近年、ワイン業界で注目を集めている「オレンジワイン」。そのユニークな色合いと個性的な風味は、ワイン愛好家だけでなく、トレンドに敏感な人々の間でも話題となっています。
オレンジワインは、白ブドウを赤ワインのように醸造することで生まれる特別なワインで、伝統的な製法と現代のナチュラルワインブームが交差する魅力を持っています。
本記事では、オレンジワインの基本的な特徴や醸造方法、赤ワイン・白ワイン・ロゼワインとの違い、そしておすすめの銘柄まで詳しく解説します。
オレンジワインについて詳しく知りたい方、これから試してみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
オレンジワインの基本情報|醸造方法やブドウ品種は?
オレンジワインとは?
オレンジワインとは、その名の通りオレンジ色をしたワインです。“いちごワイン”や“メロンワイン”、“パイナップルワイン”など、フルーツワインがお好きな方は、オレンジから造られているワインと思っているかもしれませんが、それは違います。
オレンジワインは、醸造の過程で色合いがオレンジ色になるところが特徴であり、その味わいも、「赤・白・ロゼ」とは違いがある個性的なワインです。
オレンジワインがトレンドとなっている理由はさまざまありますが、やはり「色」と「個性的な味わい」といえるのではないでしょうか。
オレンジワインの醸造法
オレンジワインが、オレンジ色である秘密は醸造法にあります。
まず、オレンジワインに使用されるのは白ブドウです。オレンジといったネーミングから、黒ブドウから少しずつ色を抽出しているイメージですが、その醸造法から生み出されるのは「ロゼワイン」です。
オレンジワインの場合、白ブドウを赤ワインのように醸されることから、色味がオレンジ色になり、味わいも独特になります。
- 原料となる白ブドウを収穫
- 果皮と種子、果汁を一定期間醸す
- アルコール発酵
- ワインを熟成させる
- 瓶詰め
生産者によっては、果皮と種子、果肉を浸漬させたままアルコール発酵させる人もいれば、醸しの後にワインだけを抜き取りアルコール発酵させる方などいろいろです。
オレンジワインの魅力は、白ワインの果皮と種子をどれだけの期間浸漬させるか、ステンレスタンク熟成か、樽熟成かなど、その製造法によって個性が大きく変わるところともいえるでしょう。
オレンジワインに使われているブドウ品種
オレンジワインに使用されているブドウ品種は、上記で解説したように白ブドウです。ただし、どんな白ブドウでもよい、といったわけではありません。
例えば、オレンジワインに使用される品種はアロマティック系の品種が多く利用されており、主にゲヴェルツトラミネールやヴィオニエなどが見受けられます。
しかし、芳香性だけが重視されるわけではなく、ピノグリやジョージアのルカツティリ、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなどその種類は多種多様です。
詳しくは後述しますが、オレンジワインは土着の品種が利用されることが多く、ナチュール系のものが少なくありません。その土地の味わいを純粋に表現したい、といった生産者が選ぶ土地のブドウが、オレンジワインに使用されている品種と考えてもよいのではないでしょうか。
オレンジワインの主な生産地
オレンジワインは世界各地で生産されていますが、特にジョージア、イタリア、スロベニア、フランス、スペイン、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドが主要な産地として知られています。
ジョージアはオレンジワイン発祥の地で、伝統的なクヴェヴリ醸造が特徴。イタリア・フリウリ州では、近代オレンジワインの先駆者が登場し、フルーティーで個性的なワインが多く造られています。隣国スロベニアでもナチュラルな製法が主流です。
フランスやスペインでは、ヴァン・ナチュールの流れからオレンジワインが増加し、酸味とミネラル感の強いワインが特徴。アメリカのカリフォルニアやオレゴンでは、クラフトワインとして個性的なオレンジワインが登場。
オーストラリアやニュージーランドでは、軽やかで飲みやすいスタイルが人気です。
オレンジワインとほかのワインとの違い|赤・白・ロゼとの比較
項目 | オレンジワイン | 赤ワイン | 白ワイン | ロゼワイン |
---|---|---|---|---|
主な原料 | 白ブドウ | 黒ブドウ | 白ブドウ | 黒ブドウ・白ブドウ |
果皮・種子との発酵 | あり | あり | なし | 部分的にあり |
色 | オレンジ色・琥珀色 | 赤色 | 淡い黄色 | ピンク色 |
主な風味 | 柑橘系・スパイス・ナッツ | カシス・ブラックチェリー・ハーブ | フレッシュ&フルーティー | 甘酸っぱくフレッシュ |
渋み | あり | 強い | なし | ややあり |
熟成 | あり | あり | あり | あり |
味わい | ミディアム~フルボディ | フルボディ | ライト~ミディアム | ミディアム |
醸造のポイント | 白ブドウの果皮・種子ごと発酵させることで色素やタンニンが抽出される | 黒ブドウの果皮・種子と共に発酵することで深い色と渋みが生まれる | 果皮と種子を除いた果汁のみで発酵し、透明感のある色を保つ | 黒ブドウの果皮を短時間発酵し、ピンク色の色合いを調整する |
赤ワインとの違い
赤ワインの一般的な醸造法の流れをお伝えします。
- 原料となる黒ブドウを収穫
- 果皮と種子、果汁を醸す
- アルコール発酵
- ワインを樽熟成させる
- 瓶詰め
赤ワインの原料は黒ブドウであり、果皮と種子、果肉を一緒に醸すことから、ワインは濃い赤色になります。これは、果皮に含まれるアントシアニンと呼ばれる成分が関与しており、その成分がワインに移ることから濃い色合へと変化していくのです。
オレンジワインとの違いは、「色」と「風味・渋み」の違いでしょう。当然色合いは赤ワインが赤く濃いものであり、ポリフェノールのタンニンもしっかりと抽出されているので渋みも強くなります。
また香りは、カシスやブラックチェリー、杉、タバコ、ハーブなどが赤ワインの特徴ですが、オレンジワインはアロマティックな柑橘のニュアンスが特徴です。
赤ワインがフルボディ、オレンジワインはミディアムからライトといった違いがあります。
白ワインとの違い
白ワインの一般的な醸造法の流れをお伝えします。
- 原料となる白ブドウを収穫
- 果皮と種子を除き、果汁のみで醸造開始
- アルコール発酵
- ワインを熟成させる
- 瓶詰め
一般的な白ワインは、果皮と種子を除いた後に果汁のみで醸造が進められます。白ワインはフレッシュ&フルーティーな味わいが求められているため、渋みや苦味がなく、さらに透明感のある色味も大切です。
とくに一般的な白ワインのオレンジ色は、「酸化」を意味しているため、“新鮮さが失われている”白ワインと判断されてしまいます。
一方、オレンジワインは果皮と種子も一緒に醸されているため、果皮の色素がワインに移りその色はオレンジ色に。種子も醸されることから渋みも感じるなど、同じ白ブドウが原料であっても、全く別もののワインに仕上がるのです。
一般的な白ワイン以上にオレンジ色はアロマティックであり、味わいも濃厚。ボリューム感も白ワイン以上なので、満足度が高いといえるでしょう。
ロゼワインとの違い
ロゼワインの一般的な醸造法の流れをお伝えします。
- 原料となる黒ブドウを収穫
- 果皮と種子、果汁を醸す
- ほど良く色づいたらワインだけを取り除く
- アルコール発酵
- ワインを熟成させる
- 瓶詰め
上記でお伝えしたロゼワインの醸造法だけでなく、黒ブドウと白ブドウを混醸したり、赤ワインと白ワインを交ぜるなど、いろいろな製法が存在しています。
ロゼワインの特徴は、黒ブドウの果皮の色成分を赤ワインほど抽出するのではなく、ピンク色…つまり、ロゼ色になる程度に抽出した後にワインだけアルコール発酵に回されるといったところです。
赤ワイン的な渋みと香りを持ち合わせていながらも、それよりもフレッシュで甘酸っぱさを感じる仕上がりになるところが魅力でしょう。赤ワインと白ワインの中間とよくロゼはいわれますが、合わせる料理の幅が広いところもポイントです。
オレンジワインとの違いは、黒ブドウを原料にするのではなく、白ブドウを原料にしているところです。そのため、色味はややオレンジになり、香りはより芳香性が高く仕上がります。渋みもロゼワインよりは穏やかであり、醸しの時間がロゼワインよりは長いことからジューシーさもより感じられる傾向です。
オレンジワインは、ロゼワインの醸造法の白ブドウバージョンと覚えておくとわかりやすいかもしれません。
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オレンジワインの歴史|なぜ現代で人気になったのか?
オレンジワインの起源は?
オレンジワインは、近年生まれたワインカテゴリだといわれています。しかし、そのルーツは数千年前に遡り、むしろ初期頃のワインだったのではないか、とまで言われているほどです。
一説によると、ワイン発祥の地はジョージアと言われていますが、紀元前3000年頃にエジプトでその形成が発見されたといった説もあるようです。
元々、ジョージアはクヴェヴリといった地中に埋められた壷内でワインを醸す文化があり、白ブドウを果皮と種子を入れて醸していたといわれています。
オレンジワインが何年前から製造されていたのか定かではありませんが、その起源は私たちの想像を超えるほど前なのではないでしょうか。
オレンジワインが有名になった理由はある?
上記で解説したように、オレンジワインの起源は古いものの、話題になったのは近年です。じつはオレンジワインは古く人気があったといわれていますが、その存在が忘れ去られていたといわれています。
そんな折、数十年前にイタリア北東部のフリウリ州の生産者グラヴナーといった生産者がジョージアを訪れ、その製法などに感銘を受けたとのこと。オレンジワインを再現するために努力を続け、1998年に初めてオレンジワイン造りに成功しました。
そのワインが国際的に話題を呼び、各生産者たちがオレンジワインをこぞって製造し続けたことがブームの発端だといわれています。しかし、それでもオレンジワインはそこまで世に知られているワインカテゴリではありませんでした。
そして、2000年代前半にイギリスのワイン輸入業者デビッドハーヴェイが、このワインを“オレンジワイン”と名付けたことがきっかけとなり、このカテゴリが世に知れ渡ります。ジョージアワインが話題になったり、オレンジワインの名が広まることでブームが巻き起こるようになったのです。
なぜ今オレンジワインが人気なのか?
オレンジワインは、なぜ今人気を博しているのでしょうか。さまざまな理由が考えられますが、まずは目新しさでしょう。
赤・白・ロゼ(他、黄色ワイン・緑のワインなども一部あり)がメインであったワインに、新しい色が出たということが関連していることは間違いありません。
また、その味わいの個性もポイントです。一般的なワインとは違う高い芳香性や繊細なタンニン、そして複雑性は、画一的なワインの味わいに飽きていたワイン愛好たちに衝撃を与えたといえます。
そして、ヴァン・ナチュールなどの“自然派”と呼ばれるワインブームも、オレンジワイン人気を後押ししたと考えられるでしょう。詳しくは後述しますが、オレンジワインの多くはナチュラルな造りであり、自然派で有名な生産者が多く手掛けています。
そもそも、自然派のワインはファッションとしてワインを楽しむ感度の高い人たちにも人気です。このように、さまざまな方面から注目されていることが、オレンジワイン人気に火をつけたといえるのではないでしょうか。
オレンジワインには自然派ワインも|ピュアなワインが多数存在
オレンジワインにはさまざまな種類がありますが、その中でも自然派ワインが多いことで知られています。オレンジワインには自然派ワインが多い理由などをお伝えしていきましょう。
オレンジワインに自然派ワインが多い理由
上記で登場したイタリア・フリウリの生産者など、オレンジワインを生み出す人たちは自然派と呼ばれるワインの生産者が少なくありません。
オレンジワインの醸造方法を見れば自然回帰といったイメージが湧きますし、無農薬で育てたブドウで土地の味わいを出したい、といった生産者の哲学にも合致しやすい特徴があります。
さらに技術的な部分からいえば、果皮や種子から果汁に移る成分にはポリフェノールなど天然の酸化防止剤が含まれているため、亜硫酸塩など人為的な介入を減らすことができます
よりピュアなワインを生み出したいといった生産者にとって、オレンジワインは最高のワインともいえるのではないでしょうか。
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自然派ばかりではない
オレンジワインには自然派ワインが多いこと、さらに自然派ワインを生み出す有名生産者が手掛けていることから、「オレンジワイン=自然派」といったイメージがついています。
事実、ナチュール系などを提供する飲食店にもオレンジワインがラインナップされているなど、オーガニックなワインを求める層の必須アイテムになりかけています。
しかし、オレンジワインは酸化防止剤などを利用しないで造る規定は特になく、世界にはさまざまな造りのオレンジワインが存在しているのが事実です。
逆をいえば、自然派ワインは玉石混淆であり健全ではないものも少なくありません。オレンジワインは、基本的に白ブドウを果皮と種子、果汁を醸した後、アルコール発酵に回すといったワインであることから、大手ワインメーカーなども手掛けられるワインなのです。
オレンジワインの味わい|アロマティックでボリュームがある
オレンジワインの味わいの特徴
オレンジワインの味わいの特徴は、総じてアロマティックかつボリューム感があるといった部分です。ブドウの果皮には香り成分が多く含まれており、それが果汁に移ることによりさまざまな芳香を持つワインが仕上がります。
また、種子にはタンニンが含まれていることから渋みを感じ、引き締まった骨格のある味わいに仕上がるところもポイントです。
香りはアプリコットやオレンジピール、サフラン、桃、フェンネル、バニラ、柑橘…など、複雑かつアロマティックな印象。口当たりはまろやかであり、樽熟成であればナッツ、ステンレスタンクであればジューシーな缶詰のフルーツなどの味わいがあります。
しかし、オレンジワインにはさまざまな種類があり、決してその味わいは画一的ではありません。それこそが、オレンジワインの魅力といえるのではないでしょうか。
オレンジワインに合う料理は?
昨晩はアジア料理で食事。ワインは、オレゴンのリースリング、ジョージアのオレンジワイン。オレンジワインはどこでも飲めるようになってきています。美味しかったです。 pic.twitter.com/awuYocaafM
— 晴耕雨読 (@EWkVDSYtXrKKHKz) March 29, 2022
オレンジワインは、合わせる料理の幅がとにかく広いところが特徴です。オレンジワインは、伝統的なフレンチやイタリアンなどはもちろん、和食、エスニックなど、幅広いワインに合わせられます。
さらにロゼワインのように赤ワインのニュアンスと渋みを持っていないことから、香りは豊かで渋みがあるのに、フレッシュで料理の邪魔をしないところも特徴です。インド料理やタイ、ベトナム料理、またスパイスを使った創作料理など、世界中のレストランのシェフが喜ぶ面白いワインとして話題になっています。
和食であれば、寿司や発酵食品などによく合うので試してみてはいかがでしょうか。
おすすめのオレンジワイン|プレゼントから食卓まで
ここからは、おすすめのオレンジワインを紹介していきます。
どんなオレンジワインを購入すればよいのか、オレンジワインにはどんな種類があるのか知りたい方は、ぜひこちらをチェックしてみてください。
オレンジ・ムーン NV ワビ・サビ
オーストラリアの有名ブランド、ワビ・サビが醸すオレンジワイン。シンプルなラベルデザインが特徴で、日本でも大人気のブランドです。
こちらは、ヴァインフィアテル産のグリューナー・ヴェルトリーナー90%、リースリング10%をバランスよくブレンドとしたもので、自然派な1本。オレンジワインの入口としてもおすすめできる、魅力溢れるワインになっています。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産国 |
ワビ・サビ | グリューナー・ヴェルトリーナー, リースリング | 2017 | オーストラリア |
ルー・デュモン(スタジオジブリ コラボレーション) 天地人
日本人がブルゴーニュでワインを醸す…と話題になったこの、ルー・デュモン。待望のオレンジワインが、「ルー・デュモン(スタジオジブリ コラボレーション) 天地人」です。
グルナッシュ・グリ70%、グルナッシュ・ブラン25%、ミュスカ5%など、さまざまなブドウ品種をバランスよくブレンドする、日本人らしい繊細さが魅力です。
風味は大変アロマティックであり、どことなく優雅さも感じさせる逸品に仕上がっているのではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産国 |
ルー・デュモン | グルナッシュ主体 | NV | フランス |
ヴァジアニ カンパニー マカシヴィリ ワイン セラー キシィ 2021
オレンジワインの本場、ジョージア産のオレンジワイン、「ヴァジアニ カンパニー マカシヴィリ ワイン セラー キシィ 2021」。キシィと呼ばれる土着品種を使用した1本で、本格的な辛口のオレンジワインに仕上げられています。
スパイシーな風味。さらに、アロマティックさと強いタンニンを持っているなどフルボディな印象。
どことなくホワイトペッパーを思わせる風味も特徴です。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
マカシヴィリ・ワイン・セラー | キシィ | 2021 | ジョージア |
アランサット ノンフィルター N.V. ボルゴ サヴァイアン
オレンジワインのメッカ、イタリアのフリウリで醸されている1本「アランサット ノンフィルター N.V. ボルゴ サヴァイアン」。
ピノ グリージョ、ソーヴィニヨン・ブランをステンレスタンクで6ヶ月間熟成させたことで、アロマティックな香り高いオレンジワインに仕上げられています。アプリコット、熟したオレンジの香りにダージリン、カルダモン、さらにヨーグルトのニュアンスがあるなど、その風味は多種多様です。
手に入れやすいオレンジワインとして人気で、このコスパには驚かざるを得ないクオリティではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ボルゴ サヴァイアン | ピノ グリージョ、ソーヴィニヨン・ブラン | NV | イタリア |
ヴァジアニ ワイナリー マカシヴィリ ワイン セラー ヒフヴィ 2023
ジョージアの名門ワイナリーが醸すオレンジワイン、「ヴァジアニ ワイナリー マカシヴィリ ワイン セラー ヒフヴィ 2023」。
希少といわれるヒフヴィといったブドウ品種を伝統的にクヴェリで醸した1本となっている、正真正銘のジョージアワインです。
ドライフルーツを濃縮させたような独特の甘味を持っており、どことなくスパイシーな風味を感じさせるのもこのワインの特徴。エスニックなど幅広い料理に合わせやすいので、飲食店などでも活躍してくれそうです。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ヴァジアニ ワイナリー | ヒフヴィ | 2023 | ジョージア |
シャトーマルス 甲州オランジュ・グリ
日本を代表する白ブドウ品種、甲州を醸した「シャトーマルス 甲州オランジュ・グリ」。甲州は果皮が厚くグリブブドウとも呼ばれていることから、オレンジワインに適した品種としても知られています。
果皮由来の香りや渋み、さらに旨みも強いため一般的な白ワインの甲州とは一線を画す存在です。色づきも強過ぎない繊細なオレンジ色なので、オレンジワインを飲んだことがないといった方におすすめしたい1本となっています。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
マルスワイン | 甲州 | NV | 日本 |
クラメレ・レカシュルーマニア オレンジ 2023
コスパ抜群のワインを生み出す注目の産地、ルーマニアの名門ワイナリーが醸すオレンジワインが「クラメレ・レカシュルーマニア オレンジ」です。
ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、リースリング、マスカット オットネルといった独特のブレンドから生み出されるこの1本は、アルコール度数も12.5%とほどよいボディ感。
アプリコットやオレンジピール、まろやかで風味が強い魅惑的な1本となっています。カジュルな価格帯なので、ちょっとしたワインパーティーなどにも使いやすい1本ではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
クラメレ・レカシュ | シャルドネ, ソーヴィニヨン・ブラン | 2023 | ルーマニア |
ベインテミル レグアス
コストパフォーマンスに優れたオレンジワインとして大人気、「ベインテミル レグアス」。標高800メートルの自社畑のシャルドネ, ヴィオニエ, マカベオをブレンドした1本で、ヴィーガン認証も得ている本格的な自然派ワインです。
味わいは熟したアプリコットのようなジューシーさがある一方、オレンジピールやほのかなスパイシーさなど、複雑性を感じさせるバランスのよい仕上がり。
オレンジワイン初心者の方も挑戦しやすい、魅力的な仕上がりになっているのではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ベインテミル | シャルドネ, ヴィオニエ, マカベオ | NV | スペイン |
ローガン クレメンタイン ピノ・グリ
可愛らしいラベルデザインと濃い色合いが特徴のオレンジワイン、「ローガン クレメンタイン ピノ・グリ」。オレンジ地区と呼ばれる場所の標高850mの高地で育ったピノ・グリを使用したオレンジワインで、凝縮感と緊張感のあるハイクオリティな1本です。
オーナーのピーター・ローガン氏は元薬剤師といった経歴の持ち主など、ワイン以外にもユニークな経歴が詰め込まれた、押さえておくべき生産者ではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ローガン・ワインズ【Logan Wines】 | ピノ・グリージョ | 2021 | オーストラリア |
ルバイヤート 甲州醸し 2021
日本を代表する産地、山梨県の老舗ワイナリー丸藤葡萄酒工業が醸すオレンジワイン。甲州をオーク樽熟成させるだけでなく、ステンレスタンク熟成を併用するなど複雑性を持たせた造りが話題となっている1本です。
甲州の色合いがさりげなくついたオレンジ色にほどよい渋み、柑橘を思わせる風味とビターな口当たりなど、全体的に大人っぽい仕上がりになっている魅力溢れるオレンジワインではないでしょうか。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
丸藤葡萄酒工業 | 甲州 | 2021 | 日本 |
グリーンソングス アンバーピノグリ
新世界ワインの中でも近年、世界的に注目されているニュージーランド。そんなニュージーランドのグリーンソングスが醸すオレンジワインが、「グリーンソングス アンバーピノグリ」です。
有機認証のピノ・グリを100%使用したオレンジワインで、原料となるブドウは開放桶にて10日間果皮とともに浸漬・発酵。さらにステンレスタンクで10ヶ月熟成させたことで、アロマティックな香りに仕上がります。
しかし、香りは強過ぎず上品なキャラメル感のある風味とビターな後味が大人な印象。
ツウにも人気の1本です。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
グリーンソングス | ピノグリ | NV | ニュージーランド |
Villa melnik(ヴィラメルニック) オレンジワイン 2020
キャッチーなラベルデザインが特徴的なオレンジワイン、「Villa melnik(ヴィラメルニック) オレンジワイン 2020」。ソーヴィニヨンブランにケラツダといった土着品種をブレンドしていることで、ほかにない独特な風味に仕上げられています。
4ヶ月間のシュール・リーを経たことで旨みを感じながらも、シャープですっきりとした味わい。ホワイトチェリー、梨、フリージアなど、多種多様な風味を楽しめるところもこのワインの特徴といえるでしょう。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
Villa melnik(ヴィラメルニック) | ソーヴィニヨンブラン、ケラツダ | 2020 | ブルガリア |
ラブブロック ティー ソーヴィニヨンブラン[2021]
ニュージーランドのワイン銘醸地マールボロ産のオレンジワイン「ラブブロック ティー ソーヴィニヨンブラン[2021]」。これまた、ニュージーランドといえばのソーヴィニヨン・ブランを100%使用した、贅沢な1本となっています。
アプリコットやサフラン、オレンジの皮といったオレンジワインらしさに加え、ソーヴィニヨン・ブランの特徴であるグレープフルーツの香りも感じるユニークな1本。
SO2無添加のピュアな味わいとミネラル感、ふくよかさとほど良いタンニンを兼ね備えたハイクオリティなオレンジワインです。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ラブブロック | ソーヴィニヨン・ブラン | 2021 | ニュージーランド |
テトラミトス ロディティス オレンジ ナチュール
フランスやイタリアなど、名立たる銘醸地の礎となっていることで知られているのがギリシャです。そんな近年話題のギリシャのオレンジワインが、「テトラミトス ロディティス オレンジ ナチュール」。
希少価値の高いロディティスといった土着品種を100%使用した贅沢な1本であり、雑味を感じさせないピュアなミネラル感を楽しめる仕上がりです。
人的介入がほとんどない自然派の造りで知られている生産者であり、生き生きとした味わいは感動すら覚えるようです。目新しいオレンジワインを求めている方に、ぜひおすすめしたい1本です。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
テトラミトス・ワイナリー | ロディティス | 2019 | ギリシャ |
ファビュラス フォエミネ ピノグリージョ
細長いボトルと愛らしいラベルデザインが特徴のオレンジワイン、「ファビュラス フォエミネ ピノグリージョ」。
イタリア・アブルッツォ州の名門ワイナリーが手掛けるこの1本は、ピノ・グリージョを大樽、アンフォラ、木樽で醸すといったユニークな製法で仕上げられています。
ハーブやチェリーの香りなど、爽やかなオレンジワインとなっており、タンニンも穏やかで飲みやすい印象です。ビオディナミを実践するワイナリーだけあり、身体の奥底に染み渡るようなピュアな味わいが特徴的なオレンジワインとなっています。
ブランド | ブドウ品種 | ヴィンテージ | 生産地 |
ファビュラス | ピノ・グリージョ | 2020 | イタリア |
フルーツワインとは?|ブドウ以外の飲みやすい1本をお求めなら
冒頭にて、“オレンジワインはオレンジを使ったワインではない”とお伝えしました。しかし、実際にオレンジを原料としたワインも存在しているなど、ブドウ以外の果実から造られるユニークなワインも少なくありません。
ここでは、ブドウ以外のワインを使ったフルーツワインについて解説していきましょう。
果実を使ったワインがある
オレンジを使ったワインのように、ブドウ以外の果実を使ったワイン、またブドウに何らかの果実を加えたワインが存在しています。
これらは総称して、「フルーツワイン」と呼ばれており、要するに果実を発酵させたアルコール飲料です。日本はもとより、北米やスカンジナビア、フィリピンなど各国でフルーツワインが製造されており、その製法もかなり自由です。基本的に果実を発酵させるお酒であることから、一般的なワインのその果実版といった味わい。
また、糖度を高めるためにシロップやブランデーなどを加える甘味果実酒なども、フルーツワインの一種といえるのではないでしょうか。
厳密にはブドウ以外はワインではない?
ブドウ以外の果実を使用した、「〇〇ワイン」は、厳密にはワインではありません。ワイン法が厳しく制定されているヨーロッパでは、ワインはブドウを原料とした醸造酒を指す言葉であり、ほかの果実から造られたもので「〇〇ワイン」と表記することは法律違反とされてしまうからです。
しかし、ワイン法によってそういった法律が定められていない国では、とくに「ワイン」の用語に法的拘束力はなく、ここ日本においてもワインはブドウ原料に特化したものではありません。
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まとめ
オレンジワインは、白ブドウを皮ごと発酵させることで、独特のオレンジ色や複雑な風味を生み出す個性的なワインです。赤ワインのような渋みと白ワインのフレッシュさを兼ね備え、ナチュラルワインのトレンドとも相まって、世界中で人気が高まっています。
また、オレンジワインの味わいや香りは、ぶどう品種や醸造方法によって大きく異なり、多様なバリエーションを楽しむことができます。食事との相性も幅広く、チーズやスパイスを使った料理、和食とのペアリングも魅力の一つです。
近年では、日本国内でも手に入りやすくなり、様々な価格帯やスタイルのオレンジワインが流通しています。この記事を参考に、自分にぴったりのオレンジワインを見つけ、新しいワインの楽しみ方を発見してみてください。