スコットランドはウイスキーの聖地として知られており、個性豊かな銘柄が揃っています。
中でもスコッチウイスキーの一つ、アイラモルトの代表銘柄「ブルックラディ」は、味わいに賛否両論があるウイスキーとしても話題です。
この記事では「ブルックラディ まずい」という意見がなぜ出るのか、その背景や実際の評価レビューを交えながら詳しく紹介していきます。
アイラ島の伝統ウイスキー「ブルックラディ」とは?
140年以上の歴史を持つウイスキー
完全にブルックラディにハマった
— トンアク☕️物置生活 (@Ton_Aku) June 22, 2022
#TWLC pic.twitter.com/JOyz4oD8ev
ブルックラディはスコットランドで作られるスコッチウイスキーの一つです。ブルックラディ蒸留所のモルト原酒のみから作られる、シングルモルトウイスキーとなります。
ブルックラディ蒸留所はウイスキーの聖地・アイラ島にあり、140年以上の歴史を誇ります。しかしその個性的な味わいが「飲みにくい」「まずい」と感じる人もいる理由には、独特な製法や風味が影響しているようです。
アイラモルトの魅力と癖
アイラ島で作られるモルトウイスキーは「アイラモルト」と呼ばれます。ピートの香りや海風による塩味が特徴で、他の地域のウイスキーにはない個性があります。
ブルックラディはアイラらしい個性を持ちつつも、ピートを使わない「ノンピート」の仕様で、他のアイラモルトとは一線を画しています。この点が「香りが物足りない」「あまりアイラらしくない」という評価にもつながることがあります。
「ブルックラディ まずい」という評価はどこから?
味の癖が合わないケース
ブルックラディのウイスキーには強い穀物香とフルーティーな甘さが共存していますが、人によってはこれを「癖が強い」と感じる場合があります。特にピート香を期待していた人には物足りなく感じられることがあるようです。
一方で、ブルックラディの味わいを「まろやかで飲みやすい」と評価する声も多くあります。
代表銘柄の評価レビュー
ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ 賛否両論が分かれるポイント:ノンピートの味わい
- アルコール度数:50%
- 特徴:ブルックラディー・ブルーのボトル缶が目印
- 否定的な意見:「味が単調」「ピート香がなく退屈」
- 肯定的な意見:「フルーティーで甘みが際立つ」「飲みやすいアイラモルト」
ブルックラディ蒸留所は歴史の中で経営不振により一時期閉鎖となってしまったこともありますが、人気ぶりから復活を遂げたことでも知られています。
そんなブルックラディの長所はアイラモルトらしい個性を発揮しつつも、シングルモルトの概念にとらわれないウイスキーづくりをしている点にあります。140年の歴史を保つ伝統的な設備を活かしながら、近代の人々に寄り添ったウイスキーづくりに取り組んでいます。
アイラモルトとは
ブルックラディ蒸留所のあるアイラ島は、ウイスキー作りのメッカとも言われる場所です。アイラ島で作られるモルトウイスキーは「アイラモルト」と呼ばれ、スコットランド随一の個性を持ち合わせています。
例えば独特なピートの香りや、海風にさらされることで生まれる塩味が特徴です。中には度数が高いもの、刺激が強く玄人向けの銘柄も多くあります。
一方でウイスキー「ブルックラディ」は、アイラらしい強さを持ちつつも香り高く飲みやすいのがポイントです。強めの穀物香の中に華やかさも感じ取れる、他のウイスキーにはない魅力があります。
【関連リンク】ピート個性強いアイラモルト|安い価格から高級ウイスキー迄一覧で紹介
テロワールの概念をウイスキーに採用
No.23#Bruichladdich Distillery
— 鯨 / K.67 (@s_kujira) September 25, 2021
他に見ない独特な色使いのブルイックラディ。ノンピートから最強レベルのピートまで、そして近隣で採れるボタニカルを使ったジンも手がける精力的な蒸留所。おや、あそこにいらっしゃるのは……。#ウイスキー蒸留所を訪ねて#TWLC pic.twitter.com/3iwhA5uPyB
テロワールという考え方
ブルックラディ蒸留所では、ウイスキー作りにおいて「テロワール」という考えをとても大切にしています。
これは元々ワイン作りで重要視されてきた考え方で、テロワール=生産地の地理や地勢、気候などによる特性を意味します。「どこで、どんな品種の原料を、どのように育てるか」を柱にしてお酒作りをすることで、素材の力を最大限に発揮した美味しいお酒が出来上がるのです。
ブルックラディ蒸留所では、スコットランド産の大麦を100%使用、特にアイラ島内のパートナー農家が手がける大麦を半分近く採用しています。アイラの豊かな自然が育んだ大麦で、穀物由来の風味を生み出します。
さらにアイラ島の大手蒸留所の中では、唯一全てのウイスキーを島内で熟成しているのもポイントです。ノンチルフィルター・着色料無添加のボトリングも有名で、素材そのままの味わいを堪能できるウイスキーに仕上がっています。
サステナブルな取り組みも評価されている
ブルックラディ蒸留所は環境に配慮したウイスキー作りを心がけています。
またウイスキー作りだけでなく、アイラ島への経済貢献、雇用促進にも力を注いでいます。
こうした取り組みが評価され、2020年5月には「Bコーポレーション(B Corp)」の認証も受けています。
ピートの違いでさまざまなラインナップを展開
この3つを飲み比べしました
— 同志社大学カクテルサークル (@d_u_cocktail) June 4, 2019
ブルックラディ蒸留所が出している三種類のウイスキー
左からライトピート、ミディアムタイプ、ヘビリーピーテッド。どんどんピート(スモーキーさ)が増す
ブルックラディは甘さもかなりありバランスが取れている印象。ポートシャーロットはピート感も増しハイボールでも pic.twitter.com/jZ5UIEVYgl
ブルックラディ蒸留所では、「ブルックラディ」「ポートシャーロット」「オクトモア」という3銘柄のウイスキーを展開しています。
銘柄ごとの違いはピートの有無にあります。ピートとは麦芽を乾燥させる際に使用する泥炭のことで、ウイスキーの独特なスモーキーな香りを生み出す役割をしています。
アイラモルトにはピーティーな銘柄が多いですが、蒸留所のフラッグシップモデルである「ブルックラディ」にはピートが含まれていません。その一方で、ポートシャーロットには中程度の、オクトモアには濃いめのピートが含まれています。
「ブルックラディ ジ・オーガニック2010」を飲んで評価レビューした
「ブルックラディ ジ・オーガニック2010」をストレート・ロック・ハイボール別に飲み評価レビューをしていきます。
ブルックラディ ジ・オーガニック2010
- 価格・・・12,500円前後
- 容量・・・700ml
- alc.・・・50%
- 蒸溜所・・・ブルックラディ蒸溜所
- 色・・・シャンパンのように薄く綺麗なゴールド
- 香り・・・メロン、バナナ、フレッシュなリンゴなど様々なフルーツ、飴玉、バニラ、パン、開栓したては強くバターポップコーン
ストレート
グラスに注いだ瞬間からいい香りがします。
舌にアルコールの刺激はありますがalc.50%なので仕方ないかなっと思う程度。きつい方は少し加水してみてもいいと思います。
開栓したては近づいた瞬間にバターポップコーンを感じましたが数か月経って飲んでみるとそんなに感じはなくなりました。
味わいと香りはフルーティー、麦芽の甘み、バニラとキャラメルが混ざったようなニュアンス、フィニッシュに麦芽のまろやかな苦み。
ただ一つはっきり言えること・・・。
ひたすら香りが良い!!
ロック
アルコール感は少し和らぎます。
ストレートと比べて麦やコーンのような穀物っぽい味わいが目立ってきます。
麦芽の甘みと苦み、マスカットを漬け込んだお酒のようなニュアンスも感じられます。
アルコール度数も50%と高めなので氷を溶かしつつじっくり味の変化を感じながら楽しむのも良いと思います。
ハイボール
ハイボールにすると麦芽の甘苦い感じが現れてきますがネガティブではなく味わい深いハイボールに思います。
ハイボールでもこんなにモルティーで飲みやすくバーボン樽をはっきり味わえるのは素晴らしい。
贅沢ですがこれはぜひハイボールで味わってみてほしい1本でした。
評価・感想
- ウイスキーを飲み始めて間もないころはブルックラディの情報があまりなく価格が高いので、購入がしにくくなかなか飲む機会がありませんでした。
しかしもっと早く飲んでおけば良かったと後悔しました。好みにもよりますが初めての高価なウイスキーにこのボトルはどうでしょうか?
ブルックラディはうまい?まずい?評価を調べてみた
夏にぴったりなウイスキーとして人気
加水したりロックやハイボールにするとめちゃくちゃ飲みやすい良いボトルだった!
— D🥃@11月1日『人生逆転』発売!&web小説コンテスト累計4冠! (@d_narou) June 25, 2022
じゃあ、試飲はやめて、がっつり晩酌にします!今日のおつまみは、イベリコ豚のレバーペースト! pic.twitter.com/Twa2pbNvZ3
ブルックラディは有名なスコッチに比べると、やや情報が少ないです。しかしスコッチファンの中には高い評価を下している方が多く、「美味しい」「最近ハマっている」とった声が多いのが特徴です。
特にロックにして氷を加えたり、加水することでより美味しく感じられるといった意見が多く見受けられました。
しっかりと冷やしたハイボールも人気で、まさに夏にぴったりなウイスキーと言えます。
もちろんストレートで飲んでも美味しいです。穀物由来の香りの高さに定評があり、香りの良いウイスキーを探している方におすすめできる銘柄と言えます。
TWSC2022で名誉ある受賞も
TWSC2022 にブルックラディ蒸留所が「ベスト・スコッチ・ディスティラリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞!!!今夜は特別な物開けないとな。。#ブルックラディ おめでとう!! #twlc pic.twitter.com/OIqyFQ045N
— Jack Chambers (@whiskyjack_jp) June 17, 2022
ブルックラディ蒸留所は、TWSC2022においてベスト・スコッチ・ディスティラリー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
TWSCは東京ウイスキー&スピリッツコンペティションのことで、プロたちが世界のさまざまな蒸留酒の評価を行うアジア最大級の品評会です。ディスティラリー・オブ・ザ・イヤーでは、毎年特に優秀だった蒸留所が賞を獲得できます。
ブルックラディ蒸留所は2022年の賞に選ばれていて、話題の蒸留所であることがわかります。
今回の賞をきっかけに、今までよりもさらに多くのファンから人気を集めることも考えられます。
チェックしておきたいブルックラディの代表的なラインナップ
ここからはブルックラディ蒸留所からリリースされるウイスキーのうち、代表的なラインナップをいくつか紹介していきます。
1.ブルックラディ ザ・クラシックラディ
- アルコール度数:50%
- ノンピーテッド 0ppm
- 特徴:ブルックラディー・ブルーのボトル缶が目印
ブルックラディ ザ・クラシックラディは、ブルックラディの中でも最も定番とされるボトルです。
アイラモルトながらノンピートの仕様で、品のよいフルーティーさと甘味を堪能できます。
アイラらしい潮の香りも微かにあり、爽やかでミントのようなニュアンスも感じ取ることができます。
一眼見てわかるほどの特徴的なブルーのボトルが目印で、これはあえて中身を見せないことで、ブルックラディが着色していない、素材だけで勝負しているウイスキーであることを表しています。
2.ブルックラディ アイラ・バーレイ
- アルコール度数:50%
- ノンピーテッド 0ppm
- 特徴:アイラ島大麦を仕様したこだわりの限定品
ブルックラディ アイラ・バーレイのシリーズは、テロワールを表現したブルックラディのこだわりの1本です。
限定品としてリリースされていて、2021年にリリースされた「ブルックラディ アイラ・バーレイ2012」で第7弾となります。
フルーツのような香り、フローラルなアロマが特徴で、柔らかくクリーミーな口当たりをしています。年数表記ごとに異なる味を堪能できるため、毎年購入するコレクターも存在するほどです。
3.ブルックラディ ジ・オーガニック
TWSC2022最高金賞のブルックラディ ジ・オーガニック 2010
— T.S. (@lV9fGpcZX0PpBCj) May 25, 2022
初めて飲みます pic.twitter.com/yD9BIZ9lnC
- アルコール度数:50%
- ノンピーテッド 0ppm
- 特徴:自然と調和し、持続可能な方法で土壌を豊かにできる有機農法を使用
ブルックラディ ジ・オーガニックは、名前が表す通りオーガニックにこだわって作られたシリーズです。
全生産工程がオーガニックとして認められた商品であり、現在市場で入手可能なオーガニックのシングルモルトスコッチが3つしか存在しない中での1種類となっています。
8年熟成を経て生まれる味わいは、華やかなフルーツ香の中にオーク由来のバニラ・キャラメル・ペストリーといった甘さも持ち合わせています。
4.ポートシャーロット10年
- アルコール度数:50%
- ピーテッド 40ppm
- 特徴:正統派のアイラモルトでエレガント・スモーキーが融合
薬品や石灰のようなピートではなく、BBQのような美味しいスモーキーさを表現したウイスキーがポートシャーロットです。
フェノール値40ppmのピートタイプでありながらも、着想、蒸留、熟成、ボトリングのすべてをアイラ島で行うというブルックラディのスタイルもきちんと取り入れて作られています。
10年の熟成を経て生まれるウイスキーであり、清々しい潮風のようなニュアンスと優しげなスモーキーさが魅力です。加水するとレモンやオレンジのようなシトラス香が開いていきます。
5.オクトモア 12.1 スコティッシュ・バーレイ
- アルコール度数:59.9%
- ピーテッド 130.8ppm
- 特徴:パワフルでダイナミックなヘビリーピーテッドモルト
オクトモアは世界最強と言われるフェノール値を誇る、ヘビリーなピーテッドモルトです。
躍動感を感じられるほどのパワフルでダイナミックな刺激と、重なる複雑な味わいを堪能できます。
「オクトモア 12.1 スコティッシュ・バーレイ」はファーストフィルのアメリカンオーク樽で5年間熟成していて、モルトにはスコットランド産コンチェルト種の大麦100%を使用しているというこだわりのボトルです。
未開封のブルックラディはお酒買取へ
ブルックラディ蒸留所のウイスキーは、ウイスキーファンからの評価が高いです。特に今年はTWSC2022で受賞したこともあり、これからさらに国内人気が高まることが予想できます。
近年はウイスキー市場が盛り上がりを見せていて、お酒買取の市場でも人気のアイテムとなっています。
もしブルックラディのような人気のウイスキーをお持ちなら、お酒買取専門店リンクサスを利用することを検討してはいかがでしょうか。
お酒買取専門店とは、お酒に特化した買取店のことです。一般のリサイクルショップとは違い、お酒にきちんと精通したプロの査定員がお酒の査定を行うのが特徴です。
ブルックラディのようなウイスキーは劣化しにくく、未開封で適切に保管していれば値段がつく可能性が高いです。特に限定ボトルなどは、希少価値も高いため高額買取が期待できます。
またリンクサスのようなお酒買取専門店であれば、販売に免許の必要なお酒類も安全・安心に買い取ってもらうことができます。転売などのトラブルに不安がある方も、ぜひ一度お酒買取専門店に相談してみてください。
ウイスキー買取はこちら
まとめ
「ブルックラディ」はテロワールの考えを大切にしたウイスキーで、素材由来の豊かな香りが特徴です。
定番ボトルであればAmazonなどからも購入できるので、ウイスキー好きの方はぜひトライしてみてください。
またアイラモルトが好きな方には、ブルックラディ蒸留所が展開する「ポートシャーロット」「オクトモア」もおすすめです。ぜひ比較してみてください。