ワインはデイリー向けのボトルから、1本に何万円と価値がつくようなボトルまで幅広く存在しています。
中でもフランス・ブルゴーニュのワインは高額なものが多く、デイリーワインとはまったく違ったものとして扱われています。
そんなブルゴーニュワインの中でも、最高級とされるのが「ロマネ・コンティ」です。クオリティの高さ、希少性、資産的価値が認められた世界トップのワインであり、古いヴィンテージものがオークションにて高額落札されていることがたびたびニュースにもなっているほどです。
ここではロマネコンティの最高額について、紹介していきます。なぜここまで高額になるのか、ロマネコンティにはどのような魅力があるのかを知りたい方はぜひ参考にしてください。
ロマネコンティの最高額は10億円超え!?
1945年のロマネコンティが10億円に
1945年物のジェロボアムのロマネコンティ10億か…
— しょうた@猫やくら🐈 (@Fukuota_sh_neko) December 10, 2023
そこまで高いワインてどんな味するんだろか🤔
まあ年にお酒2,3回呑むか呑まないかくらいのワタクシにはあんま関係ないですけど
笑
ロマネコンティの最高額は、ズバリ10億円以上。最高額となったロマネコンティは1945年ヴィンテージのジェロボアムボトルで、その価格はおよそ10億円です。
1945年は歴史的とも言えるほどの凶作であり、生産されたワインの本数が極端に少ない年でした。通常ロマネコンティは1年に6,000本前後作られるとされていますが、この年はおよそ600本のみの生産であったとされています。
中でもジェロボアムボトルというのは非常に希少な存在です。ジェロボアムボトルは3Lサイズのボトルを指しており、通常のワインの4倍サイズになります。
当然ながら通常ボトルよりも生産本数は少なく、1945年ヴィンテージのロマネコンティに関しては、ジェロボアムボトルは数本のみしか作られなかったと言われています。
噂では現存する1945年ヴィンテージのジェロボアムボトルは1本しかないともされており、ただのワインではなく資産的価値が認められているほどです。このことから価格が一気に高騰し、オークションでは10億を超えるような値段がつけられる結果となりました。
なおこのほかにも、2010年の香港オークションでは合計1,366本のロマネコンティがおよそ11億円で落札されています。
このように高額なワイン=ロマネコンティというのは、もはや世界の常識になっていると言えるでしょう。
ロマネコンティの値段は?平均価格はいくら?
ロマネコンティの値段は、どのヴィンテージでも平均して高いです。1945年ヴィンテージは特別でしたが、それ以外のものでも1本に対し200〜500万円程度の価格がつけられています。
近年は物流コスト上昇や物価高騰などの影響を受け、ワインの価格も高まっています。以前は100万円台で探せていたロマネコンティも、平均価格が200万円を超えているような状況です。
特に古いヴィンテージになると簡単には探しにくくなることから、価格も高くなりやすい傾向にあります。数年〜数十年前のロマネコンティになると、1本で500万円を超えてくることも珍しくありません。
ロマネコンティはなぜ高いのか
DRC社のトップブランドである
ロマネコンティはもう何十年も世界最高級のワインのブランドとして君臨し続けています。圧倒的なブランド力がそのままワインの価格につながっていると言えるでしょう。
ロマネコンティを手がけるのはヴォーヌ・ロマネ村に本拠地を置く「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ社(DRC社)」です。ちなみにDRCはロマネコンティだけでなくラ・ターシュやモンラッシェなどの高級なワインを手掛けていて、作り手としてもトップに君臨しています。
DRC社は特級畑(グラン・クリュ)をいくつも所有していて、複数のワインを手掛けています。そのグランクリュの中でも、一番価値が高いとされているのがロマネコンティです。
なおロマネコンティの畑を所有しているのはDRC社のみで、いわゆるモノポール(単独所有畑)となっていることも特徴です。ほかに作り手がおらず“唯一無二”の存在になっていることも、ロマネコンティの価値を高めている一因と言えるでしょう。
グラン・クリュのブドウが使われている
ロマネコンティは先ほども解説したように、グラン・クリュ(特級畑)となります。ワインの名醸地であるフランス・ブルゴーニュの中でも、グラン・クリュに選ばれているのはわずか1.5%程度です。
ブルゴーニュのワインには、はっきりとした格付けがあります。グラン・クリュは4つある格付けの中でもトップの存在であり、原産地呼称制度が定める厳しい基準を満たしたワインしか「ロマネコンティ」を名乗ることはできません。
優れたグラン・クリュのピノ・ノワールで作られる赤ワイン、それが「ロマネコンティ」です。味わいは妖艶、官能的とも言われるものとなっており、複雑で余韻も長く完成度が高い仕上がりです。
生産量が少なく希少性が高い
ロマネコンティの畑はわずか1.8ヘクタールほどしかありません。そのため生産本数が極端に少なく、希少性が高いです。
畑の面積が狭いだけでなく、ブドウのクオリティを保つため収量制限を設けていることも、生産数が少ない理由となっています。数が少ないことから、価格も高くなりやすいのです。
先ほども説明したように、ロマネコンティの年間生産量は6,000本ほどとなっています。もちろん6,000本生産されないような年もあり、市場に流通するのはごく僅かと限られています。
ヴィンテージワインというのは、毎年同じものが作れるわけではありません。その年のブドウの出来栄えによって、味が毎年のように変化します。
そのため人気のヴィンテージは特にプレミアがつきやすく、価格が高騰しやすいです。
高額になりやすいロマネコンティの特徴
当たり年のブドウで作られる
ロマネコンティの中でも特に価格が高額になりやすいのは“当たり年”のワインです。当たり年は天候や気温に恵まれ質の良いブドウが育った年のことであり、グレートヴィンテージと呼ばれることもあります。
ロマネコンティの最高額となった1945年も、凶作でありブドウそのものは少なかったものの、クオリティには長けており味わいの素晴らしいワインが生まれました。
このほかロマネコンティの当たり年には、1962年、1969年、1971年、1976年、1978年、1985年、1990年、1999年、2005年、2009年、2010年、2015年、2016年、2019年、2020年などがあります。
これらのヴィンテージは特に価格が高くなっていて、価格は300万円を余裕で超えてきます。
当たり年はワイン・アドヴォケイトやワイン・スペクテーターといった、海外のワイン情報誌において評価されています。
中でもアメリカのワイン評論家であるロバート・パーカー・Jr.氏がワイン・アドヴォケイトで評価をつけている「パーカーポイント」は、ワインの価格を左右する重大な要素の一つになっています。
長期熟成に耐えるポテンシャルがある
高額になりやすいロマネコンティの特徴として、長期熟成に耐えるポテンシャルがあることも挙げられます。
ブルゴーニュワインの高級品は何十年も熟成ができると言われていて、熟成をすることでまろやかさや複雑さが増し、華開いたような印象になるのが特徴です。熟成を経たワインでしか味わえない、特別な魅力を持っています。
ロマネコンティも長熟向きのワインであり、通常のものでも20〜40年の熟成期間があると言われています。これが当たり年ワインになると、中には50年以上の熟成に耐えるようなポテンシャルを持つものも現れます。
飲み頃が何十年先に訪れる長期熟成タイプのワインは、飲み頃を迎える頃には入手が非常に難しくなるため、価格が高騰しやすいです。いわゆる当たり年と呼ばれるヴィンテージが特に長熟向きとされています。
生産量が少ないヴィンテージである
生産量の少ないヴィンテージも価格が上がりやすい傾向にあります。1945年のように生産量が少ない年が存在します。
1945年は春先に霜が発生したことでブドウの収穫量が激減していました。またこの頃は戦後の混乱の影響もあり、生産が安定していなかったのだと考えられます。
近年だと2003年ヴィンテージのロマネコンティも、生産量が少なく希少価値が高まっています。2003年は猛暑の影響で死者が多く出た年であり、その影響から3,575本とロマネコンティの数が平均数から大きく激減していました。
2003年のロマネコンティは500万円前後の価格で取引されています。なおこの価格は時間が経つにつれ、さらに上昇する可能性も高いと考えられます。
マグナムサイズなど特別なボトルである
ロマネコンティにはマグナムサイズやジェロボアムサイズといった特別なボトルも存在します。特別なサイズのボトルは、価格も跳ね上がりやすいです。
スタンダードなロマネコンティは1本750mlですが、マグナムボトルは1,500ml、ジェロボアムボトルは3,000mlになります。量で見るとそれぞれ2倍、4倍となりますが、実際の価格はそれ以上になっています。
マグナムサイズ・ジェロボアムサイズのワインはただ量が多いというだけではありません。大きなボトルは酸素に直接触れる液面が全体に対して少ないため、酸化が進みにくくワインが緩やかに熟成していくという特性を持ちます。
また外気温の影響も通常ボトルに比べて少なく、小さなボトルに比べ良い状態が保たれやすいとされています。
このような理由から、マグナムサイズやジェロボアムサイズのワインは古いヴィンテージでも美味しく飲めることになり、価値が認められています。希少性も相まって価格が上がりやすく、1本で何千万、何億という価値がつけられることがあるのです。
ロマネコンティに安いボトルはあるの?
ロマネコンティは価格の幅があるので、安いボトルも存在します。とはいえ最低でも1本100万円以上はするので、安いといってもデイリーワインのように安価で買えるというわけではありません。
ロマネコンティの中でも価格が安いのは、作柄があまり優れていない年です。当たり年ではないロマネコンティは、早熟なものが多く、価格が安くなる傾向にあります。
ただし作柄が優れないといっても、あくまでも当たり年と比較した場合です。そもそもロマネコンティは世界トップの品質のワインであり、当たり年でないからといって出来栄えが悪いわけではありません。
他のワインに比べると価格やクオリティは圧倒的に高く、人気もあります。
なおロマネコンティの中で価格が安いものには、ラベル不良やボトルの傷が原因で価格が下げられているものもあります。外観に傷があるだけのロマネコンティは、安く飲みたい方にとっては狙い目と言えるでしょう。
ただし価格が相場よりも極端に安いものに関しては、中身の質が落ちていたり、偽物であったりする可能性があるので要注意です。ロマネコンティを購入する際は、価格だけでなくボトルの状態も確認し、信頼できるショップから購入することを心がけましょう。
飲まないロマネコンティはお酒買取査定がおすすめ
ここまで紹介したように、ロマネコンティは世界でもトップの価格を誇る赤ワインとなります。当たり年のものはもちろん、どのヴィンテージでも平均して高い価格が付けられているのが現状です。
そんなロマネコンティは、お酒買取の市場においても高額査定の対象となります。自宅にロマネコンティが余っている、コレクション整理で飲まないロマネコンティが出てきたという方は、ぜひお得なお酒買取査定の利用を検討してみてください。
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まとめ
世界トップの赤ワインと言われる「ロマネコンティ」。DRC社が手がける最高級のブルゴーニュワインは、平均価格で200〜500万円するという高級品です。
そんなロマネコンティの中には、過去に1本で10億円の価格が付けられたようなボトルも存在しています。通常のワインとは違う、資産的な価値が認められているといっていいでしょう。
ロマネコンティの中でも当たり年のものや、生産本数が少ないものは高額になりやすいです。またロマネコンティは何十年と熟成できるワインであるため、過去のボトルが高額になるという特徴もあります。
なかなかお目にかかれる代物ではありませんが、ワイン好きならぜひチェックしておきたい銘柄と言えるでしょう。手元に飲まないロマネコンティをお持ちの方は、お酒買取査定なども利用できるのでぜひチェックしてみてください。
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