二回、第七条に一回、第四十三条に一回である。「ビール」も同じく四回で、第三条に三回、第七条に一回。

税率の条には、どちらの名前も無い

注目したいのは、税率を定めた第二十三条にどちらの名前も無いことである。第一項第一号はこう書くだけだ。

発泡性酒類 十五万五千円

酒税法 第二十三条第一項第一号

発泡性酒類は第三条第三号で定義されており、イがビール、ロが発泡酒、ハがその他の発泡性酒類である。本則の税率は、このうちイとロを一つの金額で扱う。ハだけは第二項が十万円と別に置く。麦芽の比率が低い発泡酒がビールより安かったのは、本則ではなく平成二十九年法律第四号の附則第三十六条が期間を切って別の金額を置いていたからだ。その期間は令和八年九月三十日で終わる。翌十月一日からは本則の一キロリットルあたり十五万五千円が効く。

税額そのものの推移と三五〇ミリリットル換算はビールとはビールのカロリーで表にしてあるので、そちらに譲る。ここで押さえたいのは、名前の置かれ方のほうだ。この二つの名前は定義と免許と混和の条にあり、本則で金額を決める条にだけ無い。

名前の置かれ方をまとめると、こうなる。第三条は品目を作る条なので、そこには名前がある。第七条は品目ごとに免許の敷居を変える条なので、ここにも名前がいる。第四十三条は混和で品目が動く条だから、やはり名前が必要になる。ただし第二十三条が品目名を呼べないわけではない。第三項はウイスキー・ブランデー・スピリッツを、第四項は合成清酒・みりん・雑酒・甘味果実酒・リキュール・粉末酒を名指しする。呼ばれないのは発泡性酒類の側だけで、ビールも発泡酒も種類の金額に畳まれている。安さの理由を条文で探すと本則ではなく附則に行き着き、その附則のほうは税額を分けるために「発泡酒」を名指ししている。

免許の最低数量は十分の一

残る一か所、第七条第二項は製造免許を受けるための最低製造数量基準を品目ごとに並べている。第六号がビールで六十キロリットル、第十二号が発泡酒で六キロリットルだ。同じ発泡性酒類のなかで、必要な規模が十倍違う。小さな醸造所が発泡酒で免許を取る例があるのはこのためで、味の設計というより免許の設計から来ている差である。クラフトビールの広がり方にもこの数字が効いている。

四か所目は炭酸ガスの条

第四十三条は、酒類に別の物品を混和したときに品目がどうなるかを決めた条である。第二項は、炭酸ガスを混ぜても品目は変わらないと書いたうえで、ただし、酒類に炭酸ガスを混和した酒類が発泡酒に該当する場合は、この限りでない。とただし書を置く。泡を足した結果として発泡酒になることがある、という一文だ。四か所目の「発泡酒」はここにある。

別表第六第八号|しようゆの次に置かれた「酒類」

別表第六第八号|しようゆの次に置かれた「酒類」
発酵が進むタンクのイメージ

労働安全衛生法施行令の別表第六は、酸素欠乏危険場所を並べた表である。見出しには酸素欠乏危険場所(第六条、第二十一条関係)とある。号は一から十二まで振られているが、三の二と三の三という枝番があるので、実際に並んでいる場所は十四項目だ。

十四の場所と、第八号の位置

並びを追うと、井戸や潜函の内部から始まり、長期間使われていない井戸、地下のマンホール、雨水や河川水が滞留した槽、海水が滞留した熱交換器と続く。次に内壁が酸化しやすい鋼製のタンク、酸素を吸収する物を入れた貯蔵施設、乾性油のペイントで塗装され密閉された施設。ここまでが第七号の手前である。

第七号は農作物の側だ。穀物若しくは飼料の貯蔵、果菜の熟成、種子の発芽又はきのこ類の栽培のために使用しているサイロ、むろ、倉庫、船倉又はピツトの内部。そして第八号に、この記事の一行が来る。

しようゆ、酒類、もろみ、酵母その他発酵する物を入れてあり、又は入れたことのあるタンク、むろ又は醸造槽の内部

労働安全衛生法施行令 別表第六 第八号

四つの法令を通じて「酒」という字が現れるのは、ここだけである。「発酵」も「醸造」も「酵母」も「もろみ」も同じで、それぞれ一回ずつ、すべてこの一行の中にある。

語の並びに順位はあるか

並びは、しようゆ、酒類、もろみ、酵母の順だ。しようゆが先頭に置かれている。表記も官報のもので、拗音を小書きしない「しようゆ」であり、同じ表には「ピツト」も出てくる。

この順番に軽重の意味があるかどうかは、条文からは決められない。列挙の末尾がその他発酵する物という包括の語で閉じられているので、四つはあくまで例示である。言えるのは、この一行が品目を区別していないということだ。ビールも発泡酒も清酒も焼酎も、ここでは「酒類」の二文字に畳まれている。麦芽比率が二十四パーセントか二十六パーセントかは、この表に何の関係もない。

もうひとつ言えるのは、この一行が「入れてあり」だけでなく又は入れたことのあると書いていることだ。中身を抜いた後のタンクも対象になる。発酵が終わって空になった槽は、見た目には空でも、底に二酸化炭素が残っていることがある。掃除や点検で人が入るのはまさにこのタイミングなので、条文はそこを外さないように書かれている。

この政令で別表第六を引いている条は二つ

この別表を参照している条は、同じ政令の本則に二つある。ひとつは第六条第二十一号で、作業主任者を選任すべき作業として別表第六に掲げる酸素欠乏危険場所における作業を挙げる。もうひとつは第二十一条第九号で、作業環境測定を行うべき作業場として同じ場所を挙げる。前者の根拠は労働安全衛生法第十四条、後者は同法第六十五条第一項だ。

つまり、酒のタンクの内部という場所が別表第六に載っていることで、二つの義務がまず立ち上がる。有資格者を置くことと、空気を測ることである。省令が並べる手順も、同じ別表を入口にして重なってくる。どちらも法律の条文には酒が出てこないまま、政令の一行を経由して工場に届く。

表は閉じていない

別表第六の最後、第十二号は前各号に掲げる場所のほか、厚生労働大臣が定める場所とだけ書いてある。第十一号まで具体的に並べたうえで、残りを大臣の告示に預ける形だ。表は閉じておらず、必要になれば足せる。

逆に言えば、第八号までの十の項目は、一つずつ書き足されてきた具体の集まりである。井戸、暗きよ、海水の滞留した熱交換器、酸化しやすい鋼製タンク、乾性油のペイントで密閉された倉庫、サイロ、そして発酵する物のタンク。どれも、そこで人が倒れうる場所として書かれている。げんに第九号は、後の改正で「パルプ液」と「入れたことのある」が足されて広げられた。表は理屈で閉じた分類ではない。

第一種と第二種|分ける物差しは硫化水素が出るかどうか

第一種と第二種|分ける物差しは硫化水素が出るかどうか
醸造設備が並ぶ工場の内部

別表第六に載った場所での作業は、酸素欠乏症等防止規則が「酸素欠乏危険作業」と呼ぶ。この規則は本則で九千百九十一字、三十三の条からなる小さな省令だが、中身は細かい。まず第二条が言葉を決める。

酸素欠乏 空気中の酸素の濃度が十八パーセント未満である状態をいう。

酸素欠乏症等防止規則 第二条第一号

続く第二号が酸素欠乏等を定め、空気中の硫化水素の濃度が百万分の十を超える状態を並べて置く。百万分の十は十ppmのことだ。

第二種に入る号は三つだけ

この規則は作業を第一種と第二種に分ける。第二種の定義は号を名指しで指定する形になっている。

第二種酸素欠乏危険作業 酸素欠乏危険場所のうち、令別表第六第三号の三、第九号又は第十二号に掲げる酸素欠乏危険場所(同号に掲げる場所にあつては、酸素欠乏症にかかるおそれ及び硫化水素中毒にかかるおそれのある場所として厚生労働大臣が定める場所に限る。)における作業をいう。

酸素欠乏症等防止規則 第二条第八号

指定されているのは第三号の三、第九号、第十二号の三つだけだ。名指しされなかった号はすべて第一種になる。第八号は入っていないので、酒類のタンクの内部での作業は第一種である。三つのうち第十二号には、酸素欠乏症だけでなく硫化水素中毒にかかるおそれのある場所に限るという括弧書きが付いている。分ける物差しが硫化水素であることは、この一句に明文で出ている。

隣り合う二つの号が、別の種類に分かれる

ここが読みどころだと思う。第八号は発酵する物のタンク、第九号はし尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、又は分解しやすい物質のタンクである。表の上では隣り合っている。にもかかわらず、第九号だけが第二種に入り、第八号は入らない。

違いは硫化水素だ。腐敗や嫌気分解が進む場所では硫化水素が出るおそれがあるので、酸素に加えて硫化水素も測る。発酵の場所は名指しから外れているので、測るのは酸素だけでよい。同じ「微生物が働いている槽」でも、発酵と腐敗が別の危険として書き分けられている。

この区別は、酒の造りの側から見ても筋が通る。発酵中のもろみは酵母が糖を分解して二酸化炭素を出し続けるので、槽の上部やタンクの底に空気より重い気体がたまる。生ビール黒ビールのように仕上げが違っても、発酵という工程そのものは共通している。

もっとも、第一種だから軽いという話ではない。第一種でも作業主任者の選任は要るし、特別の教育も要る。測る対象が酸素だけになるという違いであって、手順の数が減るわけではない。第十一条第三項は第二種の作業主任者について第二項を準用し、そのときは「酸素欠乏」を「酸素欠乏等」に、「酸素」を「酸素及び硫化水素」に、「酸素欠乏症」を「酸素欠乏症等」に読み替えると書く。骨組みは同じで、測る項目だけが足されている。

五つの章と、特殊な作業の章

酸素欠乏症等防止規則は五つの章に分かれる。第一章が総則、第二章が一般的防止措置、第三章が特殊な作業における防止措置、第四章が技能講習、第五章が雑則だ。酒のタンクに直接ひもづく条は第二章に集まっているが、第三章にも関係する条がある。

第二十条は冷蔵室や冷凍室のように、内部から開けられない扉のある場所での措置を定める。第二十五条の二は、汚水やパルプ液を入れたことのある配管等を分解して改造や修理を行う作業を扱う。第十九条は消火設備、第二十一条は溶接、同規則の第二十三条は空気の稀薄化の防止だ。工場の中の作業を、場所ではなく行為の側から拾い直している章だと言える。

泡と冷やしと気体|同じ一本に三つの号が届きうる

泡と冷やしと気体|同じ一本に三つの号が届きうる
泡が立った一杯

発泡酒の「発泡」は、飲む側から見れば泡である。造る側から見ると二酸化炭素で、別表第六ではこれがまた別の号に置かれている。

第十一号は不活性の気体

ヘリウム、アルゴン、窒素、フロン、炭酸ガスその他不活性の気体を入れてあり、又は入れたことのあるボイラー、タンク、反応塔、船倉その他の施設の内部

労働安全衛生法施行令 別表第六 第十一号

炭酸ガスは、ヘリウムやアルゴンや窒素と並べて置かれている。危険の理由は同じで、酸素を追い出すことだ。発酵で自然に出る二酸化炭素は第八号の側、外から入れる炭酸ガスは第十一号の側で拾われる。一つのタンクが両方に当たることもある。

第十号は冷やす側

第十号はドライアイスを使って冷蔵や冷凍などを行っている冷蔵庫・冷凍庫・保冷貨車・保冷貨物自動車・船倉・冷凍コンテナーの内部を挙げる。ドライアイスは固体の二酸化炭素なので、これも同じ気体の話だ。運ぶ側の場所がここに入る。

名前は無いのに、場所は三つある

整理すると、発泡酒という一本の缶に関係しうる場所が、別表第六には少なくとも三つある。発酵させる槽が第八号、炭酸ガスを扱う設備が第十一号、ドライアイスで冷やして運ぶ設備が第十号だ。それでも表のどこにも「発泡酒」とは書かれていない。書かれているのは、その物が何をするか――発酵するか、酸素を追い出すか、昇華するか――である。

事業者が踏む手順|測る・換気する・置く・教える・退く・助ける

事業者が踏む手順|測る・換気する・置く・教える・退く・助ける
缶が並ぶディスプレイ

別表第六の一行に載ったことで、事業者には具体的な手順が課される。酸素欠乏症等防止規則がその中身を書いている。条文の主語はほとんどが「事業者は」だ。労働者の側に義務を置いた項もあるが、大半は事業者がしなければならないという形で書かれている。

測る

第三条はその日の作業を開始する前に空気中の酸素の濃度を測ることを求める。第一種なので測るのは酸素だけでよい。測ったら記録を残す。記録する項目は七つで、測定日時、測定方法、測定箇所、測定条件、測定結果、測定を実施した者の氏名、そして措置を講じたときはその概要である。保存期間は三年間だ。

測るのは作業を始める前だけではない。第十一条第二項第二号が作業主任者の職務として、全員がいったん場所を離れて再開する前と、労働者の身体や換気装置に異常があったときにも測ることを挙げている。開始前の一回で済ませてよい設計にはなっていない。

換気する

第五条第一項は、酸素の濃度を十八パーセント以上に保つように換気しなければならないと定める。ただし書があり、爆発や酸化を防ぐために換気できない場合と、作業の性質上きわめて困難な場合は外れる。そのうえで第三項が短い一文を置く。

事業者は、前二項の規定により換気が行われるときは、純酸素を使用してはならない。

酸素欠乏症等防止規則 第五条第三項

酸素が足りないなら酸素を入れればよい、という発想を正面から禁じている。純酸素は燃焼を激しくするので、火災と爆発の危険を持ち込むからだ。足りないものを足すのではなく、空気を入れ替えるのが法令の答えになっている。

置く

第十一条は作業主任者の選任を求める。第一種なら、酸素欠乏危険作業主任者技能講習か、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習のどちらかを修了した者から選ぶ。第二種は後者に限られる。選ばれた作業主任者の職務は第二項に四つ並ぶ。作業の方法を決めて労働者を指揮すること。作業開始前と、全員が場所を離れて再開する前と、身体や換気装置に異常があったときに濃度を測ること。器具や設備を点検すること。空気呼吸器等の使用状況を監視すること。

教える

第十二条は特別の教育を求める。科目は五つで、酸素欠乏の発生の原因、酸素欠乏症の症状、空気呼吸器等の使用の方法、事故の場合の退避及び救急そ生の方法、そのほか必要な事項である。労働安全衛生法第五十九条第三項が危険又は有害な業務について特別の教育を義務づけており、その具体化がこの条にあたる。

退く

第八条は、作業を行う場所に入場させる時と退場させる時に人員を点検することを求める。入った人数と出た人数を数えるという、単純だが決定的な手順だ。第十四条は、酸素欠乏等のおそれが生じたときは直ちに作業を中止し退避させることと、確認できるまで立入りを禁止して表示することを定める。第二十九条は、労働者が酸素欠乏症等にかかったときは遅滞なく労働基準監督署長に報告することを求めている。

助けに入る人を、先に守る

この規則には、救助そのものを見据えた条が並んでいる。第十三条は監視人を置くか、異常を早く知るための措置を講じることを求める。第十五条は避難用具等の備え付け、第十六条は救出に向かう者に空気呼吸器等を使わせることを定める。第九条は関係者以外の立入りを禁止して表示すること、第十条は近接する作業場の作業によるおそれがあるときの連絡だ。

これらが並んでいる理由は、この災害の起き方にある。倒れた人を助けに入った人が同じように倒れる。第八条の人員点検も、第十四条の立入禁止の表示も、そこを止めるために置かれている。

数字で見る酸素欠乏|二十年で百四件と、統計が答えないこと

数字で見る酸素欠乏|二十年で百四件と、統計が答えないこと
日付に印を付けたカレンダー

厚生労働省は毎年、酸素欠乏症等の労働災害の発生状況をまとめている。令和八年八月七日付の通達(基安労発〇八〇七第一号)が最新で、二〇二五年までの二十年分が載っている。

二〇二五年の数字

二〇二五年の酸素欠乏症は発生件数が二件、被災者が四人、うち死亡者が三人だった。硫化水素中毒は発生件数が五件、被災者が十人、うち死亡者が七人である。件数そのものは少ない。少ないのに死亡の割合が高いのがこの災害の特徴で、酸素欠乏症では四人のうち三人、硫化水素中毒では十人のうち七人が亡くなっている。

区分 発生件数 被災者数 死亡者数
酸素欠乏症(2025年) 2件 4人 3人
硫化水素中毒(2025年) 5件 10人 7人

件数と被災者数のずれにも意味がある。二〇二五年の酸素欠乏症は二件で四人だが、内訳は一件が三人、もう一件が一人だ。硫化水素中毒は五件で十人になる。一件で複数の人が巻き込まれうることが、この内訳から読める。

二十年の業種別

二〇〇六年から二〇二五年までの二十年で、酸素欠乏症は合計百四件だ。業種別では製造業が四十八件、建設業が二十二件、清掃・と畜業が十一件で、この三業種が八十一件を占める。全体の八割弱にあたる。硫化水素中毒は合計七十二件で、製造業二十二件、清掃・と畜業十八件、建設業十五件の順になる。月別では、酸素欠乏症は十月の十五件が最も多く、七月の十二件、六月と十一月の十件が続く。

二十年の推移

年ごとに見ると、酸素欠乏症の発生件数は二〇〇六年が十一件、二〇一六年も十一件で、二〇二五年は二件だった。二十年で百四件なので、平均すると年に五件強になる。ゼロの年は一度も無い。二〇二〇年のように十件に戻る年もあり、右肩下がりに減り続けているわけではない。

硫化水素中毒のほうは合計七十二件で、二〇一七年の七件が最も多い。死亡者が出なかった年もあるが、二〇二五年のように十人中七人が亡くなる年もある。件数が少ないぶん、年ごとの振れが大きく出る。

統計が答えていないこと

ここで正直に書いておきたいのは、この統計から酒の工場の件数は取り出せないということだ。集計は業種別と月別で行われており、別表第六のどの号の場所で起きたかという内訳は公表されていない。製造業の四十八件のうち何件が醸造の現場だったかは、この資料からは分からない。

通達に添えられた二〇二五年の事例二件は、どちらも建設業である。下水管の補修工事でマンホール内に入った一名が倒れ、助けようとして入った二名も倒れて三名が死亡した例と、ガス圧縮機の内部点検で窒素が回り込み酸素濃度が下がって倒れた例だ。二次災害で被害が広がる形は、前者にはっきり出ている。

飲まないお酒の査定・買取はリンクサスへ

飲まないお酒の査定・買取はリンクサスへ
樽の上に置かれたグラスと麦芽

発泡酒そのものは賞味期限が短く、買取の対象になることはほとんどない。いっぽうで、贈答で受け取ったまま置いてある蒸留酒は年月が経っても値がつくことがある。棚の整理をするときは、ビール類と一緒に眠っているボトルのほうを見てほしい。

複数本まとめてのご依頼にも対応している。取り扱いのウイスキーを見ていただくと、どのあたりの銘柄が動いているかの見当がつくはずだ。

よくある質問

よくある質問
食卓に置かれたグラス
発泡酒は麦芽比率が何パーセント未満のものですか。

発泡酒を定義した酒税法第三条第十八号には、麦芽の割合の数字が書かれていません。イは「麦芽又は麦を原料の一部とした酒類」とあるだけです。五十パーセントの線はビールの定義(同条第十二号ロ・ハ)にあり、税率を分ける附則には五十と二十五の線があります。分母の取り方も違うので、そのまま並べて比べることはできません。

新ジャンル(第三のビール)は発泡酒とは違う区分ですか。

酒税法上は違いません。令和五年十月一日の分類替えで発泡酒に統合され、第三条第十八号のロとハが受け皿になっています。新ジャンルも第三のビールも条文には出てこない売り場の呼び名です。

二〇二六年十月に発泡酒の税額はどうなりますか。

期間を切っていた特例が令和八年九月三十日で終わり、翌十月一日からは酒税法第二十三条第一項第一号の一キロリットルあたり十五万五千円が効きます。ビール・発泡酒・新ジャンルが同じ金額になる形です。三五〇ミリリットル換算の推移はビールとはの記事に表があります。

労働安全衛生法に「発泡酒」という語はありますか。

ありません。労働安全衛生法・同施行令・酸素欠乏症等防止規則・労働安全衛生規則の四つを全文で数えて、「発泡酒」も「ビール」も「麦芽」もゼロ回でした。酒が現れるのは労働安全衛生法施行令の別表第六第八号の一行だけで、そこでも「酒類」としか書かれていません。

酸素欠乏とは、何パーセント未満のことですか。

酸素欠乏症等防止規則第二条第一号が「空気中の酸素の濃度が十八パーセント未満である状態」と定めています。硫化水素については同条第二号が「百万分の十を超える状態」を挙げていて、こちらは十ppmにあたります。

酒のタンクの中の作業は第一種と第二種のどちらですか。

第一種です。第二種として名指しされているのは労働安全衛生法施行令別表第六の第三号の三、第九号、第十二号の三つだけで、酒類のタンクが載っている第八号は含まれていません。したがって作業の前に測るのは酸素の濃度だけでよく、硫化水素の測定までは求められていません。

酸素が足りないなら、酸素を送り込めばよいのではないですか。

禁じられています。酸素欠乏症等防止規則第五条第三項が「純酸素を使用してはならない」と定めています。純酸素は燃焼を激しくするため、火災や爆発の危険を持ち込むからです。求められているのは、酸素の濃度を十八パーセント以上に保つように空気を入れ替えることです。

発泡酒の製造免許は、ビールより取りやすいのですか。

最低製造数量基準だけを見れば敷居は低くなっています。酒税法第七条第二項は、ビールを六十キロリットル、発泡酒を六キロリットルと定めており、十分の一です。ただし数量はいくつもある条件のひとつで、免許を与えるかどうかは税務署長の判断です。数量の基準を満たすことと免許が下りることは別の話です。

ビール類の区分そのものについてはビールの種類、度数の話はビールの度数、アルコールを含まないものはノンアルコールビールで扱っている。麦芽を使わない発泡性の飲み物との比較はホッピーチューハイもあわせて読んでほしい。

この記事が参照した原典

労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第十四条、第二十二条、第五十九条第三項、第六十五条第一項。労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第六条第二十一号、第二十一条第九号、別表第六。酸素欠乏症等防止規則(昭和四十七年労働省令第四十二号)第二条、第三条、第五条、第八条から第十六条まで、第十九条から第二十五条の二まで、第二十九条。労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)。酒税法(昭和二十八年法律第六号)第三条第三号・第十二号・第十八号、第七条第二項、第二十三条第一項、第四十三条第二項。所得税法等の一部を改正する等の法律(平成二十九年法律第四号)附則第三十六条第四項・第五項。以上はいずれもe-Gov法令検索による。厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課「令和七年に発生した酸素欠乏症等の労働災害発生状況について」(基安労発〇八〇七第一号・令和八年八月七日)。

飲酒は二十歳になってから。妊娠中や授乳期の飲酒は避け、体調に合わせて量を決めてください。

前後の記事