カクテルの種類一覧|ベース・技法・スタイル・温度で分ける30種
ジントニック、マティーニ、モヒート、ミモザ。名前はいくらでも出てくるのに、それが何種類あるのかと聞かれると誰も答えられません。レシピの数え方が決まっていないので、総数は数える人によって変わります。数えるのをあきらめる代わりに、この記事は四つの軸で座標を取ります。ベース・技法・スタイル・温度の四つです。
前半はまず四つの軸を置いて代表三十種を技法とスタイルで並べ、そのあと軸を一つずつ開きます。中盤で、その分類を誰が決めているのかという問いに移り、最後にもう一度、実際の一杯の選び方に戻ります。国は料理のほうには表を持っていて、実技試験の科目という形で六つの欄に分けています。ところが同じ制度の中に、飲み物の欄が一つもありません。二本の法令を通して読むと、酒という字が出てくるのは一度だけで、それも対象から外すための括弧の中でした。
技法が分かれば度数の見当がつく、という実用的な話にも先に触れておきます。この記事の三十種は、およそ十二パーセント以下が十五種、十五パーセント以上が十五種で、その間の帯には一つも入っていません。混ぜ方が二つの山を作っているということです。
カクテルの種類はいくつあるのか|先に言える三つ

先に三つだけ置きます。一つ、総数は決まっていません。レシピを一滴でも変えたものを別の一杯と数えるのか、同じ一杯の書き方の違いと数えるのかで、答えは何百通りにも動きます。二つ、だから数えるのではなく、軸を置いて座標で捉えます。ベース・技法・スタイル・温度の四つで、初めて見る名前でもだいたいの位置が決まります。三つ、四つのうち技法が分かると、飲む前に強さの見当がつきます。
三つ目は、この記事が並べた三十種の実データで確かめられます。度数の概算をならべると、およそ十二パーセント以下が十五種、十五パーセント以上が十五種でした。十三から十四パーセントの帯に入る一杯は、この三十種の中にはありません。グラスに注いで軽く混ぜるだけの一杯と、氷で冷やして濾す一杯とでは、割るものの量がまるで違うからです。
数えられないことと、分けられないことは別
総数が決まらないというのは、分類できないという意味ではありません。生物の種類が毎年増えても分類の階層が壊れないのと同じで、軸さえ決まっていれば新しい一杯もどこかに収まります。
数え方が決まらない理由も、軸で説明できます。ベースを変えたものを別の種類とするなら数はベースの数だけ増え、技法を変えたものを別とするならさらに掛け算になります。実際に名前が付いて残っているのは、その組み合わせのうち人が繰り返し作ったものだけです。だから総数は分類の問題ではなく、歴史の問題になります。
逆に、軸を持たないまま名前だけを覚えると、似た名前の一杯が並んだときに区別できません。ダイキリとフローズンダイキリ、マティーニとギブソンは、材料の側ではほとんど同じで、前者は技法が、後者は飾りが違うだけです。カクテルの基礎的な考え方はカクテルとは何かを整理した記事でも扱っています。
四つの分類軸|ベース・技法・スタイル・温度

四つの軸は、それぞれ別のことを聞いています。並べると次のようになります。
| 軸 | 聞いていること | 主な区分 |
|---|---|---|
| ベース | 土台のお酒は何か | ジン・ウォッカ・ラム・テキーラ・ウイスキー・ブランデー・リキュール・ワイン・ビール・日本酒や焼酎 |
| 技法 | どうやって混ぜたか | ビルド・ステア・シェーク・ブレンド |
| スタイル | どのくらいの時間で飲むか | ロング・ショート |
| 温度 | 冷たいか、温かいか、凍っているか | コールド・ホット・フローズン |
四つは排他的ではなく、重なり合います。ジントニックは「ジン×ビルド×ロング×コールド」、マティーニは「ジン×ステア×ショート×コールド」で、同じベースでも残り三つが違えば別の一杯になります。逆にフローズンダイキリとダイキリは、ベースも中身の組み合わせも同じで、砕いた氷を入れるかどうかで技法と温度が変わります。
四つの軸のうち、名前に残っているものと残っていないものがあるのも面白いところです。フローズンダイキリやホットバタードラムは、温度が名前にそのまま入っています。ところが技法とスタイルを名前に入れた一杯は、ほとんどありません。作り方は、名前ではなくグラスの形と度数のほうに現れます。
四つのうち、店で最初に決まるのは多くの場合ベースです。次に技法が決まり、技法が決まればスタイルと温度はほぼ自動的に決まります。だから初心者が覚える順番としては、ベースと技法の二つで十分で、残りは結果としてついてきます。ベース軸をもっと深く見たい場合はウイスキーを使う一覧やウォッカを使う一覧が、度数軸からたどりたい場合は度数の一覧が入口になります。
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技法とスタイルで並べた代表カクテル三十種

下の表は、名前を聞いたことがある一杯を三十種選び、技法とスタイルの組み合わせで並べたものです。内訳はビルドが十一種、シェークが十種、ステアが五種、ブレンドが二種で、残る二種は技法より温度で呼ばれるホットです。ビルドとシェークの二つで七割を占めます。
並べ方には理由があります。名前の五十音順やベース順で並べると、隣り合った一杯どうしの関係が見えません。初期表示ではおおむね技法ごとに束ねてあるので、隣の行が「同じ作り方の別の一杯」になり、一つ知っていれば次が読めます。
表にはベースの構成、度数の概算、バーでの提供価格の目安を入れてあります。カクテルそのものは販売している商品ではないので、定価の欄はありません。価格の目安は各行に付けた実勢の記載によるもので、店によって変わります。度数もレシピと作り手で動く概算です。
| 画像 | 銘柄・スコア | 定価 市場相場 |
特徴 | リンクサス酒販 本命 |
Amazon | 楽天 | 買取 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位ビルド・ロング | ジントニック ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安700〜1,100円前後(実勢・2026年6月時点) |
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グラスに注いで混ぜるだけのビルドを代表する定番。 |
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| 2位ビルド・ロング | ハイボール ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安600〜1,000円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
ウイスキーを炭酸で割る、日本の食卓に最も浸透したビルド。 |
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| 3位ビルド・ロング | モヒート ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ミントを潰して香りを引き出すキューバ生まれのビルド。 |
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| 4位ビルド・ロング | モスコミュール ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安700〜1,200円前後(実勢・2026年6月時点) |
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銅マグで供される、ジンジャーの刺激が効いたビルド。 |
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| 5位ビルド・ロング | カシスオレンジ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安600〜1,000円前後(実勢・2026年6月時点) |
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リキュール+ジュースの組み合わせを代表する低アルコールの一杯。 |
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| 6位ビルド・ロング | スクリュードライバー ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安700〜1,100円前後(実勢・2026年6月時点) |
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飲みやすさの裏に強さが潜む、ウォッカベースのビルド。 |
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| 7位ビルド・ロング | カンパリソーダ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安700〜1,100円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ほろ苦さを楽しむ食前向きのイタリアンビルド。 |
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| 8位ビール・低アル | レッドアイ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安600〜900円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ビールベースを代表する、トマトの旨みが効いた低アルコール。 |
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| 9位ワイン・低アル | キティ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安600〜1,000円前後(実勢・2026年6月時点) |
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赤ワインを炭酸で軽やかにした、ワインベースの入門編。 |
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| 10位ビール・低アル | シャンディガフ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安600〜900円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ビールとジンジャーエールを半々にした英国パブの定番。 |
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| 11位ステア・ショート | マティーニ ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
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「カクテルの王様」と呼ばれるステアの最高峰。 |
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| 12位ステア・ショート | マンハッタン ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
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「カクテルの女王」と称されるウイスキーベースのステア。 |
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| 13位ステア・ロック | ネグローニ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ジン・カンパリ・ベルモットを等量で合わせる苦味の古典。 |
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| 14位ステア・ショート | ロブロイ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
スコッチで作るマンハッタン、スモーキーなステアの名作。 |
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| 15位ステア・ショート | ギブソン ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
オリーブの代わりにパールオニオンを沈めた辛口ステア。 |
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| 16位シェーク・ショート | ギムレット ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
小説の名台詞でも知られる、シェークの基本形。 |
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| 17位シェーク・ショート | ダイキリ ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
ラム+ライム+砂糖、シェークで仕上げるキューバの古典。 |
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| 18位シェーク・ショート | マルガリータ ★★★★★5/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
塩のスノースタイルが目印のテキーラベース代表。 |
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| 19位シェーク・ショート | サイドカー ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ブランデーベースを代表する、芳醇な柑橘系シェーク。 |
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| 20位シェーク・ショート | ホワイトレディ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
ジン×コアントローの白い貴婦人、酸味系シェークの定番。 |
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| 21位シェーク・ショート | コスモポリタン ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
淡いピンクが映える、ニューヨーク発の華やかなシェーク。 |
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| 22位シェーク・ショート | バラライカ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
ウォッカ版サイドカー、三角形のレシピで覚えるシェーク。 |
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| 23位シェーク・ショート | XYZ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
「これ以上ない」を意味する名のラムベースシェーク。 |
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| 24位デザート系 | グラスホッパー ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
チョコミント風味の、デザートカクテルを代表するシェーク。 |
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| 25位デザート系 | アレキサンダー ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
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ブランデー×カカオ×クリームの濃厚なデザートシェーク。 |
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| 26位ブレンド・フローズン | フローズンダイキリ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
ブレンダーで氷ごと砕く、フローズンスタイルの代名詞。 |
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| 27位ブレンド・フローズン | フローズンマルガリータ ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,400円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
マルガリータを氷ごと撹拌した、夏向きのフローズン。 |
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| 28位ホットカクテル | アイリッシュコーヒー ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,300円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
温かいコーヒーにウイスキー、ホットカクテルの代表格。 |
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| 29位ホットカクテル | ホットバタードラム ★★★☆☆3/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安800〜1,200円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
バターのコクで体を温める、冬の定番ホットカクテル。 |
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| 30位スパークリング | ミモザ ★★★★☆4/ リンクサス専属ソムリエスコア |
バーでの提供目安900〜1,500円前後(実勢・2026年6月時点) |
💎 プロのおすすめ
シャンパン×オレンジ、泡もののビルドを代表する一杯。 |
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カクテルそのものは販売商品ではないため、定価(list_price)は掲載せず、バーでの提供価格のおおよその目安のみ記載しています(2026年7月時点・店舗により異なります)。度数はレシピや作り手によって変動する概算値です。同じ材料でも技法が変われば別の種類になる点こそ、カクテルの面白さといえます。気になる一杯は、ベースのお酒から家庭で再現してみてください。
ベースのお酒別にみる種類

ベースは、その一杯の骨格を決めます。同じ技法でもベースが変われば別の名前になり、香りの方向も変わります。代表的なベースごとに、名前の並びを挙げておきます。
| ベース | 香りの方向 | 代表的な一杯 |
|---|---|---|
| ジン | ボタニカルの香り | ジントニック/マティーニ/ギムレット/ホワイトレディ/ネグローニ |
| ウォッカ | くせが少なく素材が立つ | モスコミュール/スクリュードライバー/コスモポリタン/バラライカ |
| ラム | 糖蜜の甘い香り | モヒート/ダイキリ/XYZ/ホットバタードラム |
| テキーラ | 青い植物のような香り | マルガリータ/フローズンマルガリータ |
| ウイスキー | 樽由来の香り | ハイボール/マンハッタン/ロブロイ/アイリッシュコーヒー |
| ブランデー | 果実由来のふくらみ | サイドカー/アレキサンダー |
| リキュール | 素材そのものの甘みと香り | カシスオレンジ/カンパリソーダ/グラスホッパー |
| ワイン・ビール | もとの醸造酒の性格が残る | ミモザ/キティ/レッドアイ/シャンディガフ |
この並びで目立つのは、ジンとウォッカの守備範囲の広さです。ジンは香りが強いので相手を選びそうに見えて、実際には炭酸でも柑橘でもベルモットでも受けます。ウォッカは逆に自分の香りが薄いぶん、ジュースの味をそのまま通します。だから同じ材料の組み合わせでも、ジンを使うかウォッカを使うかで印象が入れ替わります。
もう一つ気づくのは、リキュールの扱いです。カシスオレンジやカンパリソーダのようにリキュールが土台になる一杯もあれば、マルガリータのオレンジリキュールのように脇役として入る一杯もあります。同じ瓶が主役にも脇役にもなるので、ベース軸だけで分類しようとすると必ずどこかで迷います。四つの軸を重ねて使う理由の一つがここにあります。
ワインやビールを土台にする一杯は、度数が低く出る側に集まります。この記事の三十種でも、レッドアイとシャンディガフはおよそ二・五パーセントで最も低い位置にありました。リキュール自体の性格はリキュールを整理した記事で扱っています。
技法別の種類|ビルド・ステア・シェーク・ブレンド

技法は、材料をどうやって一つにするかという軸です。四つの名前が使われますが、区別しているのは「どのくらい強く混ぜるか」と「どのくらい水が入るか」の二点だと考えると分かりやすくなります。
ビルド|グラスに注いで軽く混ぜる
提供するグラスに氷と材料を入れ、その場で軽く混ぜる方法です。道具はグラスとマドラーだけで足ります。炭酸を使う一杯はほとんどがこの技法で、混ぜすぎると泡が抜けるので、下から一、二回持ち上げる程度で止めます。この記事の三十種では十一種がビルドで、いちばん数が多い技法でした。
ビルドが多くなるのには理由があります。割るものを大量に使う一杯は、シェーカーに入りきりませんし、炭酸なら振ること自体ができません。つまり割るものを多く使う一杯では、技法は好みではなく材料の側から決まります。ビルドと聞けば割るものが多いと見当がつくのは、この向きの関係があるからです。
ジントニック、ハイボール、モスコミュール、カシスオレンジ、シャンディガフ。名前を挙げれば分かるとおり、家庭でよく作られる一杯はこの列に集まります。ミモザのようにスパークリングワインを使うものも、注いで軽く合わせるだけなのでビルドの仲間です。
ステア|ミキシンググラスで静かに冷やす
ミキシンググラスに氷と材料を入れ、バースプーンで静かにかき混ぜてから、氷を残して注ぐ方法です。狙いは冷やすことで、混ぜること自体ではありません。強くかき混ぜると氷が溶けて水っぽくなるので、回数を数えながら手早く止めます。
お酒とお酒だけを合わせる一杯に使われるので、出来上がりは高い度数に落ち着きます。マティーニ、マンハッタン、ロブロイ、ギブソンがこの列です。ネグローニも技法はステアですが、氷を入れたグラスにそのまま出すので、この記事の表ではスタイルをロックとしています。ステアの五種は、この四つにネグローニを加えた数です。
シェーク|シェーカーで振って一体化させる
シェーカーに氷と材料を入れ、振って急速に冷やしながら混ぜる方法です。ジュース、卵白、生クリームのように、静かに混ぜても一体にならない材料があるときに使います。振ることで細かい空気が入り、口当たりがやわらかくなります。
この記事の三十種では十種がシェークで、ビルドに次ぐ数でした。ギムレット、ダイキリ、マルガリータ、サイドカー、ホワイトレディ、コスモポリタン、バラライカ、XYZ、グラスホッパー、アレキサンダー。並べると、柑橘かクリームのどちらかが入っている一杯だと分かります。
ブレンド|氷ごと撹拌してフローズンに
ブレンダーに砕いた氷と材料を入れ、シャーベット状になるまで回す方法です。氷そのものが材料になるので、出来上がりの度数は下がります。フローズンダイキリとフローズンマルガリータはどちらもおよそ十パーセントで、砕いた氷を材料にしない同じ名前の一杯の半分以下でした。
スタイルと温度の種類|ロング・ショート・ホット・泡もの

スタイルと温度は、飲む側の時間に関わる軸です。ここを外すと、出てきた一杯を持て余すことになります。
ロングとショート|量ではなく時間の長短
ロングドリンクは氷を入れた大きめのグラスで、時間をかけて飲むスタイルです。ショートドリンクは氷を入れない小さなグラスで、冷たさが保たれているうちに飲み切ります。名前は量の大小のように聞こえますが、由来は飲む時間の長短のほうです。
ショートで出てくる一杯は、置いたまま話し込むと温度が上がって香りが崩れます。飲む速さまで含めて設計されているという意味で、スタイルは味の一部です。
結果として、度数は逆向きに動きます。ロングは割るものが入るぶん低く、ショートは割るものが無いぶん高くなります。この記事の三十種でも、ロングの側は二・五から十二パーセント、ショートの側は十五から三十三パーセントの範囲に収まりました。
ホットとフローズン|温度で名前が変わる
温度の軸は、同じ材料でも別の一杯にします。アイリッシュコーヒーとホットバタードラムは温かい側の代表で、どちらもおよそ八パーセントです。温かい液体は香りが立ちやすいので、度数のわりに強く感じることがあります。
凍らせる側がフローズンで、こちらは砕いた氷が溶けながら薄まっていきます。時間をかけて飲めるロングに近い性格ですが、グラスはショートに近い形が使われることが多く、四つの軸がきれいに揃わない例でもあります。
泡もの|スパークリングを使う列
スパークリングワインやシャンパンを使う一杯は、泡を殺さないためにビルドで作ります。ミモザがその代表で、オレンジジュースと合わせるだけの構成です。泡ものは注ぐ順番が味を決めるので、先に果汁を入れてから泡を注ぐのが基本になります。炭酸を使うロングの考え方はハイボールの種類を整理した記事にもまとめています。
国が「料理」を分けた表は、六つの欄でできている

ここまでの四つの軸は、飲み手と作り手のあいだで育ってきた分け方です。では、国のほうに分類表はあるのでしょうか。食べるもののほうには、はっきりした表があります。調理師法(昭和三十三年法律第百四十七号)にもとづく試験の科目です。
実技試験の科目が、そのまま料理の区分になっている
調理師法第八条の三は、厚生労働大臣が調理技術に関する審査を行うことができると定めています。その中身を書いているのが調理師法施行規則(昭和三十三年厚生省令第四十六号)で、実技試験の科目を六つ並べています。
調理師法施行規則 第十六条第二項実技試験の試験科目は、次の各号に掲げるもののうち、技術審査を受けようとする者があらかじめ選択した一の科目とする。一 日本料理 二 西洋料理 三 麺めん料理 四 中国料理 五 すし料理 六 給食用特殊料理
「麺めん料理」の「めん」は、原文では漢字に振られたふりがなです。一から六までの並びを見ると、地域で切った欄(日本・西洋・中国)と、素材や場面で切った欄(麺・すし・給食用特殊)が同居しています。分類の軸が途中で入れ替わっているわけですが、国が料理を六つに分けた表は、この規則の中ではここから始まります。
合格すると、名前のほうが六つに分かれる
この六つは、試験の区分で終わりません。合格した人が名乗れる名称も、選んだ科目に応じて六通りに分かれます。同じ規則の第二十二条が、上欄に試験科目、下欄に名称という二列の表を置いています。日本料理なら日本料理専門調理師、すし料理ならすし料理専門調理師という具合に、六つの科目にそれぞれ対応する名称が並びます。
つまり国は、料理の区分をただ試験の都合で切ったのではなく、そこに名前を与えて外から見えるようにしています。分類が名前に届いているという意味で、これはかなり本気の分類表です。
学校のほうにも、六つの欄と九百六十時間がある
調理師を育てる側の表も、同じ規則の別表第一にあります。教育内容と授業時間数の二列で、こちらも六つです。食生活と健康が九十時間、食品と栄養の特性が百五十時間、食品の安全と衛生が百五十時間(うち実習三十時間以上)、調理理論と食文化概論が百八十時間、調理実習が三百時間、総合調理実習が九十時間。合わせて九百六十時間になります。
時間数の配分を見ると、調理実習と総合調理実習だけで三百九十時間、全体の四割を超えています。手を動かす時間に重心が置かれた表です。
試験の六つと、学校の六つは、同じ六でも切り方が違います。試験のほうは料理の系統で切り、学校のほうは学ぶ内容で切っています。同じ制度の中に、分け方の違う表が二枚あるということです。ここまでで押さえておきたいのは、国が料理については分類表を持ち、その区分に名前まで与えているという事実のほうです。
その六つにも、七つの学科にも、飲み物の欄は無い

六つの実技科目を読み返すと、飲み物の欄が一つもありません。学科のほうにもありません。
学科は七つ、飲み物を名指しした欄は零
調理師法施行規則 第十六条第一項学科試験の試験科目は、次のとおりとする。一 調理一般 二 調理法 三 材料 四 食品衛生及び公衆衛生 五 食品及び栄養 六 関係法規 七 安全衛生
実技が六つ、学科が七つ。合わせて十三の欄がありますが、飲み物を名指しした欄はありません。「材料」や「調理法」の中で扱う余地はありますが、それは欄の名前が飲み物に触れていないという事実を動かしません。
二本を通して数えると、飲料もカクテルも零回
気になったので、調理師法と調理師法施行規則の本則を、題名と目次も含めて丸ごと落として数えました。「カクテル」は法にも規則にも零回、「飲料」も零回です。規則に一度だけ現れる「飲物」は、次に見るとおり対象から外す側の語です。「調理」は法で五十三回、規則で七十三回出てくるのに、「調理」という語そのものを定義した条文はどちらにもありませんでした。
法の側で使われている言い方は「飲食物を調理して供与する」で、三回出てきます。飲むものと食べるものをまとめて「飲食物」と呼び、そのうえで、作る技術を分ける表は、飲み物の側には作られていません。
もっとも、これは飲み物が制度の外にあるという意味ではありません。酒そのものは酒税法が種類と品目で細かく分けていますし、店の側は食品衛生法にもとづく許可を受けています。無いのは、混ぜた一杯を分類する欄のほうです。材料には表があり、店にも表があり、そのあいだの「作る技術」を分けた表が、飲み物については用意されていません。
酒の字が一度だけ出るのは、外すための括弧の中
規則の本則で「酒」という字が使われているのは、一か所だけです。しかもそれは、対象から外すための括弧の中にありました。
調理師法施行規則 第四条法第三条第二号、法第五条の二第一項及び法第八条の二に規定する厚生労働省令で定める施設又は営業は、次のとおりとする。一 寄宿舎、学校、病院等の施設であつて飲食物を調理して供与するもの 二 食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)第三十五条第一号、第四号、第二十五号又は第二十六号に掲げる営業(喫茶店営業(喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲物又は茶菓を客に飲食させる営業をいう。)を除く。)
ここで指定されているのは、冒頭に並ぶ三つの委任元がそれぞれ指す場所、つまり調理師を置く努力義務がかかる場所であり、二年ごとの届出の対象になる場所であり、免許を受けるための実務経験として数えられる場所です。第二号が引く食品衛生法施行令第三十五条の第一号は飲食店営業なので、酒を出す店はこの中に入ります。外れるのは、括弧が定義している喫茶店営業のほう、つまり酒類以外の飲物や茶菓を出す店です。
括弧の中の「喫茶店営業」という区分そのものにも、いまは寄り道があります。参照先の食品衛生法施行令第三十五条は、都道府県が施設の基準を定めるべき営業として第一号から第三十二号まで並べていますが、そこに喫茶店営業という号はありません。だからこの規則は、喫茶店営業とは何かを自分の括弧の中で定義して使っています。同じ語を残している現行法令は、食品衛生法施行規則、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令、消費税法施行令とこの規則の四本で、消費税法施行令のほうは改正附則の中にだけ残っています。
読み方を裏返すと、こうなります。この制度が「飲み物」だけを取り出して書くのは、「酒ではない飲み物」を外すこの一か所だけです。酒を出す店は、飲み物の店としてではなく、飲食物をまとめて扱う飲食店営業という区分を通って中に入っています。
調理師法が囲うのは名乗りで、料理を作る行為ではない

飲み物の欄が無いという話には、続きがあります。そもそもこの制度は、料理についてさえ、作る行為のほうを囲っていません。囲っているのは、調理という行為ではなく名乗りのほうです。
定義が「名称を用いて」から始まっている
調理師法 第二条この法律で「調理師」とは、調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として都道府県知事の免許を受けた者をいう。
「調理の業務に従事することができる者」ではなく、「調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者」と書かれています。名前を名乗るところに免許が結び付いていて、調理師法の中では、調理そのものを免許で囲う条文が置かれていない構造です。
名乗りを禁じる第八条と、三十万円以下の罰金
第八条は「調理師でなければ、調理師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない」と定め、これに違反した場合の罰を第十一条が三十万円以下の罰金としています。逆に、免許を持たない人が料理を作って出すことを禁じた条文は、この法律の中にはありません。
比べると分かりやすいのは、罰の重さの置き方です。同じ法律の第十条は、指定試験機関の役員などが試験事務で知った秘密を漏らした場合を、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金としています。名乗りを偽ることより、試験事務の秘密が漏れることのほうが重く見られているわけです。重い罰が置かれているのは、免許という仕組みの信用にかかわるところだと読めます。
店に調理師を置くことについても、第八条の二は「置くように努めなければならない」と書いています。努力義務なので、置いていないこと自体に罰はつきません。制度の重心が、行為の側ではなく名前の側にあることがここでもわかります。
菓子の側には別の法律があって、目的が違う
同じ形の免許は、菓子のほうにもあります。製菓衛生師法(昭和四十一年法律第百十五号)です。第十条が「製菓衛生師でなければ、製菓衛生師又はこれに類似する名称を用いてはならない」と定め、第十一条の罰も同じ三十万円以下の罰金です。ただし調理師法が「紛らわしい」と書くところを、こちらは「類似する」と書いています。
もっと違うのは目的です。調理師法第一条は調理技術の合理的な発達を図って「国民の食生活の向上に資する」ことを目的に置き、製菓衛生師法第一条は「公衆衛生の向上及び増進に寄与する」ことを目的に置いています。似た形の免許でも、片方は技術を、もう片方は衛生を見ています。そして飲み物を混ぜる仕事には、この二本と同じ形の名称独占の免許が置かれていません。
弱いほうから選ぶ|度数・ノンアルコール・家庭での始め方

国の側に、混ぜた一杯を分ける欄が無いということは、選ぶ物差しは自分で持つしかないということです。ここからは分類の話を実際の注文につなげます。迷ったときは度数の軸から入るのがいちばん外しません。
三十種の度数は、二つの山に分かれる
この記事の三十種を度数の概算で並べると、二・五パーセントから十二パーセントの範囲に十五種、十五パーセントから三十三パーセントの範囲に十五種が入りました。十三から十四パーセントの帯には一つも入りません。割るものを入れるか入れないかという二択が、そのまま分布の谷になっています。
谷があるということは、中間を狙いにくいということでもあります。もう少し軽くしたいと思ったときに、ショートの一杯を薄めるという手はあまり使われません。代わりに、同じベースのロングに乗り換えるのが普通です。マティーニが強いと感じたらジントニックへ、というように、軸をまたいで移るのが実際の選び方になります。
低いほうの端はレッドアイとシャンディガフでおよそ二・五パーセント、高いほうの端はギブソンでおよそ三十三パーセントです。つまり同じ「カクテル」という言葉の中に、十倍以上の開きがあります。銘柄ごとの度数はカクテルの度数の一覧で細かく見られます。
ノンアルコールという種類
アルコールを入れない一杯は、モクテルと呼ばれることがあります。作り方の考え方はビルドのロングと同じで、炭酸やジュース、シロップの組み合わせで香りと見た目を作ります。酒税法は第二条第一項でアルコール分一度以上の飲料を酒類と定義しているので、薄めても溶かしてもここに届かない飲み物は、そもそも酒類ではありません。同条第二項は、その酒類を発泡性酒類・醸造酒類・蒸留酒類・混成酒類の四種類に分けています。リキュールのように混ぜて造った酒も混成酒類として瓶の側で数えられますが、グラスの中で混ぜた一杯を分ける区分は、ここにはありません。
低アルコールで選ぶなら、ビールベースのレッドアイやシャンディガフ、ワインベースのキティが目安になります。ノンアルコールの考え方はモクテルを整理した記事にまとめています。
家庭で始めるなら、ビルドのロングから
道具はグラスと氷とマドラーがあれば足ります。次の一手は計量用のジガーで、三十ミリリットルと四十五ミリリットルの目盛りがあるものが標準的です。量が安定すると、同じ味を再現できるようになります。シェーカーやミキシンググラスは、シェークやステアに進むときで間に合います。
最初に揃えるお酒を一本だけ選ぶなら、ジンかウォッカが応用範囲の広さで有利です。ジンなら炭酸水とトニックウォーターとライム、ウォッカならオレンジジュースとジンジャーエールがあれば、それだけで定番のロングがいくつも作れます。グラスの選び方はグラスの種類と選び方も参考になります。
飲まないお酒の査定・買取はリンクサス酒販へ

カクテルを覚えていくと、材料として買ったボトルが増えます。一度だけ使ったリキュール、いただいたまま開けていないウイスキー、旅先で買って持ち帰ったジン。飲む予定がなくなった一本は、置いておくほど状態が動きます。リンクサス酒販では、そうしたボトルの査定と買取を行っています。
査定でよく見ているのは、液面の位置、ラベルの状態、キャップまわりの固着、箱や付属品の有無です。液面はコルクの乾きや保管温度で下がるので、同じ年数でも保管の仕方で差が出ます。ラベルは湿気で波打つと戻りません。冷蔵庫の近くや窓際は避け、横にして保管するのはコルク栓のワインで、スピリッツは立てたままが基本です。
リキュールは特に、開栓後に置いておく時間が長くなりがちです。カクテルの脇役として少量ずつ使う瓶ほど残りやすく、気づくと数年が経っています。使う予定が立たない瓶は、状態が落ちる前に手放したほうが結果的に納得のいく形になります。
お酒の種類ごとの取り扱いはリキュールの記事やハイボールの記事でも触れています。品揃えのご相談も承っており、当日十四時までのご注文で当日発送に対応しています。
カクテルの種類に関するよくある質問

カクテルは全部で何種類ありますか。
公的に決まった総数はありません。レシピの小さな違いを別の一杯と数えるかどうかで答えが変わるからです。この記事のように、ベース・技法・スタイル・温度の四つの軸で座標を取ると、初めて見る名前でも位置づけができます。
ビルド、ステア、シェークはどう違うのですか。
混ぜる強さと、入る水の量が違います。ビルドは提供するグラスに注いで軽く混ぜる方法、ステアはミキシンググラスで静かにかき混ぜて濾す方法、シェークはシェーカーで振って急速に冷やす方法です。ジュースやクリームのように混ざりにくい材料があるときにシェークを使います。
ロングとショートは量の違いですか。
量ではなく、飲む時間の長短が由来です。ロングは氷の入った大きめのグラスで時間をかけて、ショートは氷を入れない小さなグラスで冷たいうちに飲み切ります。結果として度数はロングが低く、ショートが高くなります。
この記事の三十種で、度数はどのくらいの幅がありますか。
およそ二・五パーセントから三十三パーセントまでです。十二パーセント以下が十五種、十五パーセント以上が十五種で、十三から十四パーセントの帯には一つも入りませんでした。割るものを入れるかどうかで、分布が二つの山に分かれます。
バーテンダーは国家資格ですか。
調理師のように名乗りと結び付いた国の免許は、飲み物を混ぜる仕事には置かれていません。調理師法にもとづく調理技術の審査でも、実技試験の科目は日本料理・西洋料理・麺料理・中国料理・すし料理・給食用特殊料理の六つで、飲み物の科目はありません。民間団体の認定はあります。
調理師の免許があれば、カクテルも作れるのですか。
調理師法は作る行為のほうを免許で囲っていないので、免許の有無で作れる作れないは決まりません。ただし店として客に出すには、食品衛生法にもとづく営業許可が別に要ります。調理師法第二条の定義は「調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者」で、免許は名乗りに結び付いています。第八条が禁じているのも名称の使用で、料理や飲み物を作る行為そのものを免許で囲ってはいません。
酒を出す店は、調理師の制度の対象になりますか。
入ります。調理師法施行規則第四条は、食品衛生法施行令第三十五条第一号の飲食店営業などを対象に挙げたうえで、酒類以外の飲物や茶菓を出す喫茶店営業だけを括弧で外しています。酒を出す店は、飲食店営業として対象の中に残ります。
初心者にはどの種類から試すのがよいですか。
度数が低く、味の想像がつきやすいビルドのロングからです。カシスオレンジやシャンディガフは低いほうの帯にあり、そこからジントニックやモスコミュールに進むと定番の骨格がつかめます。甘い方向が好みならリキュールベース、すっきり派なら炭酸系に寄せると外しにくくなります。
アルコールに弱くても楽しめる種類はありますか。
あります。ビールベースのレッドアイやシャンディガフはこの記事の三十種の中で最も低く、ワインベースのキティも低いほうの帯です。アルコールを入れないモクテルという選択肢もあります。バーでは「弱めに」と伝えれば調整してもらえます。
家庭で始めるとき、最低限そろえる道具は何ですか。
グラスと氷とマドラーがあれば、ビルドのロングは作れます。次に足すなら計量用のジガーで、三十ミリリットルと四十五ミリリットルの目盛りがあるものが標準的です。シェーカーやミキシンググラスは、シェークやステアに進むときで間に合います。








