宮城峡の魅力といえば、華やかな甘さにあります。スモーキーでピートの印象が強い余市とは蒸留所の場所から異なっており、他にない個性を楽しめる銘柄として人気を集めています。しかし人気が殺到する一方で、原酒不足から終売となってしまったことも話題に上がっています。
この記事ではそんな宮城峡の魅力に迫っていきます。ラインナップや終売の理由、価格などについても触れていくのでぜひ参考にしてみてください。
シングルモルト宮城峡の魅力!余市ウイスキーとの違いは?
"#ウイスキー"「宮城峡シングルモルト」言わずと知れたニッカのシングルモルトウイスキーでございます。余市と違いノンピート、甘やかでマイルドな味わいが特徴です。10月に蒸溜所見学に行く予定を立てております^_^ pic.twitter.com/wU60Lxrf9B
— 藤岡海人 (@kaitofujioka) August 19, 2022
シングルモルト宮城峡とは
きたぞ。宮城峡蒸溜所。
— 青空百景 (@Aozora_hyakkei5) February 23, 2023
見学ツアー前に、ぶらぶらした後有料試飲。
この3つにしました。
すでに満足。 pic.twitter.com/SORZda8GuL
宮城峡はニッカウヰスキーが製造・販売するシングルモルトウイスキーの銘柄です。ニッカウヰスキーの2つ目の蒸留所である、宮城峡蒸留所にて作られています。
宮城峡の土地は宮城県仙台市にあります。ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝氏が、第一蒸留所である余市蒸留所とはあえて異なる個性のウイスキーを作るためにこの場所を選びました。仙台から西に25kmほど進んだ緑豊かな土地で、竹鶴氏と年若いスタッフたちが力を合わせながら蒸留所を築き上げていったと言います。そんな宮城峡で作られるモルト原酒は、華やかでフルーティーという個性があります。
そんな宮城峡のウイスキーは、現在も成長を続けています。受け継がれる伝統を磨きながらも、新しい取り組みが常に生まれているのが宮城峡の特色でもあります。発酵から蒸留そして熟成に至るまでに様々な工夫が凝らされ、新しく新鮮で上質な宮城峡が生み出されています。実際に宮城峡にはNVの定番品のほか、毎年のようにオリジナルの限定品も登場しています。
ニッカウヰスキー余市と宮城峡の違い
皆様本日もお疲れ様です♪
— じじ猫 (@xhtqBzFWvDQC8ia) December 3, 2023
宮城峡ハイボール
余市 ストレートで乾杯🍻 pic.twitter.com/sae6HIZYaR
ニッカウヰスキーの宮城峡は、しばしば同社のシングルモルト余市と比較されます。両者はどちらもシングルモルトウイスキーであることには変わりありませんが、製造している蒸留所そのものが変わっており、味わいにもはっきりとした違いがあります。
余市は北海道の余市蒸留所にて作られるウイスキーで、塩気がありスモーキーかつピーティーという特徴を持ちます。一方で宮城峡は、先ほども述べたように華やかで果実香がありフルーティーなのが個性です。対照的な2つの味わいはどちらが優れているということはなく、好み次第で選ぶべきウイスキーは変わります。甘めなウイスキーやまろやかな味わいがお好きな方は、余市よりも宮城峡を美味しいと感じるかもしれません。
スコッチに例えるなら、余市がスモーキーなキャンベルタウンモルトに似ているのに対し、宮城峡はスペイサイドやローランドに多い華やか系の味わいになります。
ちなみにニッカウヰスキーの代表銘柄といえば、竹鶴も有名です。竹鶴はいわゆる“ピュアモルト”とよばれるウイスキーで、シングルモルトではなく複数のモルトが混ぜられているのが特徴です。宮城峡と余市のモルトが混ぜられた竹鶴は、香り高く、ブレンデッドウイスキーのような飲みやすさがあるのがポイントです。
宮城峡NVをはじめとするウイスキーの種類と定価・評価・特徴
宮城峡のラインナップの中、定番品として販売されているのは宮城峡NVのみです。しかしかつては長期熟成ボトルが販売されていたこともありました。またここ数年は毎年のように期間限定・数量限定のボトルもリリースされています。ここからはそんな宮城峡のラインナップを紹介していきます。
シングルモルト宮城峡NV
- アルコール度数:45%
- 容量:700ml
- 価格:4,500円(税抜)
- 現行品、定番商品
いわゆるジャパニーズウイスキーの基準を満たした商品で、定番ながら品薄になるほどの人気があります。宮城峡の個性であるりんごや洋梨を思わせる華やかな香りと、樽由来のバニラ香が印象的な1本です。
シングルモルト宮城峡10年
- アルコール度数:45%
- 容量:700ml
- 価格:4,500円(税抜)※当時
- 終売品
残念ながら既に終売となっているため、簡単には手に入らずレア化しています。販売開始当時は1本4,500円(税抜)で売られていましたが、今はネット価格でおよそ6万円程度の価値がついています。
シングルモルト宮城峡12年
- アルコール度数:45%
- 容量:700ml
- 価格:7,000円(税抜)※当時
- 終売品
こちらは発売当初7,000円(税抜)でしたが、今は高騰化し1本およそ79,000円の値段がつけられています。8万円でも簡単に手に入らないほどレアな品であり、これからも高騰化が進んでいくと予想されています。
シングルモルト宮城峡15年
- アルコール度数:45%
- 容量:700ml
- 価格:10,000円(税抜)※当時
- 終売品
こちらも宮城峡10年、宮城峡12年と共にリリースされたボトルですが現在は終売品となっています。宮城峡の中でも高騰化が進んでいるボトルであり、1本およそ158,000円ほどで販売されているような状況です。
シングルモルト宮城峡モスカテルウッドフィニッシュ
- アルコール度数:46%
- 容量:700ml
- 価格:15,000円(税抜)
- 限定本数:3,500本
- 発売日:2017年9月26日
2017年は限定品が複数リリースされていますが、こちらは日本市場に向けて発売されたボトルです。3,500本とリリース数が少なく、今は1本がおよそ39,000円ほどの価格で取引されています。
シングルモルト宮城峡ラムウッドフィニッシュ
それでは、BOTAさん@OtaruBoTAHiguma おまかせコースをスタート。
— かんば (@kanba0930) June 25, 2021
余市宮城峡ラムウッドフィニッシュで。どちらも甘いですね。宮城峡の方が甘くて合ってる。
時間制限ありますが、楽しみます。#TWLC pic.twitter.com/7jn9Fm2cIk
- アルコール度数:46%
- 容量:700ml
- 価格:約2万〜5万円(税抜)
- 限定本数:3,500本
- 発売日:2017年11月※欧州・米国市場向け限定品
こちらは余市・宮城峡の2本セットで販売されていて、2本でおよそ日本円にして2〜5万円の価格がつけられていました。
シングルモルト宮城峡マンサニーリャウッドフィニッシュ
- アルコール度数:48%
- 容量:700ml
- 価格:15,000円(税抜)
- 限定本数:4,000本
- 発売日:2018年9月26日
華やかな宮城峡により一層のまろやかな甘さが加わっており、中にはドライフルーツやチョコレートのようなニュアンスを感じます。こちらは4,000本限定であり、現在は約5万円前後の値段がつけられているような状況です。
シングルモルト宮城峡リミテッドエディション2019
- アルコール度数:48%
- 容量:700ml
- 価格:300,000円(税抜)
- 限定本数:700本
- 発売日:2019年3月12日
1960年代・1970年代・1980年代・1990年代・2000年代それぞれの原酒を厳選してヴァッティングさせたというボトルは、シェリー樽由来の甘く芳醇な味が目立ちます。現在の流通価格はおよそ50万円までに高騰しています。
シングルモルト宮城峡アップルブランデーウッドフィニッシュ
- アルコール度数:47%
- 容量:700ml
- 価格:15,000円(税抜)
- 限定本数:6,450本
- 発売日:2020年3月24日
“竹鶴政孝と妻リタの結婚100周年を祝う限定品”と謳われリリースされたボトルでもあり、華やかなシーンを祝う1本にふさわしいです。入手は困難で、ネットでは1本およそ4万円の値段で販売されています。
シングルモルト宮城峡ピーテッド
- アルコール度数:48%
- 容量:700ml
- 価格:20,000円(税抜)
- 限定本数:10,000本
- 発売日:2021年9月28日
この辺りから限定品もリリース本数が増え始め、かつてよりも多い10,000本限定でのリリースとなっています。限定品ではありますがリリースから数年しか経っていないということもあり、まだ市場でも22,000円ほどの価格で購入することが可能です。
シングルモルト宮城峡アロマティックイースト
- アルコール度数:47%
- 容量:700ml
- 価格:20,000円(税抜)
- 限定本数:国内10,000本、海外10,000本
- 発売日:2022年9月27日
こちらも限定品ではありますが入手は比較的しやすく、ネット価格でも定価に近い22,000円ほどになっています。
宮城峡は売ってない?終売の噂や購入方法について
宮城峡は一部終売になっているので注意
国内に限らず世界中で人気の宮城峡ですが、「売ってない」「なかなか買えない」とその希少さが話題になることがあります。宮城峡は近年のジャパニーズウイスキーブームの影響を直接受けており、存在そのものが希少になっているため簡単に買うことはできません。特に「宮城峡10年」「宮城峡12年」「宮城峡15年」のヴィンテージボトルに関しては既に終売となっているので注意が必要です。これらの終売ボトルを購入するためには、ネットオークションやネットショップなどで定価以上の値段を出す必要があります。ちなみに宮城峡のヴィンテージボトルが終売となったのは2015年のことです。この頃は日本でウイスキーブームが訪れた時代で、原酒不足がたびたび話題となっていました。NHKドラマ「マッサン」などの影響もあり、ニッカウヰスキーは僅かな原酒をピュアモルトである“竹鶴”に優先することとなります。その結果、宮城峡の熟成ボトルは終売となり、現在もその状況が続いています。
現行品なら定価購入できることも
希少な宮城峡ですが、「宮城峡NV」などの現行品、そして「宮城峡アロマティックイースト」など新しい限定品であれば定価購入も狙うことができます。とはいえ希少な品なので、スーパーやコンビニなどで見つけるのは至難の業です。豚レバーパテ買いに行ったら遭遇!
— 永遠の中間管理職(本物)🍥 (@zakMBBVurD2vdlF) September 3, 2023
竹鶴、宮城峡、余市、フロムザバレル!定価販売はありがたい。予備の竹鶴先輩を確保して帰宅。やまやさんありがとうございます。#ウイスキー pic.twitter.com/mADkKKZQ8M
宮城峡の定価購入を狙うなら、百貨店や大手酒屋の抽選販売がおすすめです。定期的に開催されている抽選販売の情報をチェックして定価での購入を狙ってみましょう。また運とタイミングが良ければ、店頭に並んでいることもあるので注目してみましょう。
宮城峡の買取査定はお酒買取専門店リンクサスへ
入手困難で市場価値の上がっている宮城峡は、お酒買取でも高額査定の対象になります。特に「宮城峡10年」「宮城峡12年」「宮城峡15年」などの終売ボトルに関しては、当時の定価に対して何倍もの査定額がつくことがあります。コレクション整理などを考えている方は、ぜひそのまま処分するのではなくお酒買取専門店の利用を検討してみてください。お酒買取専門店リンクサスなら、プロの査定員が丁寧にウイスキー査定するため宮城峡を市場最高水準の価格で買取可能です。店頭買取のほか出張買取・宅配買取にも対応しているので、ぜひ全国からお気軽にご利用ください。利用料も0円なので安心してお任せください。
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まとめ
宮城峡は余市と並んで根強い人気を誇るニッカウヰスキーのシングルモルトです。力強い余市とは対照的な、果実のような甘みと華やかさを堪能できる味わいです。宮城峡には宮城峡NVというノンヴィンテージ品のほか、熟成ボトルや限定品も多く存在しています。なかなか入手困難ですが出会えたらラッキーなので、ぜひウイスキーファンの方はこの機会にチェックしてみてください。