SPRINGBANK スプリングバンク 8年 ペアシェイプボトル 750ml 43%

スプリングバンクの8年物は、1970年代後半から1980年代中盤にかけて流通していたオールドボトルで、非常に特徴的なオーバル（ペアシェイプ）ボトルが特徴です。スコッチモルトの中でも、キャンベルタウンの風味を色濃く反映しているこのウイスキーは、まさに「モルトの香水」と称されるほど、複雑で豊かな香りが魅力です。

流通していたボトルには2種類があり、ビッグSの上下が白いものと、ゴールドっぽいものがあります。1970年代後半から1980年代中盤の間に流通したものは、今回のボトルにあたります。その後、1980年代後半からはゴールドバックが登場したとされています。

また、このオーバルボトルには、少し不明瞭な点もあります。ダンピーのイエローラベルには特級表示があり、流通地域の違いか、あるいは同時並行で販売されていた可能性が指摘されています。スプリングバンクは度数や容量に関しても非常に多くのバリエーションがあり、同時販売されてもおかしくないと感じさせる部分もありますが、これに関しては一部ではフェイクの話もあるため注意が必要です。

テイスティングノート

香り（Nose）
キャンベルタウンらしい湿ったピートの香りに、蜂蜜やナッツ、ドライフルーツのような甘みが感じられます。時間が経つにつれて、シナモンやスパイスのニュアンスも現れ、非常に深い香りの層が広がります。

味わい（Palate）
口に含むと、まろやかでありながらしっかりとしたピートの風味が広がり、バニラやキャラメル、少しのトフィーの甘みがアクセントとなります。熟成感があり、滑らかな口当たりで心地よいコクが感じられます。

余韻（Finish）
余韻は長く、ピートと共にほのかなスパイシーさと木材の香りが残り、全体的に非常にバランスの良い仕上がりとなっています。後味にはわずかにバターやヘーゼルナッツのような余韻が漂い、時間が経つほど深みが増します。

おすすめの飲み方

このボトルは、ストレートでの飲み方が最もその魅力を引き出すでしょう。温度を調整しながら、香りの変化を楽しみつつ、ゆっくりと味わうのが理想的です。また、少しの水を加えることで香りが広がり、バニラやキャラメルの甘みがより際立ちます。特に、**加水（トワイスアップ）**で飲むと、さらに柔らかな味わいになりますが、基本的にはストレートで楽しむのがおすすめです。

このスプリングバンク 8年は、そのオールドボトルならではの風味と豊かなテクスチャを楽しむため、熟練したウイスキー愛好者にも満足できる一本です。