お酒のトレンド情報(2026年6月12日)|微アルRTD人気とジャパニーズウイスキー高騰

ハイボールスタイルのドリンク(写真:grosswurst / CC BY-SA 3.0, Wikimedia Commons)

梅雨が明ければ、いよいよ夏酒のシーズン。2026年のお酒の世界では「飲む量より質を選ぶ」「健康と楽しさを両立する」という価値観が、ジャンルを超えて市場を動かしています。編集部が今注目している5つのトレンドを、背景とともに整理しました。

この記事の要点
  • 度数を抑えた「微アルコール」RTDが夏の主役に
  • ノンアル進化と「ソバーキュリアス」の定着
  • ジャパニーズウイスキーの高騰は2026年も継続
  • ユネスコ登録を追い風に日本酒が世界へ
  • 国産フルーツのサワー&クラフトが食卓を彩る

1. 微アルコールRTDが夏の主役に

「あえて度数を下げる」提案が広がっています。

缶チューハイやハイボールなど、栓を開けてすぐ飲めるRTDの市場は拡大が続いています。報道によれば、2025年の国内RTD市場は前年比6.7%増の5,413億円規模に達しました。牽引役は度数を抑えた「微アルコール・低アルコール」志向です。

象徴的なのがサントリーの新商品「角ハイボール缶〈夕どき〉」。8月4日発売で、定番品(7%)より低い5%に設計され、レモンの代わりに柚子(ゆず)果汁を使ってウイスキーの余韻を引き出しています。希望小売価格は350ml缶で239円前後。夕方から食事と一緒に楽しむ「食中酒」需要を狙う一本です。強い酔いではなく、心地よい余韻を求める飲み方が定着しつつあります。

2. ノンアルの進化と「ソバーキュリアス」

「今日は飲まない」が、我慢ではなく前向きな選択に。

あえてお酒を控える、あるいは飲まない「ソバーキュリアス」というライフスタイルが定着し、ノンアルコール飲料は年々おいしさを高めています。象徴的なのがキリンの「ラガーゼロ」。ビールに近い味わいが評価され、2026年3月時点で累計販売本数2,500万本を突破。好評を受けて500ml缶も追加されました。

キリンは2026年のノンアル飲料売上高で前年比38%増を目指すと報じられており、各社の力の入れようがうかがえます。ノンアルビールにとどまらず、ノンアルチューハイやサワーへと選択肢が広がり、「飲まない日」を楽しむ商品設計が進んでいます。

3. ジャパニーズウイスキーの高騰は2026年も継続

世界的評価と原酒不足が、相場を押し上げ続けています。

ジャパニーズウイスキーの価格高騰は2026年も止まりません。サントリーは2026年4月出荷分以降の値上げを発表しており、人気銘柄の休売・終売も相まって、二次流通では定価を大きく上回るプレミア価格が常態化しています。

過熱ぶりを示す象徴が、2020年にBonhams香港のオークションで約8,500万円(手数料込み)で落札された「山崎55年」。これはジャパニーズウイスキーの史上最高額記録として、いまも語り継がれています。訪日外国人やアジア・中東の富裕層からの需要が、希少銘柄の価値をさらに押し上げる構図が続いています。

4. 日本酒は「世界の酒」へ

ユネスコ登録と輸出拡大が、国際的な評価を後押し。

2024年12月、日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産への登録を決定。杜氏や蔵人がこうじ菌を用いて築いてきた技術が世界に認められ、日本酒をはじめとする日本産酒類への注目が一段と高まっています。

日本酒(清酒)の輸出額はこの10年でおよそ4倍に拡大し、酒類のなかでもウイスキーに次ぐ規模に成長しました。国内でも、若手醸造家が主役となるイベント「若手の夜明け2026」の開催が決定するなど、世代交代と多様化が進行中。果実香やスパークリング、熟成系まで表現の幅が広がっています。

5. 国産フルーツのサワー&クラフトが夏を彩る

「軽やかさ」と「個性」を両立する一杯が人気です。

夏の飲食シーンでは、日本各地のフルーツを使ったサワーやカクテルが存在感を増しています。福岡あまおう、日向夏、カボスといった国産素材を主役にしたメニューが上位に並び、地域性と季節感を楽しむ飲み方が広がっています。

クラフトビールでも、セッションIPAのように度数控えめで飲みやすい限定商品が夏に向けて続々登場。強さよりも「香りや個性を軽やかに楽しむ」という、今年らしいキーワードが見えてきます。

編集後記

今年のトレンドを貫くのは「自分のペースで楽しむ」という価値観です。度数を抑えて長く味わう人も、希少な一本をじっくり愛でる人も、選び方は自由。飲む量ではなく、飲む時間そのものを豊かにする一杯を、この夏は探してみてはいかがでしょうか。なお、価格や発売日などの数値は変動するため、購入前には各メーカー・販売店の公式発表をご確認ください。


リンクサス酒販では、希少なジャパニーズウイスキーや日本酒などの買取販売を行っています。お手元の一本の価値が気になる方は、お気軽にご相談ください。

見出し画像:grosswurst / CC BY-SA 3.0Wikimedia Commons

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