飲んだ後のシメランキング7選|太らない締めと蒸留酒30本
飲み会の終わりに、なぜか麺が食べたくなる。あの一杯は体の側にも理由があり、翌日の後悔にも直結する。この記事は前半で「何を、どのくらいの量で選べば軽く済むか」を実務として整理し、後半で少し変わった角度から同じ話を眺める。日本の法令を全文で横断検索すると、飲んだあとの体を言い表す言葉はほとんど見つからない。「夜食」も「二日酔い」も一度も出てこない。そして「ラーメン」は三度だけ出てくるが、三度とも丼の話ではない。
飲んだ後のシメランキング|先に答えと、法令に無い言葉

先に答え|人気は麺、軽く済ませたいなら汁物と蒸留酒
飲んだ後に選ばれる料理を並べると、上位は麺で占められる。ラーメン、うどん、そばの順に名前が挙がり、その下にお茶漬けや雑炊、味噌汁が続く。人気と、翌日の軽さは一致しない。人気で選ぶなら麺、体の負担で選ぶなら汁物とたんぱく質、というのがこの記事の結論になる。
お酒の側で言えば、締めの一杯に甘い酒を選ぶと糖質が二重に乗る。ウイスキー、ブランデー、ラム、テキーラ、ジン、ウォッカといった蒸留酒は、造り方の性質上、糖質がほとんど残らない。無糖の炭酸水で割って一杯、というのが、丼を一つ減らすいちばん簡単な方法になる。
「夜食」も「二日酔い」も、現行法令には一度も出てこない
この記事を書くにあたって、日本の現行法令を全文で横断検索してみた。結果は次のとおりだ。
- 「夜食」――該当なし
- 「雑炊」――該当なし
- 「握り飯」――該当なし
- 「二日酔」――該当なし
- 「満腹」――該当なし
- 「低カロリー」――該当なし
飲んだ後の体を言い表す言葉が、制度の側にはほとんど用意されていない。では「シメ」はどうか。こちらは片仮名で百二十五の文に現れる。ただし大半は「ヒドロキシメチル」「デシメートル」のような別の語の一部で、残りは「使用セシメタル者」のような文語の助動詞だ。締めの一皿や一杯を指す用例は一つも無い。
一方で「ラーメン」は三つの文に現れる。ただし、その三つもいずれも食べ物の話ではない。この記事の後半は、その三つを一つずつ開いていく。
この記事が実際に開いた原典
後半で逐語を引く条文は、次の八本から取っている。
- 軌道法施行規則(大正十二年内務省・鉄道省令)
- 建築士法施行規則(昭和二十五年建設省令第三十八号)
- 地方税法施行規則(昭和二十九年総理府令第二十三号)
- 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令(昭和三十二年政令第二百七十九号)
- 商標法施行規則(昭和三十五年通商産業省令第十三号)
- 小売物価統計調査規則(昭和五十七年総理府令第六号)
- 食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)
- 酒税法(昭和二十八年法律第六号)
加えて、表示の基準値については食品表示基準を参照した。いずれも全文を取得し、引用箇所の柱書と、その前後の条・項・号まで読んだうえで引いている。
人気のシメ料理ランキング7選

上位三つは麺で埋まる
飲んだ後に食べたくなるものとして挙げられることが多いのは、おおむね次の七つになる。
- ラーメン――塩分と油とうま味がそろい、酔った舌がいちばん強く反応する。一杯およそ五百〜八百キロカロリー。
- うどん――温かい汁ものとして胃に負担が少ない。かけなら三百〜四百キロカロリー前後。
- そば――うどんより噛みごたえがあり、満足感を得やすい。
- お茶漬け――米の量を茶碗一杯に抑えられ、調整がしやすい。
- 雑炊・おじや――水分が多く、同じ米の量でもかさが増える。
- 味噌汁・スープ――炭水化物を足さずに温かさだけを補える。
- アイス・甘味――さっぱりさせたい欲求から選ばれるが、糖質は麺と変わらないこともある。
一位から三位までが麺で埋まるのは偶然ではない。温かい汁、塩分、すすり込む動作の三つがそろうと、酔いで鈍くなった感覚でも「満たされた」と判断しやすい。逆に言えば、この三つを別の形で満たせば、順位の上のほうを選ばなくても同じところに着地できる。
店の選択肢という点でも、深夜まで開いているのは麺の店が多い。順位は「食べたいもの」だけでなく「そこにあるもの」でも決まっている。
胃にやさしいのは四位以下
翌朝の軽さで並べ替えると、順位はほぼ逆になる。味噌汁とスープが最も軽く、雑炊とお茶漬けが続き、麺は下位に落ちる。とくにラーメンは、麺の量に加えて背脂やスープの塩分が乗るので、翌日のむくみに直結しやすい。
シメを食べたくなる体のしくみ
締めを欲しがるのは意志の弱さではなく、いくつかの生理的な反応が重なった結果になる。
- 血糖値の急降下――アルコールは肝臓での糖新生を抑える。飲み終わりに血糖が落ちるため、体は糖を要求する。
- 分解に使われるビタミンの不足――アルコールの分解にはビタミンB群が使われる。取り戻そうとする反応が空腹感として現れる。
- 利尿による塩分と水分の不足――水分と一緒にナトリウムが失われる。塩分の濃いスープが欲しくなるのはこのためだ。
- 判断のゆるみ――酔いは抑えを効きにくくする。普段なら選ばない量を選んでしまう。
つまり体が本当に欲しがっているのは、麺そのものではなく糖・塩分・水分・温かさの四つになる。この四つだけを満たす方法を選べば、丼ひとつ分は軽くできる。
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締めを丼から一杯に置き換えるなら、香りが強く、少量でも満足しやすい蒸留酒が向く。当店の品揃えから、ソーダ割りでも香りが立つものを中心に並べた。
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ここではウイスキーの在庫から一部を掲載しています。価格・在庫・箱の有無は各商品ページでご確認いただけます。
糖質がほぼ残らない蒸留酒30銘柄を、度数と系統で比較

締めの一杯を選ぶための一覧を用意した。並んでいる三十本の内訳は、ブレンデッドウイスキー五本、コニャック五本、シングルモルト四本、ラム四本、テキーラ三本、テネシーウイスキー二本、バーボン二本、ジン二本、ウォッカ二本、ピュアモルト一本になる。度数は三十五パーセントから五十九パーセントまで幅がある。
三十本のうち二十一本は当店に商品ページがあり、残りの九本は比較のために並べた市販銘柄になる。価格欄は各モールの実勢を参考値として置いたもので、最安値を案内する一覧ではない。掲載銘柄はいずれもオープン価格のため、メーカー希望小売価格は載せていない。
価格は各モールの実勢(2026年6月時点の取得値)で、いずれもオープン価格のためメーカー定価は掲載していません。楽天/Amazon価格は同一品が見つからない場合は空欄になります。在庫・価格は変動するため、最新情報は各リンク先でご確認ください。最安値を保証する一覧ではありません。この表に糖質量やカロリーの数値は掲載していません。飲み方(割り材)によって一杯あたりの糖分は変わります。甘い割り材を使うと糖分が加わるため、締めには無糖の炭酸水などが向きます。
太らないシメの選び方と、飲み方・翌日の整え方

炭水化物を減らし、汁とたんぱく質を先に
体が欲しがっているのは糖・塩分・水分・温かさの四つなので、麺そのものを削っても、この四つが満たされれば満足感は残る。順番としては、まず温かい汁を飲み、次にたんぱく質、最後に炭水化物という並びにするだけで、最後にたどり着く前に満たされることが多い。
- 味噌汁や卵スープを先に一杯――塩分と水分と温かさを同時に補える。
- 冷奴、枝豆、卵、焼き鳥(塩)――たんぱく質で満腹感を作る。
- 麺は半玉、替え玉はしない――量を先に決めてから注文する。
- ラーメンならスープを残す――麺よりスープのほうが塩分の比重が大きい。
- お茶漬けは茶碗一杯まで――米の量を目で確かめられるのが利点になる。
もう一つ効くのは、飲み会の序盤に一度たんぱく質を入れておくことだ。卵や豆腐、焼き魚のような一品を挟んでおくと、締めの席で欲しがる量が変わる。つまみを最初に決めておくのは、締めを軽くするための前倒しの作業になる。
甘い割り材をやめると、同じ一杯でも変わる
ビールや甘いカクテル、リキュール系のチューハイには糖質が含まれる。締めの前後で一杯足すなら、ここを蒸留酒に切り替えるだけで足し算が変わる。問題になるのは酒ではなく割り材のほうで、無糖の炭酸水、水、お湯、無糖のお茶を選べば、グラスの中の糖はほぼ増えない。
香りの強い銘柄を選ぶのも効く。ザ・マッカラン ハーモニー インテンスアラビカやジョニーウォーカー ブラックラベル 12年 アイラオリジンのように香りで満たせる一本は、量を増やさなくても満足しやすい。コニャックならヘネシー VSOP プリヴィレッジあたりが、食後の一杯としては扱いやすい。
チェイサーと、翌日の食事の整え方
アルコールの利尿作用で失われるのは水だけではない。ナトリウムやカリウムも一緒に抜けるので、水だけを大量に飲むと今度は薄まってしまう。飲んでいる最中から一杯ごとに水を挟み、締めの汁物で塩分を戻す、という順番がいちばん無理がない。
翌日については、朝を抜かないほうが回復は早い。軽いものを少量ずつ入れて、昼から通常に戻す。しじみやオルニチンを含む食品が語られるのは、肝臓の働きに関わる成分として知られているためだが、飲んだ量そのものを減らすことに勝る対策はない。翌日の食事でのリカバリーや、コンビニで選べる缶の選び方については、それぞれ別の記事にまとめている。
「ラーメン」は現行法令に三度だけ現れ、三度とも骨組みを指す

日本の現行法令を全文で横断検索すると、「ラーメン」という四文字は三つの文にしか現れない。含まれる法令も三本だけで、軌道法施行規則、建築士法施行規則、地方税法施行規則である。食品や衛生に関わる法令には一つも無い。そして三本とも、指しているのは麺ではなく、柱と梁を剛に接合した構造――いわゆるラーメン構造のほうだ。ひらがなの「らーめん」は該当が無い。
大正十二年の省令が書く「桁、アーチ又ハラーメン」
いちばん古いのは軌道法施行規則で、大正十二年の内務省と鉄道省の共同省令になる。片仮名の文語のまま、いまも生きている。第九条は軌道の工事方法書に何を書くかを並べており、その八番目が「橋梁」で、その中の(ロ)にこうある。
上部構造桁、アーチ又ハラーメンニ付材質及構造ノ別ヲ記載スルコト
軌道法施行規則 第九条第八号(ロ)
頭の「上部構造」が項目名で、そのあとが記載すべき内容になる。橋の上部構造の型を三つ挙げた、その三番目が「ラーメン」だ。桁とアーチと並べられている以上、丼の話でないことは読むまでもない。
二級建築士の試験にはあり、木造建築士では一句だけが消える
二本目は建築士法施行規則である。第十三条は二級建築士試験の基準を定めており、第二項が「前項の基準によつて試験すべき事項を例示すると、おおむね次のとおりである」として十六の号を並べる。その第十号がこれになる。
普通のトラスの解法、簡単なラーメンに生ずる応力の概要又は普通のはり、柱等の部材の断面の決定に関すること
建築士法施行規則 第十三条第二項第十号
面白いのは隣の条だ。第十三条の二は木造建築士試験の基準を定めるが、その第二項第一号は、いま見た十六号のうちどれを引き継ぐかを次のように書いている。
小規模の木造の建築物に関する前条第二項第一号から第七号まで、第九号及び第十一号から第十六号までに掲げる事項
建築士法施行規則 第十三条の二第二項第一号
十六のうち十四を引き継ぎ、この列挙から外れるのは第八号と第十号の二つになる。ところが第十三条の二第二項には、第一号のあとに第二号から第四号まで三つの号が続いており、外れた二つが木造用に書き直されて部分的に戻ってくる。第二号「小規模の木造の建築物の鉄筋コンクリート造、コンクリートブロック造等の部分の構造に関すること」は第八号の後半にあたり、第四号「小規模の木造の建築物の普通のはり、柱等の部材の断面の決定に関すること」は第十号の後半にあたる。第三号の筋かい・たる木・すみ木は、二級の十六号のどこにも対応が無い木造だけの追加になる。
そこで、戻ってこなかったものを並べるとこうなる。第八号の前半「構法の原理の概要」と、第十号の前半「普通のトラスの解法、簡単なラーメンに生ずる応力の概要」。落ちるのは二つの号の前半で、二つとも「概要」を問う一句だ。ラーメンの一句は、戻ってくる二つのどちらにも入らない。ちなみに一級建築士試験には、そもそも試験事項を例示する規定が置かれていない。第十一条は一級建築士試験の方法を定める条で、第三項が挙げるのは「建築計画、環境工学、建築設備(設備機器の概要を含む。)、構造力学、建築一般構造、建築材料、建築施工、建築積算、建築法規等」という科目名の列にとどまる。三つの建築士のうち、条文にこの四文字が書かれているのは二級だけになる。
税を軽くする対象を決めているのも、この四文字
三本目は地方税法施行規則で、これがいちばん現代的な条文になる。附則第六条の第六十一項が、固定資産税の課税標準の特例を受ける鉄道施設を、こう限定する。
法附則第十五条第二十五項に規定する鉄道施設で総務省令で定めるものは、一日当たりの平均片道断面輸送量が一万人以上の線区におけるラーメン構造形式の橋台のうち、前項に規定する工事により新たに取得した部分として国土交通大臣の証明がされたものとする。
地方税法施行規則 附則第六条第六十一項
地方税法が総務省令に委ねた事項は三つあり、この規則は三つの項に分けて受けている。第五十九項が補助の種類を、第六十項が工事の種類を限り、そのうえで第六十一項が構造形式と輸送量で線を引く。一日当たりの平均片道断面輸送量という指標と「ラーメン」という四文字が、税額を左右する位置に置かれている。これが、現行法令における「ラーメン」の三度目にして最後の登場になる。
丼のほうの名前は「中華そば」で、こちらも三本しかない

では法令は、私たちが食べているほうを何と呼んでいるのか。答えは「中華そば」になる。この語もまた三つの文、三本の法令にしかない。生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令、商標法施行規則、小売物価統計調査規則の三本だ。
商標の区分は「〜の麺」を八つ並べる
商標法施行規則は、商標を付ける商品を類ごとに並べている。第三十類の十番目が「穀物の加工品」で、そこに二十三の品目が置かれる。
うどんの麺 オートフレーク オートミール 乾燥飯 強化米 ぎょうざの皮 コーンフレーク さらしあん 人造米 スパゲッティの麺 そうめんの麺 即席うどんの麺 即席そばの麺 即席中華そばの麺 そばの麺 中華そばの麺 春雨 パン粉 ビーフン ふ 米飯の缶詰 マカロニ 餅
商標法施行規則 別表 第三十類 十
二十三のうち「〜の麺」で終わるのは八つある。うどんの麺、スパゲッティの麺、そうめんの麺、即席うどんの麺、即席そばの麺、即席中華そばの麺、そばの麺、中華そばの麺。同じ号には春雨もビーフンもマカロニも入っているので、法令が麺を八種類と決めているわけではない。ただ、「〜の麺」という形の品目が八つあり、そこに「ラーメン」の四文字は一つも無い。
即席の形で名前が二つに割れるのは三つだけ
八つの麺をよく見ると、同じ麺が「即席」の有無で二つに割れているものがある。うどんの麺と即席うどんの麺、そばの麺と即席そばの麺、中華そばの麺と即席中華そばの麺。二つに割れているのはこの三つだけで、スパゲッティの麺とそうめんの麺には即席版が置かれていない。
割れている三つは、飲んだ後に選ばれる上位三つと顔ぶれが重なる。もっとも、条文から読み取れるのはここまでだ。袋やカップで別の商品として流通しているものだけが、即席の形でもう一行を与えられている、という観察で止めておく。
同じ別表の中で、ビールだけが二類向こうにいる
この商標法施行規則の別表には、酒も載っている。ただし麺と同じ類ではない。麺は第三十類、酒は第三十三類だ。あいだに挟まるのは第三十一類(未加工の農水産物)と第三十二類の二つになる。第三十三類は八つの号に分かれ、清酒と日本酒、焼酎と泡盛、合成清酒などの三号を経て、その第四号がこれになる。
四 洋酒 ウイスキー ウォッカ ジン ブランデー ラム リキュール
商標法施行規則 別表 第三十三類
この記事の比較表に並べた銘柄を大きく括ると六つの系統――ウイスキー、ブランデー、ラム、テキーラ、ジン、ウォッカ――になるが、そのうち五つがこの一行に名前を持っている。テキーラだけが無い。というより、「テキーラ」の四文字は、日本の現行法令に一度も出てこない。
もう一つ、ビールだけは第三十三類にいない。一つ手前の第三十二類の第一号が「ビール 黒ビール スタウト ラガービール」で、そこから清涼飲料や果実飲料が続く。他の酒が麺の三類向こうにいるのに対して、ビールだけが二類向こうにいる。このあと見る小売物価の表でも、外食版を与えられている酒はビールだけになる。
一枚の別表が、同じ一語を「除く」と「含む」に振り分ける

「中華そば」の二本目は、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令になる。この政令の第一条は、法が対象とする業種を別表に委ねており、その別表には十八の行が並ぶ。号の数字は「一」から「十七」までだが、途中に「二の二」が差し込まれているので、実際の行数は十八になる。
第二号が除き、第二号の二が含む
問題は、その先頭付近の三行だ。
一 主としてすしを扱う飲食店営業
二 主として麺類(中華そばを除く。)を扱う飲食店営業
二の二 主として中華料理(中華そばを含む。)を扱う飲食店営業
生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令 別表(第一条関係)
同じ「中華そば」という一語が、隣り合う二行のうち片方から名指しで除かれ、もう片方に名指しで含められている。麺類の店ではなく中華料理の店として扱う、という判断が、この二つの括弧だけで書かれている。「二の二」という枝番から、この行が第二号のあとに追加されたものだとわかる。二つの括弧が同時に置かれたのかどうかまでは、現行の条文からは読み取れない。
風俗営業の側だけが、旧仮名のまま第三号と第四号に残っている
同じ別表を少し下へ読むと、今度は飲む側が出てくる。ただし、ここに置かれているのは飲む店ぜんぶではない。
三 風俗営業たる飲食店営業であつて、カフエー、バー、キヤバレーその他これらに類するもの。ただし、旅館業を営む者が当該施設において併せ営む場合の飲食店営業を除く。
四 風俗営業たる飲食店営業であつて、料理店、待合その他これらに類するもの。ただし、旅館業を営む者が当該施設において併せ営む場合の飲食店営業を除く。
生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令 別表(第一条関係)
頭に「風俗営業たる」という限定が掛かっている。風俗営業の許可を受けていない普通の居酒屋は、この二行ではなく第五号「前各号以外の飲食店営業」に落ちる(第五号にも旅館業を除くただし書きが付く)。「カフエー」「キヤバレー」の大書きは制定当時の表記が残ったものだ。
それでも、行の並びとしては近い。第二号の二の中華料理と第三号の風俗営業たる飲食店営業は隣り合っている。締めに入る店の隣にいるのは風俗営業の側で、普通の居酒屋は三行下の第五号にいる。別表全体では、行の中に「飲食店営業」の語を含むものが八行あり、うち六行が第一号から第五号までの飲食店営業そのもの、残る二行は旅館・ホテル営業と簡易宿所営業が括弧で併設の飲食店営業を抱き込んでいる行になる。ちなみに第九号は「氷雪販売業」で、締めの一杯に入れる氷を売る営業も同じ十八行の中にいる。
酒類八品目のすぐ隣から、外食が始まる一枚

「中華そば」の三本目は、小売物価統計調査規則になる。毎月の物価を調べるために、何の値段を、いつ、誰が調べるかを別表で決めた省令だ。別表は一の項から四の項まであり、一の項がいちばん長い。酒と麺が一枚の表に同居すること自体は珍しくない。先に見た商標法施行規則の別表もそうだし、関税率表もそうだ。ただしそれらは類も号も離れている。そもそも品目名に「(外食)」という括弧を使う法令は、全法令を通してこの規則しかない。その表の中で、酒類の並びの終わりと外食の並びの始まりが、直接つながっている。
酒類八品目のすぐ隣から、外食が始まる
一の項の飲み物の並びを終わりのほうまで追うと、次のようになっている。
……ミネラルウォーター(配達を除く。) 豆乳 ゼリー飲料 清酒 焼酎 ウイスキー ワイン ビール 発泡酒 チューハイ ビール風アルコール飲料 うどん(外食) 日本そば(外食) 中華そば(外食) スパゲッティ(外食) すし(外食)……
小売物価統計調査規則 別表 一の項
酒類は清酒からビール風アルコール飲料まで八品目が切れ目なく並び、その直後から外食が始まる。外食の一番目が「うどん(外食)」で、三番目が「中華そば(外食)」。この記事の上位三つと顔ぶれは同じで、並び順だけが違う。ちなみにノンアルコールビールは酒類の八品目には入らず、六つ前のコーラと炭酸水のあいだに置かれている。
「(外食)」と書かれた品目は、一の項に十八、四の項に二の合計二十ある。四の項にいるのはフライドチキンとドーナツの二つだ。別表は下欄に調査担当者も書き分けており、一の項は調査員が、四の項は総務大臣が当たる。なお、外食の並びの中でピザだけは「(外食)」ではなく「ピザ(配達)」と書かれている。
別表全体で、同じ品名を「除く」で二つに割る組が九つある
この別表には、同じ品名を括弧で二つに割る型がいくつも仕込まれている。別表全体(一の項から四の項まで)で「を除く。)」という書き方をしている品目を数えると、九つになる。
- コーヒー飲料(セルフ式を除く。)/コーヒー飲料(セルフ式)
- ミネラルウォーター(配達を除く。)/ミネラルウォーター(配達)
- 化粧クリーム(カウンセリングを除く。)/化粧クリーム(カウンセリング)
- 化粧水(カウンセリングを除く。)/化粧水(カウンセリング)
- ファンデーション(カウンセリングを除く。)/ファンデーション(カウンセリング)
- 口紅(カウンセリングを除く。)/口紅(カウンセリング)
- 乳液(カウンセリングを除く。)/乳液(カウンセリング)
- バッグ(輸入ブランド品を除く。)/バッグ(輸入ブランド品)
- 放送受信料(NHK)/放送受信料(NHK・ケーブルを除く。)
九つのうち八つは一の項に「除く」のほうが置かれ、除かれたほうは八つとも四の項にいる。残る一つ、放送受信料だけは、二つとも四の項の中で並んでいる。
一の項の中で二度以上置かれる七組と、ビール
いっぽう、一の項の中だけを見ると、同じ品名が二度以上置かれているのに「除く」がどこにも書かれていない組がある。数えると七組だ。
スパゲッティ/スパゲッティ(外食) すし(弁当)/すし(外食) やきとり/やきとり(外食) ハンバーグ/ハンバーグ(外食) ぎょうざ/ぎょうざ(外食) ビール/ビール(外食) 講習料(英会話・書道・音楽・ダンス・水泳・体育の六つ)
小売物価統計調査規則 別表 一の項(同名の品目を抜き出して整理)
講習料は六つに分かれる別型なので、「家で買うもの」と「店で食べるもの」が対になっているのは六組になる。そしてその六組のうち、酒類八品目から出てきているのはビールだけになる。残る七品目――清酒、焼酎、ウイスキー、ワイン、発泡酒、チューハイ、ビール風アルコール飲料――に外食版は無い。
出す側は一つの号に収まり、つくる側は二十を超える号に割れる

もう一つ、締めと酒が同じ条文の中に居合わせる場所がある。食品衛生法施行令の第三十五条だ。柱書は「法第五十四条の規定により都道府県が施設についての基準を定めるべき営業は、次のとおりとする」と書き、そこから第一号から第三十二号までが続く。三十二の号はつくる側だけの内訳ではなく、販売業や小分け業も入っている。それでも、号の名前に「製造業」を含むものを数えると二十一あり、割れ方の重心はつくる側にある。
麺類製造業は第二十四号、酒類製造業は第二十一号
その中で、麺と酒はこう置かれている。
二十一 酒類製造業(酒類の製造(小分けを含む。)をする営業をいう。)
二十四 麺類製造業(麺類を製造する営業をいい、第二十六号又は第二十八号に該当するものを除く。)
食品衛生法施行令 第三十五条
三つ違いの号として並んでいる。麺類製造業のほうには除き書きが付いており、複合型そうざい製造業(第二十六号)と複合型冷凍食品製造業(第二十八号)に当たるものは、そちらへ回される。酒類製造業には除き書きが無い。
すぐ下の第二十五号、そうざい製造業の定義には、締めの記事らしい一句がある。煮物や焼物などを挙げたうえで「これらの食品と米飯その他の通常主食と認められる食品を組み合わせた食品を製造する営業」と書く。主食という語を使いながら、何が主食かは「認められる」に預けている。
出す側は第一号だけで、定義は一つ手前の条が抱えている
ところが、同じ条の第一号を見ると、そこにあるのは括弧も除き書きも付かない一語だけになる。
一 飲食店営業
食品衛生法施行令 第三十五条第一号
括弧が無いのではなく、括弧が一つ手前の条に置かれている。第三十四条の二は「法第五十一条第一項第二号の政令で定める営業者は、次のとおりとする」として小規模な営業者を挙げる条で、その第二号の書き出しがこうなっている。
飲食店営業(食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいう。次条第一号において同じ。)……
食品衛生法施行令 第三十四条の二第二号(冒頭)
「次条第一号において同じ」の一句で、第三十五条第一号の中身が決まる。締めのラーメンを出す店も、その前にいた居酒屋も、寿司屋も喫茶店も、この一文だけで足りてしまう。生活衛生関係営業の別表が同じ「飲食店営業」を六行に割っていたのと、逆の向きだ。
「糖質」と「糖類」も、制度の中では別の語になっている
最後にもう一つ、同じ形の割れ方を挙げておく。この記事の前半で何度も使った「糖質」だ。制度は「糖質」と「糖類」を別の語として扱っている。
食品表示基準の別表第十三(第七条関係)は、「含まない旨」「低い旨」「低減された旨」を表示するための基準値を並べた表で、行として立っているのは熱量・脂質・飽和脂肪酸・コレステロール・糖類・ナトリウムの六つになる。この表に「糖質」の行は無い。糖質が出てくるのは別表第九のほうで、そこにあるのは算定の方法と許容差、そして「〇と表示することができる量」が〇・五グラムだ、という規定になる。
つまり「糖類」は含まない旨の基準値の行を持ち、「糖質」は持たない。糖質のほうにあるのは、〇・五グラム未満なら「0」と書いてよいという規定だけだ。ついでに言えば、同じ別表第十三が定める熱量の「低い旨」の基準値は、一般に飲用に供する液状の食品で百ミリリットル当たり二十キロカロリーになる。度数の高い蒸留酒はここを大きく超えるので、この記事は蒸留酒を「低カロリー」とは呼ばない。
そして酒税法に現れる「糖質」は、そのどちらでもない。単独では一度も出てこず、いつも「含糖質物」という一語の一部として現れる。
酒母 酵母で含糖質物を発酵させることができるもの及び酵母を培養したもので含糖質物を発酵させることができるもの並びにこれらにこうじを混和したもの(製薬用、製パン用、しようゆ製造用その他酒税の保全上支障がないものとして財務省令で定める用途に供せられるものを除く。)をいう。
酒税法 第三条第二十四号
ここでの糖質は、減らす対象でも表示する値でもなく、発酵させるための原料の呼び名になる。締めの席で使う言葉は、たいてい制度の側では別の仕事をしている。
飲まないお酒の査定・買取はリンクサスへ

締めの一杯を蒸留酒に切り替えると、家の棚には甘い酒が残る。飲まないまま置いておくと、コルクが乾いて液面が下がり、状態の評価が落ちていく。
リンクサス酒販では、ウイスキー、ブランデー、日本酒、焼酎、ワイン、シャンパンの査定を承っている。箱や替栓の有無、液面の位置、ラベルの状態を写真で確認したうえで金額をお伝えする。
店頭の在庫は商品一覧から確認できる。締めの一杯に向く香りの強い一本を探すなら、バランタイン 21年やヘネシー ベリースペシャル VSのあたりが選びやすい。当日十四時までのご注文で当日発送に対応している。
よくある質問

お酒のシメで一番人気の料理は何ですか。
ラーメンが最も多く挙がる。温かい汁、塩分、すすり込む動作の三つがそろい、酔って感覚が鈍った状態でも満足を感じやすいためだ。次いでうどん、そばと続き、麺類が上位三つを占める。ただし翌朝の軽さで並べると順位はほぼ逆になり、味噌汁やスープ、雑炊のほうが負担は小さい。
飲んだ後にどうしても麺が食べたくなるのはなぜですか。
アルコールが肝臓での糖の生成を抑えるため、飲み終わりに血糖が下がって糖を求める。あわせて、分解に使われるビタミンB群の不足と、利尿作用で失われた水分・塩分の補充が重なる。さらに酔いで判断が緩むので、普段なら選ばない量を選びやすくなる。体が求めているのは糖・塩分・水分・温かさの四つで、麺そのものではない。
締めのラーメンを我慢できないときは、どう頼めば軽く済みますか。
先に温かい汁物を一杯入れてから注文すると、量を減らしやすい。麺は半玉にし、替え玉はしない。スープを残すと塩分の摂取量が下がる。トッピングは味付け卵やわかめのように噛む回数が増えるものを選ぶとよい。
糖質ゼロと言えるお酒はどれですか。
ウイスキー、ブランデー、ラム、テキーラ、ジン、ウォッカなどの蒸留酒は、蒸留の工程で糖がほとんど残らない。ただし変わるのは割り材のほうで、甘い炭酸飲料やジュースで割れば糖質は増える。無糖の炭酸水、水、お湯、無糖のお茶で割るのが締めには向く。なお、食品表示基準が「含まない旨」の基準値の行を置いているのは「糖類」のほうで、別表第十三に「糖質」の行は無い。糖質については、別表第九が「〇と表示することができる量」を〇・五グラムとしており、それ未満なら「0」と書ける、という形になっている。
「ラーメン」という言葉は法律に出てきますか。
現行法令の全文を横断検索すると、「ラーメン」は三つの文にしか現れず、含まれる法令は軌道法施行規則、建築士法施行規則、地方税法施行規則の三本になる。条文の上では、いずれも柱と梁を剛に接合したラーメン構造を指す。ひらがなの「らーめん」は該当が無い。
では法令は、麺のラーメンを何と呼んでいますか。
「中華そば」と呼んでいる。この語も三つの文、三本の法令にしかない。生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令の別表、商標法施行規則の商品区分、小売物価統計調査規則の調査品目の三つになる。商標法施行規則の第三十類では「中華そばの麺」と「即席中華そばの麺」が別の品目として並ぶ。なお「シメ」という片仮名は百二十五の文に見つかるが、その大半は「ヒドロキシメチル」のような別の語の一部で、飲食を指す用例は一つも無い。
ラーメン店は法律上どんな営業に当たりますか。
食品衛生法施行令第三十五条では第一号の「飲食店営業」に当たり、居酒屋や寿司屋と同じ一語に収まる。その中身は一つ手前の第三十四条の二第二号が「食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいう。次条第一号において同じ。」と定義している。一方、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律施行令の別表は飲食店営業をさらに割っており、そこでは中華そばを主として扱う店は麺類の号から除かれ、中華料理の号に含められている。どちらの条文を見るかで区分が変わる。
調査で酒とラーメンの値段が同じ表に載っていると聞きました。
小売物価統計調査規則の別表がそれになる。一の項で清酒から順に酒類八品目が並び、その直後から「うどん(外食)」「日本そば(外食)」「中華そば(外食)」と外食が始まる。同じ一の項の中で「ビール」と「ビール(外食)」が別々の品目として置かれており、酒類八品目のうちこの形をとっているのはビールだけになる。なお、酒と麺が同じ別表に載ること自体は商標法施行規則や関税率表でも起きる。この表が変わっているのは、酒の最後の品目と外食の最初の品目が隣り合っている点になる。
翌日のむくみや二日酔いを軽くするには何をすればよいですか。
飲んでいる最中から一杯ごとに水を挟み、締めでは汁物から塩分を戻すのが基本になる。水だけを大量に飲むとナトリウムが薄まるので、塩分も一緒に入れたほうがよい。翌朝は食事を抜かず、味噌汁や卵、豆腐、果物のような軽いものを少量ずつ入れて昼から通常に戻す。しじみやオルニチンが語られるのは肝臓の働きに関わる成分として知られているためだが、飲む量そのものを減らすことに勝る対策はない。症状が強いときや持病があるときは医療機関に相談してほしい。






































