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ワイン リシュブール|DRCを含む著名生産者の当たり年とその値段

ワイン リシュブール|DRCを含む著名生産者の当たり年とその値段

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フランス・ブルゴーニュは、世界でもトップと言われる高額ワインを生み出す名醸地です。中でも特級畑(グラン・クリュ)と呼ばれる畑では、とてつもなく素晴らしいクオリティのワインが生まれます。

この記事で取り上げる「リシュブール」もその一つです。“神に愛された村”と呼ばれるヴォーヌ・ロマネ村にあるグラン・クリュであり、素晴らしいテロワールからは長期熟成型の赤ワインが生まれます。

今回はそんなリシュブールについて、詳しく解説していきます。土壌の特徴やワインの味わいを解説、そして代表的な生産者なども解説していきます。
ぜひワイン選びの参考にしてください。

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リシュブールは力強く濃密なワインが生まれるグラン・クリュ

ヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュ

ヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュ
リシュブール(Richebourg)は、フランス・ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイ地区、ヴォーヌ・ロマネ村にある特級畑(グラン・クリュ)の一つです。

ここではピノ・ノワールが育てられています。出来上がるワインもピノ・ノワール100%の赤ワインであり、ロマネコンティやラターシュなどと並び、世界でも最高峰のワインの一つに数えられています。

ヴォーヌ・ロマネ村は、ブルゴーニュ地方の中でも特に有名なワインの産地です。ワインの知名度、クオリティ、そして人気は世界トップであり、当然ながら日本でも非常に高い人気を誇っています。

村の中にはロマネコンティやラターシュを初め、エシェゾーなどを含む8つのグランクリュがあります。同じヴォーヌ・ロマネ村の畑でもそれぞれ土壌が異なっていて、それぞれのテロワールを活かした最高峰のワインが作られています。

リシュブールはヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュの中でも、特に筋肉質な性質を持ちます。非常に力強く果実味が豊かであり、濃密でありながらエレガントさも感じられる仕上がりです。

長期熟成に向くワインでもあり、当たり年のワインであれば何十年と熟成させることもできます。当然ながら価格も高額であり、トップクラスの赤ワインとしてワインラバーの中でも憧れの的になっています。

水捌けの良い土壌で上質なブドウが育つ

水捌けの良い土壌で上質なブドウが育つ
リシュブールの畑はヴォーヌ・ロマネ村の中でも北側に位置しています。畑の南側がロマネ・コンティやラ・ロマネの畑と隣接しています。

畑の面積はおよそ8ヘクタールあり、ヴォーヌ・ロマネ村の畑の中でも2番目に広い面積となります。生産者については詳しくは後述しますが、ロマネ・コンティで有名なDRC社のほか、複数の生産者が存在していることも特徴です。

そんなリシュブールの畑は、標高およそ260〜280mの位置にあります。細かく分けると「レ・リシュブール」と「レ・ヴァロワイユ」といった2つの区画が存在し、それぞれが特別な味わいのブドウを生み出しています。

全体的に粘土鉱物の多い石灰岩の土壌であり、日照条件にも優れています。夏は暖かく、冬は寒冷というブドウの成熟に理想的な条件を備えていて、特にレ・リシュブールでは非常に濃密で力強いワインが生み出されます。

華やかさ、芳醇な味わいが感じられる赤ワインはヴォーヌ・ロマネ村の中でも特に高い人気を誇ります。なお、同じヴォーヌ・ロマネ村には他にロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、ラ・ロマネなどの華やかなワインがありますが、これらは一つの生産者による単独所有畑(モノポール)であるため、複数生産者がいる畑としては華やかさにおいてトップの存在と言えるでしょう。

<リシュブールの詳細情報>

  • 産地:フランス ブルゴーニュ地方 コート・ド・ニュイ ヴォーヌ・ロマネ村
  • 面積:7.68ヘクタール
  • 土壌:石灰岩
  • ワインのタイプ:赤ワイン
  • ブドウ品種:ピノ・ノワール

リシュブールの生産者は?DRCやアンリジャイエなど特徴について

リシュブールには複数の生産者が存在します。

生産者ごとに異なる哲学や手法を持つため、同じリシュブールでも味わいや香りに違いが生まれます。以下に代表的な生産者ごとの特徴を解説します。

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)

DRC社は「ロマネ・コンティ」などのワインで知られるブルゴーニュ最高峰の作り手です。リシュブールにおいては約3.5ヘクタールと、およそ半分の面積を保有する最大所有者となっています。

DRCのリシュブールは、深い果実味と複雑な香り、しっかりとしたタンニンを備え、力強さとエレガンスが融合したスタイルが印象的です。熟成するとスパイスや土のニュアンスが強調され、独特の気品が生まれます。

作り手としても知名度が高く人気であり、当たり年のものになると1本100万円近い価格で取引されることがあります。

ドメーヌ・ルロワ

ドメーヌ・ルロワはビオディナミ農法のパイオニアと呼ばれる作り手です。農薬などに頼らず、自然の力で畑の個性を最大限に引き出すことを重視しています。

そんなルロワのリシュブールは、アロマティックで華やかな香りが強く、繊細な酸味と滑らかなテクスチャが特徴です。他のリシュブールと比べるとより香りが豊かで、花や果実のニュアンスが際立っています。

自然派ワイン愛好家からも高い評価を受けるルロワのリシュブールは、非常に希少価値が高くレアなワインとして高額取引されます

ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スール

ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スールはヴォーヌ・ロマネの名門と呼ばれたグロ家の血筋からなるドメーヌです。リシュブールにおいては、DRCとルロワに次いで3番目に広い面積を保有しています

2016年からはヴァンサン氏が醸造に加わっていて、新世代のワイン作りが行われています。ワインは果実味を重視したスタイルが特徴です。

チェリーやベリーのニュアンスが感じられる仕上がりで、他のリシュブールに比べても比較的早い時期から楽しめることが魅力に挙げられています。

ドメーヌ・アンヌ・グロ

アンヌ・グロもグロ家の一員で、スタイリッシュで洗練されたワインを生み出すことを目指しています。グロ家の中でも、もっとも注目を浴びる生産者でもあります。

アンヌ・グロは1990年代後半ごろからスタイルをシフトし、これまでのパワフルなスタイルからエレガントなスタイルへと変化しています。この変化はリシュブールにも現れており、時代によって異なる味わいを堪能できます。

近年のアンヌ・グロのリシュブールは、果実味の密度が高く、滑らかでシルキーな舌触りが特徴です。

ドメーヌ・メオ・カミュゼ

ドメーヌ・メオ・カミュゼはブルゴーニュの神様と呼ばれたアンリ・ジャイエ氏の後継者とも言われる生産者です。

メオ・カミュゼのリシュブールは、まさにリシュブールらしい力強さが印象的です。濃厚な果実味としっかりしたタンニン、長い余韻が感じられる仕上がりです。

骨太、男性的という言葉がよく似合うワインでもあります。

ドメーヌ・モンジャール・ミュヌレ

ドメーヌ・モンジャール・ミュヌレは、なんと1620年ごろから続く伝統を誇る由緒正しきドメーヌです。伝統を大切にしたクラシックなワイン作りが特徴です。

出来上がるワインはフレッシュな酸味と果実味のバランスが良く、熟成するとスパイスや土の香りが加わり、伝統的なブルゴーニュのニュアンスを感じ取ることができます

ちなみにモンジャール・ミュヌレは、リシュブールのほかにも多くの畑を所有していることで知られます。得にグラン・エシェゾーが有名で、リシュブールとの違いを飲み比べるのにもおすすめです。

アンリ・ジャイエ

アンリ・ジャイエ氏は、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家なら誰もが名前を聞いたことのある今は亡き偉大な作り手です。「神の手を持つ男」と称されるほどの、トップの作り手でした。

そんなアンリ・ジャイエ氏もかつてはリシュブールを生産していました。伝説と言われるような素晴らしいワインであり、今では非常に高い価値がつけられています。

元々はメオ・カミュゼとの畑のメタヤージュ(分益耕作契約)でリシュブールを作っており、すでにそちらは終了しています。現存するジャイエ氏のリシュブールは、プレミアとなっています

DRCロマネ・コンティやラターシュとの違いについて

DRCロマネ・コンティやラターシュとの違いについて

上記でも紹介したように、リシュブールのトップの生産者はDRC社です。なおDRC社は複数のグラン・クリュワインを手掛けており、DRCのリシュブールはその他のワインと比較されることがしばしばあります

DRC社の中でも特に人気が高いのは「ロマネ・コンティ」です。ロマネコンティは平均価格250万円前後の超高級ワインであり、リシュブールよりもさらに高額です。特に華やかさ、芳醇さが特徴であり、独特な美しい香りで飲む人を魅了していきます。

DRC社の人気ワインといえば「ラターシュ」も有名です。ラターシュは平均価格100万円前後であり、ロマネコンティにつぐ高額ワインとなります。比較的どのヴィンテージも安定した品質を誇ることが特徴であり、バランスの良いフルボディワインとなっています。

ロマネコンティやラターシュはモノポール(単一所有畑)であるのに対し、リシュブールにはDRC社以外の作り手も存在します。複数の所有者がいるという点が、ロマネ・コンティやラターシュとリシュブールの最も大きな違いと言えるでしょう。

またリシュブールは力強い味わいが特徴で、ロマネ・コンティやラターシュよりもさらに骨太な印象を感じることがあります。価格帯としてはロマネ・コンティやラターシュよりも抑えめで70万円前後になっているため、フルボディで芳醇なワインがお好きな方には特におすすめできる銘柄となっています。

リシュブールの当たり年!人気ヴィンテージは価格100万円超えも

リシュブールの当たり年!人気ヴィンテージは価格100万円超えも
リシュブールは長熟タイプのワインで、収穫年から10〜30年ほどの熟成でより深い味わいを楽しめるようになります、特に当たり年のものは長期熟成に向いており、40年以上の熟成に耐えうるワインも存在します。

リシュブールの当たり年には1990年、1999年、2005年、2009年、2010年、2015年、2019年ヴィンテージなどが挙げられます。

特に新しいヴィンテージである2019年はパーカーポイントにおいて98点を獲得しており、こちらは過去のリシュブールと比べても最高水準の点になっています。

リシュブールの価格は作り手にもよりますが、1本で20〜40万円のものが多いです。一方でDRCやルロワなど人気の作り手の場合、1本で100万円前後の価格のボトルも存在します。

特に当たり年のリシュブールになると価格は上昇し、100万円を超えてくる価格のものも登場します。またリシュブールは古くレアなものにも価値がつきやすく、過去の当たり年のボトルには、希少価値の高さから200万円近い価格がつけられているボトルもあるほどです。

リシュブールの楽しみ方!飲み頃温度やマリアージュを知ろう

リシュブールの楽しみ方!飲み頃温度やマリアージュを知ろう
リシュブールをより美味しく飲むためには、楽しみ方を知っておくことが大切です。「飲み頃の時期」「適切な温度」「マリアージュ」を特に意識してみると良いでしょう。

リシュブールは長期熟成タイプのワインなので、少なくとも10年は寝かせておくことをおすすめします。ヴィンテージにもよりますが、20〜30年程度寝かせておくほうが、より素晴らしい味わいを感じやすくなります。

また温度帯は16℃前後がベストになります。セラーでは12〜15℃前後で保管しておき、少し室温に馴染むのを待ってから飲むことで香りを楽しみやすくなるでしょう。

合わせる料理はフルボディの赤ワインに合う、肉料理や濃厚な味付けの料理などがおすすめです。例えば上質な和牛のタタキや、バターで調理した貝類など、コクのあるものと合わせると相性の良さを堪能できます。

リシュブールの赤ワインは買取査定でも高評価に!その理由は?

リシュブールの赤ワインは買取査定でも高評価に!その理由は?

ブルゴーニュワインの中でもトップクラスの人気を誇る「リシュブール」。当然ながらお酒買取査定においても高値で取引されるアイテムになります。

DRCのリシュブールであれば1本に数十万円以上という査定額がつきます。またDRC社以外の作り手のリシュブールも安定した人気があり、買取価格は高水準になることが多いです。

リシュブールの価格帯は生産者やヴィンテージによっても変わります。当たり年とそうでない年の場合、10万円以上価格に差が出ることもあるので注意しましょう。

またリシュブールの中には故アンリ・ジャイエ氏の手掛けたボトルなど、今ではプレミアがついているようなボトルも存在しています。

これらの違いを正しく査定してもらうためには、お酒に詳しい買取専門店を利用することをおすすめします。ワイン買取を専門的に行う業者を選ぶことで、リシュブールの正しい価値を判断してもらいやすくなります。

またリシュブールは繊細なワインなので、売る前の保管状況にも気をつけておく必要があります。セラーで室温・湿度を守って保管するのがベストですが、適切な環境を用意しづらい場合はなるべく早く査定に出すことをおすすめします。
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まとめ

リシュブールはブルゴーニュ地方の赤ワインで、ヴォーヌ・ロマネ村のワインの中でもとりわけ力強さを誇る味わいです。フルボディで濃密であり、何十年という熟成にも耐えうるポテンシャルがあります。

リシュブールの生産者はDRCを筆頭に、ルロワやグロ家など複数存在しています。それぞれ価格帯が異なり、ワインのスタイルにも違いがあるので比較してみると面白いでしょう。
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