発泡酒とビールの違い|麦芽比率と酒税で分かる新ジャンルとの違いと選び方

発泡酒とビールの違い|麦芽比率と酒税で分かる新ジャンルとの違いと選び方

同じように見える缶でも、棚に並ぶ「ビール」「発泡酒」「新ジャンル(第三のビール)」は、実は法律のうえではっきり区別されている。見分ける鍵は味や見た目ではなく、麦芽をどれだけ使っているかという原料の割合と、それに応じて決まる酒税の区分だ。麦芽をたっぷり使えばビール、使う量を減らせば発泡酒、麦芽以外の原料で造ったり発泡酒に別のお酒を加えたりすれば新ジャンルになる。価格が違うのも、味わいの方向が少しずつ違うのも、もとをたどればこの区分にいきつく。この記事では、ビールと発泡酒、新ジャンルの違いを、麦芽比率と酒税法という二つの軸から整理し、味わいや度数、選び方、そして2026年に控える税率の一本化までをわかりやすく解説していく。

発泡酒とビールの違いとは|麦芽比率と酒税で決まる

発泡酒とビールの最も大きな違いは、麦芽の使用割合(麦芽比率)と、それによって決まる酒税法上の区分にある。日本では、原料に占める麦芽の割合が一定以上で、定められた副原料だけを使ったものを「ビール」と呼ぶ。麦芽の割合を基準より減らしたり、規定されていない副原料を使ったりすると「発泡酒」に分類される。味の良し悪しではなく、あくまで原料の構成という客観的な基準で線引きされているのが特徴だ。

この区分が消費者にとって重要なのは、区分ごとに酒税の額が違い、それが店頭価格にそのまま反映されるからだ。麦芽を多く使うビールは酒税が高く価格も高め、麦芽を減らした発泡酒は酒税が抑えられ価格も手頃になる。さらに麦芽以外の原料で造る、あるいは発泡酒に別のお酒を加えて造る「新ジャンル(第三のビール)」は、かつて最も酒税が低く、最も安い区分として親しまれてきた。つまり棚の価格差は、味の差である以上に税の差でもある。

ビールそのものの定義や造り方をまず押さえたい人は、ビールとはの記事をあわせて読むと、発泡酒や新ジャンルがどこを変えてできた飲み物なのかがよりはっきりつかめる。次章からは、三つの区分の中身を一つずつ見ていく。

ビール・発泡酒・新ジャンルという三つの区分

ビール系飲料は、酒税法上おもに三つに分けて語られる。スーパーやコンビニの棚で隣り合っていても、それぞれ原料の使い方が違い、税の負担も異なる。まずは全体像を表で押さえておきたい。

区分 原料の特徴 価格の傾向
ビール 麦芽の割合が基準以上で、定められた副原料のみを使用。麦のコクがしっかり出る。 高め
発泡酒 麦芽の割合を基準より減らす、または規定外の副原料を使用。軽快な味わいが多い。 中くらい
新ジャンル(第三のビール) 麦芽を使わず豆などで造る、または発泡酒に麦由来のお酒を加えて造る。 安い

ここで押さえておきたいのは、この三区分が「味の格付け」ではないという点だ。発泡酒や新ジャンルだからといって味が劣るわけではなく、近年はビールに迫る飲みごたえを実現した銘柄も数多い。あくまで原料の構成と税負担による分類であり、各メーカーは限られた原料の枠のなかで、いかにビールらしい満足感を出すかを競ってきた。なお酒税法上は、2023年の改正で「新ジャンル」という区分そのものは発泡酒に統合されており、法律の条文上は「ビール」と「発泡酒」の二つに整理されている。それでも商品の作り方や呼び名としては三つの区分が今も広く使われているため、本記事でも消費者になじみのある三分類で違いを整理していく。

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ビール・発泡酒・新ジャンル30銘柄を区分別に比較

三つの区分の違いは、実際の銘柄を並べて見比べるといちばんつかみやすい。下の比較表は、スーパードライや一番搾り、プレミアム・モルツといった「ビール」、淡麗グリーンラベルやスタイルフリーなどの「発泡酒」、本麒麟や金麦、クリアアサヒといった「新ジャンル」まで、主要30銘柄を集めたものだ。区分や度数、メーカー、実勢価格で見比べられるので、まず気になる区分でしぼり、次に度数や価格で検討する使い方がわかりやすい。

価格欄の実勢値は流通している参考の目安で、最安値を案内するための一覧ではない。表を眺めると、同じ350ミリリットルでも区分によって価格帯がはっきり分かれているのが分かる。

ビール・発泡酒・新ジャンル 主要30銘柄 比較|酒税区分と価格の違いが分かる
スーパードライ・一番搾り・プレモルなどの「ビール」、淡麗・スタイルフリーなどの「発泡酒」、本麒麟・金麦・クリアアサヒなどの「新ジャンル(第三のビール)」を横断比較。酒税法上の区分(ビール/発泡酒/新ジャンル)と度数・メーカー・実勢価格をまとめ、価格と味わいの違いが一目で分かるようにしています(2026年6月時点)。
価格は 2026/06/20 更新
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
Amazon 楽天 買取
アサヒ スーパードライ 350ml1ビール・定番 アサヒ スーパードライ 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
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辛口でキレのある日本を代表するビール。麦芽比率50%以上の本格ビール。

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キリン 一番搾り 生ビール 350ml2ビール・定番 キリン 一番搾り 生ビール 350ml
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一番搾り麦汁だけを使う、雑味のない麦のうまみが特徴のビール。

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サッポロ生ビール黒ラベル 350ml3ビール・定番 サッポロ生ビール黒ラベル 350ml
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麦のうまみと爽やかな後味の調和。完成されたバランスのビール。

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サントリー ザ・プレミアム・モルツ 350ml4ビール・プレミアム サントリー ザ・プレミアム・モルツ 350ml
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厳選素材と二段仕込みによる華やかな香りのプレミアムビール。

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ヱビスビール 350ml5ビール・プレミアム ヱビスビール 350ml
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麦芽100%・長期熟成による濃厚なコクと上品な苦味のプレミアムビール。

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キリン ラガービール 350ml6ビール・伝統 キリン ラガービール 350ml
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熱処理を施した伝統製法。しっかりとした苦味とコクの定番ビール。

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アサヒ生ビール マルエフ 350ml7ビール・まろやか アサヒ生ビール マルエフ 350ml
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やわらかなうまみとコク。まろやかな口当たりの復活ビール。

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8ビール・伝統 サッポロ ラガービール(赤星)334ml
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熱処理のクラシックラガー。キレのある苦味と懐かしい味わい。

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キリン ハートランド 500ml9ビール・定番 キリン ハートランド 500ml
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麦芽とホップのみのシンプル設計。素朴で飲み飽きしない味わい。

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オリオン ザ・ドラフト 350ml10ビール・地域 オリオン ザ・ドラフト 350ml
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沖縄生まれの軽快なビール。すっきりした南国らしい飲み口。

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キリン 淡麗グリーンラベル 350ml11発泡酒・糖質オフ キリン 淡麗グリーンラベル 350ml
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糖質70%オフの発泡酒。軽やかですっきりした飲み口。

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キリン 淡麗極上〈生〉350ml12発泡酒・定番 キリン 淡麗極上〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
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発泡酒の定番。すっきりした後味とほどよい飲みごたえ。

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アサヒ スタイルフリー〈生〉350ml13発泡酒・糖質ゼロ アサヒ スタイルフリー〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
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糖質ゼロの発泡酒。軽快でクセのないすっきりした味わい。

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サッポロ 北海道生搾り 350ml14発泡酒・コスパ サッポロ 北海道生搾り 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
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麦のうまみを引き出した発泡酒。手頃でコクのある味わい。

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サッポロ 極ZERO 350ml15発泡酒・ゼロ系 サッポロ 極ZERO 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
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プリン体・糖質・人工甘味料ゼロの発泡酒。健康志向の決定版。

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16発泡酒・糖質ゼロ キリン 濃い味〈糖質0〉350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約160〜185円(350ml缶・2026年6月時点)
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糖質ゼロながら濃いめのコク。飲みごたえ重視の発泡酒。

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キリン 淡麗プラチナダブル 350ml17発泡酒・ゼロ系 キリン 淡麗プラチナダブル 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約165〜190円(350ml缶・2026年6月時点)
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糖質ゼロ・プリン体ゼロの発泡酒。すっきりしながら満足感のある味。

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本麒麟 350ml18新ジャンル・人気 本麒麟 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約140〜165円(350ml缶・2026年6月時点)
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力強いコクと飲みごたえ。新ジャンルの人気No.1クラス。

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キリン のどごし〈生〉350ml19新ジャンル・爽快 キリン のどごし〈生〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
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爽快なのどごしが身上の新ジャンル。すっきりした飲み口。

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サントリー 金麦 350ml20新ジャンル・定番 サントリー 金麦 350ml
★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア
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二条大麦のうまみを生かした新ジャンル。バランスのよい味わい。

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サントリー 金麦〈糖質75%オフ〉350ml21新ジャンル・糖質オフ サントリー 金麦〈糖質75%オフ〉350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
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金麦の糖質オフ版。軽やかさと麦のうまみを両立。

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クリアアサヒ 350ml22新ジャンル・定番 クリアアサヒ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
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クリアな飲み口とほどよいコク。バランス型の新ジャンル。

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アサヒ ザ・リッチ 350ml23新ジャンル・コク アサヒ ザ・リッチ 350ml
★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア
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贅沢な麦のコクを掲げる新ジャンル。度数6%の飲みごたえ。

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サッポロ 麦とホップ 350ml24新ジャンル・本格 サッポロ 麦とホップ 350ml
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ビールに迫る麦の味わいを追求した新ジャンルの実力派。

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サッポロ GOLD STAR 350ml25新ジャンル・コスパ サッポロ GOLD STAR 350ml
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上質な飲みごたえを掲げる新ジャンル。麦のうまみと後味のキレ。

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アサヒ オフ 350ml26新ジャンル・ゼロ系 アサヒ オフ 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
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糖質・プリン体・人工甘味料ゼロの新ジャンル。軽快な低アルコール。

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クリアアサヒ 贅沢ゼロ 350ml27新ジャンル・糖質ゼロ クリアアサヒ 贅沢ゼロ 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
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糖質ゼロながらコクのある新ジャンル。満足感重視の設計。

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サントリー ジョッキ生 350ml28新ジャンル・爽快 サントリー ジョッキ生 350ml
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実勢 約130〜155円(350ml缶・2026年6月時点)
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ジョッキで飲むような泡と爽快感を狙った新ジャンル。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥17,996 楽天 査定 買取
キリン のどごし ZERO 350ml29新ジャンル・ゼロ系 キリン のどごし ZERO 350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
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糖質ゼロ・プリン体ゼロの新ジャンル。爽快なのどごしはそのまま。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥32,000 楽天 査定 買取
30新ジャンル・黒 サッポロ 麦とホップ〈黒〉350ml
★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア
実勢 約135〜160円(350ml缶・2026年6月時点)
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ローストの香ばしさを楽しむ黒の新ジャンル。コクのある味わい。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取

おおまかには、ビールが一缶あたり高め、発泡酒が中くらい、新ジャンルが最も手頃という価格のラダーになっている。これは前述のとおり、麦芽の使用量に応じた酒税の差が反映された結果だ。味わいの満足感と価格、健康志向の機能性などを天秤にかけながら、自分の用途に合う一缶を選んでいくとよい。

ビールや発泡酒、新ジャンルそのものは飲みきって楽しむお酒だが、リンクサス酒販ではビールと縁の深い一本も扱っている。ビールの樽やIPA樽で後熟させたウイスキーは、麦芽やホップ由来の香りが樽の個性として残り、ビール好きにも新鮮に映る。各カードから商品ページへ進むと、産地や容量、度数、価格、在庫状況を確認できる。

掲載しているのは、ビール樽やIPA樽でフィニッシュを施した個性的なシングルモルトなど、麦から生まれるお酒のつながりを感じられる品だ。狙っていた銘柄が品切れでも、近いタイプの候補をカード経由でたどれる。麦芽の香ばしさやホップの香りが好きな人ほど、樽を介してビールとウイスキーがつながる面白さを感じられるはずだ。気になる一本を選び、香りの開き方を確かめながら、自分の好みの軸を広げていきたい。状態の良い限定品は動きが早いため、迷ったら早めに確保しておくと安心だ。

麦芽比率と原料で見る違い

三つの区分を分ける最大の基準が、原料に占める麦芽の割合、いわゆる麦芽比率だ。ビールと名乗るには、麦芽の割合が法律で定められた基準以上であることに加え、使ってよい副原料が米やとうもろこし、果実、香辛料などに限られている。この枠を守って造られたものだけが「ビール」を名乗れる。麦のうまみやコクがしっかり出るのは、麦芽をたっぷり使っているからだ。

これに対して発泡酒は、麦芽の割合を基準より低く抑えたもの、あるいはビールでは認められていない副原料を加えたものが分類される。麦芽を減らすぶん軽快ですっきりした味わいになりやすく、糖質オフやプリン体ゼロといった機能性をうたう銘柄も多い。麦由来のコクは控えめになるが、そのぶん飲みやすさや健康志向と相性がよい。

そして新ジャンル(第三のビール)は、麦芽そのものを使わずに豆などから造るタイプと、発泡酒に麦由来のスピリッツ(お酒)を加えて造るタイプの二つがある。麦芽を使わない、あるいは別のお酒を足すという発想で、ビールの枠の外から「ビールらしい味」に近づけているのが特徴だ。原料の自由度が高いぶん各社の工夫が大きく表れる区分でもあり、近年はビールに迫る飲みごたえの銘柄が増えている。なお2018年の酒税法改正では、ビールに使える副原料の範囲が広がり、麦芽比率の基準も引き下げられた。これにより、それまで発泡酒だった一部の商品がビールに区分し直されるといった動きもあった。

酒税と価格の違い|なぜ発泡酒は安いのか

発泡酒や新ジャンルがビールより安く買えるのは、酒税の額が区分によって違うからだ。日本の酒税は、同じビール系飲料でも麦芽の使用量が多いビールに高く、麦芽を減らした発泡酒やそれ以外の原料で造る新ジャンルには低く課されてきた。各メーカーが麦芽を減らした商品を開発してきたのは、この税の差を生かして低価格を実現するためでもある。

具体的な税額は、2026年6月時点で350ミリリットル缶あたり、ビールがおよそ63円、発泡酒と新ジャンルがおよそ47円となっている。かつては新ジャンルがさらに低い税率だったが、2023年10月の改正で発泡酒と同じ水準に引き上げられ、両者の税額はそろえられた。それでもビールとの間には一缶あたり十数円の差が残っており、これがそのまま店頭の価格差として表れている。毎日のように飲む人にとっては、この差が積み重なると家計に与える影響は小さくない。

この区分ごとの税の違いは、「見た目や味が似ているのに税負担が大きく異なるのは公平ではない」という議論を長く呼んできた。そのため国は税率を段階的に近づけ、最終的に一本化する方針をとっている。その仕上げが2026年10月の改正であり、詳しくは後の章で触れる。お酒の分類や酒税の仕組みについては、国税庁の酒類に関する情報も参考になる。

味わい・度数・カロリーの違い

原料の違いは、当然ながら味わいにも表れる。ビールは麦芽をたっぷり使うため、麦のうまみとコク、飲みごたえがしっかりしている。発泡酒は麦芽が控えめになるぶん、軽快ですっきりした飲み口になりやすく、糖質オフなどの機能性と両立させやすい。新ジャンルは各社の工夫が大きく、すっきり系から本麒麟のように力強いコクを持つものまで幅広い。近年は技術の向上で、ブラインドでは区別が難しいほどビールに近づいた銘柄も登場している。

度数の面では、三つの区分に大きな差はない。いずれも5パーセント前後を中心に、3パーセント台の低アルコールから6パーセント程度のしっかりめまで分布しており、区分そのものが度数を決めるわけではない。むしろ「糖質オフ」「プリン体ゼロ」といった機能性をうたう銘柄では、度数をやや低めに設定したものも見られる。区分よりも個々の銘柄のコンセプトで度数が決まると考えてよい。

カロリーの目安は、いずれも350ミリリットルでおよそ100から150キロカロリー前後だ。麦芽を多く使うビールはやや高めになりやすく、糖質オフをうたう発泡酒や新ジャンルは低めに抑えられる傾向がある。糖質やカロリーを気にするなら、区分だけで判断せず、缶に記載された栄養成分表示を確認するのが確実だ。種類ごとの度数の幅をさらに知りたい人は、ビールのアルコール度数の記事も参考になる。

新ジャンル(第三のビール)とは何か

三つの区分のなかでも分かりにくいのが、新ジャンルと呼ばれるカテゴリーだ。新ジャンルは「第三のビール」とも呼ばれ、ビールでも発泡酒でもない造り方で生まれたビール系飲料を指す。登場した当時、ビール・発泡酒に続く三つ目の選択肢という意味で「第三のビール」と名づけられ、その呼び名が今も広く使われている。

新ジャンルには、製法の異なる二つのタイプがある。ひとつは麦芽を使わず、えんどう豆やとうもろこしなどの原料から造るタイプ。もうひとつは、発泡酒に麦由来のスピリッツ(お酒)を加えて造るタイプだ。どちらも、麦芽の使用を避けたり別のお酒を組み合わせたりすることで、ビールや発泡酒よりも低い酒税の区分に収め、価格を抑える狙いがあった。本麒麟や金麦、クリアアサヒ、麦とホップといった人気銘柄の多くがこの新ジャンルに当たる。

注意したいのは、酒税法のうえでは新ジャンルという独立した区分は2023年10月の改正で発泡酒に統合されたという点だ。法律の条文では現在「ビール」と「発泡酒」の二区分に整理されており、かつての新ジャンルは発泡酒の一部として扱われる。それでもメーカーは引き続き、麦芽を使わない、あるいはスピリッツを加える独自の製法で商品を造り続けており、消費者にとっては「第三のビール」という呼び名と独自の味わいが今も身近に存在している。

2026年の酒税法改正で税率が一本化

ビール系飲料の酒税は、長い時間をかけて段階的に見直されてきた。きっかけは、味や見た目が似ているのに区分によって税負担が大きく異なる状況が、税の公平性の観点から問題視されたことだ。国はビールの税率を引き下げ、発泡酒や新ジャンルの税率を引き上げることで、三者の差を段階的に縮めてきた。

この見直しの仕上げが、2026年10月の改正による税率の一本化だ。これにより、ビール・発泡酒・新ジャンルの酒税は350ミリリットル缶あたりすべておよそ54円にそろえられる。これまで安さが魅力だった発泡酒や新ジャンルは税負担が増え、逆にビールは税負担が軽くなる。結果として、区分による価格差は大きく縮まっていく見通しだ。各メーカーが近年ビールへの投資を強めているのも、この一本化を見据えた動きといえる。

消費者にとっては、これまで価格だけで発泡酒や新ジャンルを選んでいた理由が薄れ、純粋に味わいや好みで選びやすくなる面がある。一方で、手頃だった銘柄の値上がりを感じる場面も出てくるだろう。価格差が縮まるこれからは、区分にこだわらず、自分の好きな味わいや飲むシーンで選ぶという考え方がより自然になっていく。なお税率は段階的に変わるため、最新の正確な額は国税庁の公表情報で確認するのが確実だ。

目的別の選び方

三つの区分の違いが分かれば、目的に合わせて選びやすくなる。価格差が縮まっていくこれからは、なおさら自分の優先したい軸で選ぶのが賢い。代表的な選び方の軸を整理しておきたい。

まず味わいやコクを最優先するなら、麦芽をたっぷり使ったビールが基本になる。特別な日や、料理にじっくり合わせたいときは、プレミアム系のビールが満足感を高めてくれる。一方で毎日の晩酌でコストを抑えたいなら、発泡酒や新ジャンルが向く。近年はビールに迫る飲みごたえの新ジャンルも多く、価格と満足感のバランスを重視する人に選ばれている。

健康面を意識するなら、糖質オフやプリン体ゼロをうたう銘柄に注目したい。こうした機能性をうたう商品は発泡酒や新ジャンルに多く、糖質やプリン体を控えたい人が選びやすい。ただし区分と機能性は必ずしも一致しないため、缶の表示を確認するのが確実だ。飲む量や好みの濃さに合わせて度数を選ぶのもよい。軽く楽しみたい日は3から4パーセント台、飲みごたえが欲しい日は5から6パーセント、という選び分けができる。まずは比較表で気になる区分の定番銘柄を試し、自分の好みの方向をつかんでいくのが失敗の少ない選び方だ。

発泡酒と新ジャンルが生まれた歴史

発泡酒や新ジャンルが生まれた背景には、ビールにかかる高い酒税があった。日本ではビールの酒税が長く高い水準にあり、各メーカーは「ビールに近い味で、より安く買える商品」を求める消費者の声に応えようとしてきた。その答えとして登場したのが、麦芽の使用量を抑えて酒税を下げた発泡酒だ。1990年代に各社から発泡酒が相次いで発売され、低価格のビール系飲料として一気に広まった。

ところが、発泡酒が普及すると国は発泡酒への課税を見直し、麦芽比率の高い発泡酒の税率を引き上げた。そこでメーカーは、さらに酒税の低い区分を求めて知恵を絞る。麦芽を使わない原料で造ったり、発泡酒に麦由来のスピリッツを加えたりすることで、発泡酒よりも税率の低い区分に収めた商品を生み出した。これが2000年代に登場した新ジャンル、すなわち「第三のビール」だ。税制の変化に各メーカーが製法の工夫で応え続けてきた歴史が、今の多彩なビール系飲料の顔ぶれをつくっている。

こうした「税率の低い区分を狙った商品開発」と「課税の見直し」のいたちごっこが長く続いた結果、国は区分ごとの税率を段階的にそろえ、最終的に一本化する方針へと舵を切った。2026年の税率一本化は、こうした歴史の一つの区切りといえる。価格差が縮まるこれからは、税ではなく純粋な味わいで競う時代へと移っていく。発泡酒や新ジャンルは、税制とともに歩んできた日本独自のビール文化の産物なのだ。

飲まないお酒の査定・買取はリンクサスへ

ビールや発泡酒、新ジャンルそのものは飲みきって楽しむお酒だが、贈り物やコレクションとして手元に増えやすいのが、ビール樽やIPA樽で仕上げたウイスキーや、未開封のまま眠っている洋酒・ブランデーだ。飲む予定のない一本があれば、状態の良いうちに査定に出すという選択肢もある。リンクサス酒販の買取窓口では、銘柄や度数、保存状態、付属品の有無を見極めたうえで一本ずつ評価を付けている。

鑑定士 今井一輝(買取部門):ビール樽やIPA樽で後熟させたウイスキーは、リリース数が少ない限定品が多く、化粧箱やシリアルの有無で評価が変わります。ビールや発泡酒、新ジャンルそのものは賞味期限があり買取の対象にはなりにくいのですが、ビールと縁のある特別な一本や、贈答で受け取った洋酒・ブランデーは需要が安定しています。直射日光と高温多湿を避け、未開封のまま保管していただくと評価を保ちやすいです。飲む予定がないまま置いておくより、状態の良いうちにご相談いただくほうが、結果的に高く評価できます。

査定は写真送付による事前見積、宅配買取、出張買取の三つの方法を用意している。複数本まとめての依頼は一本ずつより評価が安定しやすく、棚やセラーの整理にも扱いやすい。査定・買取の窓口は リンクサス ウイスキー買取洋酒・ブランデー買取 を利用できる。販売側の在庫は リンクサス酒販トップ から確認できる。お酒の分類や酒税に関する基礎情報は 国税庁の酒類に関する情報 も参考になる。

よくある質問

発泡酒とビールの違いは何ですか?

最も大きな違いは、原料に占める麦芽の割合(麦芽比率)と、それによって決まる酒税法上の区分です。麦芽の割合が基準以上で、定められた副原料だけを使ったものがビール、麦芽の割合を基準より減らしたり規定外の副原料を使ったりしたものが発泡酒です。麦芽を多く使うビールは麦のコクがしっかり出て酒税も高く、発泡酒は軽快な味わいが多く酒税が抑えられるため価格も手頃になります。

第三のビール(新ジャンル)とは何ですか?

ビールでも発泡酒でもない造り方で生まれたビール系飲料で、麦芽を使わず豆などから造るタイプと、発泡酒に麦由来のスピリッツを加えて造るタイプの二つがあります。かつては最も酒税が低く、最も安い区分として親しまれました。本麒麟や金麦、クリアアサヒなどが代表例です。なお酒税法上は2023年10月の改正で発泡酒に統合されていますが、独自の製法と呼び名は今も使われています。

なぜ発泡酒や新ジャンルはビールより安いのですか?

区分によって酒税の額が違うからです。麦芽を多く使うビールには高い酒税が課され、麦芽を減らした発泡酒やそれ以外の原料で造る新ジャンルには低い酒税が課されてきました。各メーカーが麦芽を減らした商品を開発してきたのは、この税の差を生かして低価格を実現するためです。2026年6月時点では350ミリリットル缶あたり、ビールが約63円、発泡酒と新ジャンルが約47円の酒税となっています。

2026年の酒税法改正で何が変わりますか?

2026年10月の改正で、ビール・発泡酒・新ジャンルの酒税が350ミリリットル缶あたりすべて約54円に一本化されます。これまで安さが魅力だった発泡酒や新ジャンルは税負担が増え、ビールは税負担が軽くなるため、区分による価格差は大きく縮まる見通しです。価格だけで区分を選ぶ理由が薄れ、味わいや好みで選びやすくなります。最新の正確な税額は国税庁の公表情報で確認するのが確実です。

発泡酒や新ジャンルはビールより味が劣りますか?

区分は味の格付けではなく、原料の構成と税負担による分類です。麦芽が少ないぶんビールよりコクは控えめになりやすいものの、近年は技術の向上で、ブラインドでは区別が難しいほどビールに近づいた銘柄も登場しています。本麒麟のように力強いコクを持つ新ジャンルもあり、味の良し悪しは区分ではなく個々の銘柄やコンセプトで決まると考えるのがよいでしょう。

糖質オフやプリン体ゼロのお酒はどの区分に多いですか?

糖質オフやプリン体ゼロをうたう銘柄は、発泡酒や新ジャンルに多く見られます。麦芽の使用量を抑えた区分のため、こうした機能性を打ち出しやすいことが背景にあります。ただし区分と機能性は必ずしも一致せず、ビールにも糖質ゼロをうたう商品があります。糖質やプリン体を確実に控えたい場合は、区分だけで判断せず、缶に記載された栄養成分表示を確認するのが確実です。

最終更新:(リンクサス酒販 鑑定士チーム監修)

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