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フランス・ボルドー地方メドック地区の格付けで「第一級」に輝く、世界最高峰の五大シャトー。その中でも圧倒的な存在感を放つのが、シャトー・ラトゥール(Château Latour)です。
ラベルに描かれた塔のモチーフは、まさにこのワインの象徴。重厚で力強く、そして荘厳な風格を感じさせる味わいは、長期熟成によって真価を発揮します。
伝統と革新の両輪で進化を続けるシャトー・ラトゥールは、ワインファンなら一度は憧れる至高の1本。
この記事では、そんなラトゥールの歴史・味わい・当たり年・価格・飲み頃などを徹底解説します。セカンドやサードワインの魅力もあわせて紹介します。

シャトーラトゥールとは|ボルドー5大シャトーの赤ワイン

シャトーラトゥール(CHATEAU LATOUR)とは?
シャトーラトゥールは、フランス・ボルドーのメドック地区ポイヤックに位置するシャトーです。メドック格付け1級に君臨する世界的に有名なシャトーであり、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした力強い赤ワインを醸し続けています。
ラトゥールはフランス語で塔を意味しており、その名の通りラベルには14世紀中頃に要塞として建設されたと言われる塔が描かれています。
質の高いブドウを使用し続けていることはもちろん、早くから外国資本によって経営されていたことから最新鋭の設備をどこよりも早く導入するなど、伝統と革新を兼ね備えたワイン造りが特徴です。
その力強い味わいは20年以上の熟成を経て開花すると言われているなど、シャトーラトゥールは世界最高峰の偉大な赤ワインであると言っても過言ではないのです。
シャトーラトゥールの歴史
写真でワイナリー見学3弾は…
— 野田祥子🍷🥃🍶🇫🇷 (@sachiwines) March 5, 2019
シャトーラトゥール!
ここは予約がないと敷地内に入ることすら許されておりません
お城の外観すら見学しないと見れません
ここは本当に何かが宿っている…。
空気がここだけ違う
1.門
2.畑から見たお城
3.サードワインに描かれている塔(元鳩舎)
4.内部にある門 pic.twitter.com/EZ5uL5PuPo
シャトーラトゥールの歴史は、1300年代中頃にまで遡ることができると言われています。カスティヨン家の領主であったポンスの許しを得たことでラベルの要塞が建てられたと言われており、この要塞はフロワサールの『年代記』にまで登場する大変有名な塔でもありました。
16世紀末頃まで共同領主であったシャトーラトゥールの土地ですが、その後はミュレ家、さらにセギュール家へと所有権が移ります。
実際にシャトーラトゥールの歴史が動き出したのが、1718年。マルキ・ニコラ・アレクサンドル・ドゥ・セギュールによって、シャトーラトゥールの歴史が動き出しました。
領地を広大に広げた同氏ですが、死後は領地が分割。18世紀頃に独立した形でシャトーラトゥールが動き出します。その後、イギリスやフランス以外のヨーロッパ、アメリカで高く評価され、1855年の格付けの際に1級シャトーのひとつとして選ばれました。
さまざまな資本によって所有者が変わったものの、現在ではフランス人の手によって質の高いワイン造りが行われています。
プリムールからの離脱
5大シャトーの1つ、シャトー・ラトゥール。メドック1級、ポイヤック🍷🇫🇷 2012年よりプリムール販売から撤退。#ワイン #ボルドー #シャトーラトゥール #Bordeaux pic.twitter.com/5mYUoXm89c
— Mari Miyazaki DipWSET (@mari_wine_) February 17, 2023
ボルドーワインが話題になるニュースのひとつが、プリムールです。プリムールとはフランス語で新しい・初めて・一番目などを意味する言葉で、ボージョレ・ヌーヴォーなどがそれに当たります。
一方、ボルドーにおけるプリムールとは樽で熟成中のワインを先に樽買いするシステムで、いわゆる「投資目的」として活用されている取引を指します。
瓶詰め前であることからお得な価格で樽買いできるため飲用目的で購入される方も多いですが、1級シャトーなど有名シャトーのワインは値上がりが期待できることから、投資目的で購入される方も多いようです。
そんなプリムールですが、シャトーラトゥールは2011年ヴィンテージより参加しないことを表明し、大きな話題となりました。
正しい熟成を経て瓶詰めされ飲み頃を迎えたワインだけを、シャトーラトゥールを求めている人たちに提供したいと考えたのです。
投機対象ではなく、ワインは飲用物といった強い思いがシャトーラトゥールの覚悟から感じられるエピソードとして今もなお語り継がれています。
五大シャトーの中でのラトゥールの特徴|味わいや製法は?
シャトーラトゥールの味わい

シャトーラトゥールが生み出す赤ワインは、そのほとんどがカベルネ・ソーヴィニヨンで構成されています。そこに若干のメルロー、そしてプティ・ヴェルドが加えられた、全体的に力強い味わいが特徴です。
ヴィンテージによってカベルネ・フランなどもブレンドされますが、全体的に凝縮感のあるパワフルな味わいであり、強靭なタンニンを感じます。
メドック1級シャトーの中では最も男性的と言われており、熟成能力が高く、50年以上はフレッシュな味わいを楽しめると評価されているほどです。
プラムやブラックベリー、バラ、鉛筆の芯やハーブ、スパイスなど、香りの数は膨大。熟成を経ることで感じるなめらかな口当たりとスケールの大きい全体像。
永遠に続くと思わせるような余韻もシャトーラトゥールの魅力でしょう。
五大シャトーとの比較
「五大シャトー」とは、1855年のメドック格付けで1級に選ばれた5つの名門ワイナリーを指します。
シャトーラトゥールもその一つです。
いずれも世界的に評価が高いものの、それぞれに個性と魅力があります。
以下は代表的な特徴の比較です。
| シャトー名 | 所在地 | ワインの印象 | 味わいの傾向 | 熟成ポテンシャル | 平均価格帯(目安) |
|---|---|---|---|---|---|
| シャトー・ラフィット・ロートシルト | ポイヤック | 優雅・繊細 | 柔らかな果実味と気品 | 長期熟成向き(20〜30年) | 約10〜60万円 |
| シャトー・マルゴー | マルゴー | 華やか・女性的 | フローラルでエレガント | 中〜長期熟成(15〜25年) | 約8〜50万円 |
| シャトー・ムートン・ロートシルト | ポイヤック | 芸術的・個性的 | 力強くスパイシー | 長期熟成向き(20〜30年) | 約12〜70万円 |
| シャトー・オーブリオン | グラーヴ | 気品とスモーキーさ | 滑らかな口当たり | 中〜長期熟成(15〜25年) | 約10〜60万円 |
| シャトー・ラトゥール | ポイヤック | 重厚・堂々 | 濃厚な果実味とタンニン | 超長期熟成(30年以上) | 約15〜100万円以上 |
ラトゥールは他のシャトーと比べて、圧倒的な構造の強さと熟成の持続力が特徴です。若いうちはやや硬質で厳格な印象ですが、年月を経ることで驚くほど滑らかに変化します。
ラフィットやマルゴーが「優雅さ」や「香りの美しさ」を重視するのに対し、ラトゥールは「力」「深み」「荘厳さ」で魅せるワイン。
いわば五大シャトーの“礎”ともいえる存在であり、飲むたびに重厚なクラシシズムを感じさせる1本です。
シャトーラトゥールのブドウ栽培

シャトーラトゥールでは、“ランクロ”と呼ばれる重要な畑のブドウが使用されています。ジロンド川から300mほどしか離れていないこの地域は、温度変化が少なく質の高いブドウが収穫できる一等地と考えられているようです。
ギュンツ氷期の大きな砂利が多く含まれる土壌であることから、水はけが良好で土壌下層の泥灰岩性の粘土にしっかりと水分を保持させることができます。
全78ヘクタールの中の47ヘクタールがランクロであり、カベルネ・ソーヴィニヨンが主体に栽培されています。
徹底した栽培管理のもとブドウが育てられていることはもちろん、この貴重な環境を守り続けているところもシャトーラトゥールのこだわりと言えるでしょう。
シャトーラトゥールの醸造について
シャトーラトゥールでは、ブドウの品質を維持させるため昔ながらの手法でブドウを収穫。
さらにタンク搬入をしています。選果は2回行い不純物を徹底的に除去。
選果の後は数多くのサイズが存在するステンレスタンクに仕込まれる流れです。
温度管理をはじめ最新鋭のステンレスタンクをサイズ別に活用しているほか、徹底した室内コントロール、半地下でのアルコール発酵などブドウを酸化から徹底的に守る工夫がなされています。
味わいのバラつきがないよう「ブレンド用タンク」が用意されていたり、熟成されたワインは3ヵ月に1度の澱引き、コラージュを行うなど、その品質管理の徹底ぶりはシャトーラトゥールのこだわりと言って良いでしょう。
醸造所は非常に清潔に保たれており、ワインが外部の悪影響を受けることはあり得ません。
品質のバラつきがほとんどなく、どのワインも安定した味わいが保たれているといった評価がシャトーラトゥールの特徴でもあります。
その安定した品質維持のための設備作りこそが、シャトーラトゥールのこだわりなのです。
シャトーラトゥールの当たり年はいつ?|おすすめワイン一覧
| 品名 | 画像 | おすすめスコア | リンクサス酒販 | Amazon最安 | お酒買取 | ポイント | アルコール度数 | 香りのタイプ | 飲みごたえ | 産地 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シャトーラトゥール 1982 |
|
力強さと華やかさを併せ持つ伝説の1982年ラトゥール | 12.5 | ウッディー | フルボディ | フランス | ||||
| シャトーラトゥール 2009 |
|
– | ボルドーの理想形を体現した2009年の傑作、ラトゥール至高の年 | |||||||
| シャトーラトゥール 2003 |
|
– | 濃密果実と滑らかなタンニンが魅力の満点ラトゥール2003 | |||||||
| シャトーラトゥール 2011 |
|
– | 厳しい年を超えて誕生した、気品ある熟成ボルドー | |||||||
| レ・ フォール・ド・ラトゥール |
|
– | ラトゥールの品格を受け継ぐ、力強くしなやかなセカンドワイン | |||||||
| ポイヤック・ド・ラトゥール |
|
– | 手頃に味わうラトゥールの世界。上級ボルドー入門ワイン |
シャトーラトゥールの当たり年

シャトーラトゥールには、さまざまな当たり年があります。
しかし、上記でもお伝えしたようにシャトーラトゥールは5大シャトーの中でも品質が安定していることで有名であり、どの年代もバランス良く素晴らしい品質に仕上げられているのが特徴です。
その中でも、当たり年として話題となっているのが下記のヴィンテージです。
- 1982年
- 1996年
- 2009年
どのワインも偉大であり、ワイン評論家たちも舌を巻く液体の芸術品として高く評価されています。
まだまだ飲み頃のピークは迎えていないとも言われており、これから先どれだけ進化を遂げるのか楽しみなヴィンテージです。
シャトーラトゥール 1982
シャトー ラトゥールの当たり年と称されているのが、1982年ヴィンテージです。
「カベルネ・ソーヴィニョン75% メルロ20% カベルネ・フラン4% プティ・ヴェルド1%」といったバランスの良いブレンドで構成されており、力強さの中にもカベルネ・フランの華やかさを感じる、偉大な1本です。
深みやまろやかさ、豊かさを感じさせる、シャトー ラトゥールらしさが際立つワインです。
シャトーラトゥール 1996
シャトーラトゥール1996
— namiko (@garu_m) November 23, 2016
ふかふかの布団にくるまって幸せを感じた時のような、文句なしの味わい。幸せ。
ウエルカムドリンクからすべてパーフェクトなチョイスでした。
5大シャトーの会を企画した彼のワインに対する情熱に心打たれました。 pic.twitter.com/eXf0euJceB
数多くのワイン評論家より高く評価されているのが、「シャトー ラトゥール 1996」。
同シャトー当たり年の1本で、ワインアドヴォケイトで99点、ル・クラスマン10点中9.5点、ゴーミヨ誌98点といった形で、偉大なワインとして今もなお取り扱われています。
ほぼ不滅の感があると有名ワイン評論家も絶賛する、ワイン好きであれば一度は口にしたい1本です。
シャトーラトゥール 2009
シャトー ラトゥール最大の当たり年とも称されているのが、2009年ヴィンテージです。
カベルネ・ソーヴィニヨン85%、メルロー14%、プティヴェルド1%といった現代的なラトゥールブレンドで仕上げられており、そのバランスの良さはボルドー随一。
ワイン・アドヴォケイト誌は100点、ワイン・スペクテイター誌99点など、ワインの理想像がここにあります。
シャトーラトゥール 2003
2003年のラトゥールは、非常に濃密でリッチな果実味、強い構造、滑らかに丸みを帯びたタンニンが特徴です。
具体的には、黒系果実(カシス・ブラックベリー)を基調に、トリュフ、スモーク、シガー、グラファイト(鉛筆の芯)などのニュアンスも感じ取れます。レ・ フォール・ド・ラトゥール
パーカーポイント100点を獲得したヴィンテージであり、文句なしの当たり年ワインと言えるでしょう。
シャトーラトゥール 2011
2011年はボルドーにとって難しいとされた、乾燥した気候の年でした。
しかしラトゥールのワインは、柔らかさを併せ持つ、風格のある味わいに仕上がっています。
熟成のポテンシャルも持ち合わせており、今後が楽しみなワインの一つになっています。
セカンド・サードワインの魅力|1級を凌駕するほどの人気と品質

シャトーラトゥールをはじめ、ボルドーメドックの格付けシャトーにはセカンドラベルやサードラベルと呼ばれるものが存在します。
トップキュヴェをグランヴァンとし、その品質に満たなかったブドウを使用して製造される妹分・弟分といった存在のワインです。
グランヴァンに満たないブドウと言うと廉価版のイメージを与えますが、多くのワインファンはこのセカンドラベルに注目しており、シャトーによってはグランヴァンを凌駕するクオリティと評価されています。
シャトーラトゥールもそんなハイクオリティなセカンドラベルを生み出すシャトーのひとつで、実質そのレベルはメドック格付け2級のシャトーに比肩するとまで称されているほどです。
シャトーラトゥールのセカンドラベルは、ラ・ピナダとプティ・バタイエと呼ばれる区画のブドウが使用されており、「レ・ フォール・ド・ラトゥール」と名付けられています。
さらにラトゥールはサードラベルとして、「ポイヤック・ド・ラトゥール」といったワインも展開しています。ラトゥールのワインが気になる方は、ぜひ合わせてチェックしてみましょう。
レ・ フォール・ド・ラトゥール
「レ・フォール・ド・ラトゥール(Les Forts de Latour)」は、シャトーラトゥールのセカンドラベル。
名前の由来は、ラトゥールの本拠地「ランクロ(L’Enclos)」内にある歴史的な区画にあります。1966年に初めてその名を冠したワインが誕生して以来、品質の高さを追求し続け、いまではメドック格付けワインにも並ぶ評価を確立しています。
このワインに使用されるブドウは、ランクロ周辺の区画や、グラン・ヴァン候補の中で惜しくも外れた優良区画、さらにポイヤック格付けクラスのアンクロ外部の畑など、多彩なテロワールから選ばれます。
そしてピニャーダ、プティ・バタイエ、サンタンヌといった古木の区画(平均樹齢約40年)に加え、2005年以降に取得したアルティーグ村の新しい畑も活躍。これらが複雑で奥行きのある味わいを生み出しています。
醸造はグラン・ヴァンと同様に丁寧な手法で行われ、新樽率50〜60%で熟成。ブレンドにはメルロが25〜30%とやや多めに使われ、ラトゥールらしい力強さの中に、しなやかで丸みのある味わいが感じられる一本となっています。
ポイヤック・ド・ラトゥール
「ポイヤック・ド・ラトゥール」は、ボルドー最高峰の第1級格付けシャトー・ラトゥールが手がけるサードワインです。
セカンドワイン「レ・フォール・ド・ラトゥール」の選定基準に満たなかったブドウや、若樹から収穫された果実を使用して造られています。
ファーストやセカンドに比べると価格は控えめながら、造りは一切妥協なし。同じ醸造チームと設備のもとで仕上げられており、シャトー・ラトゥールらしい濃密で端正な味わいを気軽に体験できるのが魅力です。
カシスやブラックチェリーを思わせる果実味に、スパイスや杉のニュアンスが重なり、若いうちから楽しめるバランスの良さを持っています。
また、4〜5年の熟成を経ることで一層深みを増し、より滑らかで複雑な香りへと変化。
手の届く価格でラトゥールの世界観を味わえる、まさに“上級ボルドーの入門編”として人気の高い1本です。
シャトーラトゥールの値段はいくら?|当たり年やセカンドを比較

シャトーラトゥールの価格相場
ファーストラベルのシャトー・ラトゥールは、一般的に10〜20万円前後で入手可能です。
さらに状態や販売店によっては、狙い目のボトルが7〜8万円台で見つかるケースもあります。
ただし、世界的に評価の高い“当たり年”のヴィンテージ(たとえば2009年など)は、希少性が高く、30万円を超える価格で取引されることも少なくありません。
また、完璧な保存状態や正規輸入品であれば、さらに高値で取引される傾向があります。この価格は、他の5大シャトーと比較しても同等の価格であり、特別なシーンや贈り物にも相応しい存在と言えるでしょう。
セカンドラベル・サードラベルの値段
より手頃にラトゥールの世界を味わいたい方には、セカンド・サードラベルがおすすめです。
セカンドラベルの「レ・フォール・ド・ラトゥール(Les Forts de Latour)」は約3万円前後が相場。ファーストの厳粛な風格を保ちながらも、若いうちから楽しめるエレガントな味わいが魅力です。
一方、サードラベル「ポイヤック・ド・ラトゥール(Pauillac de Latour)」は約18,000円前後で購入でき、ボルドー初心者にも人気の1本。同じ醸造チームが手がけるため品質は折り紙つきで、価格以上の満足感を得られると評判です。
シャトー・ラトゥールを美味しく飲む方法|飲み頃はいつ?

五大シャトーの中でも、圧倒的な存在感と長期熟成のポテンシャルを誇るシャトー・ラトゥール。せっかく手に入れたなら、その味わいを最大限に楽しみたいものです。
ここでは、飲み頃の見極め方から理想的な温度やグラス選び、保管のコツ、そして相性の良い料理まで“ラトゥールを最も美味しく味わうためのヒント”を詳しく紹介します。
シャトー・ラトゥールの飲み頃
ラトゥールはボルドーワインの中でも特に熟成に時間を要するワインです。若いヴィンテージでは力強いタンニンと引き締まった酸味が感じられ、重厚ながらもまだ閉じた印象を与えます。
しかし、年月を経るごとに角が取れ、果実味・スパイス・土壌由来のニュアンスが一体となって、圧倒的な調和を生み出します。
ファーストラベルの最適な飲み頃は収穫から15〜25年後が目安です。長期熟成により、ブラックベリーやカシスの果実味に、革や杉、タバコのような複雑な香りが加わり、深遠な味わいに進化します。
セカンドラベル「レ・フォール・ド・ラトゥール」は10年前後、サードラベル「ポイヤック・ド・ラトゥール」は5年前後が目安です。いずれも熟成によってラトゥールらしい骨格が現れ、口当たりはより滑らかに、香りは豊かに広がっていきます。
おすすめの温度・グラス
ワインの温度は、味わいに大きな影響を与えます。シャトー・ラトゥールは17〜18℃前後でサーブするのが理想的です。
やや低めの温度で注ぎ、グラスの中でゆっくりと温度が上がるにつれて、閉じていた香りが次第に開いていく過程を楽しむのがおすすめです。
グラスは、香りと味わいの広がりを最大限に引き出せる大ぶりのボルドーグラスが最適です。広めのボウル形状がラトゥールの濃密な香りを包み込み、口に含んだときの重層的な風味をしっかりと感じさせてくれます。
また若いヴィンテージを楽しむ際には、デキャンタージュを取り入れましょう。30分〜1時間前にデキャンタへ移しておくと、酸素との触れ合いでタンニンがほどけ、果実味がやわらかく広がります。
特に10年以内の若いボトルでは、デキャンタージュの有無で味の印象が大きく変わるのでおすすめです。
保管時のポイントと注意点

ラトゥールのような高級ワインは、保存環境によって品質が大きく左右されます。
理想的な条件は、温度13〜15℃・湿度70%前後を一定に保つこと。急激な温度変化や乾燥はワインの劣化につながるため、直射日光の当たらない暗所での保管が基本です。
ボトルは必ず横に寝かせて保管してください。コルクが乾燥すると空気が入り酸化が進むため、常にワインに触れる状態を維持することが大切です。
また、長期保存を考える場合は、ワインセラーの利用がおすすめです。家庭用でも温度・湿度を一定に保てるタイプを選ぶと安心です。
開栓後は、セカンドやサードは1〜2日以内、ファーストは2〜3日以内に飲み切るのが理想です。残ったワインは、ワインストッパーやバキュバンを使って酸化を防ぐと良いでしょう。
あわせたいおつまみ・おすすめマリアージュ
シャトー・ラトゥールの重厚な味わいには、赤身肉を使った料理がよく合います。ステーキやラムチョップ、ローストビーフなど、しっかりとした旨みと脂のある料理と合わせることで、ワインの果実味とタンニンが美しく調和します。
熟成が進んだヴィンテージには、トリュフを使った料理やキノコのソテー、熟成チーズも相性抜群です。特にコンテやパルミジャーノ・レッジャーノのようなナッツ香のあるチーズは、ラトゥールの深みを一層引き立ててくれます。
また、意外な組み合わせとしておすすめなのが、ビターチョコレート。余韻に残るカカオの苦味とラトゥールのスパイス香が絶妙にマッチし、食後のリラックスタイムを贅沢に演出してくれます。
まとめ
五大シャトーの中でも、“力強さと格式”を象徴する存在として知られるシャトーラトゥール。
そのワインは、若いうちは厳格で引き締まった印象ながら、熟成を重ねることで深みと優雅さを併せ持つ唯一無二の味わいへと変化します。
どのヴィンテージでも安定した品質を誇り、飲むたびに新たな表情を見せてくれるのがラトゥールの真髄です。
そしてセカンドの「レ・フォール・ド・ラトゥール」や、サードの「ポイヤック・ド・ラトゥール」もまた、ファーストに通じる哲学を感じさせる逸品。
気品と力強さを併せ持つその味わいは、まさに“ボルドーの王道”。
シャトー・ラトゥールは、時を超えて愛され続ける偉大なワインとして、これからも多くの人々を魅了し続けるでしょう。
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