山崎の旧ボトル 10年と12年のラベル変遷と見分け方

琥珀色のウイスキーを注いだグラスと旧ラベルの瓶

山崎の古いボトルを前にすると、まず知りたいのは「これはいつのものか」と「今いくらか」の2つだと思う。ラベルの世代も、年数表記の意味も、表記のゆれも、推測ではなくメーカーの商品情報と業界団体の規約から拾える。この記事はそこだけを集めた。

山崎の旧ボトルと旧ラベルは何を指すのか

琥珀色のシングルモルトを注いだグラス
山崎の参考画像

「旧ボトル」「旧ラベル」はメーカーが定めた呼び名ではない。サントリーはラベル意匠の年表を公表しておらず、現在の商品情報サイトに並んでいるのは現行品だけだ。だから世代を語るときは、公式に確認できることと、現物を見て言えることを分けて書く必要がある。

公式に確認できることから始める。ブランドサイトの「山崎とは」には「1923年に着工した日本最古のモルト蒸溜所、山崎蒸溜所。その地でウイスキーづくりをはじめてから60余年を経た1984年、山崎蒸溜所のモルト原酒のみでつくられたシングルモルトウイスキー「山崎」が誕生しました。」とある。つまり蒸溜所の着工が1923年、商品としての「山崎」の誕生が1984年で、この2つの年は40年以上離れている。

銘柄 JANコード 希望小売価格(税別) アルコール度数 公式が挙げるISC受賞歴の件数 容器サイズ欄の記載
山崎 4901777233812 7,500円 43パーセント 1件 レギュラー700ml/ベビー180ml
山崎12年 4901777188914 16,000円 43パーセント 6件 レギュラー700ml/ミニチュア瓶50ml
山崎18年 4901777188907 61,000円 43パーセント 11件 レギュラー700mlのみ
山崎25年 4901777347700 415,000円 43パーセント 3件 レギュラー700mlのみ

この表がいまの山崎のすべてで、年数の付いた商品は12年・18年・25年の3つしかない。10年は入っていない。旧ボトルの話が「今は買えないもの」の話になりやすいのはこのためだ。

もう1つ、年数の付かない限定品が毎年出ている。「山崎 Story of the Distillery」がそれで、ブランドサイトの専用ページによると2026 EDITION は「山崎の地がウイスキーづくりの理想郷である所以」を主題にしている。ネック部分に「2026 EDITION」の文字を入れた限定ラベルを巻き、化粧箱には山崎の地の滝が描かれる。過去の版も主題が年ごとに違い、2024 EDITION は2023年の蒸溜所改修を、2025 EDITION は蒸溜所の開設当初を物語るキルン(乾燥塔)を扱っている。ラベルの意匠が年で変わる商品なので、数年もすれば「旧ボトル」の話に加わってくる。

旧ラベルに人が集まる理由を公式の数字で見る

人気の裏づけは受賞歴に出ている。公式のラインナップページは各銘柄の受賞歴を年ごとに並べていて、山崎18年は11件と最も多い。注目したいのは最高賞の並びで、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジの全部門最高賞「シュプリーム チャンピオン スピリット」を2023年に山崎25年、2024年に山崎12年、2025年に山崎18年と、3年続けて別々の銘柄で獲っている。「山崎の看板は25年」と言い切れる状態ではない。

あわせて、山崎18年はどこで買える?定価で買う方法・価格推移・今後の入手難易度も参考にしてください。

銘柄 公式が挙げる受賞歴(新しい順)
山崎 2022 ISC 金賞
山崎12年 2024 ISCシュプリーム チャンピオン スピリット 全部門最高賞/2022 ISC 金賞/2021 ISC 金賞/2018 ISC 金賞/2010 ISC 金賞/2003 ISC 金賞
山崎18年 2025 ISCシュプリーム チャンピオン スピリット 全部門最高賞/2022 ISC 金賞/2021 ISC 金賞/2020 ISC 金賞/2019 ISC ダブルゴールド/2018 ISC 金賞/2014 ISC 金賞/2013 ISC 金賞/2012 ISCトロフィー 最高賞/2010 ISC 金賞/2007 ISC 金賞
山崎25年 2023 ISCシュプリーム チャンピオン スピリット 全部門最高賞/2022 ISC 金賞/2021 ISC 金賞

「山﨑」と「山崎」はどこが違うのか

ウイスキーのラベルを確かめているところ
ラベル表記の参考画像

検索欄に「山﨑」と入れる人が一定数いる。立つ崎と呼ばれる字だ。これは異体字だから同じもの、と片付けられがちだが、機械の側から見ると同じではない。そしてサントリー自身がどちらを使っているかは、公式ページを数えれば決着する。

ブランドサイトのトップ、「山崎とは」、「山崎蒸溜所」、ラインナップ、そして商品情報の各ページを取得して数えたところ、「崎」は合計87回出てくるのに対し、「﨑」は0回だった。公式表記は「山崎」で一貫している。

正規化しても置き換わらない12字のうちの1つ

ここからが本題になる。Unicode には互換漢字と呼ばれる領域があり、多くの字は「正規化」という処理をかけると代表的な字体に置き換わる。ところが﨑はその置き換え先が定義されていない。Unicode が公開している文字データベースを取得して、互換漢字の領域にある472字を1字ずつ調べると、置き換え先の欄が空なのは12字だけで、﨑はその1つだった。

符号位置 字 文字データベース上の名前 置き換え先の欄 正規化したとき
U+FA10 塚 CJK COMPATIBILITY IDEOGRAPH-FA10 U+585A(塚) 置き換わる
U+FA11 﨑 CJK COMPATIBILITY IDEOGRAPH-FA11 (欄が空) 置き換わらない
U+FA12 晴 CJK COMPATIBILITY IDEOGRAPH-FA12 U+6674(晴) 置き換わる
U+5D0E 崎 CJK UNIFIED IDEOGRAPH-5D0E (もともと対象外) 置き換わらない

隣り合う U+FA10(塚)は U+585A へ、U+FA12(晴)は U+6674 へ置き換わる。﨑だけがそのまま残る。置き換え先が定義されていない12字を並べると次のようになる。

﨎 﨏 﨑 﨓 﨔 﨟 﨡 﨣 﨤 﨧 﨨 﨩

実務上の意味は単純で、「山﨑」と入力された文字列は正規化を通しても「山崎」にはならない。検索でも、在庫データの照合でも、査定依頼のフォームでも、両者は別の文字列として残り続ける。「異体字だから自動でそろう」という前提で作られた仕組みでは、﨑だけが取りこぼされる。

文字コードによって書けたり書けなかったりする

もう1つ、文字コードによる差がある。﨑は Shift_JIS では符号化できず、マイクロソフトの拡張を含む CP932 でようやく2バイトの並びとして表せる。一方で「崎」はどちらでも表せる。古い受発注システムやレガシーな伝票で「山﨑」が化けたり弾かれたりするのは、この差が原因であることが多い。

山崎12年のラベルはどう変わってきたか

山崎12年の箱付きボトル
山崎12年の参考画像

山崎12年のラベルは何度か姿を変えている。世代の呼び名は市場側の通称で、メーカーが命名したものではない。ただし、そこに書かれている「ピュアモルト」「シングルモルト」という語は通称ではなく、公正競争規約の施行規則に定義がある正式な用語だ。

ピュアモルトとシングルモルトは規約の中の別の語

ウイスキーの表示に関する公正競争規約の施行規則 第1条は、国産ウイスキーのタイプ名を号ごとに定義している。関係するのは次の2つだ。

規約上の用語 施行規則の定義
シングルウイスキー 単一蒸留所で蒸留されたモルトウイスキー若しくはグレーンウイスキーの単独からなるウイスキー又は単一蒸留所で蒸留されたモルトウイスキーと当該単一蒸留所で蒸留されたグレーンウイスキーを混和したウイスキー(例「シングルモルトウイスキー」)
ピュアウイスキー 単一原料のみからなるウイスキーをいう。(例「ピュアモルトウイスキー」)

定義を読み比べると軸が違う。シングルは「どこで蒸留したか」を、ピュアは「原料が単一かどうか」を見ている。だから旧ラベルの「ピュアモルトウイスキー」から現行の「シングルモルトウイスキー」への変更は、中身の格上げというより、名乗る軸を蒸溜所単位に寄せた変更として読むほうが実態に近い。どちらも同じ規約の中に並んでいる語で、片方が非公式ということはない。

当店の現物で追える4つの世代

当店の在庫で実物を確認できる12年の世代は次の4つになる。容量が750mlか700mlかは世代を絞り込む手掛かりになる。

世代の通称 容量 本記事の比較表での識別子 年数表記
向獅子マーク 旧ボトル 750ml ykb-12-lion 12年
ピュアモルト 響マーク 750ml ykb-12-hibikimark750 12年
響キャップ 700ml ykb-12-hibikicap700 12年
現行 シングルモルト 700ml ykb-12 12年

向獅子マークはサントリーが古くから使ってきた意匠で、ラベル上部に獅子が向かい合う形で入る。響マークはその後の世代で、キャップに移った時期のものを響キャップと呼び分けている。ただしこれらの区分と切り替え時期をサントリーが文書で公表しているのは確認できなかった。当店が言えるのは「現物としてこの4つの形が存在する」ところまでで、何年何月に切り替わったという断定はしない。

もう1つ手掛かりになるのが、公式が容器サイズをどう呼び分けているかだ。現行の商品情報で山崎の180ml瓶は「ベビー」、12年の50ml瓶は「ミニチュア瓶」と書かれている。同じ小容量でも呼び名が違う。18年と25年には700ml以外の記載がない。小さい瓶を手に入れて味を確かめたい場合、選べるのはこの2つの容量に限られる。

山崎10年のグリーンラベルとホワイトラベル

山崎10年グリーンラベルのボトル
山崎10年グリーンラベルの参考画像

山崎10年には緑のラベルと白いラベルがある。現行の商品情報サイトのラインナップ欄には山崎・12年・18年・25年・Story of the Distillery 2025 の5つしか並んでおらず、10年の掲載は確認できなかった。一覧に載っていないことは商品ページの不存在を意味しないので、当店としては「現行のラインナップ欄には掲載がない」ところまでを事実として書く。

山崎10年ホワイトラベルのボトル
山崎10年ホワイトラベルの参考画像

見分けるうえで実用的なのは容量だ。当店に現物があるグリーンラベルは750mlのものと700mlのものがあり、ホワイトラベルは700mlである。750ml瓶は日本の洋酒の容量が700mlに寄っていく前の名残で、棚に並べたときの背の高さと肩の張り方が現行品と違う。箱の有無でも評価は変わる。

ラベル 容量 箱 当店の比較表での識別子
グリーンラベル 750ml なし ykb-10-green750
グリーンラベル 700ml ギフト箱あり ykb-10-green700
ホワイトラベル 700ml — ykb-10-white700

年数表記のあるボトルとないボトル

ウイスキーの熟成に使う樽
貯蔵樽の参考画像

「山崎」と「山崎12年」の違いは、年数の表記があるかないかだ。この表記には決まりがあり、決まりの中身を知ると数字の読み方が変わる。

年数は最も若い原酒に合わせて書く決まり

ウイスキーの表示に関する公正競争規約 第4条は次のように書いている。

事業者は、熟成年数の異なるものをブレンドしたウイスキーに、熟成年数を表示する場合においては、ブレンドしたもののうち最も熟成年数の若いものの熟成年数をもって、当該ウイスキーの熟成年数として表示するものとする。

したがって「12年」は中に入っている原酒のうち最も若いものの年数であって、平均でも最長でもない。18年と書いてあれば、その中に18年より若い原酒は入っていない。公式の商品説明が「酒齢18年以上のスパニッシュオーク樽熟成原酒を中心に」「酒齢25年以上の大変希少なモルト原酒」と「以上」を付けて書いているのは、この決まりに沿った言い方になっている。

年数を書くこと自体は義務ではない。同じ規約の第6条第2号は「熟成年数について誤認されるおそれがある表示」を禁じたうえで、その項目に「(注) 上記規定は、熟成年数の表示を妨げるものではない。」という注記を付けている。禁じているのは誤認させる書き方であって、書かないこと自体ではない。年数表記のない山崎が品質の劣る商品だという読み方は、規約の構造とは合わない。

ジャパニーズウイスキーを名乗る下限は3年

もう1つの決まりが、日本洋酒酒造組合の「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」だ。2021年2月12日制定、2021年4月1日施行で、要件は5項目ある。

項目 製法品質の要件
原材料 原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。なお、麦芽は必ず使用しなければならない。
製造 糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は95度未満とする。
貯蔵 内容量700リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日から起算して3年以上日本国内において貯蔵すること。
瓶詰 日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は40度以上であること。
その他 色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。

ここで押さえておきたいのは、この基準が求める最低の貯蔵年数が3年だという点だ。「ジャパニーズウイスキー」と名乗るための下限が3年で、「12年」はそれとは別に事業者が自ら書いた数字にすぎない。2つを混ぜて「ジャパニーズウイスキーは12年以上」のように読むと、規則の構造を取り違える。

ここで1つ、資料どうしの食い違いを書いておく。この基準の第2条は用語の定義の根拠として「ウイスキーの表示に関する公正競争規約(昭和55年8月7日公正取引委員会告示第22号制定)」を挙げており、同じ組合の規約解説ページも「昭和55年、公正取引委員会告示22号」と書いている。ところが同じ組合が配布している規約の本体をダウンロードして中身を数えると、「昭和55」という文字列は1回も出てこない。冒頭にあるのは「平成31年4月5日公正取引委員会・消費者庁告示第4号」と「令和6年9月30日公正取引委員会・消費者庁告示第4号」の2つだ。同じ団体の文書のあいだで根拠告示の書き方が割れている。規約を引用するときは、解説ページの記述ではなく本体のPDFの日付を見たほうがよい。

旧ボトルの見分け方は年代の手掛かりまで

ラベルの細部を確認しているところ
ラベル確認の参考画像

見分け方として実際に使えるのは、年代を絞り込む表記の有無だ。真贋の判定とは別物なので分けて書く。

表示基準の一文があるかないかで年代が割れる

現行の山崎は、商品情報サイトの4銘柄すべてに「※日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した製品です。」という一文が付いている。この基準の施行日は2021年4月1日なので、それ以前に詰められたボトルにこの表記がないのは正常だ。表記があれば新しい、なければ古い可能性がある、という順序で使う。あることが本物の証明になるわけではない。

あわせて観察できるのが、同じラインナップページで「ブランドを守る取り組み」への案内が12年・18年・25年の3銘柄には付いていて、年数表記のない山崎には付いていないことだ。4銘柄のうち3銘柄という非対称は、偽造の対象になりやすい商品が偏っていることを示している。ただしサントリーは判別の手順そのものを一般公開していない。個別の真贋は正規の窓口か、現物を扱っている業者に見せて判断するしかない。

品目表示の文字の大きさは内容量で決まっている

地味だが確実な手掛かりがもう1つある。公正競争規約の施行規則は、酒類の品目を表示する活字の大きさを内容量ごとに決めている。

内容量 品目表示の活字の大きさ(以上)
3.6リットルを超えるもの 26ポイント
1.8リットルを超え3.6リットル以下のもの 16ポイント
1リットルを超え1.8リットル以下のもの 14ポイント
360ミリリットルを超え1リットル以下のもの 10.5ポイント
360ミリリットル以下のもの 8ポイント

山崎の700mlは「360ミリリットルを超え1リットル以下」なので10.5ポイント以上、旧世代の750mlも同じ区分に入るので同じ10.5ポイント以上になる。つまり品目表示の文字サイズは世代をまたいで同じ下限で縛られている。「文字が小さいから偽物」という見方は、この規定を踏まえると成り立たない。規約はさらに、120mlに満たないような小容量の扱いも含めて活字の大きさを段階で決めている。

ラベルに何が書かれていなければならないかも規約が決めている。第3条は容器または包装に表示する事項を9つ挙げていて、酒類の品目、原材料名、添加物、アルコール分、内容量、発泡性を有するものにあってはその旨、食品関連事業者の氏名または名称および住所、製造所または加工所の所在地および製造者または加工者の氏名または名称、酒類製造者の氏名または名称および製造場の所在地の9項目である。原材料名については「麦芽については「モルト」と表示する」「穀類については「グレーン」と表示する」と運用上の取扱いで用語まで指定されている。古いボトルを見るときは、この9項目のうち何が書かれていて何が書かれていないかを見ると、どの時期の表示ルールの下で作られたラベルかの見当が付く。

どこで買うかと並行輸入の注意

買う場所については、状態と付属品の説明がどこまで書かれているかで選ぶのが確実だ。旧ボトルはメーカー保証の対象ではないので、液面の位置、キャップの状態、箱と替栓の有無、ラベルの擦れや日焼けが写真と文章で示されているかを見る。リンクサス酒販のウイスキーのラインナップでは、旧ボトルも現行品と同じ棚で扱っている。取り扱いの詳細は店舗一覧とお問い合わせから確認してほしい。

海外向けラベルと逆輸入品の見方

ウイスキーの産地を示した地図
産地表記の参考画像

海外向けのラベルが貼られた山崎が国内で流通することがある。中身が違うのかという質問が多いが、中身の違いをメーカーが説明した資料は確認できなかった。確認できるのは表示の側の決まりだ。

まず規約の適用範囲そのものが分かれている。ウイスキーの表示に関する公正競争規約 第2条は、この規約でいう「ウイスキー」を酒税法第3条第15号に規定する酒類とし、そこから輸入ウイスキーを明示的に除いている。海外で詰められて輸入された品は、この規約の枠の外にある。

次に原産国の決め方だ。規約の運用上の取扱いは「ウイスキーの原産国とは、当該ウイスキーにつき最終ブレンドを行った製造場の所在する国をいう。」と定めている。蒸溜した場所ではなく、最終ブレンドをした場所で決まる。ここを取り違えると、輸出仕様と国内仕様の違いを説明するときに話が合わなくなる。

論点 規約の定め
適用範囲 第2条で「輸入ウイスキーを除く」と明記されている
原産国 最終ブレンドを行った製造場の所在する国
タイプ表示 「スコッチ」「バーボン」「カナディアン」「アイリッシュ」を用いたタイプ表示は使用しないこととする
優良誤認 「本格ウイスキー」と表示することは他の事業者に係るものより著しく優良又は有利であると誤認されるおそれがあるので、表示しないものとする
格付け語 「select」については、製品の格付け用語として定着し、国内慣行となっているものであるので、各社とも使用できる

この表の下2つは海外向けラベルの読み方にも効く。国内向けでは使わないことになっている語が海外仕様には載っていることがあり、それは中身の差ではなく、どの国の表示ルールの下で作られたラベルかの差だ。

山崎の値段は今いくらなのか

ウイスキーの価格を確認しているところ
価格の参考画像

値段の話は、メーカーの希望小売価格と実際の流通価格を分けないと噛み合わない。希望小売価格は商品情報サイトに載っていて、2026年4月1日出荷分から改定された。

銘柄 希望小売価格(税別) 10パーセントを加えた額 1mlあたり(税別)
山崎 7,500円 8,250円 10.7円
山崎12年 16,000円 17,600円 22.9円
山崎18年 61,000円 67,100円 87.1円
山崎25年 415,000円 456,500円 592.9円

1mlあたりで並べると年数階段の急さが見える。山崎から12年で約2.1倍、12年から18年で約3.8倍、18年から25年で約6.8倍になる。25年は「年間生産本数千数百本の限定品」と公式が書いており、数量の少なさが価格に直結している。

注意したいのは、各商品ページに「価格は販売店様の自主的な価格設定を拘束するものではありません」「記載の価格は消費税別の価格です」という注記が必ず併記されている点だ。希望小売価格は店頭価格を決める数字ではない。

旧ボトルにはこの数字が存在しない。10年グリーンラベルにも向獅子マークにも、現在有効なメーカーの希望小売価格は公表されていない。だから当店の比較表でも、旧ボトルの行は定価の欄を空けたうえで、その理由を表の下の注記に書いている。数字がないところに推測の数字を置かない、というのが方針だ。

保管と液面低下について

保管については、ウイスキーの賞味期限に関する案内が商品情報サイトからリンクされている。一般には直射日光と高温を避け、瓶は立てて置く。コルク栓の製品では横に寝かせると栓が傷むことがある。旧ボトルで気にされるのが液面低下で、キャップまわりから少しずつ揮発して肩口まで下がることがある。査定では液面の位置を必ず見るので、購入時にも写真で確認しておくとよい。保管用の栓や箱についてはウイスキーの取り扱い一覧とあわせて相談してほしい。

棚に並んだウイスキーのボトル
取り扱い中のラインナップ

リンクサス酒販で取り扱っている山崎を下に並べた。品揃えは日々変わるので、在庫と価格は各カードのリンク先で確かめてほしい。ウイスキーの一覧からは白州や響を含む国産のプレミアムもたどれる。当日14:00までのご注文で当日発送に対応している。

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旧ボトルと現行を30本で横断して見る

複数のウイスキーを並べて比べているところ
比較表の参考画像

旧ボトルの各世代から現行品、限定品、そして白州や響など国産のプレミアムまで30本を横断した。並べ替えと絞り込みで、世代ごとの位置関係を確かめてほしい。個々の在庫はリンクサス酒販のトップから検索できる。

山崎の旧ボトルと現行・国産プレミアム比較表(30銘柄)
向かい獅子マーク・響マーク・響キャップ・10年グリーンラベルとホワイトラベルといった山崎の旧世代から、現行スタンダードと年数表記のある3銘柄、年次限定、そして白州・響・余市など国産プレミアムまで30本を並べた。サントリーはラベル意匠の年表を公表していないため、世代の並びは当店が現物で確認できる範囲にとどめている。定価の欄には、サントリーが商品情報サイトで公表している希望小売価格が現在も有効な銘柄だけ金額を入れた。旧ボトル・限定品・販売休止中の銘柄には有効な希望小売価格が存在しないため金額を入れていない(2026年7月時点)。
画像 銘柄・スコア 定価
市場相場
特徴 リンクサス酒販
本命
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サントリー 山崎 12年 向獅子マーク 旧ボトル 750ml1位 サントリー 山崎 12年 向獅子マーク 旧ボトル 750ml
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ラベル左上に向かい獅子のエンブレムが入る世代。当店で現物を確認できる12年のうち最も古い形。

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響マークの世代。英字に PURE MALT の表記が残る750ml。

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響キャップ仕様の700ml。ピュアモルト表記からシングルモルト表記へ移る時期のボトル。

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サントリー 山崎 18年 響キャップ 旧箱 700ml4位 サントリー 山崎 18年 響キャップ 旧箱 700ml
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旧箱と響キャップを備えた18年。現行18年とはラベル・キャップ・箱で見分けられる。

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サントリー 山崎 18年 旧 シングルモルト 700ml5位 サントリー 山崎 18年 旧 シングルモルト 700ml
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旧ラベル世代の18年。裏面表示の書き方で年代の見当が付く。

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緑ラベルの750ml。ピュアモルト表記が残る世代。

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緑ラベルの700ml箱付き。箱がそろうと評価が安定しやすい。

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サントリー 山崎 ストーリーオブディストラリー 2024 700ml17位 サントリー 山崎 ストーリーオブディストラリー 2024 700ml
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サントリー 山崎 ストーリーオブディストラリー 2025 700ml18位 サントリー 山崎 ストーリーオブディストラリー 2025 700ml
メーカーの希望小売価格が公表されていないため、この欄には金額を記載していません。

同シリーズの2025年版。ラベルにキルンが描かれる。

¥26,400リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
サントリー 山崎 12年 100周年海外ラベル 700ml19位 サントリー 山崎 12年 100周年海外ラベル 700ml
終売または旧仕様のため、現在有効なメーカー希望小売価格が存在しません。金額は記載していません。

海外向けラベルの12年。記念性が高くラベルで現行品と区別できる。

¥33,000リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
サントリー 山崎 スモーキーバッチ ザ・セカンド 700ml20位 サントリー 山崎 スモーキーバッチ ザ・セカンド 700ml
メーカーの希望小売価格が公表されていないため、この欄には金額を記載していません。

ピーテッド原酒を効かせた近年の限定シリーズ。

¥36,300リンクサス 価格を見るAmazon 楽天で探す 商品名検索 査定 買取
サントリー シングルモルト 白州 NV 700ml21位 サントリー シングルモルト 白州 NV 700ml
¥8,250

兄弟ブランドの現行スタンダード。山崎と価格が並ぶ。

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サントリー シングルモルト 白州 12年 700ml22位 サントリー シングルモルト 白州 12年 700ml
¥17,600

白州の中核12年。山崎12年と希望小売価格が同額。

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サントリー 響 JAPANESE HARMONY 700ml23位 サントリー 響 JAPANESE HARMONY 700ml
¥8,800

サントリーの旗艦ブレンデッド。調和のとれた飲み口。

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サントリー 響 17年 700ml24位 サントリー 響 17年 700ml
終売または旧仕様のため、現在有効なメーカー希望小売価格が存在しません。金額は記載していません。

販売を休止しているブレンデッド。二次流通で高値が続く。

LINXASで探すコレクション 価格を見るAmazon ¥88,000 楽天 査定 買取
サントリー 響 21年 700ml25位 サントリー 響 21年 700ml
終売または旧仕様のため、現在有効なメーカー希望小売価格が存在しません。金額は記載していません。

響の上位定番。国際的な評価が高く高価格帯を担う。

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サントリー ウイスキー 知多 700ml26位 サントリー ウイスキー 知多 700ml
メーカーの希望小売価格が公表されていないため、この欄には金額を記載していません。

軽やかなシングルグレーン。比較表の下限側を示す。

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イチローズモルト ワールドブレンデッド ホワイトラベル 700ml27位 イチローズモルト ワールドブレンデッド ホワイトラベル 700ml
¥3,850

秩父発のクラフト定番。国産プレミアムの比較基準に。

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ザ・マッカラン ダブルカスク 12年 700ml28位 ザ・マッカラン ダブルカスク 12年 700ml
メーカーの希望小売価格が公表されていないため、この欄には金額を記載していません。

シェリー系の世界的人気銘柄。旧ラベル収集の文化が根付く。

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ニッカ シングルモルト 余市 NV 700ml29位 ニッカ シングルモルト 余市 NV 700ml
¥5,500

ニッカの代表シングルモルト。旧ボトル収集の対象でもある。

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ニッカ 竹鶴 ピュアモルト 700ml30位 ニッカ 竹鶴 ピュアモルト 700ml
¥4,400

ニッカの旗艦ピュアモルト。年数表記の有無で需要が分かれる。

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定価の欄はメーカーが公表している希望小売価格で、旧ボトルと限定品は金額を記載していない(2026年7月時点)。希望小売価格には各商品ページに「価格は販売店様の自主的な価格設定を拘束するものではありません」という注記が付いており、店頭価格を決める数字ではない。この欄に金額を入れていない行があるため、価格順の並べ替えと価格帯の絞り込みは表の一部でしか働かない。各行に出ている金額は当店の販売価格で、絞り込みが読む値とは別のものになる。「最安」の表示は当店に在庫がある行へ一律に付くもので、他店との価格比較を示すものではない。楽天とAmazonの価格は各モールの実勢で、同一品が見つからない場合は空欄になる。在庫と価格は変動するため、最新の情報は各リンク先で確認してほしい。

公式のテイスティングノートで違いを読む

テイスティンググラスに注いだウイスキー
テイスティングの参考画像

味わいの違いについては、公式のテイスティングノートがそのまま比較材料になる。4銘柄分を並べると、年数が上がるにつれて色が赤みを増し、香りが果実から乾いた果実や香木へ移っていくのが読み取れる。

銘柄 色 香り 味 フィニッシュ
山崎 赤みがかった明るい琥珀色 苺、さくらんぼ 蜂蜜、なめらかな口あたり、広がりを感じる甘み 甘いバニラ、シナモン、綺麗で心地よい余韻
山崎12年 琥珀色 熟した柿、桃、バニラ 奥行きのある甘味、厚みのある味わい 甘いバニラ、樽香、心地よく長い余韻
山崎18年 赤みがかった琥珀色 レーズン、杏、チョコレート 蜂蜜のような甘さ、甘酸っぱさ、スパイシー 熟した果実香、甘酸っぱさ、長く深い余韻
山崎25年 明るい赤銅色 熟した果実、オレンジマーマレード、伽羅・香木 濃厚な甘み、蜂蜜、かすかな薫香、ほろ苦さ 甘酸っぱさ、香木、スパイシー

いっぽうで、変わらない数字もある。度数は4銘柄とも43パーセントで、純アルコール量も100mlあたり34.4g、30mlあたり10.3gと1つも違わない。サントリーはこの値を「純アルコール量(g) = 容量(ml) × アルコール分(パーセント)/100 × 0.8」という式で出していると明記している。年数が上がると度数も上がる、という思い込みは公式の数字と合わない。

旧ボトルの味が現行品と違うかどうかについては、メーカーが世代間の香味差を比較して説明した資料は確認できなかった。当店が言えるのは、瓶詰めからの年数が長い個体ほど液面と栓の状態の影響を受けやすい、というところまでだ。

よくある質問

山崎蒸溜所の建物
山崎蒸溜所の参考画像
「山﨑」と「山崎」はどちらが正しい表記ですか。

サントリーの表記は「山崎」です。ブランドサイトと商品情報の5ページを機械で数えると「崎」が87回出てくるのに対し、立つ崎の「﨑」は0回でした。「﨑」は文字の世界では別の符号位置(U+FA11)を持つ独立した文字で、検索欄や在庫データの上でも「崎」とは別物として扱われます。

「山﨑」で検索すると結果が変わるのはなぜですか。

多くの文字は Unicode の正規化という処理で代表的な字体にそろえられますが、﨑(U+FA11)はその置き換え先が定義されていない例外です。Unicode が配布している文字データベースで確認すると、互換漢字ブロックの472字のうち置き換え先の欄が空なのは12字だけで、﨑はその1つでした。隣り合う U+FA10(塚)や U+FA12(晴)は置き換わるので、﨑だけが残るという状態になります。

山崎12年の「12年」はどういう意味ですか。

ウイスキーの表示に関する公正競争規約 第4条は「ブレンドしたもののうち最も熟成年数の若いものの熟成年数をもって、当該ウイスキーの熟成年数として表示するものとする。」と定めています。つまり12年は中に入っている原酒のうち最も若いものの年数で、平均でも最長でもありません。

年数の書いていない山崎は品質が落ちるのですか。

年数表示は義務ではないので、書いていないこと自体は品質の話ではありません。同じ規約の第6条第2号ロには「(注) 上記規定は、熟成年数の表示を妨げるものではない。」という注記が付いていて、表示するかどうかは事業者の側に委ねられています。年数を書けば規約の書き方に従う必要が生じる、という順序です。

ラベルに「ジャパニーズウイスキー」と書いてあれば本物ですか。

真贋の判定にはなりません。この表記は日本洋酒酒造組合の「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」に基づくもので、この基準の施行日は2021年4月1日です。それ以前に詰められたボトルに書かれていないのはむしろ正常で、年代を絞り込む手掛かりとして使う性質のものです。

山崎10年はもう買えないのですか。

サントリーの商品情報サイトで山崎の各商品ページに載っている「ラインナップ」欄には、山崎・山崎12年・山崎18年・山崎25年・山崎 Story of the Distillery 2025 の5つしか並んでいません。山崎10年の掲載は確認できませんでした。流通しているのは過去に出荷された在庫で、当店にもグリーンラベルとホワイトラベルの現物があります。

山崎は年数が上がると度数も上がりますか。

上がりません。商品情報サイトの記載では、山崎・12年・18年・25年のいずれもアルコール度数43パーセント、純アルコール量は100mlあたり34.4g、30mlあたり10.3gで4銘柄とも同じ値です。違うのは年数と価格であって度数ではありません。

山崎の希望小売価格はいくらですか。

2026年4月1日出荷分から改定された税別の希望小売価格は、山崎が7,500円、12年が16,000円、18年が61,000円、25年が415,000円です。各商品ページには「価格は販売店様の自主的な価格設定を拘束するものではありません」という注記が併記されています。

逆輸入品や海外向けラベルは中身が違うのですか。

中身が違うと公式が説明している資料は見つかりませんでした。表示の側で言えることはあります。公正競争規約の運用上の取扱いは「ウイスキーの原産国とは、当該ウイスキーにつき最終ブレンドを行った製造場の所在する国をいう。」としており、原産国は蒸溜した国ではなく最終ブレンドをした国で決まります。また規約そのものが第2条で輸入ウイスキーを適用の対象から外しています。

旧ボトルの査定はどこに出せばよいですか。

リンクサス酒販で山崎の旧ボトルを含む洋酒の査定を承っています。箱や替栓、ラベルの状態、液面の位置で評価が変わるため、付属品は捨てずにそろえた状態でご相談ください。

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